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司法試験の難易度は高い?他資格とのランキング比較や合格率・偏差値・勉強時間の目安について解説

更新日:2024-07-05

司法試験の難易度は高い?他資格とのランキング比較や合格率・偏差値・勉強時間の目安について解説
この記事の監修者
弁護士
阿部 由羅 さん
阿部 由羅
ゆら総合法律事務所・代表弁護士。2013年司法試験予備試験合格、2014年司法試験合格。
西村あさひ法律事務所・外資系金融機関法務部を経て現職。一般民事から企業法務まで幅広く取り扱う。
特にベンチャー企業のサポート・不動産・金融法務・相続などを得意とする。各種webメディアにおける法律関連記事の執筆にも注力している。
東京大学法学部卒業、東京大学法科大学院修了。
ゆら総合法律事務所

将来の法曹三者(裁判官・検察官・弁護士)を目指す方は司法試験への合格が必須となります。
司法試験は国家試験の中でも、試験の難易度の高さ、学習量の多さおよび合格率の低さなどからかなりハードルが高いといわれています。

しかし、決して合格できないわけではありません。

司法試験・予備試験の通信講座・予備校おすすめランキング9選!料金費用の安さ・人気・評判を徹底比較【2024年7月最新】

そこで今回は、司法試験の難易度について詳しく解説します。

また他の試験と比較しての司法試験の難易度や、なぜ司法試験の難易度が高いのかについても紹介するので、これから司法試験を目指す方やイメージがわかないといった方はぜひ参考にしてみてください。

    この記事で分かること

  • 司法試験の難易度が高い3つの理由
  • 司法試験の難易度を他の難関国家資格と比較
  • 司法試験に合格するポイント
【注意事項】
1】本記事は、弁護士監修のもと、東晶貿易株式会社有料職業紹介(許可番号:13-ユ-307846)】が作成しています。記事中の掲載広告の選定や掲載サービスの紹介は東晶貿易株式会社が単独でおこなっています。
2】監修弁護士は、本記事の司法試験に関する情報記載部分のみの監修をおこなっています。
3】監修弁護士は、本記事掲載中の掲載広告や掲載サービスの利用を推奨するものではありません。

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目次

司法試験の難易度

司法試験は国家試験で、裁判官、検察官、弁護士になるためのステップの1つです。

法曹三者と呼ばれる上記職業になりたい人が、就業するのに必要な知識を有しているのかを判断するために行います。

司法試験は取得が簡単ではなく、難関国家資格の1つです。

試験内容の難しさに加え、受験するための条件が厳しいのが特徴となっています。

司法試験の合格率は40%~45%

こちらでは司法試験の過去20年分の合格率のデータをまとめました。

司法試験の合格率は年々上がっているといわれていますが、どのように推移しているのか確認していきます。

【過去20年分】司法試験の合格率の推移

西暦 受験者数 合格者数 合格率
2002年 41,459人 1,183人 2.85%
2003年 45,372人 1,170人 2.58%
2004年 43,367人 1,483人 3.42%
2005年 39,428人 1,464人 3.71%
2006年 32,339人 1,558人 4.82%
2007年 27,913人 2,099人 7.52%
2008年 24,464人 2,209人 9.03%
2009年 22,613人 2,135人 9.44%
2010年 21,386人 2,133人 9.97%
2011年※ 8,765人 2,063人 23.61%
2012年 8,387人 2,102人 25.06%
2013年 7,653人 2,049人 26.77%
2014年 8,015人 1,810人 22.58%
2015年 8,016人 1,850人 23.08%
2016年 6,899人 1,583人 22.95%
2017年 5,967人 1,543人 25.86%
2018年 5,238人 1,525人 29.11%
2019年 4,466人 1,502人 33.63%
2020年 3,703人 1,450人 39.16%
2021年 3,424人 1,421人 41.50%
2022年 3,082人 1,403人 45.52%
2023年 3,928人 1,781人 45.34%

上記の表では過去20年分の司法試験の合格率をまとめました。

こちらの表を見てわかるように司法試験の合格率は年々上昇しており、2021年度の合格率は40%を超えました。

その後も合格率は少しずつ上昇し続けており、2022年、2023年ともに合格率が45%を超えています。

【2024年最新】司法試験の内容とは?試験科目や出題形式・出題範囲を徹底解説

司法試験は相対評価の試験ですので、受験者数の減少により合格率が相対的に上がっている面があります。また、2023年の合格者数は前年比で400人近く増えたこともあり、合格率が高くなっています。

受験者数は年々減少傾向のため、今後も合格率は上昇していくと考えられます。

司法試験の合格を目指されている方は今がチャンスであるといえるかもしれません。

予備試験の合格率は4.0%前後

次に司法予備試験の合格率をご紹介します。

司法試験の合格率は年々上昇傾向にありましたが、受験資格となる予備試験の合格率も上昇しているのでしょうか?

予備試験の合格率について以下にまとめましたので是非参考にしてください。

予備試験の合格率の推移

西暦 受験者数 合格者数 合格率
2015年 10,334人 394人 3.8%
2016年 10,442人 405人 3.9%
2017年 10,743人 444人 4.1%
2018年 11,136人 433人 3.9%
2019年 11,780人 476人 4.0%
2020年 10,608人 442人 4.2%
2021年 11,171人 467人 4.0%
2022年 13,004人 472人 3.6%
2023年 13,372人 479人 3.5%

予備試験の合格率は4.0%前後で推移していました。

司法試験と違って受験者数は減少しておらず、毎年11,000人前後の多く方が受験されています。

しかし、2022年以降受験者数が増加しており、合格者数は例年とほぼ変わりないため合格率が4%を少し下回る結果です。

また、予備試験の合格者の司法試験の合格率は法科大学院の卒業生より高いというデータが出ています。

令和5年度司法試験の合格者の割合
受験者数 合格者数 合格率
予備試験合格者 353人 327人 約92%
法科大学院卒業生 2,505人 817人 約33%
法科大学院在学中 1,070人 637人 約60%
合計 3,928人 1,781人 約45%

※出典:法務省「令和5年司法試験の結果について,法科大学院等別合格者数等

上記の表の通り、予備試験合格者の司法試験合格率は約92%と非常に高くなっています。

合格率4.0%前後の予備試験を合格した方は、その後本試験までしっかり勉強すれば、司法試験でも十分に合格できるレベルであるといえます。

予備試験合格者の受験者数は法科大学院の卒業生の数と比べると少ないですが、その圧倒的な合格率で司法試験全体の合格率を底上げしていることがわかります。

司法試験の合格に必要な勉強時間は3,000〜10,000時間

司法試験に合格するためには「法科大学院を修了する」もしくは「予備試験に合格する」のどちらかルートを経て、受験資格を獲得する必要があります。

どちらのルートから司法試験を受験するかによって勉強時間は異なりますが、長期間の勉強時間の確保は必須です。

法科大学院には2年間または3年間通う必要がありますが、予備試験に挑む人は、それと同程度の学習を行わなければなりません。

司法に関する知識がある人とない人で差はありますが、3,000〜10,000時間程度の時間は必要です。

そのため、合格までに数年費やす場合もあり、1発合格は容易ではありません。

司法試験の試験内容

司法試験の概要や内容をチェックしましょう。

受験料や試験日程、合格発表のタイミングをまとめました。

概要をよく確認し、司法試験に挑んでください。

司法試験の受験料

司法試験の受験手数料は28,000円です。

受験願書の「収入印紙貼付欄」に収入印紙(4枚以内)を消印しないで貼ります。

現金・郵便切手・都道府県発行の収入証紙等では受験できません。

受験手数料は、試験を受けなかった場合でも返って来ないので注意しましょう。

2024年(令和6年度)の試験日程予想

司法試験、予備試験の日程は以下のとおりです。

  • 短答式試験:2024年7月14日(日)
  • 論文式試験:2024年9月7日(土)・8日(日)
  • 口述試験:2025年1月25日(土)・26日(日)

短答式試験を皮切りに、翌年1月下旬までの試験日程が組まれています。

司法試験の合格発表時期

司法試験の合格発表タイミングは以下の通りです。

  • 短答式試験の成績発表日程 2024年8月1日(木)
  • 最終合格発表日程 2024年11月6日(水)

司法試験の最終合格発表は11月初旬です。

合格者の受験番号は、法務省のホームページ「令和6年司法試験の結果について」に記載されます

司法試験が難しいと言われる理由

一見、合格者数の増加や合格率が上昇していることから簡単になったと思われがちですが、司法試験は依然として超難関な国家試験となっています。

ここからは、司法試験の難易度が高い理由をご紹介します。

司法試験の難易度が高い5つの理由
  • 受験資格と受験制限が設けられたから
  • 予備試験の合格は簡単ではないから
  • 司法試験は相対評価制度で競争率が高いから
  • 1科目でも最低ラインを下回れば不合格になる
  • 予備試験の合格基準も厳しい

理由①受験資格と受験制限が設けられたから

司法試験は受験制限が設けられた

昔の司法試験には受験資格が無く、誰でも受験が可能でした。

しかし、現在の司法試験制度には明確に受験資格が設けられています。

司法試験の受験資格は以下の通りです。

司法試験の受験資格

  • ①法科大学院を修了した者(翌年3月までに修了見込みの者も、学長の認定を受ければ受験可能)
  • ②予備試験に合格した者

ただし受験資格を得たとしても、以下の制限がある点にも注意が必要です。

司法試験の受験制限

  • 受験資格を得てから5年間の受験が可能(司法試験法4条1項)
  • 5年間を経過すると受験資格は失効する
  • 再度①②のいずれかを満たせば再受験が可能

現行の新司法試験制度では法科大学院(2年間または3年間)に通って修了するか、予備試験に合格しなければ受験資格を得られない制度になっています。

さらに受験資格取得後から5年間しか受験できませんので、期間が過ぎればまた予備試験に合格するか法科大学院に通わなければなりません。

このように一定以上の法律の勉強をしてきたと認められなければ受験ができなくなったことから以前よりも受験するハードルが高くなったといえます。

理由②予備試験の合格が4.0%前後だから

前述した通り、司法試験を受験するには「①法科大学院を修了する」「②予備試験を合格する」かの二択となりますが、多くの方は予備試験合格ルートで受験資格を得ています。

しかし、この予備試験の合格率は4.0%前後と非常に難関な試験となっているため、受験資格を得るだけでも大変なのです。

※出典:法務省「令和5年司法試験の結果について

理由③相対評価制度で競争率が高いから

司法試験は相対評価制度を用いている試験ですので、決まった合格点以上を取ればいいのではなく、受験者全体の上位の得点を取らなければ合格できない試験となっています。

つまり合格率4.0%前後の予備試験を突破した受験者と、法科大学院で2年間または3年間みっちり勉強してきた受験者たちと上位争いをしなければならないということです。

近年の司法試験の合格率は40%前後で、大変な勉強を経て受験資格を得た人でも、約6割は不合格となってしまいます。

旧司法試験制度時の合格率2.38%~9.97%と比べても、今の司法試験が「簡単になった」とは言い難いのではないかと筆者は考えます。

理由④1科目でも最低ラインを下回れば不合格になる

司法試験は「短答式試験」「論文式試験」の2種類の試験の総合得点で合否が判定されます。

司法試験には合格できる最低ラインの点数が各科目に定められており、1科目でも最低ラインを下回れば不合格になってしまいます

司法試験の最低ラインは以下の通りです。

短答式試験(175点満点)

  • 憲法:満点50点→最低ライン20点
  • 民法:満点75点→最低ライン30点
  • 刑法:満点50点→最低ライン20点

論文式試験(800点満点)

  • 民事系:満点300点→最低ライン75点
  • 公法系:満点200点→最低ライン50点
  • 刑事系:満点200点→最低ライン50点
  • 選択科目:満点100点→最低ライン25点

配点は論文式試験が8割

総合得点は「短答式試験と論文式試験の比重が1:8」で計算されます。総合得点の計算式は以下の通りです。

総合得点の算式=短答式試験の得点(満点175点)+(論文式試験の得点(満点800点)×1400/800)=1575点満点

近年の司法試験の総合得点の合格基準点810点前後で推移しています。

論文式試験の配点が8割以上と非常に大きいため、平均合格基準点の810点以上を取る場合は短答で100点、論文で405点以上の点数で合格できる計算になります。

短答式試験の得点(100点)+(論文式試験の得点(405点)×1400/800)=810点

ただし、短答式試験の合計得点が足切りラインを下回っていると、論文式試験の採点が行われず不合格となってしまいます。令和5年度の司法試験では、短答式試験の合計得点が99点以上必要とされています。

理由⑤予備試験の合格基準も厳しい

予備試験は「短答式試験」「論文式試験」「口述試験」で構成されています。

予備試験については司法試験と異なり、「短答式試験」「論文式試験」「口述試験」にそれぞれ合格基準点が設けられています。

「短答式試験」「論文式試験」「口述試験」の各科目の配点は以下の通りです。

短答式試験の科目別配点(270点満点)

  • 憲法、行政法、民法、商法、民事訴訟法、刑法、刑事訴訟法:各30点
  • 一般教養科目:60点
論文式試験の科目別配点(500点満点)
憲法、行政法、民法、商法、民事訴訟法、刑法、刑事訴訟法、民事実務基礎科目、刑事実務基礎科目、一般教養科目:各50点
論文式試験の科目別配点(500点満点)
憲法、行政法、民法、商法、民事訴訟法、刑法、刑事訴訟法、民事実務基礎科目、刑事実務基礎科目、一般教養科目:各50点

予備試験の「短答式試験」の合格基準は156点~170点で、「論文式試験」の合格基準は230点~250点で推移しています。

前述した通り、各科目に最低合格ラインが設定されていないため、仮に1つの試験科目が0点であったとしても総合得点が合格基準を超えていれば合格できます。

社会人が司法試験予備試験に独学で合格するには?6つの勉強方法を紹介!

司法試験の難易度を他試験とランキングで比較

司法試験の合格率の低さから難易度が高いことは分かりますが、他の国家資格の合格率はどうでしょうか。

ここでは、行政書士・司法書士の難易度と比較してみます。

国家資格の難易度ランキング一覧!独学でとれる資格や合格率・勉強時間まで解説【2024年】

司法試験と行政書士の難易度比較

令和5年の司法試験と行政書士試験の合格率を比較します。

ます。行政書士は、契約書や行政機関に提出する申請書などを作成する国家資格です。

司法試験の合格率が約45%なのに対し、行政書士試験の合格率は14%となっています。

試験 受験人数 合格人数 合格率
司法試験 3,928人 1,781人 約45%
行政書士試験 46,991人 6,571人 約14%

※出典:法務省「令和5年司法試験の結果について,総合評価

※出典:一般社団法人行政書士試験研究センター「令和5年度行政書士試験実施結果の概要

行政書士試験は受験資格が定められておらず、誰でも受験できます。

間口が広く受験人数も多いことから、落ちてしまう人数も多いのでしょう。

合格率のパーセンテージだけで比較すると、司法試験の方が行政書士試験よりも簡単に見えます。

しかし、司法試験の受験資格である「予備試験」の合格率が一桁台であることを考慮すれば、行政書士よりも難しいと言えるでしょう。

行政書士試験の難易度は高い?他資格とのランキング比較や合格率・偏差値・勉強時間の目安について解説

司法試験と司法書士の難易度比較

次に、司法書士試験と難易度を比較します。司法書士は、主に登記や供託に関する業務を取り扱う国家資格です。

令和5年度の司法書士試験合格率は約5%であるため、司法試験合格率の9分の1となりました。

試験 受験人数 合格人数 合格率
司法試験 3,928人 1,781人 約45%
司法書士試験 13,372人 695人 約5%

司法書士試験の受験人数は、行政書士と比べて少なくなっています。司法書士試験は学習量が多く、合格率も低いため、受験へのハードルは高い状況です。

司法書士試験には受験資格や年齢制限が無いものの、受験生の平均年齢は41歳となっています。

司法書士試験は学歴を問わず受験可能ですが、内容が難しいため、社会人経験を得てから司法書士試験を受験する人が多いのでしょう。

司法試験と司法書士試験の比較では、学習すべき量は司法試験が司法書士試験を大きく上回ります。

また、司法試験は受験資格を得るまでが大変です。予備試験の合格率は4%前後で、司法書士試験の合格率(約5%)と同程度かそれを下回っています。
上記の理由から、司法試験は司法書士試験を上回り、法律資格試験の最難関として知られています。

司法書士試験の難易度は高い?簡単?受験資格から試験内容・勉強法まで解説

司法試験の難しさを例えるならどれくらい?

1,500~2,000ほどの判例を丸暗記して初めてスタートラインに立つ

司法試験は7科目(民法、刑法、憲法、行政法、刑事訴訟法、民事訴訟法、商法)+選択1科目の、8科目を受験します。

各法律の対策のため、まずは判例を覚える必要があります。

覚えないといけない判例は1つの法律につき150~300ほどあり、8科目全てで1,500~2,000ほど覚えないといけません。

本番の試験では判例の内容を一部間違えただけでも失点してしまうので、しっかりと暗記する必要があります。

しかし、この暗記はあくまで司法試験を受けるためのスタートラインのようなもので、実際の試験は内容を正確にアウトプットするだけでなく、設問に対して論理的思考をもって答える力なども問われます。

大学入試偏差値で例えると東大理Ⅲより高い

大学生の司法試験現役・卒業生合格率が高いのは、やはり東京大学と京都大学になります。

令和5年度予備試験の、出身・在学大学別合格者数は下記の通りです。※受験者数が100人未満の大学を除く

順位 大学名 合格率 受験者 合格者
1 東京大学 15.49% 839 130
2 京都大学 10.46% 392 41
3 一橋大学 7.25% 207 15
4 大阪大学 6.25% 192 12
5 慶應義塾大学 6.19% 905 56

上記を見ると、日本最難関の東京大学法学部の学生・卒業生でも、合わせて15%しか司法試験に合格できません。

これを偏差値に直すと東大文化一類もおよそ10前後高い偏差値となり、日本最難関の東大理科三類よりも高い偏差値となります。

司法試験の試験科目

司法試験の試験科目は増えた

2010年度をもって受験資格がない旧司法試験が廃止され、2011年度から現行の司法試験に一本化されました。

その際に受験資格(法科大学院の修了or予備試験の合格)が新設されましたが、変わったのは受験資格だけではなく、司法試験の試験内容にもいくつか変更がありました。

まず、今の司法試験は昔の試験より試験科目が増えました。

試験の中心的な内容も、主に法律に関する知識を問う問題から、事案を詳細に分析して結論を導き出す問題へと変化しました。

昔の試験を合格された方の中で「今の試験は簡単になった」という声もありますが、実際には試験科目が増えて、試験内容の難易度は上がっています。

その一方で、昔の司法試験では論文試験を受かったあとに「口述試験」も設けられていましたが、現行の司法試験では口述試験は廃止されてます。

試験科目は8科目

司法試験の論文試験において、昔の試験だと「憲法」「民法」「刑法」「商法」「民事訴訟法」「刑事訴訟法」の計6科目でしたが、今の現行の試験ではこの6科目に「行政法」と「選択科目」の2科目が追加されました。

行政法は、行政手続きや行政訴訟などに関する法律について出題される科目です。

選択科目は「労働法」「倒産法」「知的財産法」「経済法」「租税法」「環境法」「国際関係法(私法系)」「国際関係法(公法系)」の計8科目から1科目を選択できます。

このように実は昔の司法試験よりも試験範囲が広くなっており、勉強しなければならない科目が増えています。

なお、短答式試験の試験科目は「憲法」「民法」「刑法」の3科目です。2014年度までは「憲法」「民法」「刑法」「商法」「民事訴訟法」「刑事訴訟法」「行政法」の7科目とされていましたが、2015年度以降は現行の3科目まで削減されました。

事案分析問題が中心

昔の司法試験では、論述試験においても、主に法律に関する知識を問う問題が出題されていました。

これに対して今の司法試験では、事案を詳細に分析して結論を導き出す問題が中心となっています。

問題文は非常に長く、細かい事実を拾って分析することが求められるのが、今の司法試験の大きな特徴です。

事案分析問題が中心的に出題されるようになったのは、法曹としての実務能力を身に着けてほしいという司法制度改革の理念を反映したものと考えられます。

口述試験が廃止

昔の司法試験では論文試験に合格したあとに最後の試験として「口述試験」が設けられていましたが、現在では無くなりました。

口述試験は口答で試験官の質問に答えていく形式で行われ、毎年数人が不合格になる程度の最終確認のような試験でした。

現在の制度では、予備試験において口述試験が行われていますが、本試験では口述試験が廃止されています。

難易度の高い司法試験に合格するポイント

試験内容や勉強時間を踏まえて、司法試験で合格するための対策方法をご紹介します。

司法試験に合格するための4つのポイント

    • 短答式は過去問で7割取れるように練習する
    • 論文式は添削してもらいながら勉強する
    • 選択科目は興味のあるものを選ぶ
    • インプットだけではなく過去問対策も徹底する

合格するポイントを抑えることで、効率よく学習が進められるようになるでしょう。

ポイント①短答式は過去問で7割取れるようにする

短答式試験は6割程度の得点で足切りを回避できますが、学習目標としては7割以上の得点を目標にするとよいでしょう。

過去問を繰り返し解き、分からなかったところは基本書や教科書で復習して、7割以上の得点を得られるように練習しましょう。

短答式試験の内容
配点 試験時間
憲法 50点 50分
民法 75点 75分
刑法 50点 50分

短答式試験は、以下のように点数と試験時間が連動しているのが特徴です。

上記の時間内で過去問を解き、ペース配分を掴むことが大切です。

ポイント②論文式は添削してもらいながら勉強する

論文式は、短答式と違い文章で答える試験となります。

このため論文式の対策としては、誰かに添削してもらいながら勉強するのが望ましいです。

論文式はどの科目も得点配分がかなり大きいので、しっかりとした対策が必要になるでしょう。

論文式試験の内容
配点 試験時間
憲法 100点 120分
民法 100点 120分
刑法 100点 120分
商法 100点 120分
行政法 100点 120分
民事訴訟法 100点 120分
刑事訴訟法 100点 120分
選択科目 100点 180分

独学で勉強される方もいますが、論文の場合は通信講座などでプロに見てもらう方が効率よく勉強できます。

最短ルートで合格を希望される場合は、論文式だけでも予備校・通信講座を活用することをおすすめします。

ポイント③選択科目は興味のあるものを選ぶ

選択科目は、他の論文式の科目と同様に100点満点ですが、試験時間が1番長く設定されています。

以下の科目から好きなものを選べるので、興味のあるもの・将来に役立ちそうな科目・人気の科目などから選んでください。

論文式の選択科目
  • 倒産法
  • 租税法
  • 経済法
  • 知的財産法
  • 労働法
  • 環境法
  • 国際関係法(公法系)
  • 国際関係法(私法系)

「最短で合格に近づきたい」という人は得意な科目、将来やりたいことが具体的に決まっている人は、進みたい分野に合った科目を選択するのがおすすめです。

どれにすればいいか分からない方は、人気の選択科目を選ぶと良いでしょう。

例年では、労働法・倒産法・知的財産法の選択者が多く、対策テキストなどもたくさん出版されています。

分かりやすく解説されている本や動画が多いほど、試験対策がしやすいでしょう。

ポイント④インプットだけではなく過去問対策も徹底する

司法試験の合格を目指すのであればインプットだけではなく過去問対策も徹底して行いましょう。

知識をたくさんインプットしたとしても、実際に過去問を解かなければ、試験の問題に対応することは難しいです。

これまでの司法試験の過去問に取り組み、インプットした内容が定着しているかを定期的に確かめていきましょう。

司法試験・予備試験対策におすすめの参考書・テキスト人気本ランキング39選!基本書から応用まで科目別に紹介【2024年6月】

ポイント⑤予備校に通う

司法試験に合格したいのであれば自己学習も大切ですが、予備校に通って効率的に学ぶことも大切です。

これまでの司法試験の傾向から、出題科目に絞って対策してくれたり、個人個人にあわせた対策を取ってくれることもあります。

もちろんお金もかかりますが、本気で司法試験の合格を目指しているのであれば、予備校に通うことも検討しましょう。

ポイント⑥通信講座を利用する

通学する必要がある予備校ではなく、自宅で学習を進めたい人は通信講座もおすすめです。

通信講座の特徴として、いつでも好きな時間に学習を進められる点が挙げられます。

また、スマホやPCからも学習が進められるため、移動時間や休憩時間などスキマ時間でも学習が進められるのもメリットでしょう。

独学よりも費用は必要になりますが、自身で学習を進めるのに不安がある人やテキストだけでなく、スマホでも学習をしたい人にもおすすめの勉強方法といえます。

司法試験の独学合格が難しい理由

司法試験の独学合格が難しい理由には以下があります。

  • 司法に関する知識がないと勉強が難しい
  • 専門家などのアドバイスがないと困難

独学合格は、司法試験の経験者向けと考えましょう。

 独学が難しい理由①司法に関する知識がないと勉強が難しい

司法試験に合格するために、独学で学習を進める人もいます。

試験勉強ではインプットとアウトプットの繰り返しが重要になるため、自身で学習を進める際もテキストなどを使用して対策をする必要があります。

しかし、司法に関する知識がない人がテキストの内容を理解することは容易ではありません。

独学が難しい理由②専門家や講師のアドバイスがないと合格が困難

試験に出やすい問題の対策や論文対策も、専門家などのアドバイスを受けずに行うのは困難といえます。

独学学習に向いている人は、司法に関する知識があるもしくは司法関連の仕事に携わっている人でしょう。

初めて試験を受験する人や知識のない状態での独学学習は、モチベーションを保つことも難しいためおすすめできません。

司法試験対策におすすめの予備校はアガルート

司法試験に合格するならアガルートがおすすめ

引用:アガルート公式サイト

今回この記事では司法試験の難易度について解説致しましたが、これから予備試験、司法試験の合格を目指すならアガルートアカデミーを利用した試験対策がおすすめです。

アガルートは令和5年司法試験の合格者専有率36%を誇る通信講座であり、多くの司法試験受験生がアガルートアカデミーを利用して見事合格しています。

メインカリキュラムである「予備試験最短合格カリキュラム」は、受講生にとっての最短で予備試験合格ができるようにサポートするカリキュラムで、最も早ければ1年での合格も目指せます。

それでは最後に、アガルートアカデミーについてご紹介いたします。

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アガルートアカデミーは豊富なサポートで学習を徹底支援

司法試験に合格するならアガルートがおすすめ

引用:アガルート公式サイト

アガルートアカデミーは学習支援が非常に豊富で、通信講座にしては珍しい対人サポートにより受講生を1人にさせません。

「予備試験最短合格カリキュラム」では3つのコースが用意されており、基本コースでも無料何度も使える質問制度、約100通の添削、よくある悩みなどをまとめたホームルームが月に1回配信されます。

「マネージメントオプション」はアガルートのプロ講師による個別指導が毎週受けられるようになります。

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予備試験合格後は司法試験対策も行える

司法試験に合格するならアガルートがおすすめ

引用:アガルート公式サイト

「予備試験最短合格カリキュラム」を利用して予備試験に合格すると、司法試験対策講座に使える20万円分のポイントがプレゼントされます。

もちろん予備試験最短合格カリキュラムの教材も司法試験に十分活かすことができるため、このカリキュラム1つで予備試験と司法試験、両方の合格が目指せます。

予備試験の論文式試験に合格した際には口述模試も受けられるため、万全の体制で全ての試験に臨めます。

司法試験対策に特化したカリキュラムも

司法試験 インプットカリキュラム

引用:アガルート公式サイト

アガルートでは、もちろん司法試験対策に特化したカリキュラムも用意されています。

短時間で司法試験に必要な知識を総ざらいし、オンライン添削つきの答練や重要問題習得講座で徹底的に対策をとり、過去問にも取り組めます。

すでに予備試験に合格している方や、法科大学院を終了された方は司法試験特化の対策カリキュラムでアガルートアカデミーを利用するといいでしょう。

手厚いサポートで目指せる!
アガルートで予備試験と司法試験に合格

司法試験の難易度は依然高い!予備試験の対策を徹底的におこなおう

司法試験は簡単になったのかまとめ

  • 2011年度から新司法試験制度が導入された
  • 司法試験は簡単にはなっていない
  • 司法試験の合格率は上昇傾向
  • 予備試験の合格率は4%前後で変わらない

今の司法試験は簡単になったといわれますが、実際のところは簡単にはなっていませんでした。

しかし、司法試験の合格率は受験者数の減少により年々上昇しています司法試験は相対評価の試験ですのでライバルが少ない今がチャンスです

また、司法試験・予備試験の対策法を検討されている方には通信講座の利用がおすすめです!

以下の記事に司法試験・予備試験でおすすめの通信講座を詳しく解説していますので是非確認してみてください。

司法試験・予備試験の通信講座・予備校おすすめランキング9選!料金費用の安さ・人気・評判を徹底比較【2024年6月最新】

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