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法科大学院(ロースクール)入試の難易度・倍率・合格率とは?難易度が高い理由や対策を解説

更新日:2025-06-04

法科大学院(ロースクール)入試の難易度・倍率・合格率とは?難易度が高い理由や対策を解説
この記事は、有料職業紹介(許可番号:13-ユ-307846)の厚生労働大臣許可を受けている東晶貿易株式会社が作成しています。

司法試験の受験をするには予備試験ルートと法科大学院ルートの2つのルートがあります。

なかには法科大学院への進学を考えているものの、「法科大学院の難易度ってどれくらいなの?」と悩む方もいるでしょう。

令和6年度の入試状況において、半数の法科大学院が入学者定員を下回りましたが、入試倍率はほとんどの大学で2倍であり難易度は決して低くありません。

そこで今回は、法科大学院入試の難易度や倍率、合格率などについて紹介します。

ぜひ参考にしてみてください。

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令和6年度の法科大学院の入試倍率から見る難易度

倍率順位法科大学院名受験者合格者倍率
1日本大学446558.11
2専修大学312398.00
3筑波大学297446.75
4関西大学443716.24
5法政大学298624.81
6東京大学1,0722444.39
7東北大学384904.27
8東京都立大学233603.88
9学習院大学116333.52
10上智大学142413.46
11一橋大学313973.23
12広島大学109343.21
13関西学院大学300943.19
14神戸大学5671873.03
15同志社大学4491512.97
16慶應義塾大学1,0263482.95
17大阪公立大学155532.92
18岡山大学97342.85
19京都大学5591982.82
20九州大学145552.64
21立命館大学5262042.58
22名古屋大学178702.54
23明治大学4041612.51
24南山大学65262.50
25琉球大学47192.47
26愛知大学93382.45
27大阪大学4741992.38
28福岡大学85362.36
29早稲田大学8523692.31
30金沢大学41182.28
31千葉大学173772.25
32北海道大学129582.22
33中央大学1,0815212.07
34創価大学49251.96
全体44659644.63

参照:令和6年度法科大学院関係状況調査:文部科学省

令和6年度の法科大学院入試では志願者数、受験者数、合格者数、入学者数すべてにおいて過去5年間で最多となりました。

入学者が定員を下回っている法科大学院は34校中17校と、まだ半数が定員割れしているものの、入試倍率は1校を除きすべて2倍以上となっているため、法科大学院入試は誰でも簡単に合格できる試験ではないといえます。

法科大学院の倍率のみで難易度は変わらない

入試の難易度は倍率だけでなく、どのようなレベルの受験生が受験するかにも影響されるため倍率だけで判断するのはおすすめしません。

なぜなら倍率のデータを見る限り東京大学法科大学院が特に難しいという印象はないものの、受験生のレベルを考慮すると難易度は相対的に高いからです。

これは、司法試験予備試験に合格した優秀な受験生の中で、法科大学院への入学を希望する多くが東京大学法科大学院を選ぶためだとされています。

一方私立大学では近年の司法試験合格率で私立大学の中でトップを誇る慶應義塾大学法科大学院が他の大学院と比較してやや難易度が高いと感じられます。

これは、東京大学法科大学院を受験する比較的レベルの高い受験生が、併願先として慶應義塾大学法科大学院を選んでいるからだと考えられます。

慶應義塾大学法科大学院の入試は時間制限が非常に厳しいため、受験する人は過去問演習を通じて、時間内に答案を作成する訓練を行っておくことが重要です。

国立大学は基本的にすべての大学院が同じ日程で試験を実施するため、複数の大学院を受験することはできません。

しかし、私立大学は受験日がそれぞれ異なるため、複数の大学院を受験することが可能です。

上記の主要な大学院を受験する際には国立大学に加えて1~2校の私立大学を受験しておくことが望ましく、受験生仲間や予備校の講師などと相談しながら慎重に決めるようにしましょう。

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試験科目数でみる法科大学院の難易度

法科大学院入試の試験科目は基本的に司法試験と同様であり、憲法・行政法・民法・商法・民訴法・刑法・刑訴法の7科目が出題されることが一般的です。

たとえば東京大学法科大学院や京都大学法科大学院では上記の7科目が出題範囲となっています。

上記の法科大学院は試験科目が多いうえ、受験者のレベルも高いのでかなり難易度が高いといえるでしょう。

ただし、法科大学院によっては一部の科目が試験範囲から除外されることもあり、慶應義塾大学法科大学院や早稲田大学法科大学院、一橋大学法科大学院などでは行政法を除いた6科目が出題範囲です。

ほかにも同志社大学法科大学院では、行政法・商法受験型と、民訴法・刑訴法受験型が用意されており選んで受験することが出来ます。

少しでも負担を減らしたい方は科目数が少ない方を選ぶことがおすすめです。

法科大学院によって試験科目が異なるため、自分の志望する法科大学院のホームページなどで事前に確認しておくことが大切です。

法科大学院入試の倍率は2倍以上

令和6年度の入試状況において、半数の法科大学院が入学者定員を下回りましたが、入試倍率はほとんどの大学で2倍を超えています。

今後もさらに受験者が増える可能性が高く、どの法科大学院を受験する場合でも入試の難易度が易しいとは言えません。

また法科大学院によって受験生のレベルは異なるため、倍率の高さが必ずしも難易度と比例するわけではないので注意が必要です。

法科大学院入試の難易度を判断するには、倍率だけでなく、受験する法科大学院の特性も考慮する必要があります。

入試の競争倍率が他の法科大学院と比較して高くなくても、司法試験で高い合格実績を持つ法科大学院は一般的に入試難易度が高いと評価されます。

たとえば慶應義塾大学や京都大学は、いずれも入試倍率が2倍台であり、倍率だけを見ると法科大学院の中では中位に位置しています。

しかし、これらの法科大学院は司法試験の合格実績が豊富であるため、受験生のレベルは高いです。

【2025年最新】法科大学院の入試日程とは?入試の流れや対策についても解説 

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法科大学院の入試が高いと言われる理由5つ

法科大学院の入試が高いと言われる理由5つ

法科大学院の入試の難易度が高いと言われる理由には以下のものが考えられます。

理由➀司法試験を見据えた対策をしなければならないため

そもそも法科大学院は法曹を育成するための大学院であり、修了後には司法試験の受験資格を得ることができるため司法試験を前提としたものとなっています。

そのため、法科大学院の入試でも司法試験受験の基盤となる法律知識が問われることが多いです。

実際の司法試験と比較すると基礎的な内容が出題されることになりますが、それでも一定程度の法律知識が必要なので簡単であるとは言えません。

以上のことから法科大学院入試対策においてもしっかりと学習しておく必要があり難易度が高くなるのです。

理由➁上位の法科大学院は受験者のレベルが高いから

法科大学院入試の中でも特に難関大学院とされる人気の高い法科大学院を目指す場合、難易度が一層上がる傾向があります。

例えば、国立大学では東京大学法科大学院や京都大学法科大学院が、私立大学では慶應義塾大学法科大学院や早稲田大学法科大学院が一般的に人気と難易度の両方で高い法科大学院とされています。

ちなみに令和6年度の司法試験合格者数・合格率の高い順で法科大学院を並べると以下のようになります。

順位法科大学院等受験者数最終合格者数合格率
1位慶應義塾大法科大学院246名146名59.4%
2位愛知大法科大学院9名5名55.6%
3位京都大法科大学院217名107名49.3%
4位一橋大法科大学院123名60名48.8%
5位東京大法科大学院255名121名47.5%
6位中央大法科大学院181名83名45.9%
7位早稲田大法科大学院330名139名42.1%
8位大阪大法科大学院177名72名40.7%
9位神戸大法科大学院136名51名37.5%
10位同志社大法科大学院111名41名36.9%

引用元:法務省『令和6年司法試験法科大学院等別合格者数等

しかし、上記の法科大学院はそもそも受験者のレベルが高いことが多く、在学中に予備試験に合格する学生も少なくありません。

そのため法科大学院入試においてもかなり高いレベルの法律知識が求められ、それに対する十分な対策が必要となるのです。

理由➂法科大学院によって対策が異なるため

法科大学院ごとに対策方法が異なることも法科大学院入試の難しさの要素のひとつと考えられます。

法科大学院入試では2~3校を併願するのが一般的のため、それぞれの入試傾向に応じた試験対策が求められます。

基本的な出題範囲はどの法科大学院入試でもほとんど変わりませんが、法科大学院によっては科目数や試験時間に違いがあるためそこで難易度の違いが出るのです。

とくに複数の法科大学院を受験する場合は、非常に大変であるといえるでしょう。

理由④法律知識だけではなく論理的思考力も問われるため

法科大学院入試では法律知識だけでなく、論理的思考力も頻繁に求められる点も難易度が高い理由として挙げられます。

これは司法試験が主に論述式であるといった背景が関係しています。

法律知識を豊富に持っていても用いて論理的な文章として答案を書く能力がなければ、法科大学院入試で得点することはできません。

法科大学院に合格するためには法律知識の習得だけでなく、答案を文章として書く練習も必要不可欠です。

大学院ごとに対策してくれる通信講座やスクールなどもあります。

理由⑤法曹コースの設立によって法科大学院の需要が高くなる可能性があるから

法科大学院の入試難易度が上昇している理由として、近年の制度改革に伴い法曹コースが設置され、在学中に受験ができるようになったことが挙げられます。

法曹コースとは法学部を持つ大学が法科大学院と連携し、法科大学院の既修者コースの教育課程と一貫した体系的な教育を提供するものです。

これにより法曹コースでは大学の法学部に3年間、法科大学院に2年間通って在学中に司法試験に合格すれば、最短5年で司法修習に進むことができるようになりました。

法曹コースが設置される前は司法修習までに約7年かかるのが一般的だったため、今回の制度改革によって法曹を目指す人が今後も増えると考えられます。

法科大学院の受験資格とは?修了までにかかる時間・最短ルートについても紹介

法科大学院の入試制度

現在の入試制度では共通テストのような各法科大学院に共通の試験はなく、各大学が独自に試験を実施しています。

各大学の実施する入試については、既修者コースと未修者コースに分けられており、既修者コースでは法律の論文試験、未修者コースでは小論文試験とする大学がほとんどです。

ここでは、既修者コース・未修者コースそれぞれの入試制度について紹介します。

既修者コース

5年一貫型選抜大学を3年で早期卒業する法曹コースの成績と面接結果をもとに入学者を選抜する方法。入試の段階で法律の論文試験は課されない。
特別選抜(開放型)法曹コース修了予定者が協定関係にない法科大学院を受験する場合の選抜方法。法曹コースの成績や面接に加えて、法律の論文試験が課される。
一般選抜法曹コースとは関係なく、広く一般の人が受験できる選抜方法。法律の論文試験によって選抜する大学が多い。

なお特別選抜(開放型)と一般選抜は併願できます。

法科大学院によっては上記の法律の論文試験以外の試験が科されたり、英語の能力を示す資料など独自の提出物を課したりするところもあります。

試験内容については必ず各法科大学院のサイトで確認するようにしてください。

未修者コース

特別選抜他学部出身者、社会人経験者など各大学が指定する条件を満たす人が対象。筆記試験を実施せずに、提出書類と面接試験のみで選抜する大学が多い。
一般選抜大学を卒業した人、卒業見込みの人なら誰でも受けられる試験。小論文試験によって合否が判定されることが多い。

未修者コースは各法科大学院が社会人枠、グローバル法曹枠など、特別の選抜方法を実施していることが多いです。

社会人のロースクール(法科大学院)受験は難しい?働きながら通える通信・夜間のコースや受験方法を解説

法科大学院を選ぶ際の注意点

法科大学院を選ぶ際は難易度だけで選ぶと失敗する可能性が高く、自分に合った法科大学院を選ぶことが大事です。

ここでは、法科大学院を選ぶ際の注意点や選び方について紹介します。

➀難易度だけで学校を選ばないようにする

合格者数や合格率の高さを重視して法科大学院を選ぶ人が多いでしょうが、難易度だけを基準に自分に適した法科大学院を選ぶことはおすすめできません。

自分に合った法科大学院を選ぶためには、ランキング以外にも以下のような要素を考慮するようにしましょう。

  • 法科大学院の留年率や修了率
  • 立地条件
  • カリキュラム・サポート体制
  • 学費・奨学金制度

法科大学院の中には留年率が高く修了率が低い大学もあり確認せずに入学すると、法科大学院のカリキュラムに追われ司法試験の学習に十分な時間を確保できないリスクがあるため注意が必要です。

また、各法科大学院は独自のカリキュラムを提供しており、定員数にも大きな違いがあります。

法科大学院を選ぶ際には興味のあるカリキュラムが充実しているか、大人数制と少人数制のどちらが自分に合っているかも重要なポイントです。

さらに、学費面も考慮しなければいけない要素であり、法科大学院によっては特待生の学費を免除しているところもあります。

たとえば自宅から通える法科大学院や出身大学の法科大学院など、地理的要因による経済的メリットも重要な要素となるでしょう。

少しでも費用を抑えたい方は特待生としての入学を目指すのもひとつです。

➁司法試験合格を見据えて選ぶ

法科大学院への入学は司法試験に合格するまでのステップに過ぎないため、法科大学院を選ぶ際にはあくまで司法試験まで見据えた最適な法科大学院を選ぶことが重要です。

なぜなら難易度の高い法科大学院に合格したとしても、入試で力を使い果たしてしまっては司法試験に合格することが難しいからです。

司法試験に合格するためには法科大学院に入学する前から司法試験に合格するまで、高いモチベーションを維持しながら学習を続けなければいけません。

法科大学院を選ぶ際には入学後もモチベーションを維持できそうか、司法試験合格に向けたカリキュラムやサポート体制が整っているかなど長期的な視点も忘れないようにしましょう。

➂大学在学中から司法試験対策を始める

法科大学院への入学を目指す大学生の場合は在学中から入試対策だけでなく、司法試験や予備試験の対策も始めることをおすすめします。

なぜなら慶應大学や東京大学、京都大学といった法科大学院が多くの合格者を輩出し、高い合格率を維持しているのは入試段階から高いレベルの法的知識と思考力が求められるためです。

また法科大学院への入学を目指すのであれば、同時に予備試験合格を目指して学習を進めることも大事です。

たとえ予備試験に合格できなかったとしても、その対策は法科大学院入試対策に直結し無駄にはなりません。

法科大学院入試で優れた成績を収めれば、特待生として入学できる可能性も高まります。

実際に司法試験に合格した人は大学在学中から短答式試験と論文試験を見据えた対策を進めていることがほとんどです。

反対に法科大学院に合格するだけの学習では、入学後に巻き返して司法試験に合格するのは至難の業です。

大学在学中から司法試験対策を開始して、法科大学院入学までにはひと通りの学習を終えておくのが望ましいでしょう。

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今回は、2025年現在公開されている法科大学院入試の日程や入試対策などについて紹介してきました。

司法試験合格率が高い法科大学院への入学は魅力的ですが、入試の難易度も高くなるので注意が必要です。

法科大学院入試は既修者コースか未修者コースかによっても異なるので、それぞれの対策が求められます。

アガルートでは法科大学院入試専用のカリキュラムを提供しているのでおすすめです。

プログラムは約1年間の学習期間を設け、難関法科大学院の入試に特化した内容で構成されており、効率的に試験対策を進めることができるメリットがあります。

一般的に難関大学と言われる東京大学・京都大学・一橋大学・早稲田大学・慶應義塾大学などの合格者も多数輩出しています。

今回の記事をみて興味を持った方はぜひチャレンジしてみて下さい。

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