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土地家屋調査士の難易度は高い?他資格とのランキング比較や合格率・偏差値・勉強時間の目安について解説

更新日:2025-05-08

土地家屋調査士の難易度は高い?他資格とのランキング比較や合格率・偏差値・勉強時間の目安について解説
この記事は、有料職業紹介(許可番号:13-ユ-307846)の厚生労働大臣許可を受けている東晶貿易株式会社が作成しています。

土地家屋調査士は、不動産の調査や測量を行う、不動産登記のプロフェッショナルです。

土地家屋調査士は国家資格の一つですが、合格率9~10%と難易度が非常に高いことでも知られています。

今回は土地家屋調査士の難易度が高い理由や、他の資格との比較、試験内容などについて紹介します。

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土地家屋調査士試験の合格率は8%〜10%

年度受験者数合格者数合格率
令和6年度4,589人505人11.00%
令和5年度4,429人428人9.66%
令和4年度4,404人424人9.62%
令和3年度3,859人404人10.47%
令和2年度3,785人392人10.36%
令和元年度4,198人406人9.68%

参照:法務省

上記の表からも分かるように、土地家屋調査士試験の合格率は例年8%〜10%を推移しています。

後でも紹介しますが、土地家屋調査士試験と同レベルの合格率の資格試験にはマンション管理士が挙げられ、約8~9%の合格率となっています。

土地家屋調査士試験の合格に必要な勉強時間は1,000時間程度

土地家屋調査士試験に合格するために必要な勉強時間は、およそ1,000時間といわれています。

たとえば1年かけて試験の準備を目指す場合、平日に2時間、休日に5時間の勉強時間を確保しなければいけません。

土地家屋調査士合格に向けた勉強スケジュールとして理想は1年半、長ければ2年~5年程度のスケジュールも考えておくのがいいでしょう。

ただし、1,000時間はあくまでも目安ですあり、1,000時間勉強すれば必ず試験に受かるというわけではありません。

勉強の質ややり方、確保できる勉強時間などによっては上記よりもさらに勉強時間が必要となり、合格まで数年以上かかるケースもあるようです。

また、土地家屋調査士の試験では特定の条件を満たせば筆記試験の午前の部の免除を受けることができます。

具体的な条件としては測量士補・測量士・一級建築士・二級建築士取得者が挙げられます。

そのため、例年10月におこなわれる土地家屋調査士試験に向けてまず、5月に実施される測量士補に合格して、午前の部の筆記試験の免除を狙いに行くのもひとつです。

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土地家屋調査士試験が難しいと言われる理由

土地家屋調査士を試験の合格率や他資格とのランキングで見てきましたが、土地家屋調査士の難易度は高いといえます。

それでは、なぜ土地家屋調査士の難易度は高いのかを細かく分析していきましょう。

理由①作図・計算の能力が必要

土地家屋調査士試験では法律知識を問われる問題の他に、作図・計算の問題が出題されます。

作図・計算のレベル自体は高難度ではありませんが、三角関数や複素数といった能力が必要となります。

正確性が必要な上、素早く描き能力も求められます。

法律に関する知識のみを押さえれば問題ない試験と違う点が、土地家屋調査士試験の難易度が高い理由です。

理由②試験時間が短い

土地家屋調査士試験の午後の部は2時間半となっています。

時間だけ見ると長いように思えるかもしれませんが、この時間内に20問の択一問題、申請書を2件、計算問題、3つ以上の作図を解かなくてはなりません。

これら全てに十分な時間を当てることはできないため、ペース配分や切り捨ても考えなくてはなりません。

図面をかけずに終わってしまう方もいるため、試験時間の短さも土地家屋調査士試験の難易度を上げている要因の一つです。

理由③初心者は民法の対策が難しい

土地家屋調査士試験では民放が出題されます。

民法の範囲は「総則」「物権」「相続」の分野から各1題となっており、出題はわずか3問ながら学習範囲が広くなっています

法律の初学者は民法の対策をとることが難しく、親しみのない言葉や概念に悩まされます。

法律の学習経験がある方にはそれほど難問ではない分、民法は土地家屋調査士試験の難易度を上げています。

土地家屋調査士試験の難易度を他試験とランキングで比較

土地家屋調査士試験について知れたところで、土地家屋調査士試験はどれくらい難しいのか、ランキング形式で他の資格と比較してみましょう。

今回は、土地家屋調査士と同じ不動産・建築関係の資格と8士業を「偏差値」という基準でランキングにします。

偏差値は本来同じ試験内で算出されるものであり、試験内容や形態、受験者の属性が違う資格同士を比較することはできません。

しかし「資格の取り方」というサイトでは各資格を総合的に判断し、「偏差値」という形でランキングを作成しています。

上記サイトを参考に、土地家屋調査士の難易度をランキング形式で比較しました。

土地家屋調査士と他の不動産・建築関係資格をランキング形式で比較

不動産・建築関係の資格をランキング形式で比較すると、土地家屋調査士は3番目に難しい資格となりました。

偏差値64は高校や大学の場合でも十分難しく、難関試験であることがわかります。

土地家屋調査士より上位に位置する不動産鑑定士は数ある資格の中でもトップクラスに難しく、一級建築士は長い実務経験を経なければ取得できません。

取得条件は試験合格だけにも関わらず偏差値64の土地家屋調査士試験は、難関試験と言えます。

順位資格名偏差値
1位不動産鑑定士74
2位一級建築士66
3位土地家屋調査士64
4位マンション管理士62
5位管理業務主任者58
6位宅地建物取引士57
7位二級建築士56
8位土地区画整理士53
8位地質調査技士53
10位競売不動産取扱主任者50

土地家屋調査士と8士業をランキング形式で比較

8士業とは、職務上請求権が認められている士業のことを指し、土地家屋調査士もこの1つに数えられます。

業務で関わることの少ない職種もありますが、よく一緒に挙げられる士業ですのでこちらもランキング形式で見てみましょう。

土地家屋調査士は8士業の中では低いランキングとなり、7位に位置しています。

しかし8士業はいずれも難関試験であり、偏差値は60を超えています。

このランキングで「土地家屋調査士は簡単だ」と思うことはせず、万全の対策をとることが必要だといえるでしょう。

順位資格名偏差値
1位司法試験77
2位司法書士76
3位税理士75
3位弁理士75
5位社会保険労務士65
5位海事代理士65
7位土地家屋調査士64
8位行政書士62

土地家屋調査士試験の試験内容

土地家屋調査士試験は、年齢、学歴など不問で誰でも受験できる資格試験です。

受験資格がないため資格取得に挑む難易度はそこまで高くはありません。

試験は筆記試験と口述試験のに分かれており、筆記試験は相対評価で上位400名ほどが合格、筆記試験の合格者のみが口述試験に進めます

筆記試験は午前の部と午後の部に分かれていますが、一部資格を所有していることで午前の部の試験を免除することも可能です。

試験の免除制度については後述いたします。

受験資格なし(誰でも受験可)
試験日筆記試験:10月第3週の日曜日
口述試験:1月中旬(筆記合格者のみ)
今年の試験日筆記試験:2023年10月15日(日)
口述試験:2024年1月25日(木)
試験内容筆記試験午前の部:平面測量10問
作図1問
午後の部:[択一]不動産登記法・民法他から20問
[書式]土地・建物から各1問
口述試験1人15分程度の面接試験
願書配布・受付7月下旬〜8月中旬
試験会場東京・大阪・名古屋・広島・福岡・那覇・仙台・札幌・高松

参考:日本土地家屋調査士会連合会「土地家屋調査士を目指す方へ」

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土地家屋調査士試験に合格するポイント

土地家屋調査士試験はさまざまな要因が重なり、難易度の高い試験となっています。

ただがむしゃらに学習をしていても、試験に合格するのは難しいでしょう。

土地家屋調査士試験の合格に近づくためには、以下のようなことに着目して学習を進めていくことが大切です。

ポイント①択一の民法から取り組む

特に初学者は、択一の民法から取り組むことをおすすめします。

民法の概念を理解しておくことで、不動産登記法など不動産に関わる法律も理解しやすくなります

民法はボリュームもあるため、先に学習しておくことで他の学習に時間を割くことができます。

ポイント②過去問を積極的に解いていく

学習は先にインプットを済ませるべきと思いがちかもしれませんが、おすすめは論点を一つ学ぶたびに過去問を解いてみることです。

ここで必要なのは間違えないことではなく、出題のされ方や問われ方を知ることです。

過去問を知ることで、インプットの際にもどう抑えるべきかがわかるようになります。

テキストで学んだら過去問を解く、というサイクルを習慣づけるようにしましょう。

ポイント③電卓や定規に慣れておく

書式の問題では電卓や定規といったツールを使用します。

限られた時間で問題を解かなくてはならないため、ツールを適切に、かつ素早く使えるようになることが大切です。

ツールに慣れてきたら過去問に取り組み、一問一問丁寧に取り組んでいくようにしましょう。

ポイント④午前の部の試験免除を受ける

土地家屋調査士試験の午前の部は2時間あり、試験内容が難しく、テキストや問題集が少ないため対策が取りづらくなっています。

しかし午前の部は、「測量士」「測量士補」「一級建築士」「二級建築士」いずれかの資格を持っていることで免除されます。

受験生のほとんどはこの制度を利用し午前の部を免除し、午後の部にのみ注力しています。

免除資格のうち測量士補は合格率40%前後と非常に高く、測量士補の勉強内容が土地家屋調査士試験にも活用できるため測量士補の資格取得がおすすめです。

測量士補の資格取得後、同年度内に土地家屋調査士試験合格も狙えるため、土地家屋調査士試験に合格したいなら測量士補の資格を取得しましょう。

ポイント⑤午前の部の免除を受ける

土地家屋調査士試験の筆記試験は午前の部と午後の部に分かれますが、実は午前の部は免除を受けることが可能です。

「平面測量に関する知識と作図」が出題される午前の部は2時間あり、午後の部も2時間半と長丁場です。
体力的にもハードな土地家屋調査士試験は午前の部をパスすることでかなり負担が減ります。

午前の部を免除できるのは、下記の資格保有者です。

  • 測量士
  • 測量士補
  • 一級建築士
  • 二級建築士

中でも測量士補は合格率30%程度と高く土地家屋調査士試験よりも簡単なため、土地家屋調査士試験を受験するなら測量士補の資格取得も目指すのがオススメです。

ポイント⑥複素数を使用する

土地家屋調査士試験では座標を使用した計算を行いますが、この計算は複素数を用いることで回答が早くなりミスも少なくなります

X座標とY座標を虚数iで1つの数として扱うことにより関数電卓の打鍵数が少なくなり、このようなメリットが生まれます。

通信講座のアガルートアカデミーでは複素数を用いた計算ができるようになるための講義も開講されており、わかりやすく複素数計算を学ぶことができます。

ポイント⑦回答速度を上げる

土地家屋調査士試験午後の部は2時間半という長丁場ながら問題のボリュームが多く、問題を解ききる前に時間切れとなることもままあります

択一式20問・記述式2問で構成され、土地と建物の2件の申請書作成と座標値・辺長・面積を求めて3つ以上の作図が必要です。

択一と記述の時間は分かれていないため択一で戸惑ってしまうと記述式問題を解く時間が無くなってしまいます。

しかも足切り点があるためまんべんなく得点しなくてはなりません。

問題を繰り返し解き、回答速度を上げていく練習も大切になるでしょう。

土地家屋調査士とは

土地家屋調査士とは、不動産の登記に関わる業務を行う資格であり、8士業の一つに数えられます。

登記とは不動産の詳細を記したもので、住所や所有者などが記載されており、請求すればだれもが見ることができます。

不動産の登記のうち不動産の大きさや形、物理的な要素の状況をあらわすものを「表示に関する登記」といい、これは土地家屋調査士の独占業務です。

他に「権利に関する登記」も存在しますが、こちらに関する業務は司法書士が担っています。

重要な資産の一つである不動産を扱う、私たちの生活になくてはならない職業が土地家屋調査士です。

土地家屋調査士の仕事内容

日本土地家屋調査士会連合会によると、土地家屋調査士の仕事内容は以下の5つです。

  1. 不動産の表示に関する登記につき必要な土地又は家屋に関する調査及び測量をすること。
  2. 不動産の表示に関する登記の申請手続について代理すること。
  3. 不動産の表示に関する登記に関する審査請求の手続について代理すること。
  4. 筆界特定の手続について代理すること。
  5. 土地の筆界が明らかでないことを原因とする民事に関する紛争に係る民間紛争解決手続について代理すること。

引用:日本土地家屋調査士会連合会 HP

表示に関する登記の申請は土地所有者の義務であり、2と3の業務は本来所有者が行わなければなりません。

しかし手続きには専門知識が必要なため、土地家屋調査士が代理して仕事を行います。

また、土地の境界をはっきりさせるためや土地の境界に関するトラブルが起きたときに、その手続きや解決を代理するのも土地家屋調査士の仕事です。

土地家屋調査士はデスクワークとフィールドワークの両方をこなす必要があり、土地所有者の都合により土日や深夜・早朝に働くこともあります。

なかなかハード仕事ですが、「表示に関する登記の申請手続き代理」は土地家屋調査士の独占業務であり、この業務は社会に「土地」がある限りなくなることはありません。

土地家屋調査士の平均年収

土地家屋調査士は正社員雇用の場合、資格手当が付いて年収400~600万円ほどが一般的と言われています。

土地家屋調査士の年収は企業と同様、経験やスキルレベルによって左右される特徴にあります。

40代・50代がピークで年収800万円以上が期待されます。

また高収入を望む場合、UR都市機構や都市再生機構など大企業への就職は特に高収入の可能性があります。

さらに独立すれば年収800~1000万円以上も目指せます。

受注量に比例して収入が増えるため、年齢にかかわらず20代の若手の時点でも営業力や努力次第で雇われ社員のピーク時の年収を上回ることができます。

土地家屋調査士の将来性

土地家屋調査士は法律系の国家資格であることから、世間的に見ても信頼度は高いと言えます。

土地家屋調査士は、「表題に関する登記」という不動産業務を専門に担当し、独占業務となっています。

登記は法的義務であり、全ての不動産で行わなければなりません。

したがって、不動産鑑定評価に関する法律が変わらない限り、土地家屋調査士の仕事がなくなることはありません。

近年、需要の変化が懸念されているものの、仕事の方式は変わる可能性があっても需要自体は変わらず土地や建物に関する調査や登記手続きは常に必要とされるため、土地家屋調査士の需要はそう変わらないでしょう。

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今回は土地家屋調査士試験の難易度についてご紹介してきました。

土地家屋調査士試験は合格率が8~10%と低く、他の資格と比べても何戸が高いことが分かります。

土地家屋調査士試験が難しい理由としては、「作図が難しい」「民法が含まれ法律初学者には難しい」「問題量に対する試験時間が短い」などが挙げられます。

しかし合格のためのポイントや、おすすめの通信講座・予備校もあるため、計画的に学習すれば誰でも合格を目指せます。

土地家屋調査士は独占業務を持つ資格なので、合格さえできればくいっぱぐれる心配はない安心できる職業だと言えます。

これから土地家屋調査士を目指そうと思っている方は、ぜひ今回の記事を参考に土地家屋調査士試験合格を目指してみてください。

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