司法書士とはおもに登記業務や供託業務を独占業務とする法律系の国家資格です。
司法書士資格は例年4~5%と低いですが、独立することができ、安定的な収入を得ることができる魅力的な資格です。しかも実は、受験資格がありません。
もちろん転職や就職にも有利なので、学生から資格取得を目指す人も多いです。
誰でもチャレンジできるため、学歴や年齢に関係なく多くの人が受験しています。
司法書士試験は独学で合格する人もいますが、通信講座を利用することでより効率的に学習できるメリットがあります。
そこで今回は、司法書士試験対策におすすめの通信講座や、自分に合う講座を選ぶ際のポイントについて紹介します。
これから司法書士試験を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
- この記事でわかること
- 司法書士試験対策におすすめの通信講座9選
- 司法書士試験対策講座の選び方
- 司法書士試験の対策に通信講座を活用するメリット
- 司法書士試験に独学で合格することが難しい理由
司法試験・予備試験の通信講座・予備校おすすめランキング9選!料金費用の安さ・人気・評判を徹底比較【最新】
司法書士試験おすすめ通信講座ランキングTOP10
費用 | 合格実績 | サポート | |
アガルート | 126,720~294,800円 | 令和6年の合格率21.9% 全国平均の約4倍 |
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スタディング | 49,500~ 99,000円 | 令和5年度の「合格者の声」21名分掲載中 |
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クレアール | 192,780~234,600円など | 非公開 |
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フォーサイト | 107,800円 | 令和6年度の合格率33.33% 全国平均の約6倍 |
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伊藤塾 | 459,000~499,000円など | 令和6年度の「合格者の声」117名分掲載 |
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LEC | 49,500~788,800円など | R5受講生合格者27名 |
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東京法経学院 | 91,080 ~268,400円 | 直近14年間の平均合格率:25.49% |
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TAC | 440,000~572,000円など | 非公開 |
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辰巳法律研究所 | 544,592~870,000円など | 非公開 |
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ユーキャン | 169,000~171,000円 | 非公開 |
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①アガルート
料金目安 | 【2027年合格目標】
【2026年合格目標】
【2025年合格目標】
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サポート体制 |
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合格率・実績 | 合格率:21.9%(令和6年度) |
特典・キャンペーン |
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アガルートは、2024年度の司法書士試験において21.9%の合格率を誇るオンライン完結型の通信講座です。
アガルートでは、担当講師が最適な学習順序でテキストを作成しており、効率的な学習ができます。
イラストやレイアウトにもこだわったフルカラー仕様で、情報が視覚的にわかりやすく、広範囲にわたる出題範囲から必要な知識を吸収できます。
さらに難易度の異なる記述式対策講座が5つ用意されており、段階的に学習を進めることで記述式問題の解法が自然に身に付きます。
記述式問題に対して苦手意識を持つ方でも、安心して取り組むことができるでしょう。
学習経験者向けの演習総合カリキュラムは、知識を短時間で定着させ、多様で質の高い問題演習を繰り返すことで合格への最短ルートを提供します。
講義動画は、1講義あたり30分前後と集中しやすい設計で、倍速再生や音声ダウンロードなどの便利な機能も備えています。
アガルートはサポート体制の充実も充実しており、いつでも質問できる質問サービスや不安を解消するためのカウンセリング制度などがあり、合格へのモチベーションを維持するのに役立ちます。
②スタディング
料金目安 | 【2026年度試験対応】 ミニマム:49,500円 ベーシック:69,300円 スタンダード:89,100円 コンプリート:99,000円 冊子テキスト付119,500円 |
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受講期間の目安 | 12ヵ月~ |
サポート体制 |
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合格率・実績 | 非公開 |
特典・キャンペーン |
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スタディングは、司法書士試験対策講義を受講する方々から高い支持を受けている通信講座です。
「顧客満足度91.1%」「続けやすさの実感度91.6%」「コスパ満足度96.0%」という数値が掲載されており信頼できるとわかります。
特にスタディングは圧倒的コストパフォーマンスの高さを誇り、多くの通信講座の中でもトップクラスに低価格を実現しています。
司法書士試験対策講座は通常10万円以上かかることが多いですが、最安値のコースは49,500円から始めることができます。
スタディングの講義は効率性を重視しており、ちょっとした隙間時間を利用してスマートフォンで動画講義を視聴したり、演習問題を解くことができます。
さらに過去問を分析して作成された演習問題を解くことで、インプットした知識を定着させやすい環境を整えることができます。
③クレアール
料金目安 | 【初学者向け】
【中上級者向け】
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受講期間の目安 | 12ヵ月~ |
サポート体制 |
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合格率・実績 | 非公開 |
特典・キャンペーン |
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クレアールは56年にわたる資格指導の実績を持つ通信講座であり、合格に必要な知識を学ぶことを最優先に考えた「非常識合格法」という独自のメソッドを採用しているのが特徴です。
基本的には「単元別講義」「演習」「復習講義」というサイクルで着実に知識を習得していきますが、クレアールでは初学者にも理解しやすくまとめた「択一六法」や認知心理学の知見を活かしたデジタル問題演習ツール「CROSS STUDY」を展開しています。
また、教材は製本教材とPDFの両方を提供しているため、シーンに応じて教材を選択できるのも嬉しいポイントです。
またサポート面も充実しており、定番の質問制度や添削サービスが用意されています。
特におすすめなのが、安心保証プラン(+5万円)で、万が一不合格だった場合は1年間、再度受講できるサービスです。
一発合格した場合はオプション代の5万円は返金されるので安心です。
④フォーサイト
料金目安 | 基礎講座/過去問講座:76,800円(税込) バリューセット(基礎+過去問講座):107,800円(税込) |
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受講期間の目安 | 6ヵ月~ |
サポート体制 |
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合格率・実績 | 2024年度合格率:33.33%(全国平均の6.31倍) |
特典・キャンペーン |
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フォーサイトは累計受講者数が40万人を超える通信講座であり、令和6年度において司法書士試験の合格率が33.33%という実績を持っています。
受講料は76,800円と比較的リーズナブルで、クーポンの利用や合格特典によってさらに費用を抑えられます。
教材はフォーサイトのオリジナルテキストで過去の問題を徹底的に分析して作成されており、フルカラーテキストやイラスト・図解が豊富で、初学者でも無理なく学ぶことができるようになっています。
また、効率的な学習を支援するeラーニングシステム「ManaBun」も好評で、講義動画やデジタルテキストを利用でき、学習スケジュールの自動作成やチェックテストなど多様な機能が搭載されています。
さらに専任スタッフによる質問対応サービスや個別カウンセリングなど、フォローシステムも充実しているため、試験勉強に関する悩みや不安を気軽に相談できるのも嬉しいポイントです。
⑤伊藤塾
料金目安 |
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受講期間の目安 | 12ヵ月~ |
サポート体制 |
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合格率・実績 | 合格者の56%が伊藤塾卒業生(2023年度) |
特典・キャンペーン |
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伊藤塾は1995年に設立された歴史ある通信講座で足、2023年度の司法書士試験における合格者数は695人で、その中の419人(約56%)が伊藤塾の受講生だといわれています。
入門講座から中上級者向けコース、試験直前講座など、受講者の状況に応じたコースを選べます。
受講料は決して安価ではありませんが、質問制度や個別カウンセリング制度、スケジューリング制度など、サポート体制も充実しているので妥当だといえます。
学習カリキュラムは独自の「伊藤メソッド」を基にしており、知識の関連性を学びながらインプットとアウトプットを繰り返し、知識を習得するスタイルが特徴です。
さらに、インターネット講義はオンラインライブ配信とオンデマンド配信の2種類があり、デジタルテキストやふせん機能などの便利な機能を活用して効率的に学ぶことができます。
通学による資格勉強と変わらない受講環境を通信講座でも体験したい方におすすめです。
⑥LEC
料金目安 | 【初学者】新15ヵ月合格コース<春生>スタンダード:498,000円 【学習経験者】精撰答練ファイナルパック:118,000円 |
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受講期間の目安 | 15ヵ月~ |
サポート体制 |
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合格率・実績 |
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特典・キャンペーン |
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LECは1984年から司法書士試験の受験指導を行っており、2011年から2024年の間に209名の一発合格者を輩出してきた実績のある通信講座です。
司法書士試験合格者のうち5人に3人がLECの受講生であるという強みがあり、受講期間が15ヶ月という充実した勉強期間も合格率の高さにつながっています。
コースは「初学者向け」「経験者向け」だけではなく、経験者向けのコースには基礎からしっかり学べるものもあれば、択一式問題に特化したコースや模擬試験に特化したコースなど多岐にわたります。
さらに「Online Study SP」というWeb講座学習システムを利用すれば、「教えてチューター」のような質問サポートや「教えてメイト」のように他の受講者の学習状況を確認することができ、モチベーションの維持に役立ちます。
⑦東京法経学院
料金目安 | 【司法書士 新・最短合格講座2026】 簗瀬やなせ 徳宏の司法書士 新・最短合格講座2026(映像):346,500円 簗瀬やなせ 徳宏の司法書士 新・最短合格講座2026(音声):302,500円 |
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受講期間の目安 | 12ヵ月~ |
サポート体制 |
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合格率・実績 | 直近14年間の平均合格率:25.49% |
特典・キャンペーン |
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東京法経学院の司法書士通信講座は初心者向けと学習経験者向けの講座、さらには公開模試など様々なニーズに対応した講座を提供しています。
とくにおすすめなのが初学者向けの「簗瀬徳宏の司法書士 新・最短合格講座」です。
過去14年間の受講者合格率は25.49%と安定しており、初学者でも現実的に合格を目指せる実績があります。
テキストは紙媒体で直接書き込みができ、初学者が理解しやすいように細部まで丁寧に解説されており、講義内容が記憶に残りやすいのが特徴です。
また東京法経学院では「合格者全額返金お祝い制度」と呼ばれる制度があり、条件を満たすことで合格者に受講費が全額返金されるので合格へのモチベーションを高めることができます。
さらに、質問フォームを利用した質問制度など、合格を目指すための手厚いサポートが期待できるでしょう。
⑧TAC
料金目安 | 【2026年合格目標入門総合本科生】Web通信講座:484,000円 【2025年合格目標上級本科生】 Web通信講座:253,000円【山本オートマチック1年総合本科生(2026年合格目標)】 Web通信講座:418,000円(税込) DVD通信講座:451,000円(税込) 【入門総合本科生2年本科生(2026年合格目標)】 Web通信講座:506,000円(税込) DVD通信講座:583,000円(税込) |
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受講期間の目安 | 12ヵ月~ |
サポート体制 |
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合格率・実績 | 非公開 |
特典・キャンペーン |
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TACにはさまざまなコースがあり、始めて志保書士試験にチャレンジする方は「入門総合本科生」がおすすめです。
なお経験者のあAIは基礎から応用まで幅広く学べる「上級本科生」もいいですが、演習や答練を繰り返して知識を定着させる「答練本科生」もおすすめです。
司法書士試験はテキストの知識だけでは合格が難しいとされていますが、TACのオリジナル教材は本試験の出題網羅率が95%以上とされているため、安心して学べます。
さらにTACはサポート体制も充実しており、コースによっては回数制限のある質問制度や、悩みを相談できるオンラインフォロー・個別相談が用意されています。
近くに通える校舎があれば、スクーリング制度を利用したり、自習室で同じ資格取得を目指す受講者と意見交換することも可能です。
⑨辰巳法律研究所
料金目安 | リアリスティック一発合格松本基礎講座(2025年向け):544,592円~ 中上級講座択一リマスター:168,000円~ |
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受講期間の目安 | 8ヵ月~ |
サポート体制 |
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合格率・実績 | 非公開 |
特典・キャンペーン |
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辰巳法律研究所は受講生一人ひとりのライフスタイルに合わせてカスタマイズしてくれる通信講座です。
初心者から上級者までの幅広い学習者が効果的に知識を習得できるようサポートしてくれるので、個別指導してほしい人におすすめです。
学習期間は最短8ヶ月から合格を目指すことができ、じっくり学びたい方には20ヶ月の長期コースも用意されています。
講師陣の授業は非常に分かりやすく、初学者でも安心して学び始められると口コミでも高く評価されています。
テキストは講師陣が作成しており、 過去問題をしっかりと分析した上で作成されているため、中上級者でも時間を有効に活用しながらアウトプットを進めることができるでしょう。
⑩ユーキャン
料金目安 | 164,000円(税込) |
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受講期間の目安 | 15ヵ月~ |
サポート体制 |
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合格率・実績 | 非公開 |
特典・キャンペーン | 合格者には学費全額キャッシュバック |
ユーキャンの司法書士講座はテキストや添削を中心に学ぶ独学に近いスタイルの通信講座を提供しているのが特徴です。
初心者や法律の専門知識がない方でも無理なく学習を進められるよう、わかりやすい教材作りに注力している点が評価されています。
なかでもとくに全体の7割以上を占める主要4科目に力を入れており、合格するために覚えておくポイントを分かりやすくテキストにまとめてくれているため理解しやすいと好評です。
またユーキャンのサポート面も力を入れており、全11回行われる添削課題では自分が身に着けた知識の確認とどの分野・問題形式が苦手なのかを知ることができます。
ほかにも定期的な進捗報告や激励のメッセージも届くので、通信でも孤独を感じることなく勉強を継続しやすいでしょう。
司法書士通信講座を選ぶポイント
司法書士試験対策として開講している通信講座は数多くあり、自分に合うカリキュラムを選ぶのに迷うケースは少なくありません。
ここでは、司法書士試験対策の通信講座を選ぶ際に、どのようなことを意識して検討すれば良いのか、選び方のポイントを解説します。
ポイント➀合格実績
司法書士試験対策の通信講座選びで迷ったときは、合格実績で比較した上で受講する講座を選ぶと良いでしょう。
決して安くはない金額をかけて受講するのであれば、合格者を多く輩出している講座を選んだ方が、合格に近づけると言っても過言ではありません。
ただし、通信講座によっては合格実績を公表していないところもあるため、口コミなどを参考にするのも良いでしょう。
費用を気にせず合格率の高さだけで選ぶのであれば、圧倒的な合格率を誇る伊藤塾や、合格率が全国平均の約3倍のアガルートアカデミーなどがおすすめです。
ポイント②通信講座のプラン内容
司法書士試験対策の通信講座選びでは、プラン内容の比較も欠かせません。
どのような内容の教材なのか、インプット・アウトプットのどちらにも対応しているのかなど、自分が求めるカリキュラムが含まれているかを確認した上で受講する通信講座を選択することが大切です。
また、通信講座によってはWeb学習に対応しているものと、DVDで教材が送られてくるものがあります。希望に合う方を選べるように、申し込む際に必ず確認しておきましょう。
通勤通学中などの隙間時間にも学習したいのであれば、スマートフォンやタブレット端末での視聴やテストができる教材もおすすめです。
ポイント➂受講費用
司法書士試験対策の通信講座は、受講費用で比較するのも重要なポイントです。
司法書士試験対策の通信講座は、決して気軽に試せる金額ではありません。10万円~50万円程度の費用がかかるため、自分が負担できる金額に見合う講座を選択しましょう。
また、費用で比較する際は、キャンペーンや割引情報がないか確認するのもおすすめです。
早期申し込み割引やW受験セット割、独学受験者の合格応援割引など、各社で幅広い割引制度を設けているため、申し込む前に確認しておくとお得に受講できます。
ポイント④サポート体制
通信講座を選ぶ際には、講義内容が重要であることは言うまでもありませんが、それに加えてサポート面も非常に重要です。
例えば、質問制度や添削指導、カウンセリング、就職サポート(企業紹介、エントリーシートや履歴書の書き方、面接指導)などの回数制限や時間帯などについて確認しておくといいでしょう。
司法書士試験は範囲が非常に広いため、できるだけ多くの質問ができたり、充実した添削指導が受けられる通信講座を選ぶことがおすすめです。
また、基本的に学習期間が長期間にわたることが多いため、カウンセリングがあるとモチベーション維持にも役立ちます。
ポイント⑤返金制度の有無
司法書士試験に関する通信講座は100万円を超えることもあり、予算が厳しい方も少なくなく 仮に支払えたとしても合格の保証がないためリスクが高めです。
そこでおすすめなのが返金制度を設けている通信講座かどうかです。
各通信講座によって内容は異なり、「合格したら全額返金される」というケースもあれば、「仮に不合格だった場合でも全額返金される」といったケースなどさまざまなあります。
返金の可能性があると日々の学習の合格へのモチベーションに繋がるでしょう。
ただし注意点としては返金制度があったとしても対象となる講座が限られているケースがあり、対象外のコースと契約してしまうと返金されないので必ず確認しておくようにしましょう。
司法書士試験の難易度は高い?簡単?受験資格から試験内容・勉強方法まで解説
司法書士試験対策で通信講座を活用するメリット
司法書士試験対策のために、通信講座を活用するメリットは以下の3点です。
- 合格メソッドが詰まった教材で学習できる
- 勉強のモチベーションが高く維持できる
- 比較的費用が安い
独学やスクール(予備校)と比べて、具体的にどのようなメリットがあるのかを解説します。
メリット➀合格メソッドが詰まった教材で学習できる
司法書士試験対策の通信講座には、各社それぞれが培ってきた合格メソッドが詰め込まれた教材で学習できるメリットがあります。
教材内容だけでなく、講義のスケジュールやチェックテストのタイミング、試験本番直前の公開模試など、スケジュールやアウトプットのタイミングにいたるまで工夫が凝らされているのも特徴です。
独学で参考書を購入して勉強する場合、スケジュール管理や苦手克服なども自分で行わなければなりません。
一方通信講座なら、アプリで学習スケジュールが管理できたり、集中単元で苦手対策ができたりと、圧倒的に効率良く勉強が進められるでしょう。
メリット➁勉強のモチベーションが高く維持できる
司法書士試験対策の通信講座なら、講師やスタッフのサポートが受けられるため、試験本番まで高いモチベーションを維持したまま勉強できるメリットがあります。
独学の場合、資格試験の勉強は孤独な戦いになりがちです。
通信講座を利用すれば、学習スケジュールの立て方や進捗管理、悩み相談などにも対応してもらえるため、並走者がいる安心感がモチベーションの維持につながります。
司法書士は難関資格であり、1年~3年程度の長期スパンで勉強し続けなければ突破することができません。
そのため、勉強に対するモチベーションの維持は、合否を左右する重要なポイントであることを踏まえ、勉強方法や学習環境を検討する必要があります。
メリット➂比較的費用が安い
予備校や専門学校に通うのと比べて比較的費用が安く抑えられるのも、司法試験対策の通信講座のメリットの1つです。
予備校や専門学校の場合、年間100万円前後の費用がかかりますが、通信講座であれば50万円ていどに抑えられます。
例えば、2年間学習するケースでは、専門学校では200万円程度かかる計算ですが、2年学習コースの通信講座を選べば比較的高い講座でも50万円~100万円程度で済むでしょう。
独学は難しいが専門学校に通うほどの費用を捻出することは難しいという方は、通信講座の受講がおすすめです。
行政書士と司法書士の違いは?どっちが上?仕事内容や難易度の比較とダブルライセンス取得のメリットまで解説
司法書士とは
司法書⼠は登記を通じて紛争を予防し、成年後⾒業務に代表される財産管理や実際に起こった問題についての裁判事務を専門とする法律の専門家です。
具体的には不動産登記や供託手続きの代理、法務局・裁判所・検察庁に提出する書類の作成などを行います。
上記の場面では法律の専門知識が求められるため、個人や法人からの依頼を受けて、司法書士が手続きを代行します。
司法書士は法律に関する業務を扱うため弁護士と混同されることも多いですが、司法書士と弁護士では扱える業務の範囲に違いがあります。
弁護士は法律に関する業務全般に対応できるのに対し、司法書士が対応できるのは書類作成や登記など一部の業務に限られています。
司法書士試験について
受験資格 | なし |
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出願期間 | 5月 |
筆記試験 | 7月第1日曜日 |
多肢択一式問題の正解及び基準点発表 | 8月上旬〜中旬 |
筆記試験合格発表 | 9月下旬または10月上旬〜中旬 |
口述試験 | 10月中旬〜下旬 |
最終合格発表 | 10月下旬または11月上旬〜中旬 |
受験料 | 8,000円 |
試験科目 | 筆記試験 午前:民法、商法・会社法、憲法、刑法の4科目 午後:択一式問題が、不動産登記法、商業登記法、供託法、民事訴訟法、民事執行法、民事保全法、司法書士法の7科目、記述式問題が不動産登記法、商業登記法の2科目口述試験 不動産登記法、商業登記法、司法書士法から10問程度 |
司法書士に受験資格はない?司法書士になる方法や難易度についても解説
司法書士試験の合格率は4%~5%
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
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令和6年度 | 13,960人 | 737人 | 5.27% |
令和5年度 | 13,372人 | 695人 | 5.20% |
令和4年度 | 12,727人 | 660人 | 5.18% |
令和3年度 | 11,925人 | 613人 | 5.14% |
令和2年度 | 11,494人 | 595人 | 5.17% |
参照:法務省司法書士試験
司法書士試験の難易度は非常に高く、合格率は例年4〜5%程度です。
この難易度の高さは、試験範囲の広さと問題の難しさに起因しています。
試験科目ごとに深い理解が求められるため、しっかりとした学習計画と十分な勉強時間が必要です。
また、実務に即した問題も出題されるため、実践的な知識と応用力が試されます。
法律系国家資格の中でも難易度が高い
司法書士試験の難易度は、法律系国家資格の中でも高く、司法試験・公認会計士試験に次ぐ難関資格と言われています。
おもな法律系資格ごとの具体的な勉強時間の目安は、以下の通りです。
資格名 | 勉強時間の目安 |
---|---|
宅地建物取引士 | 300~600時間 |
税理士 | 3,000~6,000時間 |
司法書士 | 2,000~4,000時間 |
公認会計士 | 3,000~4,000時間 |
司法試験 | 5,000~10,000時間 |
上記の表で比較すると、司法書士よりも税理士の方が難易度が高く感じます。
しかし、税理士は受験科目を選択できる上に、司法書士よりも合格率が高いため、試験の難易度で言えば11科目すべて受験しなければならない司法書士の方が高いと言えるでしょう。
不動産業界を中心に人気が高い宅地建物取引士(宅建士)資格と比べても、司法書士は数倍の勉強時間が必要になることから、司法書士資格の難易度の高さが伺えます。
法律資格を取得する順番は?初心者向け役立つ資格の取得方法から高難易度資格者へステップアップする方法
司法書士試験の難易度は高い?簡単?受験資格から試験内容・勉強法まで解説
司法書士試験は独学で挑むのが難しい理由
司法書士試験に独学で合格することは難しいと言えます。
司法書士試験では3,000時間が必要とされており、1年前から試験勉強を始めても1日8時間の勉強時間が必要となるのです。
働きながら資格取得を目指す場合、8時間も勉強時間が取れないという方もいると思います。
その場合ご自身で1から学習計画を立てるより前に瓦解してしまう可能性もあるでしょう。
理由➀試験範囲が膨大すぎる
司法書士試験が独学では難しい他の理由として、勉強時間をいくら確保しても膨大な試験範囲を定着させる勉強法やスケジュールが効果的でないと合格が難しいという点です。
限られた準備のための時間をどの科目に振るのか、といった学習計画は初学者の方にとって最初の関門となるでしょう。
確保できる勉強時間の中で効率よく試験対策を進め学習サイクルを軌道に乗せるためには、効率性が最も重要です。
そのためにも、これから勉強をスタートする方には通信講座や予備校の受講をオススメします。
司法書士になるには独学では厳しい?試験の合格率や難易度まとめ
理由➁各種問題に基準点が設けられている
司法書士試験では、午前の部の問題、午後の部の問題、記述問題の3種類の問題で基準点が設けられています。
核問題の基準点をクリアしないと合格の判定が得られません。
合計点で平均を上回っていたとしても、基準点を上回っていないと合格判定がでませんので、どれか一つでも低い得点を取ってしまうと不合格になってしまう可能性があります。
そのため各種試験をまんべんなく得点できるように勉強する必要がありますので、長時間の勉強が必要になります。
理由➂相対評価で合格者が決定する
司法書士試験は受験者の得点を高い順に並べて、上位者だけを合格者とする相対評価を採用しています。
各試験で基準点を突破したとしても、その年度の全受験者と相対的に判断して合否が決定します。
そのため昨年度の合格基準点予想通りの点数だったとしても、受験年の点数が高いと不合格になってしまう可能性もあるのです。
司法書士試験対策ならアガルート
今回は、司法書士試験におすすめの通信講座ランキングについて紹介しました。
独学での合格は難しく、試験範囲が広い司法書士試験を突破するためには、効率のよい勉強とそれを継続する力が必要になります。
つねに机に向かって勉強するのは大変ですが、モチベーションが高く維持できるようにWeb学習と紙学習を切り替えたり、通学コースがある場合は学習室を利用したりするのもおすすめです。
また、スマートフォンで教材が利用できることは、勉強を続ける上で非常に重要です。隙間時間が有効活用できるため、勉強時間を少しずつ確保できるようになれば合格につながるでしょう。
働きながら、子育てをしながら司法書士を目指す社会人にとっても、最適な学習方法と言えます。
ぜひ通信講座をうまく活用して、司法書士試験の合格を勝ち取りましょう。