不登校中におすすめの勉強方法とは?遅れを取り戻す勉強方法やモチベーションを保つ方法を紹介 更新時間 2025.01.14
不登校になると出てくるのが、勉強面に関する不安ですよね。
「このまま学校に行かなかったら、どんどん勉強に差がついてしまう…」、「一人で勉強するときってどうやったらいいんだろう…」などなど、様々な悩みがあると思います。
本記事ではそういった方々に向けて、不登校中におすすめの勉強方法、また勉強をするうえで必要なことについて紹介していきたいと思います。
気になった方はぜひ参考にしてみてください。
通信制高校とは?どんな人が行く学校なのかを解説!不登校中でも勉強の遅れは取り戻せる
不登校中の勉強の遅れは、適切な方法を取れば十分に取り戻せます。
学校の授業は、全員が理解できるペースで進むため、実際にはかなりゆっくりと進行しています。
そのため、不登校期間が長くても、本気で取り組む時間を確保すれば、短期間で追いつけます。
また、学校の授業には主要5教科(国語、数学、理科、社会、英語)のみならず、美術や音楽、体育といった副教科が含まれます。
これら副教科は受験に直接必要なものではないため、学習の優先順位を調整することで、主要科目に集中できる時間を確保できます。
さらに、不登校期間中は、学校行事や雑務に費やす時間を削減し、個別のペースで効率的に学習を進められるメリットもあります。
不安や焦りを感じる方もいますが、焦らず計画的に取り組むことで、必要な勉強の遅れを取り戻し、進学や将来の目標を実現ができます。
不登校中の勉強が手につかない原因
不登校中、子どもが勉強に取り組めないのには、いくつかの原因が考えられます。
- 心と体が疲れ切っている状態
- 勉強方法が分からないこと
- 保護者がうまくサポートできないこと
- 勉強をする理由が見つからない
これらの問題を理解し、適切に対応することで、少しずつ学習を進める基盤を整えられます。
以下に、それぞれの要因について詳しく解説します。
心身が疲弊しきっている
不登校の背景には、心と体の疲れが深く関係していることが多いです。
学校に行けなくなる直前は、子どもが精神的に大きな負担を抱え、体力的にもエネルギーが枯渇している場合があります。
このような状態では、親から「勉強しなさい」と言われても、行動を起こす気力が湧かないのが自然な反応です。
心身の回復が最優先であり、まずはリラックスできる時間や気持ちの安定を取り戻すことが重要です。
無理に学習を強いると、さらなるプレッシャーとなり、子どもの自己肯定感を下げる可能性もあります。
焦らず、子どものペースを尊重することが大切です。
勉強の仕方が分からない
例えば、小学校低学年の場合、勉強そのものに慣れておらず、どのように学習を進めればよいか分からないことが原因で手が止まることがあります。
「どこから始めればいいのか」「どのくらいの時間を使えばいいのか」といった基本的なことが理解できないと、勉強への意欲を失いやすいものです。
このような場合は、具体的な学習プランを提示したり、小さな達成感を得られる工夫が効果的です。
初めての内容を学ぶ不安を和らげるためには、少しずつ進めていく段階的なサポートが必要です。
保護者が勉強を教えられない
保護者が子どもに勉強を教えることは、決して簡単なことではありません。
たとえ保護者自身が学習内容を理解していても、それを子どもに分かりやすく伝えるには、教育のスキルや忍耐が求められます。
また、子どもが集中できなかったり、すぐに飽きたりすることで、保護者がイライラを募らせてしまう原因になります。
その結果、子どもが勉強に対して否定的な感情を抱くことも考えられます。
このような状況では、家庭外の学習支援を検討することや、親子でストレスを溜め込まない方法を模索する必要があります。
勉強をする理由が見つからない
「数学なんて勉強しても将来なんの役に立つの?」「歴史ってなんの為に勉強するの?」などなど、勉強する理由が分からない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
勉強って、やる理由が見当たらない時ほどやる気が出ないものですよね。
結論から言うと勉強はやっておいた方が良いに越したことはありません。
ですから、まずは勉強すること自体への嫌悪感を無くすところから始めてみましょう。
一日のうちどれだけ少ない時間でも良いので、「この時間だけは勉強する!」という時間を設け、習慣化してみるのはおススメです。
勉強に限らず、毎日やっていくなかで、意外とハマってしまった。という経験、皆さんにも一度はあるのではないでしょうか。
不登校中の遅れを取り戻すおすすめの勉強方法
ここからは本記事の本題である、勉強方法の紹介です!
勉強方法には色々な種類があります。
- 自室で自習
- 家庭教師
- 適応指導教室・教育支援センター
- 通信制課程
- インターネット学習塾
- 個別指導塾
- 集団学習塾
- フリースクール
まずは、色々な方法を試してみて、自分に合ったものを見つけましょう。
自室で自習
参考書や問題集などを自分で取り揃えながら勉強する方法です。
マイペースに自分の好きなことから進めていけるというところが一番のメリットだと思います。
ですが、その反面で分からない問題や気になったことをすぐに誰かに聞くことができなかったり、モチベーションの維持が大変というデメリットもあります。
しかし、これらのデメリットは家庭教師・学校の先生に頼ったり、YouTubeなどで、勉強系の動画を見ることで解決することができるので、案外ハマる人には一番ハマる方法かもしれませんね。
私の場合は、同じ教科でも様々な参考書を見ること、参考書を読むこと自体を好きになったり、やる気が起きない日は決めた時間だけ勉強したら早々に切り上げるなどして、勉強することが嫌いにならないような工夫をしていました。
家庭教師
先ほども少しばかり登場しましたが、家庭教師を取るというのもおススメです。
家庭教師に来てもらうことで、その時間は必ず担保されたり、質問がすぐに出来るなど、自習と比較して、自発的に勉強に向かうことが苦手な方にぴったりだと思います。
また、家族以外の人と話す機会ができる、年の近い人に人生相談ができるなど、勉強面以外でもメリットはいくつかあります。
ですが、「勉強はしたいけど、あまり人と話す気分じゃない」という方にとっては、家庭教師は先生との相性が勉強のモチベーションに大きく関わってくるため、あまりおススメできないかもしれません。
適応指導教室・教育支援センター
適応指導教室・教育支援センターとは、不登校になってしまった方の為の民間施設です。
勉強以外にも、遊びの時間なども設けられているので、簡易的な学校といったようなイメージの場所ですね。
公的機関のため、学校側からの承認があれば、出席日数がカウントされるのが特徴です。
学校生活への復帰を目的としている場であるため、そもそも学校という環境自体に嫌悪感を抱いているという方にとっては精神的な負担がかかってしまうリスクがあるため、避けた方が良いかもしれませんね。
通信制課程
同じ学校でも、通信制課程という学校にほとんど登校することなく学生生活を送るという選択肢もあります。
具体的な登校日数などの卒業要件は、学校によって異なりますが、自分に合ったペースで学校生活を送ることができるのが魅力です。
通信制について気になった方は通信制高校とは?にて、さらに詳しくまとめてますので、一度チェックしてみるといいかもしれませんね!
ですが、学校なんてたくさんありすぎて、どの学校が自分に合っているのか分からないですよね。
そんなあなたにおススメなのがウェルカム通信制高校ナビです。
ウェルカム通信制高校ナビでは、全国の通信制高校・通信制高校のサポート校の特徴をまとめており、資料請求も簡単に行うことができるのでおススメです。
気になった方はこちらから無料で簡単に資料請求することができます!
インターネット学習塾
インターネット学習塾は、動画講義と教材を活用して自宅で学べる方法です。
動画を繰り返し視聴することで、難しい内容も理解を深めやすく、自分のペースで進められるのが大きな魅力です。
また、メールや掲示板を通じて指導員に質問できる仕組みがある塾もあり、疑問点をすぐに解消できる利点もあります。
ただし、学習を継続するには以下のような課題を考慮する必要があります。
- 自己管理能力が必要
- モチベーションの維持
教材との相性や、学習計画を立てて進める力を育むことが、インターネット学習塾を効果的に活用するポイントです。
個別指導塾
個別指導塾では、1対1または少人数での指導が受けられるため、個々のペースや理解度に応じた指導が受けられます。
不登校の生徒に配慮した指導を行う塾も多く、学びやすい環境が整っています。
さらに、家庭とは異なる学習環境で気分を変えられる点も魅力です。
しかし、学校に近い塾では、同級生と顔を合わせる可能性があるため、塾の立地には注意が必要です。
個別指導塾を選ぶ際には、子どもに合った講師や指導方法を重視することが成功のカギとなります。
集団学習塾
集団学習塾は、10人以上のクラスで学ぶスタイルで、他の生徒と一緒に学習することで競争心や協調性を育むことができます。
特に、学校環境には問題があるが、集団生活自体は問題がない場合、学校復帰へのステップとして適しています。
受験を見据えたカリキュラムが整っており、同じ目標を持つ生徒たちと切磋琢磨できます。
ただし、大人数での指導のため、個別対応が難しくなる場合もあります。
不登校であることを十分理解してくれる塾を選びましょう。
フリースクール
フリースクールは、不登校の子どもが安心して通える学習支援施設です。
学校復帰を目指すだけでなく、自分のペースで学びを進めたり、新たな居場所としての役割を果たしたりします。
勉強だけでなく、アクティビティや社会見学を通じて、学びの幅を広げられます。
また、同じ境遇の仲間と出会うことで、孤独感を軽減し、心の支えになる可能性もあります。
一方で、学校の出席扱いにならない場合や、費用がかさむ点には注意が必要です。
適切なフリースクールを選ぶことが、子どもの成長を支える鍵となります。
不登校中の勉強に集中するためのコツ
「モチベーションはあるのに全然集中できない!」勉強するうえで多くの人が一度は抱えたことがある悩みですよね。
ここでは、勉強に集中するためのコツについてまとめていきます。
マイペースな勉強・好きな科目や内容を掘り下げてみる
ゲームやアニメ、スポーツなど、自分の好きなことをやっている時に「集中出来ない!」なんてことはあまりないですよね。
これと同じことを勉強でもやれば集中出来ると思いませんか?
つまり、「勉強を好きなこと」にできれば必然と集中することが可能です。
具体的には、自分の気になったことについてただひたすら調べてみます。
例えば、「全然有名じゃないおかしな名前の戦国武将」についてや、「数学の公式を考えた人の生い立ち」についてなど。
何かを突き詰めることは勉強以外でも重要なスキルです。
やって損は無いと思うので、一度騙されたと思って試してみてください。
要するに、勉強が好きになるきっかけを考えてみることが大事です。
自分の中で勉強する時間をしっかりと決めておく
「勉強をしようとは思っているけど、気が付いたら1日が終わってしまった。」勉強が嫌いな人にとってはあるあるですよね。
ですが、「どんなに面倒くさくても、1日のうちお風呂に入る前の15分だけは必ず勉強する」というルールを設けてから2週間ほど経過した頃には、あんなに嫌いだった勉強が、習慣化されていました。
それどころか、キリが悪かったり、気になる部分があったり、という理由で1日の平均の勉強時間が30分にまで伸びていました。
良くも悪くも人間は習慣化さえしてしまえば、嫌いなことですら慣れてしまうものです。
生活リズムを整える
不登校あるあるの1つが、生活リズムの乱れです。
実は規則正しい生活はストレス解消や集中力に大きく関わっています。
なので逆に、不規則な生活はストレスの蓄積や、疲労、うつ病などの原因に繋がります。
思い当たる節がある方は、生活リズムの改善を意識してみましょう。
誰でも簡単に出来るおススメは、1日のうち数分間で日光浴をすることです。
日光を浴びることで幸せホルモンとも呼ばれる「セロトニン」の分泌量を増やすことができます。
セロトニンによって気分が明るくなる効果なども期待することができるので、是非試してみてください。
ちなみに、日光浴以外でセロトニンの分泌を促進させることができるのは、バランスの考えられた食事や、適度な運動などがあります。
勉強する場所を変えてみる
「家だと集中できない」という方もいるのではないでしょうか。
そういった方にはカフェ・図書館・塾など、自分にとっての「勉強する場所」というものを作ってみることをおススメします。
ポイントとしては、その場所に行くことで気分を切り替えられるかどうかです。
それが自室よりも雑音の飛び交うカフェなのか、逆に静かな図書館なのか、集中出来る場所は人によって異なります。自分に合った場所を探してみましょう。
不登校中の子供に親がするべきこと
ここからは、子供が不登校になってしまったという親御さんが、子供にするべきことについてまとめていきます。
子供の自主性を尊重
不登校になってしまった理由は色々あると思います。
もしかすると親御さんに話していないだけで、心にとんでもない傷を負っているかもしれません。
まずは、無理に何かをさせようとするのではなく、自主性を重んじて待ってあげましょう。
勉強以外のことでのメンタルケア
不登校となると、まず不安になるのが「勉強面での遅れ」ですよね。
しかしここで親がしてあげるべきことは勉強の推奨ではありません。
きっかけ作りです。
例えば外に連れ出してあげることで、子供の生活リズムが整うと思います。
その他にもルーティンのようなものを設けてあげることで、家族間での交流が増えたり、ということもあるでしょう。
このように、何よりもまずは子供のメンタルケアを優先してあげましょう。
自分が勉強してみる
勉強が嫌いな子供にとって、「勉強は必要なことなんだ」と認識させるために効果的な方法の1つが、親が必死に勉強している姿を常日頃から見せることです。
それを見た子供は、「自分の親があんなに必死になってやっていることなのだから、きっと大事なことなんだろう」と思うようになるのです。
不登校中に勉強のモチベーションが出ないときの対処方法
不登校中に勉強へのモチベーションが湧かないとき、無理に勉強を続けようとするのではなく、適切な対処方法を試すことが大切です。
- 無理に勉強をしない
- 勉強以外のことに挑戦してみる
- 短時間の勉強から始めてみる
- 『勉強する意味』を考える
不登校中は無理をせず、心の状態を整えながら、小さなステップを踏んで勉強を再開することが大切です。
焦らず自分のペースで取り組むことで、より良い学びの環境を築けるでしょう。
無理に勉強をしない
「勉強したくない」と感じるときに無理に勉強をする必要はありません。
強制的に勉強に取り組むと、以下のような心的障害を招く恐れがあります。
- ストレスや心の負担が増す
- 意欲を失う原因につながる
不登校中のお子さまは、心身が疲れていることが多く、無理をすることでさらに心が疲弊してしまう原因にもなります。
よって、勉強に取り組む際は、心の健康を優先し、やる気が自然と湧くのを待つことも重要です。
無理せず自分のペースを尊重することで、勉強への前向きな気持ちが少しずつ育まれるでしょう。
勉強以外のことに挑戦してみる
勉強への意欲が湧かないときは、趣味や興味のある活動に取り組むことが効果的です。
- 絵を描く
- 音楽を聴く
- 体を動かすなど
上記のような娯楽や趣味を通じて、心の疲れを癒しましょう。
他にもボランティア活動や新しいスキルの習得など、自己成長を感じられる活動もおすすめです。
これらの経験を通じて自信がつき、気持ちが前向きになることで、自然と勉強に対する意欲が取り戻せます。
焦らず心の充電を優先してください。
短時間の勉強から始めてみる
勉強への意欲が湧いてきたときに気をつけたいのが、最初から大きな目標を立てすぎないことです。
「1日5分だけ机に向かう」「簡単なドリルを1ページ解くだけ」といった小さな目標から始めるとよいでしょう。
短い時間でも達成感を得られることで、自信がつき、継続しやすくなります。
最初は短時間からスタートし、徐々に学習時間を増やしていくことで、無理なく勉強習慣を取り戻せます。
『勉強する意味』を考える
「なぜ勉強するのか」が分からないと、モチベーションが上がらないものです。
勉強が将来のどんな場面で役立つのか、自分の夢や目標にどうつながるのかを考えてみましょう。
たとえば、好きな職業に就くために必要なスキルや知識を学ぶという具体的な目標を持つと、勉強の意義を見いだしやすくなります。
保護者が自分の経験を話してあげるのも効果的です。勉強の意味を理解することで、学びへの意欲が芽生えるきっかけを作れるでしょう。
不登校中に勉強をさせるときに絶対にやってはいけないこと
ここからは、逆に親が絶対に子供にやってはいけないことについて紹介します。
勉強の強制
勉強の強制は子供にとって強いプレッシャーを感じさせてしまいます。
絶対にやめましょう。
子供の今後に対しての不安が故なのは分かりますが、まずは叱るのではなく、なんで勉強しないのかを本人の気持ちになって考えることから始めてみましょう。
不登校のことを否定する
勉強同様に、無理に学校に行かせようとすることもやめましょう。
子供にとっては、学校に通うという行為自体が大きなトラウマになっているのかもしれません。
その他にも意外と子供が不登校中にやってしまいがちなNG行動集を「不登校や引きこもりの親が実はやってはいけない行動6つ」にてまとめていますので、気になった方はチェックしてみてください!
まとめ~不登校中に勉強するときはメンタルケアから取り掛かる~
ここまで、不登校中におすすめの勉強方法や、その他にも勉強に集中するために必要なことなどについてまとめてきましたがいかがだったでしょうか。
不登校になってしまった原因はさまざまだと思いますが、まずは勉強よりもメンタルケアを優先しましょう。
なぜなら、精神的に安定していない時期に勉強しても、そうでない時と比べて学習内容のほとんどが頭に入ってこないからです。
また、不登校だからといって、今後の人生が全く上手くいかないのかと言われれば全くもってそんなことはありません。
あまり思い詰めすぎずにゆっくりと自分のペースで頑張っていきましょう。