フリースクールの費用相場はいくら？学校の種類別・地域別の違いや補助金制度を徹底解説！

フリースクール会費がないところもあれば、月会費5万円以上のところがあるなど、費用には大きな差があります。

文部科学省が2015年に実施した調査では、月会費を1～5万とするフリースクールが全体の約8割弱を占めました。(参照：文部科学省「不登校児童生徒への支援について」)

ここでは、文部科学省の調査をもとに、月会費・入会金・その他の費用など、フリースクールの費用の実態を詳しく解説します。

【フリースクールの費用相場】

• 月会費(授業料)の費用相場
• 入会金の費用相場
• その他の費用相場

フリースクールの基礎知識を教えて！入学までの手順・費用・選び方まで徹底解説

月会費(授業料)の費用相場

文部科学省の調査では、月会費(授業料)の平均額は約3.3万円です。

（月単位で会費を徴収していないと回答した団体・施設は、49か所：通所した際、その都度利用料を徴収している場合など）

引用：文部科学省「不登校児童生徒への支援について」

月会費(授業料)は10,001～30,000円が38.2％が最も多く、次いで30,001～50,000円が36.3％と多いです。

合計で全体の74.5%を占めるので、月会費(授業料)の平均相場は1～5万円と言えます。

また、月50,001円以上かかるフリースクールが10.3％ある一方で、月5,000円以下のフリースクールは9.5％と価格帯に大きな差があります。

価格に大幅な差が生まれる主な理由として、フリースクールは共同生活型・オンライン型・通学型など多様な種類があることが挙げられます。

さらに、学習指導や支援内容・スタッフの人数・施設の規模なども、費用に差が出る理由として考えられます。

なお、月会費を徴収していないフリースクールは49カ所ありました。

また、利用時に都度利用料を徴収する形態で、会費制度を採らないフリースクールも一定数存在する点も押さえておきたいポイントです。

入会金の費用相場

文部科学省の調査では、入会金の平均額は約5.3万円です。

※入会金を徴収していないと回答した団体・施設は、123か所

引用：文部科学省「不登校児童生徒への支援について」

フリースクールの入会金は10,001～30,000円が31.4％と最も多いです。

次いで5,001～10,000円が18.6％、30,001～50,000円が18.0％、5,000円以下が13.9％と続きます。

一方で、入会金を徴収していないフリースクールも少なくありません。

フリースクール費用を安く抑えたい場合、入会金の有無を事前に確認しておきましょう。

その他の費用相場

会費や入学金以外の費用を徴収するフリースクールは36.4％あります。

一方で、その他の費用が発生しないフリースクールは63.6％と、過半数を占めます。

その他の費用として代表的なのは、「教材費」「行事費」「施設利用料」の3つです。

教材費は実費の場合や、固定費に含まれる場合など、フリースクールによって様々です。

行事費は課外活動などのイベントに参加する際に発生する費用で、1回約500円程度のものもあれば、規模によって約数千円徴収される場合もあります。

施設利用料は共同生活型フリースクールで徴収されるケースが多く、光熱費や食費などで月15～30万円程徴収されるのが一般的です。

ただし、上記はあくまで目安の費用ですので、実際にはさらに高額な費用を徴収される場合もあります。

フリースクールは、教育内容や支援体制の違いによって費用が大きく変わります。

文部科学省の調査では月1〜5万円が一般的な相場ですが、種類ごとに平均価格帯が異なるため、どのタイプを選ぶかが費用に直結します。

ここでは、代表的な3種類のフリースクールの費用相場を分かりやすく解説します。

【種類別｜フリースクールの費用相場】

• 通学型の費用相場
• オンライン型の費用相場
• 共同生活型の費用相場

フリースクールと学校の違いは？費用や出席などについても解説！

通学型の費用相場

文部科学省調査では約90％のフリースクールが通学型に該当しており、全国平均と同様に1～5万程度が相場です。(参照：文部科学省「不登校児童生徒への支援について」)

入学金は3～5万円が平均と言えますが、中には10万円以上するフリースクールもあります。

一方で、自宅訪問型フリースクールになると、費用がさらに高額になります。

オンライン型の費用相場

オンライン型フリースクールは月会費が2.5万円前後、入会金が約2万円が相場です。

フリースクールによっては年払い割引・兄弟姉妹割引・紹介割引など、多様な割引制度を設けている場合があります。

他のタイプに比べて比較的リーズナブルですが、進路相談・専任サポートなどのオプションを追加すると、追加費用が徴収される場合もあります。

共同生活型の費用相場

共同生活型フリースクールでは、子どもが親元を離れ、スタッフや他の生徒と共同生活を行いながら、社会性・生活力を学びます。

生活全般を住み込みで行うため、月会費は10万円以上と高額なケースが多いです。

月会費には光熱費や食費が含まれることが一般的ですが、その他の細かい生活費も含まれているのか、自己負担になるのか事前に確認しておきましょう。

気になるフリースクールがある場合、問い合わせて費用を確認してください。

フリースクールの月会費は、通学する日数によっても異なります。

上記はあくまで目安ですが、頻度が増えるごとに費用が高額になるのが一般的です。

またフリースクールによって、「週1・３・5のみ」「週1コマごとの利用可能」など、料金プランが異なります。

学習支援や生活リズムを整えるためであれば、週1程度の軽めの通学が向いています。

初めてフリースクールを利用する場合も、費用を安く抑えられるうえ、子どもにとってもスタートしやすい頻度です。

より密度の濃い授業を受けたり、ほぼ学校と同じ感覚で通いたい場合は、週3～5回の頻度がおすすめです。

なお、費用面だけでなく、子どもの希望・目標も考慮することも大切です。

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フリースクールの費用は地域差もあります。

ここでは、東京・名古屋・大阪・福岡のフリースクールを例に、費用相場を詳しく紹介します。

【地域別｜フリースクールの費用相場】

• 東京のフリースクールの費用相場
• 愛知のフリースクールの費用相場
• 大阪のフリースクールの費用相場
• 福岡のフリースクールの費用相場

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東京のフリースクールの費用相場

東京都のフリースクールでは、月会費2〜5万円程度と価格帯が幅広いです。

また、入会金にも差があります。

ただし、東京都では月の上限2万円まで助成を受けられる助成制度があるため、実質負担を安く抑えられる場合があります。

愛知のフリースクールの費用相場

愛知県の月会費目安は数千円～3万円程度で、文部科学省が調査した月平均の約3.3万円と比べて非常にリーズナブルです。

入会金も、フリースクールによりますが全体的に低めで設定されています。

ただし、費用が高額なフリースクールもありますので、事前に予算を設定してから最適なフリースクールを探すようにすると良いでしょう。

大阪のフリースクールの費用相場

大阪のフリースクールの月会費の目安は1～3万円程度で、東京都比べて安めです。

入会金は1～5万円と幅広く、初期費用も踏まえたフリースクール選びが大切になります。

また、月会費と入会金以外の費用もしっかり確認してから、入会を検討すると良いでしょう。

福岡のフリースクールの費用相場

福岡のフリースクールの月会費は1～5程度が相場で、全国平均と大きく変わりません。

しかし入会金には差があり、10万円以上するところもあります。

ただし、福岡県郊外のフリースクールであれば、費用がやや安くなる場合があります。

費用は地域差もあるため、ある程度絞り込んでから調査することで予算に合うフリースクールを見つけやすいです。

フリースクールに通わせる際、費用面で大きな負担になることがあります。

しかし、自治体や国の支援制度を活用することで、経済的な負担を大幅に軽減できる場合があります。

ここでは代表的な補助金制度を紹介します。

【フリースクールで活用できる補助金制度】

• 自治体の支援制度
• 就学援助制度
• 教育訓練給付金

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自治体の助成制度

多くの自治体では、不登校や学校に通えない子どもを対象に、フリースクール利用費用の一部を助成する制度があります。

自治体によって助成金額は異なりますが、月額1～2万円程を助成してもらえるのが一般的です。

例えば、東京都ではフリースクールの費用を月額最大2万円まで補助する助成制度があります。(参照：都庁総合ホームページ「利用者向け 東京都フリースクール等利用者支援事業を開始 フリースクール等の利用料を助成します！」)

ただし、助成制度は入会金や教材費など、一部の費用は対象外になるケースが多いです。

また、「自治体が定めるを満たす通所型フリースクールのみが対象」「小・中学生のみが対象」など、フリースクールの種類や年齢によっては助成制度が受けられない場合もあります。

事前に該当する自治体の公式サイトで助成制度の適用条件を確認しておきましょう。

就学援助制度

就学援助制度は、経済的に教育費負担が難しい家庭を対象に、授業料・教材費・給食費などを助成する制度です。

フリースクールに直接適用されるかは自治体によりますが、学校に通っていない子どもを対象とした特例的な助成を設ける自治体もあります。

収入基準や世帯状況によって受給可否が決まるため、申請前に自治体の担当部局に相談すると安心です。

教育訓練給付金

厚生労働省の教育訓練給付金制度では、職業能力開発や資格取得を目的とした教育費の一部が支給されます。

フリースクール自体が直接対象となるケースは少ないですが、通信教育やオンライン学習プログラムなど、職業スキルや学習支援プログラムと連携して利用できる場合があります。

事前に制度の対象講座かどうかを確認しておく必要がありますが、費用を安く抑える選択肢の1つとして有効です。

フリースクールは月謝や入会金だけでなく、教材費・行事費など思わぬ追加費用が発生する場合があります。

費用面で失敗しないために、事前に確認すべきポイントを整理しておくことが重要です。

【フリースクールの費用で失敗しないポイント】

• 費用内訳を把握する
• 週に通える日数を確認する
• 追加費用があるか確認する
• 返金・退会ルールを事前確認する

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費用内訳を把握する

月会費・入会金だけでなく、教材費・施設管理費・昼食費・行事費などの聴衆があるかどうかを確認しましょう。

施設によっては「月会費○万円＋教材費実費」となっており、月謝だけ見て比較すると誤解しやすいです。

例えば、通学型フリースクールで月会費3万円でも、教材費やイベント費で月額1〜2万円が追加発生するケースもあります。

見積書や公式サイトの料金表で、合計月額のイメージをつかむことが重要です。

週に通える日数を確認する

フリースクールは週1〜5回の通学スタイルがあり、通学回数によって月額費用は大きく変わります。

文部科学省の調査では週5回開所しているフリースクールが最も多いです。(参照：文部科学省「不登校児童生徒への支援について」)

月会費で週に何回通えるのか、頻度によって費用が変動するのかをしっかり考慮しましょう。

また、通学型フリースクールの場合、交通費が発生する点も忘れてはいけません。

「通える日数×費用(＋交通費)」の総額で、負担の少ないフリースクールを見つけましょう。

追加費用があるか確認する

月謝や入会金以外に、以下の様な追加費用が発生するケースは少なくありません。

• 遠足や宿泊行事の費用
• 学習教材やプリント代
• 調理・アートなど特別プログラムの材料費、など

フリースクールによって「希望者のみ参加」「利用回数に応じて実費」となるため、事前に確認し、年間の総額をシミュレーションすることが大切です。

特に共同生活型フリースクールの場合は高額になりやすいため、光熱費や食費以外に施設利用料に含まれる費用をきちんと確認しておきましょう。

返金・退会ルールを事前確認する

途中退会や休会に対する返金ルールはフリースクールによって異なります。

月途中で退会した場合の会費返金の有無や、入会金や施設費の返金条件、休会期間の料金扱いについて確認しておくことが重要です。

契約前に規約を確認しておかないと、思わぬ費用負担が残る場合があります。

見学や面談時に、必ず「返金・退会ルール」を質問し、書面で確認しておくと安心です。

フリースクールの月会費や入会金など、費用に関してよくある質問に回答します。

【フリースクールの費用に関してよくある質問】

• フリースクールの学費は高い？
• フリースクールの費用に補助金はある？
• フリースクールに通わせるお金がない場合は？
• フリースクールに中学生は無料のところはある？

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フリースクールの学費は高い？

文部科学省調べによると、フリースクールの月会費は平均約3.3万円で、1～5万円が相場です。(参照：文部科学省「不登校児童生徒への支援について」)

ただし、通学型・オンライン型などフリースクールの種類や、通学頻度などによって費用は大きく変動します。

また、月会費の他、初期費用としての入会金や、教材費・行事費・施設利用料などの追加費用が発生する場合もあります。

子どもをどのようなフリースクールに通わせたいのか、予算はどれくらいなのかを明確にしたうえでフリースクール費用の総額を比較すると後悔しにくいです。

フリースクールの費用に補助金はある？

自治体によって、フリースクールの助成制度が設けられています。

補助金は月1～2万円程度が目安です。

ただし、各自治体が定める要件を満たさなければ、制度が適用されません。

助成制度の利用を検討している場合、自治体の公式サイトを確認したり、フリースクールに問い合わせるなど、事前に確認しておきましょう。

フリースクールに通わせるお金がない場合は？

自治体の助成制度・就学援助制度・教育訓練給付金など、国の制度を活用することでフリースクール費用を安く抑えられます。

また、通学回数の頻度を調整したり、オンライン型フリースクールを検討するのも選択肢の1つです。

「フリースクール＝高額で通えない」と思わず、補助制度＋通学スタイルの工夫で負担を抑えられないか検討してみましょう。

フリースクールに中学生は無料のところはある？

完全に無料の中学生向けフリースクールは多くありません。

しかし、一定の要件を満たした場合、自治体の助成制度の補助金の上限内であれば費用が全額補助される場合があります。

3.助成額

小・中学生1人につき 月額最大2万円
※利用料が月2万円を下回っている場合は、利用料と同額となります。
（例）利用料が月1万円であった場合、助成額は月1万円となります。

引用：都庁総合ホームページ「利用者向け 東京都フリースクール等利用者支援事業を開始 フリースクール等の利用料を助成します！」

フリースクールの費用を無料、または大幅に抑えることができるので、助成制度を活用をぜひ検討してみてください。

フリースクールの費用は月1〜5万円が目安です。

しかし、通学・オンライン・共同生活型などのスクールの種類や、東京・大阪などの地域差、さらに学習サポートの内容によって大きく変動します。

また、通学日数や追加サービスによっても総額は大きく上下します。

一方で、自治体の補助金制度や就学援助制度など、公的支援を利用することで負担を抑えることも可能です。

しかし、大切なのは子どもが安心して学べる環境か、サポート内容が充実しているかなど、トータルで比較することです。

費用の総額だけでなく子どもの希望も考慮して、最適なフリースクール選びをしてください。

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