子どもが不登校になる理由6選を徹底解説!小・中・高での理由違いや親ができることも解説 更新時間 2025.12.08
「なぜ不登校になったのか?」「子どもが学校に行きたがらない理由を知りたい」と悩む保護者の方は多いのではないでしょうか。
実際、不登校は誰にでも起こり得ることであり、教育機会確保法でも「不登校は問題行動ではない」と認められています。
子どもの不登校は年々増加しており、文部科学省の最新調査では小学生・中学生・高校生の不登校児童は過去最多の42万人超えとなりました。(文部科学省調べ)
結論、不登校になる理由として「いじめ」が注目されがちですが、実際には心理状態、学校環境、学業への適応、家庭状況、生活リズム、発達特性など多様にあります。
また、複数の要因が複合して影響するので、原因を1つに特定することは難しいです。
本記事では、不登校の主な理由を6つに分類し、文部科学省の調査データに基づき詳しく解説します。
また、小学生・中学生・高校生が不登校になるそれぞれの理由や、親が子どもとどう向き合うべきかも解説します。
「子どもが不登校の理由が分からない」「どう接すれば良い?」と悩んでいる方は必見です。
子どもが不登校になる主な理由6選
出典:文部科学省「令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」
文部科学省が実施した最新調査から、不登校の理由は「心理的問題」「学校環境」「学業」「家庭環境」「生活環境」「発達特性」の6つに大きく分類できます。
心理的問題では不安・抑うつ、自己肯定感の低下などが影響し、学校環境ではいじめや友人関係のトラブルが代表的です。
また、学業のつまずきや家庭環境の変化など、不登校の理由は多岐にわたります。
さらに、子どもが不登校になる理由は1つではなく、複数要因が重なるケースが多いです。
ここでは不登校の主な理由を詳しく解説しますので、子どもが当てはまるものがあるか確認する参考にしてください。
| 不登校になる主な理由 | 具体的な理由 |
|---|---|
| 心理的な問題 | ・無気力・やる気の低下 ・不安・抑うつ ・自己肯定感の低下・失敗経験 ・神経症(不安神経症・強迫傾向など) |
| 学校環境による問題 | ・いじめ ・友人関係のトラブル ・教師との相性・指導法の不一致 ・クラスの雰囲気・学校風土が合わない |
| 学業の問題 | ・授業についていけない ・宿題の負担が大きい ・授業が簡単すぎてつまらない |
| 家庭環境の問題 | ・親子関係のストレス ・家庭環境の変化(離婚・転勤・転居) ・経済的な問題 |
| 生活環境の問題 | ・身体の不調(起立性調節障害など) ・生活リズムの乱れ ・SNS・ゲームなどへの依存 ・非行行動 |
| 発達特性・個性による問題 | ・発達障害(ADHD・ASD・LDなど) ・HSC気質(人より繊細) |
理由1.心理的な問題
心理的な問題は、不登校の理由としてよく報告されている要因です。
不安や抑うつ、無気力などが強まると、学校に行くこと自体が負担になりやすくなります。
また、自己肯定感が低下している場合や失敗経験が重なっている場合、学校生活への不安が高まりやすいです。
心理的な問題は本人がうまく言葉にできないことも多いですが、行動の変化として表れやすい点が特徴です。
そのため、周囲が変化に気づき、必要に応じて専門機関と連携しながら適切な支援を行うことが重要になります。
【理由1.心理的な問題】
- 無気力・やる気の低下
- 不安・抑うつ
- 神経症(不安神経症・強迫傾向など)
学校に行きたくないときの対処方法を説明!不登校にならないための方法
不安・抑うつ
文部科学省調べで最も多い不登校の理由は、「不安・抑うつ」で8割近い子どもが該当します。
「学校に行こうとすると急にお腹が痛くなる」「教室に入ると息苦しくなる」などの身体症状として現れることもあり、本人も理由を明確に説明できない場合がある点が特徴。
以下の通り、不安・抑うつで子どもが苦しむ背景は様々です。
- 学校で人前に立つことへの恐怖
- 授業についていけない不安
- 先生や友だちとの関係性、など
また、抑うつ状態になると自己肯定感が下がり、「自分なんて…」という気持ちが強くなるため、学校に行く気力が湧きません。
周囲は無理に登校を促すのではなく、不安の要因を一緒に探り、適切なサポートや環境調整を行うことが大切です。
無気力・やる気の低下
無気力ややる気の低下は、不登校の要因として報告されるケースが多い傾向があります。
特定の出来事だけでなく、負担が継続することで行動意欲が落ち、登校するための心理的エネルギーが不足している状態です。
例えば、朝起きても「学校に行こう」という気持ちが湧かず、身体が重くて動けないと感じることがあります。
周囲からは怠けているように見えるかもしれませんが、多くの場合は学校での失敗経験・友人関係の不安・プレッシャーなどの積み重なりによる精神的な疲労やストレスが背景にあります。
見た目では分かりにくいため、行動変化から早期に気づくことが重要です。
神経症(不安神経症・強迫傾向など)
不安神経症・強迫傾向など神経症傾向が強い子どもは、必要以上に責任感が強かったり、完璧を求めたりするため、学校生活のさまざまな場面でストレスを抱えやすくなります。
「ノートをきれいに書けないと不安」「先生に注意されることが怖い」など、小さなことでも強い不安を感じ、行動が制限されてしまうことがあります。
また、真面目な性格の子どもほど自分を追い込んでしまい、結果として学校に行くことが苦痛になりやすいです。
周囲の大人が「できていない部分」ではなく「努力していること」に目を向けてあげて、子どもの負担を軽減してあげましょう。
理由2.学校環境による問題
学校環境に関する問題は、不登校の理由として大きな割合を占めています。
中でも、いじめは不登校と強い関連があります。
しかしいじめ以外にも、友人関係のトラブルやクラス内での孤立感など、対人関係に関するストレスが登校への意欲を下げるケースも多いです。
学校環境が要因となる不登校の理由について、詳しく解説します。
【理由2.学校環境による問題】
- いじめ
- 友人関係のトラブル
- 教師との相性・指導法の不一致
- クラスの雰囲気・学校風土が合わない
いじめ
いじめは不登校理由として最も深刻な要因の1つです。
出典:文部科学省「令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」
実際、文部科学省調べではいじめの認知件数は右肩上がりで、最新調査では全国で約77万件のいじめが発生しています。
また、認知されていない隠れたいじめや、いじめ相当のトラブルの件数はさらに多いと考えられます。
いじめには暴力行為を伴うものや、「からかわれる」「無視される」「SNSで悪口を書かれる」など表に出ないものまで様々あり、どれも子ども自身にとって大きな苦痛となります。
学校に行くことが恐怖と結びつくため、登校を避けるようになるのは自然な反応です。
いじめは本人が言いづらいため、周囲が小さなサインに気づき、早期に対応することが極めて重要です。
友人関係のトラブル
いじめに該当しないものの、友だちとの関係が悪化することで登校が難しくなるケースも多いです。
「昨日まで仲良しだったのに急に無視された」「グループに入れなくなった」など、子どもにとっては大きなストレスです。
また、友人とのかかわりが少なく孤独感を感じて不登校にいたるケースも見られます。
思春期は人間関係が不安定になりやすいため、対人関係が学校生活へ影響しやすいので注意が必要です。
教師との相性・指導法の不一致
教師との関係が不登校に影響するケースも見られます。
厳しい指導、相性の不一致、誤解によるトラブルなどが原因で、教室に入ることが子どもにとって精神的な負担となるのです。
「担任の先生が怖い」「意見を聞いてもらえない」など、小さな積み重ねが不登校につながるケースも珍しくありません。
文部科学省の調査によると、教師とのトラブル・反抗による不登校の割合は5%程度。
参考:文部科学省「文部科学省委託事業不登校の要因分析に関する調査研究 結果の概要」
決して多い割合ではないですが、教師との関係が原因で不登校になる子どもが一定数いるのは事実です。
クラスの雰囲気・学校風土が合わない
学校が求めるルールや集団文化に馴染めない子どももいます。
「みんなと同じ行動を求められるのが苦手」「休み時間の騒がしさについていけない」など、学校の雰囲気そのものが負担となるのです。
クラスや学校など、環境が変われば解決するケースも多いですが、合わない状態が続くと不登校になる可能性が高まります。
理由3.学業の問題
学業に関する問題も、不登校の背景として多く報告されています。
授業についていけない場合や学習内容が理解しにくい場合、学校で過ごすこと自体が負担になりやすいです。
逆に、授業が簡単すぎて学習意欲が下がり、学校への関心を持ちにくくなるケースもあります。
学業面での問題について、詳しく解説します。
【理由3.学業の問題】
- 授業についていけない
- 宿題の負担が大きい
- 授業が簡単すぎてつまらない
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授業についていけない
5割近い子どもが、授業についていけないことを理由に不登校になっています。(文部科学省調べ)
「黒板の内容が理解できない」「テストで点が取れない」などの経験が積み重なると、自信が失われ、教室にいること自体が苦痛になる子どもは多いです。
また、勉強に対する焦りが強くなるほど、行きたくても行けない状態に陥りやすくなります。
宿題の負担が大きい
宿題の負担も、約5割の子どもが不登校の理由として挙げています。(文部科学省調べ)
宿題が終わらない、わからないという状況が続くと、「提出できない→怒られる→行きたくない」という悪循環に陥る場合が。
真面目な子ほど「完璧にこなせない自分」を責めてしまい、不安から登校を避けるようになります。
授業が簡単すぎてつまらない
授業が簡単すぎて「学校がつまらない」「学校に行く意味が分からない」と不登校になる子どももいます。
授業内容が自分のレベルに合わないと感じる子どもにとって、一斉授業が中心の環境では自分のペースで学びたいという気持ちが満たされません。
また、周囲とのギャップを気にして「できすぎる自分」を隠そうとする子もおり、能力が高いことで逆に居づらさを感じてストレスにつながることもあります。
理由4.家庭環境の問題
親子関係のストレスや家庭内の対立など、家庭環境の変化や負担も不登校の理由として挙げられます。
また、経済的な理由から不登校になる子どもも少なくありません。
どのような家庭環境が不登校の理由になるのか、代表的な例を詳しく解説します。
【理由4.家庭環境の問題】
- 親子関係のストレス
- 家庭環境の変化(離婚・転勤・転居)
- 経済的な問題
親子関係のストレス
以下の様な親子関係でストレスが蓄積すると、不登校の要因になることがあります。
- 叱られることが多い
- 意見が対立しやすい
- 家庭内で緊張が続く
- 親が多忙で関わりが不足している
親子関係のストレスによって、子どもは精神的に疲れやすくなります。
また、過度な期待や周りとの比較によって自己肯定感が低下するケースも。
家庭内のストレスと学校生活の負担と結びつくことが、子どもが不登校になる理由の1つです。
家庭環境の変化(離婚・転勤・転居)
以下の様な家庭環境の大きな変化も、子どもにとって強いストレス要因です。
- 親の離婚や別居
- 転勤による転校
- 転校による人間関係のリセット、など
新しいクラスに馴染めない、生活リズムが乱れる、家庭内の雰囲気が変わるといった影響が重なると、学校に行くハードルが高くなり不登校につながります。
経済的な問題
経済的な問題から学校生活が困難になるケースもあります。
家計の悪化により、学用品の準備が難しい、行事への参加に制限が出るなど、学校生活に影響が出ると子供に強いストレスがかかります。
また、親が仕事で忙しくなり親子のコミュニケーションが減ったり、支出に関する会話が増えるなどの状況が重なると、精神的負担が高まり不登校につながる可能性があります。
理由5.生活環境の問題
生活環境の乱れは、不登校と関連が深いです。
例えば、起立性調節障害などの身体の不調がある場合、朝の起床が難しくなり、継続して登校することが困難になるケースが多くあります。
また、夜更かしや昼夜逆転など生活リズムの乱れがあると、学校生活に必要な集中力や体力が保てなくなります。
しかし、生活環境の問題は表面化しやすい一方で、背後に他の要因が隠れていることも多いため、総合的な視点で状況を把握することが重要です。
【理由5.生活環境の問題】
- 身体の不調(起立性調節障害など)
- 生活リズムの乱れ
- SNS・ゲームなどへの依存
- 非行行動
身体の不調(起立性調節障害など)
近年では、身体の不調が理由で登校できない子どもも増えています。
例えば、起立性調節障害のように「朝起きられない」「立ち上がるとめまいがする」といった症状があると、毎朝の登校が難しくなります。
登校するタイミングで、頭痛や腹痛など原因が特定しにくい不調になるケースも珍しくありません。
身体の不調は子どものSOSのサインである可能性もあるので、医師の診断やカウンセラーのサポートが必要な場合があります。
生活リズムの乱れ
生活リズムが乱れると学校に行く時間に起きられなくなり、不登校につながることがあります。
夜遅くまで動画視聴やゲームを続けて睡眠時間が短くなったり、休日と平日の起床時間が大きくずれる「社会的時差ボケ」が起きると学校生活に適応しにくくなります。
生活リズムの乱れは心身の不調とも関連し、継続すると登校が困難になるケースは多いです。
SNS・ゲームなどへの依存
近年は、SNSやオンラインゲームへの依存が高まり、日常生活の優先順位が崩れて不登校になる子どもも多いです。
例えば、夜間の長時間プレイで睡眠が不足したり、ネット上の人間関係トラブルが心の負担になることがあります。
また、ゲーム内のコミュニティに比べ学校が「居心地が悪い」と感じ、登校意欲が低下するケースもあります。
非行行動
非行行動も代表的な不登校の理由の1つ。
夜間外出が増える、仲間とのトラブルに巻き込まれるなどの行動が続くと、生活リズムが乱れ、登校が困難になるケースが多いです。
また、問題行動が教師との関係悪化を招き、学校に居づらさを感じることもあります。
理由6.発達特性・個性による問題
ADHD・ASD・LDなどの発達特性や、HSC気質の子どもは不登校になる傾向にあります。
それぞれの理由を詳しく解説します。
【理由6.発達特性・個性による問題】
- 発達障害(ADHD・ASD・LDなど)
- HSC気質(人より繊細)
発達障害(ADHD・ASD・LDなど)
ADHD・ASD・LDなどの発達特性を持つ子どもは、以下の様な特徴から学校のルールや集団行動が負担になりやすいです。
- ADHD:じっと座っていられない・忘れ物が多い、など
- ASD:集団行動が苦手・急な予定変更に対応しにくい、など
- LD:特定の科目だけ極端に苦手、など
「努力してもできない」という経験が重なると、自己肯定感が低下して登校がつらくなることがあります。
HSC気質(人より繊細)
HSC(Highly Sensitive Child)の子どもは、他の子より敏感で、周囲の刺激を強く受けとめてしまう特性があります。
そのため、教室の騒がしさや他人の表情、先生の口調など、一般的には問題にならない刺激でも強いストレスに感じることが。
「先生が少し怒っただけで心が痛くなる」「友だちのちょっとした言動を深く気にしてしまう」など、日常の些細な出来事が負担となりやすいです。
HSCの子どもは学校環境に馴染みにくいことがあり、不登校につながりやすいため、安心できる環境作りや刺激を減らす工夫が重要です。
【年齢別】不登校の理由の違い(小学生・中学生・高校生)
不登校の要因は子どもの発達段階や学校環境の変化により、大きく異なる傾向があります。
文部科学省の調査によると、学年が上がるにつれて不登校の主な理由は徐々に変化します。
ここでは、学校ごとの不登校の理由や違いを詳しく解説します。
【【年齢別】不登校の理由の違い(小学生・中学生・高校生)】
- 小学生が不登校になる理由
- 中学生が不登校になる理由
- 高校生が不登校になる理由
不登校の小学生と中学生と高校生の違いとは?要因と対応方法を解説
小学生が不登校になる理由
出典:文部科学省「令和2年度不登校児童生徒の実態調査 結果の概要」
文部科学省によると、小学生が不登校になるきっかけとして挙げた理由で最も多いのは「先生のこと」で約30%です。
次に、「身体の不調」が約27%、「生活リズムの乱れ」が約26%、「いじめ」が約25%と僅差で続きます。
また、自分でも理由が分からないと回答した子どもは約26%もいました。
小学生は進路・学業のプレッシャーが少ないことから、人間関係や身体症状、生活リズムの乱れが直接的な不登校のきっかけになりやすいことが分かります。
中学生が不登校になる理由
出典:文部科学省「令和2年度不登校児童生徒の実態調査 結果の概要」
中学生の場合、不登校の理由で最も多かったのが「身体の不調」で約33%でした。
次に「勉強が分からない」と「先生のこと」が同じ28%になり、「いじめ」「いじめ以外の友人関係」が約26%と続きます。
小学生と比べて中学生になると、学業不振・人間関係の複雑化が不登校に強く影響することが分かります。
なお、不登校の理由が自分でも分からないと回答した割合は約23%と、小学生と比べてやや減少していました。
高校生が不登校になる理由
出典:文部科学省「令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」
次に、高校生が不登校になる理由で最も多かったのは「学校生活へのやる気のなさ」で約27%、次いで「生活リズムの乱れ」が約26%でした。
また、「不安・抑うつ」が16%、「学業不振・宿題の負担」が約13%、「いじめ以外の友人関係のトラブル」約10%が不登校の理由TOP5に入ります。
高校生になると小中学生と比べて学校への依存度が低下し、要因が家庭・学校よりも個人の心理・将来不安へ移行する傾向が特徴です。
相談相手として友人を選ぶ割合も60.9%と高く、家庭や学校が把握しにくい内面的要因が増える傾向にあります。
参考:国立研究開発法人国立成育医療研究センター「 こどもとがっこう」
子どもが不登校になる理由に関してよくある質問
子どもが不登校になる理由は多岐にわたります。
ここではよくある質問に回答しますので、疑問点を解消する参考にしてください。
【子どもが不登校になる理由に関してよくある質問】
- 子どもが不登校の理由を言わないのはなぜ?
- 中学生に多い不登校の理由は?
- 文部科学省が公表している不登校の主な理由は?
- 不登校の理由がわからなくても大丈夫?
子どもが不登校の理由を言わないのはなぜ?
子どもが理由を言わないのは、自分でも気持ちを整理できていなかったり、言葉にするのが難しかったりするためです。
また、親に心配をかけたくない、怒られたくないという気持ちから黙ってしまうケースもあります。
子どもが少しずつでも本音を話せるよう、子どもにしっかり向き合い、安心して話せる機会を設けると良いでしょう。
中学生に多い不登校の理由は?
文部科学省の調査によると、中学生の不登校の理由で最も多いのは「身体の不調」です。
また、「勉強が分からない」「先生のこと」「いじめ」「いじめ以外の友人関係」も上位に入ります。
思春期は心の変化が大きくストレスを抱えやすい時期でもあるため、小学生よりも複合的な理由で不登校になるケースが増えます。
参照:文部科学省「令和2年度不登校児童生徒の実態調査 結果の概要」
不登校に陥った中学生でも勉強は間に合う?今すぐできる行動を紹介!
文部科学省が公表している不登校の主な理由は?
文部科学省が公表している不登校の主な理由をまとめると、「心理的問題」「学校環境」「学業」「家庭環境」「生活環境」「発達特性」が挙げられます。
中でも、最も多かった理由が心理的な問題である「不安・抑うつ」でした。
次に、朝起きれない・夜眠れないなどの「生活リズムの乱れ」や、「体調不良」が理由として多く挙がっています。
参考:文部科学省「文部科学省委託事業不登校の要因分析に関する調査研究 結果の概要」
不登校の理由がわからなくても大丈夫?
子どもが不登校の理由がわからなくても、焦る必要はありません。
子ども自身が言語化できていないことも多いため、無理に聞き出そうとすると逆効果になります。
まずは家庭で安心して過ごせる環境を整え、心身の負担を軽くすることが大切です。
また、信頼できる専門機関への相談も検討してみましょう。
不登校の理由を知って適切な支援につなげよう
不登校は、心理的なストレス・学校や友人関係の悩み・家庭環境・生活リズムの乱れ・発達特性など、さまざまな理由が重なっている起こることが多いです。
まず大切なのは、「なぜ学校に行けないのか」を1つの原因だけで判断しないことです。
不登校の理由がはっきりしない場合でも、子どもが安心して過ごせる環境を整え、気持ちに寄り添う姿勢を持ちましょう。
必要に応じて学校や専門機関と連携し、子どものペースに合わせたサポートを行うことで、再び前向きな一歩を踏み出せるようになります。



