通信制高校のスクーリングはどんなことをするの?リアル通信制高校生のスクリーングに密着 更新時間 2024.09.27
学校に登校することを、通信制高校では「スクーリング」と呼びますが、何をするのか気になる方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、通信制高校のスクーリングではどんなことをしているのか、何のために必要なのかを詳しく解説していきます
また実際に通っている通信制高校生の1日に密着し、「通信制高校に通ったらどんな風に過ごすのかな?」という疑問にもお答えしていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
また、コロナ後に通信制高校に通う学生が増えたことについても、「コロナになって通信制高校の生徒が増えている?高校生活を紹介!」にてまとめているので、是非ご覧ください!
通信制高校のスクーリングって何?
通信制高校のスクーリングとは、学校に登校し、先生から直接指導を受けることを指します。
基本的な学習は自宅学習になるため、決められた日に登校して授業を受ける仕組みです。
スクーリングでは分からなかった問題を質問したり、レポートの指導を受けたりと、全日制のような授業風景をイメージするといいでしょう。
スクーリングは卒業するための必須条件
通信制高校を卒業するためには、以下の条件を満たす必要があります。
- 3年以上高校に在籍する
- 74単位を修得(必履修科目を含む)する
- 30単位時間以上の特別活動に出席する
②の単位修得のためには、年に1、2回実施される試験に合格する必要があります。
そして、その試験を受けるために必要なのが、「スクーリング」と「レポート提出」です。
スクーリングの履修回数は教科や科目ごとに決められていて、1単位を修得するのに3〜5回のスクーリングが求められます。
どんなに成績が良くても、日頃のレポート提出とスクーリングをこなさなければ、高校卒業の資格が得られないことを心得ておきましょう。
スクーリングで欠席や遅刻をしても大丈夫?
通信制高校への進学を考えている方の中には、病気やケガ、不登校などでスクーリングがむずかしい人も多いと思います。
スクーリングに出席できないとなると、「通信制高校に通っても卒業できないの?」と不安になる方も少なくないでしょう。
実は学校によっては、オンライン学習に参加することでスクーリングと見なしたり、補講スクーリングを実施してくれたりするケースがあります。
そのため、決められた時間のスクーリングに不安を感じる方は、サポートが手厚い学校を選ぶのがいいでしょう。
ただし故意的な遅刻や欠席は、単位認定に響いてしまうこともあるので注意してください。
スクーリングの通学日数はどれぐらい?
通信制高校のスクーリングは、基本的に1週間に1日程度です。
スクーリングの年間日数でいうと、約50日が目安となります。
あくまで目安となりますため、学校によっては週5回や年に5回だけなどさまざまなです。
通学日数も通信制高校の学校選びのポイントの1つになります。
自分に合った通信制高校を選ぶためにも、事前にしっかりと学校について調べておきましょう。
スクーリングはどんな服装が良い?
通信制高校のスクーリング日の服装は基本的に自由です。
全日制高校は決められた制服を毎日着る必要があります。
制服と違って好きな服を着られるので、おしゃれを楽しみながら登校できます。
とはいえ、スクーリングは入学式・卒業式も含まれる場合があります。
入学式・卒業式などに出席する場合は正装で行くのが望ましいです。
通信制高校のスクーリング形態は3タイプ
スクーリング形態は、学校や個人の希望に合わせて3通りの通い方があります。
- 通学型(週1〜3回や月2回)
- 全日型(週5日)
- 合宿型・集中型
では、それぞれのスクーリングについて詳しく解説していきます。
1. 通学型(週1〜3回や月2回)
もっとも多いのが、週に1、2回や月に2回などの通学型です。
公立の通信制高校では2週間に1回のスクーリングが主流で、私立は通学回数が選べるケースも多くなります。
2. 全日型(週5日)
全日制高校と同じように、ほぼ毎日スクーリングを行っている学校もあります。
毎日、先生から直接指導を受けることで授業の理解度も高くなるので、大学受験を目指している方におすすめです。
また「勉強をサボって卒業できない」「レポート提出に間に合わない」といった、通信制高校にありがちなデメリットも防ぐことができるでしょう。
ただし通学回数が多ければ多いほど、それに比例して学校の授業料も高くなります。
3. 合宿型・集中型
「出来るだけスクーリング回数を抑えたい」という方におすすめなのが、短期間に集中してスクーリングを行う方法です。
夏季や冬季、GWなどの大型連休を利用して実施しており、仕事や学業以外の活動で忙しい方でも参加しやすくなっています。
沖縄や北海道などのリゾート地で、3泊4日などで合宿型のスクーリングを行うことが多いようです。
勉強以外にもさまざまな体験学習ができたり、地域の文化に触れられたりするので、内容の濃いスクーリングが経験できるでしょう。
しかし通常のスクーリングに比べると、交通費や合宿費が高くなるので注意が必要です。
スクーリングの授業の種類
通常の授業
通常の授業型のスクーリングは通学して授業を受けることが一般的です。
通信制高校のスクーリングは学校の規定に従って、登校日数が変わります。
スクーリングでは、先生から対面で直接アドバイスがもらえるため学習理解を深められます。
また、先生との距離も近いため、信頼関係を築きやすいです。
特別授業
続いて、体験授業や社会見学の特別授業について紹介します。
通信制高校のスクーリングの特別授業では、たくさんの経験を得られる特徴があります。
ホームルーム活動や学校行事などのさまざまな特別授業を行っています。
通信制高校でのスクーリングの特別授業も選ぶポイントの1つです。
通信制高校のスクーリングのメリット
スクーリングのメリットについてご紹介します。
- 勉強のモチベーションが高まる
- 出席することでほとんどの場合に単位が取得できる
- ほかの生徒と一緒に学ぶことにより友達ができる
勉強のモチベーションが高まる
スクーリングで学校に通学することで、先生から指導を受けたりや生徒との交流ができたりします。
学校に通学することで学生としての実感がわいて、勉強のモチベーションを高めることにつながります。
自宅学習のみでは、学習のモチベーションが下がってしまう恐れがあります。
学習するうえでモチベーションは非常に重要です。
スクーリングを通して、勉強のモチベーションを高めていきましょう。
出席することでほとんどの場合に単位が取得できる
スクーリングで学校に通い先生の指導を受けられます。
テスト対策や自分が苦手とする科目の対策ができます。
スクーリングは直接先生に相談できるため、学習理解を高めるのに役立ちます。
出席してしっかりと授業を受ければスクーリングの単位が取得できるとされています。
しっかりと通学をして、単位の修得をしましょう。
ほかの生徒と一緒に学ぶことにより友達ができる
スクーリングは、学校に行って教室でほかの生徒と一緒に学びます。
また、学校の先生とも対面でコミュニケーションが取れます。
直接顔を合わせて話す機会が得られて、交流の輪が広がります。
勉強方法の共有や趣味の話まで幅広く話せる友達ができるはずです。
通信制高校のスクーリングのデメリット
スクーリングのデメリットについてご紹介します。
- 通学に交通費がかかる
- 日程調整が大変
- 人との交流が必要になる
通学に交通費がかかる
通信制高校のスクーリングでは、学校や指定会場に行く必要があります。
家の近くにキャンパスがあれば問題ありませんが、遠くに住んでいる場合は交通機関の利用が必要です。
遠くのキャンパスに通学する必要がある生徒は、交通費が高くなる場合があります。
したがって、通信制高校だからといって遠くの学校を選ぶ場合は、交通費を考慮するようにしましょう。
日程調整が大変
スクーリングは、1年の中であらかじめスケジュールを立てます。
仕事や家庭の事情で、スクーリング日に通学できない場合もあるはずです。
スクーリング日の直前に予定が入ったからといって、学校は生徒に予定を合わせてはくれません。
仕事や家庭の事情などで急な予定が入りやすい方は、日程調整が難しく感じる人もいるはずです。
急に予定が入りやすい方は、「集中コース」「合宿コース」のスクーリングがある通信制高校がおすすめです。
人との交流が必要になる
スクーリングでは、学校に通学するので、生徒や先生と交流する機会が多いです。
通信制高校では人間関係に不安を持っている生徒もたくさんいます。
人との交流が苦手な人はスクーリングで通学するのはと思う方はデメリットと感じる人もいるはずです。
とはいえ、人と関わることがデメリットと感じている人も、スクーリングを通して成長している生徒が大勢います。
不安を持った生徒も「スクーリング制度があってよかった」「たくさんの友達ができた」などの声も。
先生との距離も近いため、勉強の話だけでなく日ごろの悩みを相談できます。
通信制高校のスクーリングを通して成長していきましょう。
なお、スクーリングが少ない通信制高校について気になる方は以下の記事をご覧ください。
通信制高校生ってどんな生活を送ってる?
通信制高校では、自宅学習によるレポート提出と定期的なスクーリングで学習を進めていきます。
では、日頃どんな感じで勉強しているのか、具体的にみていきたいと思います。
オンライン授業やレポート提出が日課
通信制高校は自宅学習が基本で、レポート提出をメインに学習を進めていきます。
レポートとは論文のような形式ではなく、問題集をイメージする方が近いでしょう。
教科書などを参考にしながら問題を解くので、それほどむずかしい内容ではありません。
しかし取得単位数によって週3〜4枚のレポートを提出が必要になるので、自分のスケジュールをきちんと管理する必要があります。
そのため1日のスケジュールはレポートを中心に進めていくのが、通信制高校生の日課といえるでしょう。
スクーリングには制服を着用する通信制高校もある
おしゃれな制服でスクーリングできるのも、通信制高校生の楽しみの1つになっています。
ブレザーにチェックのスカートや、私服のセーターとの組み合わせなどが、女子高生に人気のようです。
しかし基本的に、制服の着用や購入は自由で、私服でも問題ありません。
また、制服がかわいい通信制高校についても、「【まるでドラマ?】制服がかわいい通信制高校一覧!」にてまとめているので、是非ごらんください!
リアル通信制高校生の1日の過ごし方に密着!
自分で自由に学習スケジュールを組めるのが、通信制高校のメリットです。
しかし自由といっても、なかなかイメージが湧かない方も多いでしょう。
ここからは、実際に通信制高校に通う生徒たちのスケジュールを、4パターンに分けてご紹介します。
【アルバイトをする通信制高校生】スクーリングの1日に密着
- 7:30 起床&シャワー
- 8:00 朝食と登校準備
- 9:00 久しぶりに制服を着て登校
- 9:45 授業開始
- 12:00 クラスの友だちとランチ
- 13:30 アルバイト
- 18:00 帰宅
- 19:00 夕飯、入浴
- 20:00 テレビやネットサーフィン
- 24:00 就寝
通信制高校では、全日制高校にありがちな「アルバイト禁止」などの厳しい校則はありません。
そのためアルバイトと学業を掛け持ちする学生も多く、両立を図りながら卒業を目指すことができます。
【大学進学を目指す通信制高校生】スクーリングの1日に密着
- 7:30 起床&シャワー
- 8:00 レポート学習
- 9:00 登校準備
- 10:00 授業開始
- 12:00 ランチ
- 14:00 予備校講師による特別授業
- 16:00 先生と個別面談
- 17:00 帰宅
- 18:00 のんびり過ごす
- 19:00 夕飯
- 20:00 受験に向けた自宅学習
- 24:00 就寝
大学受験コースの学習は難易度が高いため、集中してスクーリングしている学生が多いです。
また学校とは別に、予備校やサポート校に通う生徒もいて、大学受験に向けて集中して取り組んでいます。
さらに予備校の講師を招いて特別授業を行う学校もあり、難関大学への実績を誇る通信制高校も増えているようです。
【プロスポーツ選手を目指す通信制高校生】オンライン授業を受ける1日に密着
- 6:30 起床
- 7:00 朝食
- 8:00 トレーニング開始
- 12:00 ランチ
- 13:30 オンライン授業開始
- 15:00 オンライン授業終了
- 16:00 トレーニング再開
- 18:00 帰宅
- 19:00 夕飯、入浴
- 20:00 レポート学習
- 23:00 就寝
スポーツ選手はパフォーマンスが年齢に関係するので、学業とスポーツの両立に悩む選手も少なくありません。
そんな中、通信制高校の自由な学習スタイルに注目が集まり、これまで何人ものスポーツ選手が通信制高校を選んできました。
またスポーツに限らず、美容師や調理師、看護師、プログラミング、公務員などの資格が取得できるコースが設けられていて、学業以外に専念できる環境が整えられています。
午前中は通常の授業を受け、午後は専門コースで専門的な学習をするというような仕組みで、卒業前に資格取得を目指します。
【マイペースに学習する通信制高校生】スクーリングがない1日に密着
- 8:00 起床
- 8:30 自分で朝食を作って食べる
- 9:00 自宅学習
- 10:00 趣味の時間
- 12:00 自宅でランチ&のんびり
- 13:00 近所のカフェで勉強
- 15:00 帰宅して愛犬と散歩
- 17:00 夕飯作り
- 18:00 家族で夕飯
- 20:00 入浴&ゲーム
- 21:00 自宅学習
- 23:00 ネットサーフィンや読書
- 1:00 就寝
通信制高校の魅力は、好きな時間に勉強を始められることです。
朝でも夜でも、空いた時間で学習を進められるので、他の時間は好きなことに費やせます。
毎日登校して忙しく過ごすよりも、自分の好きなことに時間を使いたいという人は、通信制高校に向いているでしょう。
また、通信制高校の一日についてより詳しくまとめている記事もあるので、是非「通信制高校生の1日密着!リアル生活を紹介」もごらんください!
通信制高校のスクーリングと卒業要件の関係性
通信制高校を卒業するには、以下の条件を満たす必要があります。
- 3年以上高校に在籍する
- 74単位以上の取得
- 30時間以上の特別活動
特別活動での単位は、スクーリングで取得します。
したがって、スクーリングに参加することは卒業要件の1つです。
なお、スクーリング以外にも特別活動の単位を取得できる学校もあります。
通信制高校を卒業するために必要なことについて、より詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
通信制高校のスクーリングについてよくある質問
通信制高校のスクーリングについてよくある質問についてご紹介します。
- 通信制高校のスクーリングでは何をするのでしょうか?
- 通信制高校でスクーリングに行かないとどうなる?
- 通信制高校のスクーリングはどれくらいの日数ですか?
- スクーリングは何日くらいかかりますか?
通信制高校のスクーリングでは何をするのでしょうか?
通信制高校のスクーリングでは、学校に通い授業を受けたり、面談を受けたりします。
スクーリング日に学校に行って授業を受けることで単位を取得できることが一般的です。
また、他の生徒たちと直接会い、交流を深めるチャンスも得られます。
なお、学校によっては部活動に参加することも可能です。
通信制高校でスクーリングに行かないとどうなりますか?
通信制高校では、スクーリングは卒業要件の一部となっています。
スクーリングに参加しない場合、必要な単位が獲得できません。
結果として、通信制高校の卒業資格を得ることができません。
定められた回数のスクーリングの参加が必要です。
通信制高校のスクーリングの日数はどれぐらいですか?
スクーリングの日数は学校によって異なります。
週に2〜3回や月に1〜2回、年に数回などです。
具体的なスクーリングの日数は、通信制高校への入学前に各学校に確認することが大切です。
通信制高校のスクーリングは想像以上に楽しい時間が過ごせる
通信制高校のスクーリングは、合宿型や通学型など、いろんな通い方があることが分かりました。
また自宅学習の内容や、スクーリングでやることも理解できたと思います。
「どんな学校生活を送りたいか」「どのくらい登校したいか」を考えて、学校を選ぶのがおすすめです。
学校によって選べるスクーリングに違いがありますので、まずは気になる学校の資料を取り寄せてみることから始めましょう。