通信制高校の費用はいくら?無償化や支援金を徹底解説

通信制高校の費用はいくら?無償化や支援金を徹底解説

通信制高校の費用はいくら?無償化や支援金を徹底解説

「通信制高校の費用っていくらかかるの?」

「高校の学費を少しでも抑える方法が知りたい・・・」

このような悩みや不安を抱え、進学や学校選びに悩んでいる方も多いと思います。

この記事では、通信制高校にかかる費用を分かりやすく解説しながら、学費を抑える方法や無償化について解説していきたいと思います。

また通信制高校への進学に関しては、「学費が安い公立か」「サポートが手厚い私立か」も大きなテーマになるでしょう。

公立と私立の学費やサポート内容の違いに加え、どちらを選択するべきなのかもご紹介できればと思います。

どの学校を選ぶかで、あなたの将来も大きく変わります。

後悔しない選択ができるよう、ぜひ最後までお付き合いください。

初年度にかかる通信制高校の学費や費用とは?

初年度にかかる通信制高校の学費や費用とは?

通信制高校にも、全日制と同じように公立と私立の2種類があります。

当然のように私立の方が高いのですが、同じ私立高校を選んだ場合でも、通学形態やどのコースを選択するかによって学費は大きく変わってきます。

学費に差が生まれてしまう理由は、さまざまな生徒に対応するための学習スタイルや登校日数の多様化が原因です。

また専門課程の充実や特別講習などによって、授業料以外の費用がかかるケースもあります。

まずは、公立と私立の学費にどのくらいの差があるのかを、次の章でご紹介していきたいと思います。

公立通信制高校にかかる費用

公立の通信制高校では、各都道府県によって授業料が決められています。

地域によって学費は異なりますが、それでも年間数百円ほどしか誤差はありません。

こちらは、東京都の公立通信制高校の学費を表したものです。(平成29年度)

入学金 500円
授業料(1単位) 336円
年間学費 8,900円

上記のほかにも、教科書代やイベント参加費などが2万円ほどかかりますが、3年間で10万円ちょっとの学費で高卒の資格が取得できます。

私立通信制高校にかかる費用

次に、私立の平均学費をご紹介します。

入学金や授業料については、以下の通りです。

入学金 1~5万円
授業料(1単位) 6,000円~12,000円
年間学費 160,000円~

このほかにも、施設設備費や特別講習費などがあり、スクーリングの回数や専門課程によって費用が変わります。

年間3〜8回程度のスクーリングの場合

通信制高校は学校に通わず、自宅で学習できるのが魅力です。

私立の場合は年に数回のスクーリングで単位が取得できるため、不登校や病気を抱えた人でも高卒資格が取得できます。

公立高校は月2回ほどの登校が必要になるので、私立高校ならではのメリットといえるでしょう。

私立の中でも、このスタイルの平均学費が最も安く、教科書代や施設費などを含めると年間25万円前後になっています。

週1〜5日通学するの場合

近年は「登校して学校生活を楽しみたい」という生徒や保護者が増え、全日制に近いような通学コースを設けている私立校が多いです。

学校によっては、生徒の状況や希望で通学する頻度を調整してくれます。

学校に慣れるまでは週1日コース、少し慣れたら週3日コース、不登校を克服できたら週5日コースなど、全日制高校にはない仕組みも通信制高校ならではの制度でしょう。

週1〜3日であれば年間の平均学費は45〜65万円ほど、週5日の場合は年間70〜90万円ほどが相場です。

通学が増えると交通費やイベント参加費などが加算されるため、さらにプラス10〜20万円が必要になると把握しておきましょう。

美容や大学進学コースなどの専門課程を選択した場合

学校によって、美容・ファッション・声優・漫画・アニメ・芸能など、さまざまな専門課程が用意されています。

通信コースに加え、このような専門コースを追加した場合、年間の平均学費は50〜60万円ほどです。

さらに本格的な専門科目が勉強できるコースを選択する、年間80万円以上かかるケースもあります。

資格取得のための費用や諸費用を追加すると、年間100万円かかる学校も少なくないでしょう。

「私立とはいえ学費が高過ぎる!」と感じた方もいるかもしれません。

しかし全日制高校を卒業して専門学校などへ行くことを考えると、全体の学費はかなり抑えられるはずです。

また10代のうちに美容師などの資格が取得できれば、卒業してすぐに社会で活躍することができるでしょう。

通信制高校の学費についてより詳しく知りたい方は是非 「通信制高校の学費は安い? 学費が安くなる通信制高校の選び方」を参考にしてみてください!

学費が高くても私立が人気の理由とは?

学費が高くても私立が人気の理由とは?

ここまでを読んで、「私立の方が学費が高いのにどうして人気なの?」と疑問に思った方も多いと思います。

文部科学省のデータによると、全日制・定時制の高校数が減少を続けるなか、私立の通信制高校の数はここ30年ほどで10倍に増えています。

              
全日制・定時制               通信制
       公立     私立    合計
平成2年  5,506        67      17     84
平成7年  5,501        68      25     93
平成12年 5,478        69      44     113
平成17年 5,418        76      99     175
平成22年 5,116        72      137     209
平成27年 4,939        77      160     237
令和2年  4,874        78      179     257

公立の通信制高校と比べると、私立には以下のようなメリットや特徴があります。

通信制高校に通う目的は生徒それぞれ違いますが、一人ひとりの目標や問題に親身にサポートしてくれるのが、公立よりも私立が選ばれる理由の1つです。

p>通信制高校のメリット、デメリットについて詳しく知りたい方は是非 「通信制高校に進学するメリット・デメリット!全日制・定時制の違いや覚えておきたい基本情報」を参考にしてみてください!

通信制高校の費用を抑える支援制度

通信制高校の費用を抑える支援制度

「私立に行きたいけど親に反対されそう・・・」

「学費が高すぎて無理」

と諦めている方に向けて、通信制高校の費用を抑える3つの方法をご紹介します。

  • 1.就学支援金
  • 2.奨学金
  • 3.特待生制度

では、それぞれの制度について、「利用できる条件」や「支給額」を解説していきたいと思います。

全国の約8割の生徒が利用している就学支援金制度

令和2年4月から、私立の通信制高校でも「就学支援金制度」が利用できるようになりました。

この制度よって負担する学費が大幅に減少し、経済的な理由で進学を諦めていた多くの生徒が、行きたい高校を選択できるようになったようです。

就学支援金制度は、国が学費の一部を負担してくれる制度で、卒業しても返済の必要がありません。

世帯年収ごとの就学支援金の支給額は、以下の通りです。

世帯年収 公立 私立
590万円未満 336円/単位(授業料は実質無償化) 最大12,030円/単位(授業料は実質無償化)
590万円~910万円未満 336円/単位(授業料は実質無償化) 4,812円/単位(負担分は自己負担)

ただし、以下に該当する方は利用できないので注意しましょう。

  • 高校などを一度卒業した人
  • 高校などに通算36ヶ月より多く在籍している人

就学支援金は、入学金や教材費といった授業料以外の費用には利用できません。

あくまでも授業料のみが対象になるので、その他の学費はご自身で負担することになります。

就学支援金を利用した場合の私立の費用はいくら?

公立の場合、世帯年収が910万円未満であれば授業料は実質無償化です。

しかし私立の場合は、世帯年収で支援額が異なります。

ここでは、私立校でも有名な「翔洋学園高等学校」を例にあげて、就学支援金によって学費がどのくらい減額されるかをみていきます。

以下は、授業料(1単位)8,000円、年25単位履修の場合にかかる1年間の学費です。

8,000円 × 25単位 + 施設設備費50,000円 = 250,000円

この計算式をもとに、世帯年収ごとに実質負担する学費をまとめました。

世帯年収 実質負担額
590万円未満 50,000円
590万円~910万円未満 129,700円
910万円以上 250,000円

ご覧の通り、年収が910万円以上であれば「支給対象外」となり、、就学支援金は受け取れません。

ただし支援額は学校や世帯年収により異なり、都道府県独自の私学助成金制度を合わせると、さらに負担額が下がるケースもあります。

お住まいの地域の制度を調べ、気になる学校があれば問い合わせしてみることをお勧めします。

就学支援金では足りない場合は他の制度を利用しよう

「就学支援金だけでは学費をまかなえない!」という方は、他の制度を利用しましょう。

  • 1.奨学金制度
  • 2.特待生制度

それぞれの制度について、詳しく解説します。

1.奨学金制度

奨学金制度とは、進学にお金が必要な学生に向けて、学費の付与や貸与を行う制度です。

就学支援金との併用が可能なので、経済的な余裕がない方でも志望校に行ける可能性が高まるでしょう。

奨学金にもさまざまな種類があり、都道府県や地方自治体が実施している制度は無利息で借り入れられるものが多くなります。

  • 高校生等奨学給付金・・・授業料以外の教育費(教科書・教材費など)が受け取れ返済不要
  • 生活福祉資金・・・低所得・障害者・介護を要する高齢者のいる世帯を対象にした制度
  • あしなが育英会・・・親を亡くしたり重度後遺障害で働けなかったりする家庭の子どもを支援
2.特待生制度

スポーツ・芸術・学力などにおいて優秀な成績を収めた人に対し、特待生制度を設けている学校もあります。

授業料や入学金の一部が免除になったり、学校によっては全額免除になるケースもあったりして、学費の心配をせず進学できるのが魅力です。

ただし特待生として入学したあと、1年間の成績や成果が思わしくなかった生徒は、特待生制度から外されてしまう可能性も。

2年目以降も継続して学費を免除してもらうには、入学後も特待生として良い成績を納め続ける必要があります。

通信制高校の入学までの手順・費用・選び方について詳しく知りたい方は是非 「フリースクールの基礎知識を教えて!入学までの手順・費用・選び方まで徹底解説」を参考にしてみてください!

通信制高校の費用は実質無償になる可能性が高い!

通信制高校の費用は実質無償になる可能性が高い!

通信制高校の費用や、公立と私立の学費の違いについて解説しました。

学費を安く抑える制度や支援金なども、理解できたと思います。

高校を選ぶとき、学費を重視する方も多いと思いますが、「きちんと卒業できるか」「自分がやりたいことは何なのか」を軸に判断することが大切です。

今は支援金によって学費を無償化できたり、一部を免除できたりするケースが増えてきました。

まずはどんな通信制高校があるのかを調べ、気になる学校を比較してみることから始めてみましょう。

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