通信制高校の現実とは?今知っておくべき実態を解説! 更新時間 2024.11.28
「通信制高校」一度は聞いたことがある人が多いのではないでしょうか。
ですが、その中で、通信制高校について詳しくは知らない人がほとんどではないでしょうか。
そんな、通信制高校に興味がある人に朗報です!!
このページでは、今知っておくべき通信制高校の現実についてまとめています。
この記事を読めば、通信制高校のメリットとデメリットを理解できること間違いなしですよ!
ぜひ参考にしてみてください!
通信制高校の現実とは?
通信制高校は、全日制高校や定時制高校とは異なる教育環境を提供している学校です。
さまざまな事情で通学が困難な生徒や自分のペースで学びたい人にとって、新しい環境で学ぶための選択肢の1つになっています。
通信制高校の現実や特徴などについて見ていきましょう。
- 通信制高校に通っている生徒数の割合
- 通信制高校にはさまざまな生徒が通っている
- 入学する方法は主に書類選考や面接
- 学費は公立と私立で大きく異なる
通信制高校に通っている生徒数の割合
令和3年3月の文部科学省の調査によると、令和2年度の高等学校の生徒数は以下とされています。
高校の種類 | 在籍者数 | 割合 |
---|---|---|
全日制高校 | 3,012,708人 | 91.3% |
定時制高校 | 79,356人 | 2.4% |
通信制高校 | 206,948人 | 6.3% |
参考:文部科学省「高等学校教育の現状について」
通信制高校に通っている生徒は、206,948人です。
全体の6.3%を占める割合となります。
100人中6〜7人が通信制高校の生徒という計算になります。
通信制高校にはさまざまな生徒が通っている
通信制高校の生徒には、さまざまな背景を持つ生徒が在籍しています。
以下のような生徒が通信制高校に通っています。
- 不登校の経験がある生徒
- 働きながら高卒資格を取得したい人
- 高校中退後に卒業資格を取得したい人
- スポーツや芸能活動など特定の分野に専念
- 学業と生活を両立させたい人
不登校の経験がある生徒や、全日制高校での学業や人間関係に悩んだ生徒が再び学び直す場として通信制高校を選ぶことがあります。
また、働きながら高卒資格を取得したい人や、高校中退後に高校卒業資格を取りたい人にとっても適した選択肢です。
さらに、スポーツや芸能活動など特定の分野に専念しつつ、高校卒業資格を取りたいという人にも選ばれています。
通信制高校はさまざまな理由で学業と生活を両立させたい人々にとって学べる環境を提供しています。
入学試験は書類選考や面接が中心
通信制高校の入学試験は、全日制高校のように学力テストを実施する学校は少ないです。
入学試験は書類審査や面接、作文などを中心としています。
通信制高校の入学試験では現在の学力よりも、学びに対する意欲や態度が重視される傾向があります。
過去に学業で大変な経験した生徒でも、入学できるチャンスがあります。
また、通信制高校への入学時期について詳しく知りたい人は以下の記事をご覧ください。
通信制高校はいつでも入れるの?入学時期と方法についてご紹介!
学費は公立と私立で大きく異なる
通信制高校の学費は、学校が私立か公立かによって大きな差があります。
公立の通信制高校では、年間の費用が比較的低く抑えられる傾向があり、数万円程度が目安です。
一方で、私立通信制高校の場合、年間20万円から60万円程度の費用がかかることがあります。
公立の通信制高校は基礎的な学習環境を求める人に適しています。
私立の通信制高校はより充実したサポートや専門のカリキュラムを受講したい人に向いています。
学校の種類 | 年間費用 | 特徴 | 向いている人 |
---|---|---|---|
公立 | 数万円程度 | 費用が安く基礎学習向け | 費用を抑えたい人 |
私立 | 20万〜60万円程度 | サポート充実・専門学習対応 | 進学や専門学習を目指す人 |
進学やキャリアの目標に合わせて、自分に合った通信制高校を選ぶことが重要です。
なお、通信制高校の学費の違いについて気になる人は以下の記事をご覧ください。
通信制高校の実態
通信制高校のリアルな側面についてご紹介します。
通信制高校は全日制や定時制高校とは違う以下のような特徴があります。
- カリキュラムが豊富
- 通学頻度を自分で選べる
- 人間関係を気にしなくても良い
- 通いながら仕事と勉強を両立できる
- 単位制のため留年がない
- 学校からのサポートが充実している
- 途中でコース変更ができる学校がある
- サポート校を利用できる
自分のやりたい事と通信制高校の特徴がマッチしていればいい学生生活を過ごせます。
通信制高校に行くかどうか迷っている人はぜひ参考にしてください!
カリキュラムが豊富
通信制高校には豊富なカリキュラムがあります。
美容師の資格を取りたい人から、スポーツに集中したい人、アニメを作りたい人、大学進学をしたい人も受け入れています。
全日制にはない、通信制高校ならではのカリキュラムもありますし、自分のペースで勉強しながら、大学進学を考えている人にもおすすめです。
通学頻度を自分で選べる
通信制高校では通学のタイプを自分で選べます。
全日制の学校であれば、週5日必ず通学しなければいけませんが、通信制高校であれば、そんな悩みはありません。
通信制高校は、通学コースと月に1回、年に数回あるスクーリングコースの2つがあります。
その2つの中で、毎日学校に行きたければ通学コースを、あまり行きたくないならばスクーリングコースを自分の意志で選ぶことができます。
人間関係を気にしなくても良い
通信制高校は人間関係を気にしなくても大丈夫です。
通信制高校は、通学コースと月に1回だけのコースを選べるため、人間関係で大変な思いをしたくない人におすすめです。
また、仮に登校しても、通信制高校は一般的に少人数制のクラスのため中学時代は人間関係で悩んでいた人も、通信制高校に行ってから充実している人が多いです。
通いながら仕事と勉強を両立できる
通信制高校に通いながら仕事と勉強の両立ができます。
通信制高校は、月に1回、年に数回あるスクーリング以外は時間の制約を受けません。
そのため、学校に絶対通わなければならない日以外は、家で勉強をするのも、アルバイトをするのも、会社で働くのも自由です。
仕事と勉強を無理なく両立できます。
単位制のため留年がない
通信制高校には留年という制度がありません。
通信制高校は単位制であり、また一般的に学年の概念がありません。
卒業するには、3年以内に74単位を取得するだけでいいので、極端な話、1年勉強して、次の年勉強せず、翌年単位を取り切れば卒業できます。
通信制高校では、全日制のように留年を気にせず、自分のペースで勉強を進められますね。
通信制高校の1年間で取れる単位数が知りたい!という方は【徹底解説】通信制高校の一年間で取れる単位数の記事をご覧ください!
学校からのサポートが充実している
通信制高校、特に私立の通信制高校は学校からのバックアップが充実しています。
通信制高校は自学自習が基本ですが、私立の通信制高校は学生のできない部分、苦手な部分を丁寧に指導してくれます。
また、私立の通信制高校は自由度が高く、週5の通学コースを選べば毎日全日制のように学校に通えますし、学校のカリキュラムの数も豊富です。
加えて、私立の通信制高校は精神的サポートも手厚いので、どうしても卒業したい、全日制のように楽しい学生生活を送りたいという人におすすめです。
途中でコース変更ができる学校がある
通信制高校に行く人は自分のやりたいことが決まっていなくても大丈夫です。
通信制とはいっても、いろいろな経験ができますし、とりあえず高校卒業を目指しながら自分のやりたいことを探すのもありです。
また、通信制高校は途中でコースの変更もできるので、自分のやりたいことが見つかった、もしくは自分のやりたいことが変わった人も簡単にコースを変更できます。
サポート校を利用できる
通信制高校では、サポート校を活用して充実した生活を送れます。
サポート校に通うことで、通信制高校で勉強をしないことは防げますし、むしろ学習がはかどります。
一般的にこのサポート校は民間教育機関ですが、有名な塾が運営していることがほとんどのため、安心して通うことができます。
サポート校について詳しく知りたい人は以下の記事をご覧ください。
通信制高校の厳しい現実
通信制高校には良い側面ばかりではありません。
全日制高校とは違う面があるため、ご紹介します。
- 自己管理が大変
- レポートや課題が大変
- 友達を作るのが大変
- サポート校の学費が高額な可能性がある
- 世間の目が気になる
- 通信制高校に通っていた理由を聞かれる場合がある
通信制高校に通うのはメリットも数多くあれば、デメリットもたくさんあります。
メリットと共にデメリットもしっかり知ってから通信制高校に通うかを検討しましょう。
自己管理が大変
通信制高校に通うには自己管理が大変です。
通信制高校の通学コースに行かない場合、登校が月に1回なので自分で勉強を進めていかなくてはいけません。
また、単位さえとれば卒業できるため、そのことに甘え、自主的に勉強せず、3年たっても卒業できないことも良くあります。
人の目がなければサボってしまう人は要注意ですよ!
レポートや課題が大変
通信制高校ではレポートや課題が大変です。
1単位当たり3枚程度、年間75枚程度のレポート課題を出すことになるので、勉強が習慣になっていない人は苦労します。
逆に大学入試を目指している人は受験勉強に比べると苦にならない枚数です。
通信制高校でのレポートについて詳しく知りたいという方は通信制高校でレポートは必須!内容や難しさを徹底解説!の記事をご覧ください!
友達を作るのが大変
通信制高校では仲間を作るのが大変です。
通信制高校の通学コースに行かない場合、月に1回しか登校しないので、クラスメイトという概念がまずありません。
そのため、全日制のようにクラスメイトとわいわいおしゃべりをしたり、切磋琢磨することができません。
人と関わりたくない人にとってはメリットですが、仲間がほしい人には大きなデメリットです。
サポート校の学費が高額な可能性がある
サポート校の学費が高額な可能性があります。
サポート校によって違いますが、通信制高校の費用の他に多くて100万円程の費用が発生します。
家計をひっ迫する金額の上、国に認可された教育機関ではないため、国からの補助金も受けられません。
もしサポート校にも通うならば、大きな負担になります。
世間の目が気になる
通信制高校に通っていると世間の目が気になる場合があります。
一般に全日制高校に通っている人が多いため、通信制高校に行っている人は少数派です。
周りからどんな目で見られているのだろう、偏見はないのだろうかといったことが気になってしまい、不安になってしまう人も一定数います。
ですが、基本的には通信制高校だからと言って差別されることはないので、安心してください。
通信制高校に通っていた理由を聞かれる場合がある
通信制高校に通っていた理由を面接で聞かれる可能性があります。
聞いている相手に他意はないのですが、通信制高校に通っていた人の逃れられない宿命の1つです。
面接で通信制高校に通っていた理由を聞かれることを覚悟しておきましょう。
通信制高校は何年?何歳まで大丈夫?
通信制高校は何年で卒業できるのか、何歳まで入学できるのか気になっている人が多いと思います。
全日制と違い、通信制高校は卒業の幅も年齢も非常に広いです。
仕事をしながら通うことも可能ですし、基本的に3年間で卒業できます。
下記に詳しく記載しているので、ぜひ参考にしてみてください。
通信制高校は何年で卒業できる?
通信制高校は必ず3年間で卒業できます。
また、もし通信制高校に編入してきた、転入してきた場合は、以前の高校の在籍期間と合わせて3年間で卒業できます。
在学年限に関しては、通信制高校によって異なりますが大体7年程度です。
その期間までなら在籍し続けられますが、できる限り3年間で卒業することをおすすめします。
通信制高校は何歳まで入学できる?
通信制高校は何歳であっても入学できます。
入学資格は中学校を卒業している人のため、基本的に誰でも入れます。
在籍している人は、高校に進学しなかった人から、高校を中退したけれども高校卒業資格を取ろうと思っている人もいます。
また、20代以外では、30代や40代、上は80代の人まで幅広い年齢層が在学しています。
通信制高校は学力不足であっても入学できる?
通信制高校は学力不足であっても入学できます。
多くの通信制高校の入試では、学力検査を行わず、一般的に、出願時の書類と作文、個人面接を重視しています。
また、個人面接も受験生をふるいにかける目的ではなく、生徒の性質を見るものなので、学力に不安があっても試験にはあまり関係ありませんし、学力不足が原因で不合格になることもありません。
通信制高校の受験内容が詳しく知りたい方は通信制高校に行くためには?受験内容とおすすめ対策をご紹介!の記事をご覧ください!
通信制高校の現実を知ってから、通うか判断しよう!
いかがでしょうか?
通信制高校にはたくさんのメリットもありますが、それと同じぐらいデメリットもあります。
自分が本当に通信制高校に合うのかを考えて、入学を決めましょう。
そうすれば充実した通信制高校生活を送れますよ!