CAD利用技術者試験は10代、20代、30代中心の男女が目指せる、総受験者数50万人以上の資格です。
CAD利用技術者試験は他にも試験種類により3次元CAD2級などと呼ばれております。
CAD利用技術者試験は「民間資格」です。
CAD利用技術者試験取得のために必要な知識・受験資格
パソコンの基礎知識は必要です。パソコンが扱えないと製図ができません。上級資格はそれぞれの専門分野の用語を覚えておくことも必要でしょう。
CAD利用技術者試験は「一般社団法人コンピュータ教育振興協会」が運営管理を行っております。
一般社団法人コンピュータ教育振興協会とは:
コンピュータソフトウェア協会を母体とし技術者のための各種試験、教育、出版を行う。
CAD利用技術者試験ってどんな資格?
CADとはパソコンソフトやシステムを使用して設計図を製作することを言います。Windowsでは「Word」「Excel」「PowerPoint」など目的に応じてソフトがありますが、「CAD」も設計図をつくるためのそういったものになります。住宅や車、機械、洋服など全て図面を製作することになります。手描きで作成した場合、設計図の量は数百枚になることもありまた手直しも必要となります。その設計図をパソコンで修正を行ったり管理したりすることを行い、各設計士のアシスタントとして活躍する右腕的な立場となります。
CAD利用技術者試験の勉強法
CAD利用技術者試験は技術レベルや使用するCADにより8つの試験に分かれております。それぞれの分野で半年以上の実務経験を有する方を対象としている試験です。初心者の方は2次元CAD基礎から受験するとよいでしょう。兎に角図形を描くことを繰り返し行いCADの使用に慣れていきましょう。使用していくことで用語も覚えていきます。技術認定の試験ですのでやり方を覚えているだけでなく、早く正確に図形を製作することが合格への近道となります。使用するテキストはCADソフトのバージョンと同じものを選んで使用しましょう。その後、試験対策として公式ガイドブックを使用し試験の出題対策を行いましょう。
CAD利用技術者試験の試験料・試験内容・難易度・合格発表について
CAD利用技術者試験の試験料
2次元CAD基礎が4,000円、2次元CAD2級が5,500円、2次元CAD1級が15,000円(過去1級合格者は10,000円)、3次元CAD2級が7,000円、3次元CAD準1級が10,000円(2級との併願15,000円)、3次元CAD1級が15,000円(2級との併願は20,000円)となっております。全て金額に消費税が追加されます。
CAD利用技術者試験の年間試験回数
2次元CAD基礎と2級は随時行っております。2次元CAD1級は6月と11月、3次元CADは7月と12月のそれぞれ年2回実施しております。
CAD利用技術者試験試験科目等の内容
2次元CAD基礎ではIBT方式で50分の多肢選択の正誤方式となります。「CADシステムの基礎知識と利用」「CADを動作させるコンピュータシステム」「ネットワークの基礎知識」「情報セキュリティと知的財産」「製図の基礎」「図形の基礎」から出題数50問となります。2次元CAD2級ではIBT方式の60分60問で「CADシステム分野」60%「製図分野」40%の出題比率となっております。2次元CAD1級は機械、建築、トレースと3つに分かれており、実技75%と筆記試験25%合わせて80分となっております。実技問題は解答データを保存したフラッシュメモリを提出することになります。建築では「機構部品の作図」「投影図からの作図」「適切な数値からの作図」の実技試験と「機械製図の知識」の筆記試験となっております。建築では「RC造」「木造」での図面製作の実技試験と「建築製図の基礎知識」が筆記試験となります。トレースでは「編集・レイヤ設定能力」「トレース能力」「投影能力」の実技試験と「製図の知識」の筆記試験となります。3次元CAD2級の試験はマークシートの多肢選択方式の60分60問となっており、「3次元CADの概念」「3次元CADの機能と実用的モデリング手法」「3次元CADデータの管理と周辺知識」「3次元CADデータの活用」となっております。3次元CAD準1級、1級とも120分の実技試験となります。「CADリテラシー問題、空間把握能力問題」「2次元図面からの作図能力問題」が出題され1級では「部品組立て能力問題」が追加であります。
CAD利用技術者試験の難易度
2次元CADの2級までや3次元CADの2級などは独学で学習できますので易しいでしょう。1級になってくると専門分野の用語が多くなってきますので実務経験やスクールで習うことが必要となりますが取得をあきらめるほどの難易度はないでしょう。
CAD利用技術者試験の合格率
2次元CAD基礎H27年度は52.7%、2次元CAD2級H27年度は52.7%、2次元CAD1級H28年度前期は機械で46.9%、建築で43.15%、トレースで60%、3次元CAD平成28年度前期では2級が48.1%、準1級が36.2%、1級が21.6%となっております。
CAD利用技術者試験の合格発表
2次元CADの基礎と2級は試験終了後即時発表となります。2次元CAD1級は8月中旬と1月下旬、3次元CADの全ての試験は8月下旬と1月下旬に発表されます。
CAD利用技術者試験取得後の就職先・年収・報酬相場
CAD利用技術者試験所持者の職業例
機械設計事務所、建築設計事務所、アパレルメーカー、CADインストラクター、CADオペレーター、自動車メーカー
CAD利用技術者試験の取得に向いている人
パソコンに向き合う仕事ですので集中して物事を行う方がよいでしょう。デザインされた設計を行うのでモノつくりに対して魅力を感じる方や性格にCADによって製作できる方などがよいでしょう。
CAD利用技術者試験と同じ分野の他の資格
CADトレース技能審査、建築CAD検定試験、CAD実務キャリア認定制度
CAD利用技術者試験の年収・給料相場
CADデザイナー、オペレーターの平均年収は300万円~400万円です。3Dなどより難易度の高いCADを使用できることで年収は増加する可能性があるでしょう。
CAD利用技術者試験の現状
CAD試験の中でも一番認知度の高い試験がこのCAD利用技術者試験だと思います。過去の受験者数も多く、CADを利用している企業などでは一定の認識を得られる資格だと思います。特に3次元CADを扱える人材が不足しているので貴重な存在になるかもしれません。
CAD利用技術者試験の将来性
まだまだパソコンが普及していない時代ではCADを取り扱えるオペレーターの需要は高く高給を稼ぐ方も多くおられました。しかし、一人一台の時代でCADを取り扱う業種では当たり前のようにインストールされております。CADオペレーターとして高給取りはできないですが、CADが必要不可欠であることも事実ですので今後も需要が維持される仕事には変わりありません。3次元CADを使用したり、事務職としての能力を上げることでより仕事の充実度が図れるでしょう。
CAD利用技術者試験所持者の独立について
在宅でCADオペレータとして働くことは可能ですが、実務経験がないまま在宅CADを行うことは困難でしょう。CADを外注として受注する業者の数は減少してきており受注単価も下がってきております。そんな中で外注を受けるということはよほど納期の期限が短い仕事か在宅での実力が認められたオペレーターとなります。顧客がなく始める方は受注される仕事の量や納期の覚悟をしておくことが必要でしょう。
CAD利用技術者試験を所有している主な著名人
該当なし