学校に行きたくないときの対処方法を説明!不登校にならないための方法 更新時間 2024.05.29
「学校に行きたくないけど理由がわからない」
「不登校にならないための対処法が知りたい」
こんな悩みを抱いている方も多いでしょう。
学校に行きたくない理由は人によって様々です。
本記事では、学校に行きたくない理由や対処法、不登校にならない方法を解説していきます。
対処法がわかれば、学校に行きたくない現状を打破できるはずです。
不登校になるデメリットも併せて紹介していますので、学校に行きたくない方は参考にしてみてください。
「子どもが学校に行かなくなって対処の仕方がかわからない」と悩んでる親御さんも必見です!
学校に行きたくない理由とは?
学校に行きたくないことには、以下のような理由があります。
では、1つずつ詳しく説明していきます。
朝が起きられない
朝に起きられない問題を抱えているケースで、「夜ふかし」や「体調不良」が原因と考えられます。
具体的には、深夜までゲームやSNSをして起きられなかったり、「起立性調節障害」という自律神経の病気などの可能性です。
起立性調節障害は中高生が発症しやすく、低血圧を起こして朝に起きることが難しい病気となっています。
立ちくらみやめまい、頭痛などの症状がある方は、神経内科や小児内科、睡眠外来などを受診しましょう。
友だちや先生との人間関係
人間関係の悩みも、学校に行きたくない原因の1つです。
友だちとの関係悪化やSNS上でのトラブル、先生とうまく関係が築けていないことなどが考えられるでしょう。小学生のケンカは先生が間に入って解決することもありますが、中高生になると大人が関与できないケースが増えます。
その代表がSNS上でのトラブルで、ある日突然登校拒否になってしまう中高生も多いようです。
また、担任や部活動の顧問の先生と合わず、学校に行きたくなくなっている場合もあります。
クラスや学校に馴染めない
入学や進級で新しい環境に適応できず、クラスや学校に馴染めなくて学校に行きたくなくなるケースもあります。
校風や学習レベル、同級生との会話が合わず、無理しながら学校生活を送っている方もいるでしょう。
本来の自分を隠して周りに合わせることは、とてもつらいことです。
人間関係に大きなトラブルを抱えていなくても、メンタルが安定した学校生活を送ることが難しい状況と考えられます。
勉強についていけない
学校に行きたくないのは、勉強についていけないからかもしれません。
学校で過ごす時間は勉強がほとんどですので、学習内容が理解できないとつらくなるでしょう。
中学や高校の定期テストは平均点が出て、自分のレベルを周囲と比較できます。
自分の点数が平均を下回っているとモチベーションが下がったり、繊細で真面目な人であれば「自分はダメなんだ」「周りに置いていかれてしまう……」と、ネガティブ思考になったりするケースも少なくありません。
日々の勉強もやる気がなく、テストの日は学校を休みたいという風に、学習内容を理解できなくなっている状況です。
家庭環境の変化
学校に行きたくない要因は、学校生活だけが理由ではありません。
両親の離婚や再婚、転勤による引っ越しなど、家庭環境の変化は子どものメンタルにも影響します。
文部科学省の調査では、「家庭の状況」が不登校の要因として回答した中学生が9.5%、高校生が7%でした。
本来はゆったりくつろげるはずの自宅が、変化によって居心地が悪くなりリラックスできていない状態です。
張り詰めた状態が続くとストレスがかかり、学校に行く気力もなくなります。
理由はないが行きたくない
少数ですが、とくに理由はないけど学校に行きたくない人もいます。
文部科学省の調査で、最初に学校に行きづらいと感じ始めたきっかけについて、「とくにきっかけはないと思う」と答えた中学生が1.5%いました。
何かしらの要因はあったはずですが覚えていない、もしくは思い出したくない場合があります。
学校に行きたくない理由やきっかけがなくても問題はありませんので、あまり神経質に考えすぎないようにしましょう。
学校に行きたくないときの対処方法
学校に行きたくないときはどうしたら良いのでしょうか?
ここでは深刻な不登校になる手前の、「このままでは不登校になるかも」という状況の対処方法を解説します。
どの方法も気楽に行動できるものなので、ぜひ試してみてください。
身近な大人に相談する
学校に行きたくない正直な気持ちを、身近な大人に相談してみましょう。
言葉にすると自分の頭の中が整理できて、学校に行きたくない気持ちや理由、今後どうしたいかが見えてくるからです。
親でなくとも、習いごとの先生やバイト先の店長など、信頼できる人なら誰でも構いません。
学校とは関係ない方が、心の内を話しやすくなることもあります。
相談できそうな人が複数いれば、話を聞いてもらいたいのか、アドバイスがほしいのかによって相談相手を選びましょう。
具体的なアドバイスがほしいときは、スクールカウンセラーに相談するとよいです。
相談相手が身近にいないときは、国やNPO法人が行っている悩みの相談窓口を訪ねてみてくださいね。
一時的に休んで疲れを癒す
学校と距離を置き疲れを癒すことも1つの方法です。
中高生は思春期で多感な時期ですので、自分が知らないうちにストレスが溜まっていることが考えられます。
漠然とした不安を感じていたり、日々の疲れが溜まっていたり。
一時的に休むことで不安や疲れが改善され、学校に行こうと前向きになれるかもしれません。
「学校には必ず行かないといけない」という考え方を一旦やめて、自分自身を癒してあげましょう。
保健室登校をする
何らかの理由で教室に入ることが難しい場合は、保健室登校をするのもいいでしょう。
保健室登校は出席として扱われるので、出席日数が減るリスクがありません。
担任との相性が悪くて相談しにくい場合は、ほかの信頼できる先生や保健室の先生に相談するとよいでしょう。
クラスメイトや友人と顔を合わせたくないなら、時間をずらして登校したいことを伝えるのもおすすめです。
学校や家庭以外に居場所をつくる
環境を変え、新しい居場所を作ってみるのも良い方法です。
中高生は、学校と自宅にいる時間が1日のほとんどを占めています。
別の居場所を作ることで気分転換になり、学校に行かない罪悪感も軽減するかもしれません。
習いごとを始めてみたり、アルバイトを始めてみたりするのも良いでしょう。
学校にはいないタイプの友人に出会えたり、夢中になれる何かに出会えたりする可能性もありますよ。
習いごとやアルバイトが難しい場合は、SNSを通して同じ趣味の人と繋がってみるのもいいと思います。
専門のクリニックや病院に相談する
心身の病気が疑われる場合は、児童精神科や心療内科などの専門のクリニックや病院に相談しましょう。
起立性調節障害によって学校に行けない方は、治療や投薬を受けて症状が改善すれば、学校に行けるようになるかもしれません。
「異常がないのに体調不調が続く」「気分の落ち込みが激しい」という方は、自律神経失調症やうつ病を懸念する必要があります。
また学校の勉強に著しくついていけない場合は、発達障がいや学習障がいの検査を受けてみるのもおすすめです。
まずはかかりつけの病院に相談して、専門クリニックや病院を紹介してもらいましょう。
通信制高校やフリースクールへの入学・転入を検討する
通信制高校やフリースクールへ入学・転入するのも1つの解決策です。
通信制高校は必要な単位を取得することで高校を卒業できますので、毎日学校に通う必要がありません。
勉強の遅れや小中学校の振り返り学習に加え、メンタル面もサポートしていて、不登校の方でも安心です。
自分の気持ちを抑えて無理して通い続けるのは、精神的にも学習を続ける上でもおすすめできません。
自分にあった環境でマイペースに学べるのが、通信制高校やフリースクールの最大の魅力です。
再入学について詳しく知りたい方は、高校中退しても再入学はできる!再入学すべき理由と方法についてご紹介!をご覧ください。
学校に行きたくない我が子への親の対応
ここでは、我が子が学校に行かなくなってしまった親御さんへ、お子さんへの対処法を解説します。
親御さんが取るべき行動は、以下の3つです。
各行動について、詳しく紹介します。
学校に行きたくないのは悪いことじゃないと伝える
お子さんが学校へ行くのを嫌がったら、「学校に行きたくないのは悪いことじゃない」と伝えてあげましょう。
この一言だけで、お子さんは自分の気持ちを親に受け入れてもらえたと安心するからです。
親に対する信頼が強くなり、自然に色んなことを相談してくれるようになるでしょう。
やってはいけない対応が、「学校に行きなさい!」と叱ったり、「行きたくない理由は?」と何度も問い詰めたりすることです。
子どもを追い込んでしまうと悩みや不安を刺激して逆効果になり、親子関係が悪化します。
これからどうするか一緒に考える
子どもが1人で抱え込まないために、これからどうするかを一緒に考えましょう。
話をじっくり聞いてあげることで、子どもの気持ちが整理されて前向きな方向へ変化するかもしれません。
高校生の場合は、長期的に休むと留年する可能性があるので注意しましょう。
子どもと話しながら、本人の意思があれば通信制高校や通信制サポート校を検討してみてもよいでしょう。
その場合は、不登校生徒を積極的に受け入れている学校を選ぶことをおすすめします。
日中は一緒に過ごし引きこもりを防ぐ
子どもの引きこもりを防ぐために、日中はできる限り一緒に過ごしましょう。
親と過ごしたくて学校に行きたくない子もいます。
家で一緒にテレビを見たり、自然の多いところで散歩をしたり、リフレッシュできる時間を作ってあげてください。
1人になる時間が多すぎると、SNSやゲームの世界に熱中して抜け出せなくなってしまうケースもあります。
生活リズムを整え、引きこもらない生活を送ることで、比較的スムーズに復学できます。
高校中退した時の就活について詳しく知りたい方は、高校中退したら高卒認定と高卒資格どっちが就職に有利なのか解説をご覧ください。
学校に行かないとどうなる?不登校になるデメリット
不登校になると、どのようなメリットがあるのでしょうか?
ここでは、代表的なデメリット3つを紹介していきます。
授業に取り残されて戻りづらくなってしまう
休んでいる期間が長くなると、授業に戻りづらくなってしまうのが欠点です。
学校は集団生活ですので、1人の生徒に授業スピードを合わせることはできません。
欠席したら休んだ日のノートを友だちに見せてもらうなどして、授業をカバーする必要があります。
しかしノートを写すだけでは、内容が理解できないことも多いです。
休む期間が長期化している場合は、自宅や塾などで学習を続け、学校に復帰しやすい体制を整えておきましょう。
出席日数が足りず進学に影響する
不登校になる2つ目のデメリットは、出席日数が足りなくなり進学に影響することです。
中学生は義務教育なので、留年する心配はほとんどありません。
しかし高校進学の際、出席日数が少ないと受験で不利になり、運良く入学できても授業についていけない可能性も考えられます。
さらに高校生では、出席日数が足りていないと単位が取れず、留年してしまうリスクもあります。
留年した人の多くは自主退学する傾向にあり、最終学歴が中卒になってしまうことも注意すべきポイントです。
将来ニートになってしまう可能性も
不登校で高校を中退した生徒の多くは、フリーターやニートになって定職につけないこともあります。
学歴を重視しない世の中になってきましたが、中卒で働ける職業は限られているからです。
「高卒以上」や「大卒以上」といった求人がほとんどなので、学歴がネックになることも少なくないでしょう。
中卒者を採用している企業は、人手不足が深刻でブラック企業の可能性も高いことが予測できます。
不登校になったとしても、高校卒業資格は必ず取得しておくようにしましょう。
通信制高校のメリットについて詳しく知りたい方は、今知っておくべき!通信制高校の現実|8つのメリットとデメリットをご覧ください。
学校に行きたくないときは学校以外の居場所をつくろう
今回は、学校に行きたくない理由や対処法を解説しました。
学校に行きたくないという感情をネガティブに捉えず、これからどうしたいのかを考えるようにしましょう。
そして強く伝えたいのは、学校に行かなくても勉強だけは続けてほしいということです。
将来のためにも、勉強を継続することは大切になってきます。
今の学校に通い続けることが難しい人は、通信制高校やサポート校への入学・転入を検討してみてください。
学校に行かなくても学習を続けられるので、将来の目標や夢を持ち続けることができます。
学校や家庭に居場所がない方にとって、通信制高校は新たな出会いの場になるでしょう。
今いる学校では見つけられなかった、気の合う友だちができるかもしれません。