高校中退の理由を徹底リサーチ!就職は?大学進学は?リスタート方法を解説 更新時間 2022.11.04
高校を中退する理由はさまざまですが、みんながどんな理由で辞めているのか気になりますよね。
「学校が合わないから中退してもいいのかな?」
「勉強についていけず辞めさせられそう」
「高校中退したあとってどうしたらいいんだろう・・・」
などなど、頭を抱えていると思います。
まず最初にお伝えしたいのは、高校中退はそれほど珍しくないということです。
高校中退よりも重要なのは、高校中退したあとの進路を自分で決断し、前に進んでいくことではないでしょうか?
本記事では、高校中退の主な理由や、中退したあとの進路について徹底解説。
高校中退後の進路を決める上で、参考にしていただけたら幸いです。
また、高校中退のデメリットについても、「高校中退は絶対にだめ!デメリットだらけの進路から抜けだす方法」でまとめているので、是非御一読ください!
高校中退の主な理由ランキング
文部科学省の調査結果をもとに、高校中退の理由を1位〜5位までランキングしました。
それぞれの理由に関する詳しい内訳も合わせてご紹介しています。
1位 進路変更
「進路変更」が理由で高校を中退した割合は43.1%、人数にすると15,087人にも及びます。
多くの生徒が別の高校への入学を希望しており、次いで就職を希望する生徒も多かったです。
ここで考えなくてはならないのが、別の学校へ編入しても中退を繰り返してしまう生徒がいることです。
編入・転入は時間も費用もかかるのに加え、友人や先生との人間関係を一から築かなくてはなりません。
転入を希望する場合は、「自分が何をしたいのか?」「どんな環境に身を置くのがベストか?」を入念に考え、中退を繰り返さない工夫が必要です。
2位 学校生活・学業不適応
簡潔にいうと、「学校生活になじめない」というのが主な理由です。
ここに該当する人数は約30%、1万人以上もいて、「人間関係がうまく保てない」「授業に興味が湧かない」という要素がきっかけになっているようです。
しかし、もっとも多かったのが「もともと高校生活に興味がない」という意見で、学校自体に関心がないことが分かります。
こうなると、高卒認定を受けて大学へ進学するという選択肢も無くなってしまい、就職するしかありません。
ところが、高校中退者の最終学歴は「中卒」になり、思ったような就職先に恵まれないという落とし穴が待っています。
また「いじめ」や「不登校」が原因の中退者もここに含まれており、毎日通学しなくてはならない全日制高校の仕組みが合わなかったと考えられるでしょう。
3位 学力不振
高校中退の理由で3番目に多いのが「学力不振」です。
これは全体の5.8%に該当し、「授業についていけない」「成績が悪く留年になりそう・・・」と悩み中退するケースです。
中学では、よほどのことがない限り留年することはありません。
しかし高校では、1年間で取得すべき単位数が決まっており、単位が足りないと留年になってしまいます。
また高校受験で実力以上の高校に入学してしまった人も、授業についていけず中退してしまうことがあります。
とくに進学校では、留年になる前に転入や編入を進めるケースもよくあるようです。
4位 病気・けが・死亡
病気やけがが原因で、高校を中退するケースもあります。
この場合は、「中退でも致し方ないこと」として、就職などでもマイナスなイメージを持たれることは少ないです。
しかし就職する場合は、「また病気が再発するのでは?」と思われることもあるため、病気やけがが完治したことを伝えるようにしましょう。
5位 家庭の事情
家庭の事情はさまざまで、一言で理由をまとめることはできませんが、家族の介護や経済的理由などがあげられます。
とくにコロナ禍によるリストラや倒産によって、高校生活の継続や大学進学を諦めた学生も多いでしょう。
「高校は辞めたくないけどやむを得ない」という状況ですので、1位〜3位の理由とは大きく事情が異なります。
高校中退したあとの進路をリスタートする方法
これから高校を中退する人も、すでに中退した人も、これまでと同じように毎日の生活を送らなくてはなりません。
高校を中退したあと、前向きな人生を送るためにはどうしたらいいのでしょうか?
ここでは、高校中退者が進路をリスタートする3つの方法をご紹介したいと思います。
高校に編入学して高卒の資格を取得する
高校中退という学歴を挽回するには、違う高校へ編入学して「高卒」の資格を取得するのが1番です。
高校中退のままでは「中卒」として扱われ、就職はもちろん、結婚などのプライベートでも学歴差別を受けてしまうかもしれません。
もう1度高校へ入り直して、卒業の資格を掴みましょう。
ただし全日制や定時制高校は入学できる時期が限定されているため、4月を待ってから編入しなくてはなりません。
しかし通信制高校であれば、年に数回ほど編入学を受け付けており、学校によっては通年入学OKの高校もあります。
不登校が原因で高校中退した場合は、月に数回のスクーリングで卒業できる通信制高校の方が向いているでしょう。
高校中退を繰り返さないためにも、自分に合った高校選びが重要になってきます。
高卒認定取得から大学進学を目指す
「学校へは通いたくないけど、大学には進学したい」という方は、高等学校卒業程度認定試験に合格して、大学進学のためのチャンスを獲得するのも1つの方法です。
実際、高校中退後に高卒認定を受け、大学へ進学している人はたくさんいます。
試験さえ合格すれば、高校を卒業する必要がないのが大きなメリットです。
高卒認定試験は全部で8科目あり、全科目に合格する必要があります。
しかし1度にすべて合格する必要はなく、合格した科目は「科目合格」として次の試験では免除されます。
試験は年に2回のみなので、十分に学習して試験に挑みましょう。
しかし高卒認定にはデメリットがあり、大学に進学したあと中退してしまうと、最終学歴は「中卒」のままになってしまいます。
せっかく合格した高卒認定を無駄にしないよう、学校選びは慎重に行いましょう。
資格を取得して就職する
何かしらの資格を取って、就職先を探すのも1つの手段です。
しかし学歴がネックになり、受験できない資格もたくさんあります。
とくに多くの国家試験は「高卒」が基準になるため、やはり高校を卒業することが望ましいでしょう。
「大学に進学する経済的な余裕がない」「働きながら資格を取得したい」という方は、さまざまな資格取得のカリキュラムがある通信制高校がおすすめです。
以下に、高校在学中に通信制高校で取得できる資格をまとめました。
- プログラマー等のIT系の資格
- ビジネスマナー検定、電卓検定、簿記などのビジネス系資格
- 調理師
- 美容師
- トリマー、家庭犬トレーナー等のペット系の資格
- メイク、ネイリスト、エステテシャン等の美容系の資格
- スポーツトレーナー
- 介護初任者研修
- 医療事務、調剤薬局事務などの医療系の資格
通信制高校では高卒資格を取得すると同時に、就職で役に立つ資格が取得できるというメリットがあります。
高校中退という弱点があっても、勉強と両立しながら資格を取得したとなれば、中退のハンデを払拭することができるでしょう。
また、高校への再入学についても「高校中退しても再入学はできる!再入学すべき理由と方法についてご紹介!」でまとめているので、ご興味がある方はぜひ一度ご覧ください!
高校中退後の編入なら通信制高校がおすすめ!
先述した通り、高校中退したあとの進路は通信制高校への編入がおすすめです。
「高校中退の理由」にもあがっていた、全日制高校の弱点やデメリットを、通信制高校ならカバーすることができます。
また、中退された方向けの通信制高校についても「高校中退しても大丈夫!中退した人向けの通信制高校を徹底リサーチ!」でまとめているので、是非ご覧ください。
通信制高校に編入する5つのメリット
通信制高校に編入するメリットまとめました。
- 通年を通して編入・転入できる
- 年に数回の通学で卒業できる
- 不登校や卒業に関するサポートが手厚い
- 専門課程コースで就職に役立つ資格が取得できる
- 留年がない
10代という大切な時期を無駄にしないためにも、すぐに編入・転入できるのが通信制高校のメリットです。
また不登校や発達障害などで通学がむずかしくても、通信制高校なら問題ありません。
基本的な学習スタイルは自宅学習になり、月に数回や年に数回の登校で卒業資格が取得できるからです。
さらに編入学時の学力試験もなく、面接や作文のみで入学が決まるケースが多いのも、全日制や定時制高校にはないメリットといえます。
通信制高校でも就学支援金や奨学金が受けられる
経済的な理由で高校を中退し、就職を検討している人も多いでしょう。
しかし中卒で就職しても、やりたい仕事に就けるかは大きな問題です。
中卒が働ける職業は限られていて、給料が極端に安かったり肉体労働だったりと、いわゆる「ブルーカラー」の職業が多くなってしまいます。
実は令和2年4月から、私立の通信制高校も就学支援金が受けられるようになりました。
制度の変更に伴い、世帯年収が590万円以下の場合「授業料が実質無料」、年収910万円未満でも大幅な授業料削減になります。
また就学支援金と合わせて「奨学金制度」を受けることも可能なので、行きたい高校へ行ける可能性が高くなっています。
高校中退の理由は人それぞれ!リスタートするなら通信制高校へ
高校中退の理由や、中退した本音についてご紹介しました。
中退に至った理由は人それぞれですが、誰でも前向きなリスタートを切ることができます。
そのためには現状を理解し、どんな人生を歩みたいかを真剣に考えなくてはいけません。
就職する場合でも、やはり中卒のままでいることは望ましくないため、高卒の資格を取得するようにしましょう。
高卒の資格を得ることで、行きたいときに大学へ進学できたり、入社したい企業で働けたりと、人生が大きく好転します。
通信制高校なら、いつでも編入・転入ができ、必要最低限の通学で高校を卒業することが可能です。
まずは、どんな通信制高校があるのか調べ、気になる学校を見つけたら資料を取り寄せてみましょう。
その行動から、あなたの人生の再スタートがはじまります。