高校中退しても大丈夫!中退した人向けの通信制高校を徹底リサーチ! 更新時間 2022.11.02
「入学してみると高校の雰囲気に合わなかった」
「友だちができず孤立してしまった」
「病気が原因で通学できない・・・」
このような理由で学校に行けず、不登校で悩んでいる人も少なくありません。
現在、高校の不登校児は4万人を超え、高校生の約1,000人に14人が長期間学校に行っていない状況です。
文部科学省による調査では、令和2年度の高校の中途退学者は約35,000人という結果でした。
しかし退学した人の中には、「自分に合う学校があればやり直したい」「高卒の資格だけは取っておきたい」と考える人も少なくないでしょう。
そんな方に向けて、本記事では通学の頻度が少なく自由度が高い、通信制高校をご紹介します。
通信制高校についての基本情報は、「通信制高校とは?」の記事からご覧いただけます。
高校を中退しても、あなたの人生は終わりではありません。
これからの行動次第で、将来や人間関係が大きく変わります。
将来的に後悔しないよう、高校生活をやり直すことを検討してみましょう。
また、不登校になってしまった学生のために、「不登校の未来は明るくできる!不登校の不安を解消するための方法をご紹介!」という記事もありますので、是非ご覧ください。
通信制高校なら高校中退していてもやり直せる
高校を中退しようと悩んでいる人や、すでに中退した人は、さまざまな問題を抱えていると思います。
これからの進路を考えたとき、働くべきなのか、高校生活をやり直すべきなのか迷う方は多いでしょう。
「次の学校にも馴染めなかったら」「不登校が克服できなかったら」、また退学してしまうかもしれないと考えると、なかなか前に踏み出せませんよね。
また家庭の事情や金銭問題で高校を諦め、働かざるを得ない状況の方も、できれば高校までは卒業しておきたいと考えるのは当然のことです。
そんな方におすすめなのが、「自由な校風」「自分に合った学習スタイル」「卒業までの手厚いサポート」など、色んな生徒に柔軟に対応できる通信制高校への編入です。
通信制高校の人気が高まっている理由
通信制高校というと、「不登校や病気などが原因で学校に通えなくなった生徒が入る高校」というイメージが強いかと思います。
確かにその一面もありますが、近年はネガティブな理由で通信制高校を選ぶ学生が増えいています。
事実、通信制高校の学校数はここ30年で非常に増えており、中でも私立の通信制高校に人気が集まっています。
年 | 全日制/定時制 | 公立(通信制) | 私立(通信制) | 合計(通信制) |
---|---|---|---|---|
平成2年 | 5,506 | 67 | 17 | 84 |
平成7年 | 5,501 | 68 | 25 | 93 |
平成12年 | 5,478 | 69 | 44 | 113 |
平成17年 | 5,418 | 76 | 99 | 175 |
平成22年 | 5,116 | 72 | 137 | 209 |
平成27年 | 4,939 | 77 | 160 | 237 |
少子化に伴い学校数が減少し続ける全日制・定時制と比較すると、通信制高校の学校数の増加は不思議に感じるかもしれませんね。
通信制高校に入学する生徒が増えたのには、一体どんな理由があるのか見ていきましょう。
また、通信制高校の学費をまとめた記事もありますので、是非「通信制高校の費用はいくら?無償化や支援金を徹底解説」もご覧ください!
通信制高校に編入するメリット
高校を中退してしまっても、通信制高校に編入することで人生を挽回できます!
通信制高校のメリットを参考にしながら、全日制との違いを比較してみてください。
高卒の資格が取得できる
高校を中退した方の中には、いじめや病気、発達障害などで不登校になり、出席日数が足りず留年になった人もいると思います。
全日制高校は「学年制」のため、1年ごとに必要な単位を取り、年間授業日数の2/3以上を出席しなくてはなりません。
学校に通えない生徒は留年になってしまい、同じ学年をもう一度やり直さなくてはならないのです。
一方で通信制高校は、月2回程度のスクーリング(面接授業)のみ通学すれば、あとは自宅学習になります。
以下の3つの条件を満たせば、問題なく高校卒業の資格が得られる仕組みです。
- 3年間で74単位以上を習得する
- 30単位時間以上の特別活動
- 3年以上の在籍
通信制高校は「単位制」なので、そもそも「留年する」という概念がありません。
不登校が原因で中退になった方でも、自分のライフスタイルに合わせて留年せずに勉強できます。
入試に学力試験がない
全日制高校へ入学するには、公立は5科目、私立は3科目の試験を受ける必要があります。
また定時制も国語・英語・数学の試験があり、ともに4月のみの入学となっているのが特徴です。
そのため自分の学力に見合った高校しか選択肢がなく、「通学圏内に入学したい学校がない」と悩む生徒も少なくありません。
一方で、通信制高校の入試には学力試験がなく、ほとんどが面接や作文のみで入学が決まります。
また入学時期は4月に限定されておらず、学校によっては通年入学・転入がOKの高校もあります。
「行きたい高校へ、行きたい時期に入学できる」
これは高校を中退した生徒にとって、全日制・定時制にはない最大のメリットと言えるかもしれません。
将来の選択肢が広がる
通信制高校にはさまざまなコースがあり、美容やネイル、ファッション、プログラミング、eスポーツ、漫画・アニメ、大学受験などに力を入れている学校があります。
外部からプロの講師を招いて特別講座を開いたり、予備校の講師を招いて学習指導を行なったりする手厚さは、全日制・定時制高校にはない魅力といえるでしょう。
高校在学中に資格が取得できるコースもあって、卒業と同時に現場で活躍することもできます。
以下は、通信制高校で取得できる主な資格です。
- 調理師
- 美容師
- メイク、ネイリスト、エステテシャン等の美容系の資格
- プログラマー等のIT系の資格
- ビジネスマナー検定、電卓検定、簿記などのビジネス系資格
- トリマー、家庭犬トレーナー等のペット系の資格
- スポーツトレーナー
- 介護初任者研修
- 医療事務、調剤薬局事務などの医療系の資格
「高校卒業」と「将来に役立つ資格」を同時に取得し、周囲よりいち早く現場で活躍できるので、高校中退というハンデを払拭することができるでしょう。
目標に向かってチャレンジできる
通信制高校の魅力は、自由な時間が増えることです。
全日制や定時制のように毎日登校する必要がないので、勉強とプライベートの両立がしやすくなります。
通信制高校に通う生徒の中には、
「10代のうちにスポーツに打ち込んでプロを目指したい!」
「アイドルになるため芸能活動に力を入れたい」
「起業した会社が忙しくて高校に行けない」
といったポジティブな理由で通信制を選んでいる方もたくさんいます。
日本女子ゴルフ界で活躍する畑岡奈紗選手は、「大好きなゴルフに専念したい」という理由で通信制高校を選択しました。
17歳で出場した日本女子オープンで、国内メジャー史上初となるアマチュア優勝を果たし、現在は世界ランキング10位の座に君臨し活躍し続けています。
畑岡選手のように、学業以外の活動に集中するためには、拘束時間が短い通信制高校が最適です。
高校中退のデメリット
高校を中退してしまうと、「2度と高校には行きたくない」「これからのことは考えたくない」とふさぎ込んでしまう人もいると思います。
しかし現実をしっかり見なければ、自立できない大人になってしまうかもしれません。
高校を中退したままでいると、どのようなデメリットがあるのかを一緒に考えてみましょう。
最終学歴が「中卒」になる
高校を卒業せずに中退してしまうと、最終学歴は「中卒」になってしまいます。
どんなに難関な高校へ進学できたとしても、トップクラスの成績を誇っていたとしても、卒業しなければ何の意味もありません。
どんな理由であれ、「中卒」や「中退」はマイナスのイメージを持ってしまう人の方が多いでしょう。
学歴がなくても、日本で活躍している著名人はたくさんいます。
しかし、就職においては「第一印象」や「すぐに会社を辞めてしまわないか」が重視されるため、就職活動で苦労してしまうでしょう。
就職活動で応募できる企業が少ない
高校を中退した人の中には、中卒で働こうと考えている方もいるのではないでしょうか?
しかし1度でも就活をしていれば分かる通り、中卒で応募できる企業はほとんどありません。
多くの求人が「高卒以上」もしくは「大卒以上」で、働きたい仕事に就けない可能性が高くなってしまいます。
高校中退での就職先は、「肉体労働」や「人手不足」といわれるサービス業や小売業、介護職などが大半を占めます。
もちろん、どれも大切な仕事には変わりありません。
しかし、「プログラマーとしてIT企業で働きたい」「保育士になりたい」「大企業で営業がしたい」 といった目標があっても、学歴のせいで応募できないことが多くなってしまうでしょう。
大学進学のハードルが高くなる
高校を中退してしまうと、当然ながら大学進学ができません。
大学に入学するには、以下のいずれかの資格が必要です。
- 指定された専修学校の高等課程を修了した者
- 高等学校卒業程度認定試験(旧大検)に合格した者
- 高等学校もしくは中等教育学校を卒業した者
大学受験は何歳からでもチャレンジできますが、やはり現役の高校生と比べると受験勉強は困難です。
いつか大学へ行きたいと思ったときは、高等学校卒業程度認定試験(高卒認定)に合格するか、ほかの高校へ編入するしか手段はありません。
今は「大学へ行く必要はない」と思っていても、就職活動をするうちに考えが改まる可能性もあります。
ほとんどの国家資格が取得できない
近年は、将来的に国家資格をとって、安定した職業に就きたいと考えいる若者が多いようです。
しかし多くの国家資格は、「高校卒業」の資格が必要になっています。
高校卒業が受験条件の国家資格は、主に以下のような職業です。
- 宅地建物取引士
- 行政書士
- 司法書士
- 通関士
- 調理師
- 保育士
- 介護福祉士
- 警察官
中卒で受験できる資格もありますが、実務経験や特定の専門学校を卒業しているといった条件があり、試験を受けるまでに相当の時間や費用がかかってしまいます。
高校中退した方におすすめしたい通信制高校ベスト5
高校の中でも、高校中退者におすすめできる卒業率の高い通信制高校をご紹介します。
- 1位:翔洋学園高等学校
- 2位:鹿島学園高等学校
- 3位:日本ウェルネス高等学校
- 4位:ヒューマンキャンパス高等学校
学校ごとに特色がありますので、自分の性格に合いそうかチェックしてみましょう。
また入学初年度にかかる費用も、編入の参考にしてください。
1位:翔洋学園高等学校
翔洋学園高等学校は、多彩な学習スタイルに対応した通信制高校です。
選んだコースに関わらず、登校日数や授業時間を自由に設定でき、自分の希望にあった高校生活が送れます。
ネットコースを選択した場合、年間6日程度のスクーリングで卒業できるので、仕事と掛け持ちしたい方や不登校で悩む方でも無理せず卒業できるでしょう。
翔洋学園のホームページには、高校中退を経験して翔洋学園へ編入し、無事に卒業できた先輩たちの声が掲載されています。
あなたと同じような境遇の事例もあると思いますので、ぜひ一度目を通してみてください。
翔洋学園では教員が個別の進路相談に応じてくれたり、進路説明会や就職ガイダンスも充実していたりと、魅力的なポイントが満載です。
入学できる都道府県 | 福島県、新潟県、千葉県、茨城県、山形県 |
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制服 | あり 購入は自由です。 |
スクーリング | あり |
クラブ活動 | あり |
2位:鹿島学園高等学校
鹿島学園高等学校は、全国に250ヶ所以上のサポート校を構える通信制高校です。
大学進学や海外留学コースのほか、アニメやゲーム、音楽、ダンス、芸能、声優、ファッション、美容、eスポーツ、IT、ペットなど、豊富なカリキュラムを用意しています。
スクーリング回数は年2回程度なので、不登校や仕事をしながら卒業したい人に最適です。
また鹿島学園では、週2〜5日の通学コース、週1コース、自宅学習コース、個別指導制、家庭教師制など、きめ細かい学習スタイルで自分に合った学び方を選択できます。
入学できる都道府県 | 22都府県から入学可能 |
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制服 | あり 希望者のみ。私服でも通学OK |
スクーリング | あり |
クラブ活動 | あり |
3位:日本ウェルネス高等学校
日本ウェルネス高等学校は、自分のやりたいことに力を注ぎながら卒業資格が取得できる通信制高校です。
学習スタイルは、以下の3つのスタイルから選べます。
- 1.週5日コース
- 2.週2日コース
- 3.在宅通信コース
また日本ウェルネス高等学校には、卒業を目指すための「総合コース」、進学のための「進学専攻」のほか、ペット専攻、音楽専攻、声優専攻、スポーツ専攻、マンガ・イラスト専攻といった多彩なジャンルを用意。
自分のやりたいことを探しながら、将来につながる学びを得ることができます。
「高校在学中に自分の夢を見つけたい!」という方は、学校に問い合わせしてみましょう。
入学できる都道府県 | 全国どこからでも入学できます。 |
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制服 | あり |
スクーリング | あり |
クラブ活動 | あり |
4位:ヒューマンキャンパス高等学校
ヒューマンキャンパス高等学校は、専門スキルを身につける教育環境が整った通信制高校です。
「夢の実現」をモットーに、40分野100職種以上に対応した専門教育を学ぶことができます。
現役の講師が少人数制で指導してくれる「美容やメイク」、プロが直接指導してくれる「ダンスやK-POP」など、本格的な専門学習を通して新しい夢や目標を発見できるでしょう。
学習センターは全国45ヵ所以上にあり、お住まいの地域で直接サポートが受けられるのも魅力です。
入学できる都道府県 | 全国から入学可能です。 |
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制服 | あり ※着用・購入は自由です。 |
スクーリング | あり |
クラブ活動 | あり |
高校を中退した人は通信制高校で高校生活をやり直そう!
高校を中退した人に向けて、通信制高校に編入するメリット、高校中退のデメリットやリスクついて解説しました。
通信制高校は登校の回数が少なく、自分のライフスタイルに合った学習ができるのが魅力です。
また同じような境遇の生徒も多いため、中退したことを引け目に感じることなく高校生活をやり直すことができます。
現在、通信制高校に通う生徒は21万人を超え、就学支援金制度なども整ってきました。
世帯年収が年収910万円未満であれば、学費の負担も少なく、入試を受けずに入りたい学校へ編入できるでしょう。
まずは興味のある学校の資料を取り寄せ、どんな学校なら卒業できそうか検討してみてください。
新しい高校で、充実した学校生活が送れるよう応援しています!