IT転職で有利になれる資格はあるの?IT資格10選と選び方について徹底解説! 更新時間 2023.10.18
IT業界への転職を考える多くの方が、資格を取得した方がいいのか悩むことでしょう。
賛否両論があるなか、本記事ではIT転職における資格の重要性や必要性に焦点を当て、具体的な理由を掘り下げています。
10種類の選りすぐり資格も紹介し、転職成功への道筋を明確に示します。
資格取得に迷う方にとって、必見の内容です。
IT転職に資格は必要なのか
IT転職において、資格取得が重要なのかどうかは疑問の声が多いのが現状です。
一般的には必須ではありませんが、特定の条件や状況においては資格が有利に働くこともあります。
IT転職に資格は必須ではない
IT業界では、スキルや実務経験が重要視される傾向があります。
そのため、特定の資格を持っていなくても、実際のプロジェクトや課題に対する解決能力が評価されることがあります。
資格だけが転職において成功の鍵ではなく、実際のスキルや経験がより重要です。
IT未経験者は資格があった方が有利
一方で、IT未経験者が転職する際には、資格が有利になることがあります。
資格を取得することで、基本的な知識やスキルを証明でき、雇用主に安心感を与えることができます。
特に、初めてのIT職種への転職では、資格がエントリーポイントとなることが多いです。
IT転職においては、個々の状況や目標に応じて資格を活用することが重要です。
資格を取得する際には、業界の需要や自身のキャリアプランを考慮し、適切な資格を選ぶようにしましょう。
転職を有利に進めたい方は「資格取得で転職を有利に進められる資格12選!ランキング形式でご紹介します!」から詳しく見ることができます。ぜひ参考ください。
IT転職で資格を取得する3つのメリット
IT転職において資格を取得することは、様々なメリットをもたらします。
これらのメリットを理解し、資格取得を積極的に検討することで、成功への道が開けるでしょう。
では、具体的にメリットを3つ紹介します。
自分のスキルや知識を証明できる
資格は、自身のスキルや知識を客観的に証明する明確な手段の1つです。
履歴書や職務経歴書に記載することで、雇用主に対して自己PRがしやすくなり、信頼性が向上します。
転職活動において競争力を高めることができ、就きたいポジションの有力な候補者になれるでしょう。
継続的な学習と最新技術の習得
資格取得は継続的な学習を促進し、最新の技術やトレンドに対応する能力を向上させます。
IT業界は急速に進化しているため、常に最新の知識を持つことはプレイヤーとして重要です。
資格を取得することで、自らのキャリアを未来に向けて強化できます。
応募できる求人の幅が広がる
特定の資格を有することで、応募できる求人の幅が広がることは言うまでもありません。
企業は求職者の資格や経験を重視し、特定のプロジェクトやポジションに適した人材を探しています。
資格を持つことで、多岐にわたる求人にアプライでき、自分に最適な仕事を見つけやすくなります。
IT転職で有利になれる資格10選!
IT転職を成功させるためには、適切な資格取得が重要です。
幅広く役立つ資格の中から、「未経験者向け」「経験者向け」「ゼネラリスト向け」の3段階に分けて、有力な資格をご紹介していきます。
【未経験者向け】基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、IT業界の基礎的な知識やスキルを証明する資格です。
未経験者にとっては、ITの基本的な理解を深める上で役立ちます。
難易度は高くありませんが、合格することで転職市場での差別化が図れます。
【未経験者向け】CCNA
CCNA(Cisco Certified Network Associate)は、シスコ認定資格の一種であり、ネットワークエンジニアとしての入門資格ともいえる認定資格です。
初心者向けとされる難易度も魅力の一つで、ネットワークの基礎知識を証明することができます。
Cisco(シスコ)社は、ネットワーク分野で最高の市場シェアを保持するメーカーで、大半のインターネットトラフィックがシスコのインフラストラクチャ製品を利用しています。
シスコの製品に関する知識やスキルは、ネットワークの業界で世界標準とされ、IT人材としての価値を高めキャリアアップを目指す上でおすすめの資格です。
【未経験者向け】Linux技術者認定 LinuC
LinuCはLinuxに関する技術者認定資格で、オープンソース技術に興味を持つ未経験者に最適です。
Linuxの基本的な操作や管理能力を証明することで、転職市場でのアピールポイントが向上します。
Linux初学者でも、2ヶ月ほどの学習で取得できる取り組みやすい難易度となっています。
【経験者向け】データベーススペシャリスト試験
データベーススペシャリスト試験は、データベースの設計や運用、最適化に関するスキルを評価する国家資格です。
2022年に実施された試験の合格率は17.6%となっており、12種類ある情報処理技術者試験のなかでも特に難しいスキルレベル4に位置します。
データベーススペシャリストの資格を取得することで、就職や転職で有利になることはもちろん、その他国家資格の一部の試験が免除になるといったメリットもあります。
データベースの取り扱いをしている情報システム系やIT系の企業では、データベースの高度な知識を持つデータベーススペシャリストは重宝されるでしょう。
【経験者向け】システムアーキテクト試験
システムアーキテクト試験は、ITシステム全体の設計や構築に関する資格で、経験者に向けた難易度の高い試験です。
企業のシステム全体を俯瞰し、最適な構造を提案できるスキルが求められます。
試験の合格率は15%前後で、午前と午後で出題形式が異なることが特徴です。
システムアーキテクト試験に合格することで、技術士試験や中小企業診断士、ITコーディネーター試験などで科目免除が受けられるといったメリットもあります。
取得後はシステムアーキテクトとして独立したり、ITに強いコンサルタントに転職するなど将来のキャリアを広げることも可能です。
【経験者向け】ネットワークスペシャリスト試験
ネットワークスペシャリスト試験は、高度なネットワークスキルを持つことを証明する資格です。
経験者向けの難易度が高めながらも、ネットワークの専門家としてのスキルをアピールできます。
企業は安定したネットワーク環境の構築や保守に優れたスペシャリストを求めており、転職において強力な武器となります。
例えば、官公庁案件では、入札条件としてネットワークスペシャリストを有する人材が必要になることも少なくありません。
資格を取得していれば、大規模かつ重要な案件に携わる機会が得られる点は、大きなメリットといえます。
ネットワークスペシャリストは高難易度試験として有名であり、資格取得者は一目置かれることでしょう。
【経験者向け】情報処理安全確保支援士試験
情報処理安全確保支援士試験は、情報セキュリティに関する高度な知識とスキルを評価する資格です。
経験者向けの難関試験であり、セキュリティに関する幅広い知識が求められます。
2022年度春期の合格率は19.2%と低めでしたが、ほかの高度試験と違って年に2回チャンスがある試験のため挑戦しやすいのがメリットです。
企業はセキュリティに対するリーダーシップを発揮できる専門家を重視し、情報処理安全確保支援士の資格取得は転職市場での競争優位性を向上させます。
【ゼネラリスト向け】ITストラテジスト試験
ITストラテジスト試験は、IPA主催の情報処理技術者試験で、2009年から始まった国家資格です。
企業のトップマネジメントともに事業戦略や事業計画の段階から参画するエンジニア系上級職であり、CIOやCTO、ITコンサルタントを目指す方向けの資格とされます。
最高峰のIT系国家試験で、技術だけでなくビジネス・経営に関する知識・スキルも要求されます。
ITストラテジストは、司法書士試験や税理士試験と同程度の難易度として格付けされることが多い資格です。
資格取得をきっかけに、コンサルティング部門に異動し幅広い業務に携わるなど、仕事の幅を広げたい方にも向いています。
【ゼネラリスト向け】プロジェクトマネージャ(PM)試験
プロジェクトマネージャ試験は、IPA(独立行政法人情報処理推進機構)主催の国家資格試験です。
日本国内での認知度も高く、合格することで「多様な要求に柔軟に対応できる」という、プロジェクトの責任者に欠かせないスキルを証明できます。
試験は年1回、10月に実施され、合格率は例年12~15%程度。
最高難度の「スキルレベル4」に相当し、データベース・ネットワーク・セキュリティなど広範な知識が求められます。
試験は午前と午後で異なる方式で行われるのが特徴で、午後は記述・論述形式のため、実践的な知識が身に付いていなければ合格できません。
難易度は高いですが、資格取得がきっかけでプロジェクトの管理を任されるなど、プロジェクトマネージャーとしての活躍の場が広がります。
【ゼネラリスト向け】応用情報技術者試験
応用情報技術者試験は、IT技術の広範な知識と応用力を求められる資格です。
ゼネラリスト向けに位置づけられ、システム開発やネットワーク構築、運用などにおいて高度なスキルを要します。
受験資格に「年齢・学歴」などの制限はなく、誰でも受験できる試験ですが、例年の合格率は20%前後と低めです。
合格には200時間の勉強時間が必要と言われており、多岐にわたる領域に精通し、ITの総合的な力を身につけたい方に適しています。
また、応用情報技術者の上位資格である「高度試験」の午前試験を免除されることもメリットのひとつです。
40代からでも異業種に転職したい!という方は「40代からでもやり直せるおすすめ資格はある?転職にも使える資格も紹介!」から詳しく見ることができます。参考にしてみてください。
転職成功に導くIT資格選びのポイント
IT転職を成功させるためには、適切なIT資格の選択が鍵となります。
自身のキャリアや目標に合わせた最適資格の選び方について、解説していきましょう。
自身のキャリアゴールを考慮した選び方
まず最初に重要なのは、自身のキャリアゴールを考慮した資格の選び方です。
短期的なスキルアップを目指すのか、将来的なリーダーシップポジションを目指すのかによって選択する資格は異なります。
キャリアプランに合致した資格を取得することで、転職活動がより効果的になります。
市場の需要と将来性
資格を選ぶ際には、市場の需要と将来性も考慮することが重要です。
求人情報や業界動向を把握し、特定の資格がどれほど需要があり、将来的にも有望なのかを確認しましょう。
市場が求めるスキルを持つことで、転職先企業の選択肢が広がります。
転職先企業の要求する資格とのマッチング
具体的な転職先企業を意識して、その企業が求める資格とのマッチングを図ることも大切です。
企業ごとに求められるスキルや資格が異なるため、希望の企業に合わせて資格を取得することで転職の成功確率が向上します。
企業によっては、資格保有を採用の選考基準とするケースもあり、応募者が殺到した際に保有資格が選考のポイントになるケースもあります。
また、企業がスカウトメールを配信する際の検索基準になることも考えられるので、資格があるに越したことはありません。
ジョブマーケットにおけるIT資格の影響
IT資格は、現代のジョブマーケットにおいて重要な要素となっています。
適切なIT資格を持つことで、求人市場での競争力が向上し、理想的な職場を見つけるための可能性が広がります。
IT資格取得者の求人市場における優位性
IT資格を保有することは、求人市場において大きなアドバンテージをもたらします。
なぜなら、資格は応募者のスキルや知識を客観的に評価する材料となり、雇用主に安心感を提供するからです。
具体的な資格を持つことで、他の候補者よりも採用される可能性が高まり、自身のキャリアに新たな展望をもたらすことが期待できます。
有名企業の求人募集で求められる資格
有名企業は高度な技術や専門知識を持つ人材を求めており、そのために特定のIT資格を要求することがあります。
有名企業の求人募集では、特定のプロジェクトや職務に必要な資格が明示されていることが少なくありません。
これに応じられるよう資格を取得しておくことで、有名企業へのアプライに成功する確率が高まるでしょう。
資格取得を成功に導くIT資格の学習戦略
IT資格を取得するためには、適切な学習戦略が不可欠です。
成功に導くための学習戦略を構築し、計画的にスキルを向上させる方法を紹介します。
学習計画の立て方:時間管理と目標設定
学習計画を成功に導くためには、時間管理と目標設定が重要です。
適切な期間を確保し、各トピックに十分な時間をかけることで理解が深まります。
目標を設定し、段階的に進捗を確認することで、モチベーションを保ちながら効果的な学習ができるようになります。
コミュニティ参加の重要性と情報共有の効果
資格取得の過程で、コミュニティに参加することは非常に重要です。
同じ目標を持つ仲間と情報を共有し合うことで、学習効果が向上することは間違いありません。
オンラインフォーラムや専門グループへ参加し、他者の経験や知識を取り入れて、自分自身のキャリアパスにも活かしましょう。
モチベーション維持のための工夫と心構え
長期にわたる学習では、モチベーションの維持が難しいこともあります。
定期的な休息や報酬の設定、達成感を意識することで、モチベーションを保てるように工夫しましょう。
また、失敗や挫折を前向きな経験と捉え、ポジティブな心構えを持つことも資格取得への道を切り開くポイントとなります。
転職で資格をとりたい方は「転職で役に立つおすすめ資格!理由や難易度を徹底解説!」から詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください