アパート・マンション、コインランドリー、駐車場といった土地活用に関する意識が高まってきている昨今、土地活用のスペシャリストである土地活用プランナーが注目を集めてきています。
今回はそんな土地活用プランナーの仕事内容や業務内容についてお届けしたいと思います。
試験の難易度や過去問情報・気になる年収についても調査しましたので、是非ご覧下さい。
土地活用プランナーってどんな仕事?
土地活用プランナーとは、地主や家主の方が土地を最大限有効に活用するためにサポートを行う土地活用の専門家のことです。
土地活用に関する実務的な知識を習得出来る資格として、近年注目を集めています。
また、宅地建物取引士、不動産鑑定士、FPといった不動産関連の有資格者が、土地活用について幅広い実務的知識をアピールするため、セカンドライセンスとして取得を目指すケースも多いようです。
尚、土地活用プランナーになるには、内閣府より公益認定を受けた東京共同住宅協会実施の認定試験に合格しなければなりません。
協会の指定教育機関であるLECの土地活用プランナー認定試験対策講座の受講が推奨されています。
土地活用プランナーの役割・業務内容とは
ではさっそく土地活用プランナーの役割について学んでいきましょう。
土地活用プランナー有資格者最大のメリットでもある、ADR業務についても詳しくご説明してまいります。
土地活用プランナーの役割・業務内容
土地活用プランナーの業務内容は、わかりやすく言うとオーナーさんが合理的に土地活用出来るよう、適切なアドバイス・提案をすることです。
たとえば土地所有により固定資産税や相続税などの多額な税金に頭を悩まされている方に対し、節税対策として所有地への建物建設の提案等を行います。
その際、その土地の立地や形状について専門知識に基づいた分析を行うことで、より大きな利益をもたらす資産となる方法を、オーナーさんへ提示する必要があります。
相続や不動産投資など土地活用が注目を集めている昨今、非常に重宝されている存在です。
ADRの基礎資格にも認定
土地活用プランナーは、ADRの基礎資格に認定されています。
ADRとは「Alternative Dispute Resolution」の略で、日本では裁判外紛争解決手続とも言われています。
要するに民事トラブルを裁判所を通さず、当事者同士で解決するための手続きのことです。
そこで円滑なサポート・問題解決を図るため、当事者の間に立つのが調停人です。
土地活用プランナーの有資格者には、不動産管理分野での調停人候補者の基礎資格が認められているのです。
この調停人となることで、立ち退きや借地など土地にまつわるトラブルが発生した際、ADR業務を実施することが出来ます。
ADRの基礎資格と認定されたことで、土地活用プランナーの可能性・活躍の場が大きく広がりました。
尚、実際調停人となるには日本不動産仲裁機構の調停人研修を受ける必要があります。
土地活用プランナーの試験概要・難易度・過去問について
ここからは土地活用プランナーの試験概要についてご説明いたします。
試験日程や受験資格、試験の難易度についても詳しく調査しましたので、是非参考にしてください。
土地活用プランナーの試験日程
試験日程
2015年より始まった土地活用プランナー試験ですが、公益社団法人東京共同住宅協会により、例年2月中旬と9月中旬のスケジュールで年に2回開催されているようです。
2022年9月25日(日)
2023年2月19日(日)
次回の2022年9月25日(日)の試験会場は、東京・大阪・名古屋・福岡・仙台・札幌にて行われる予定となっています。
それ以降の試験につきましては試験日が近づいた頃随時試験会場が追加されることもあるようですので、東京共同住宅協会のHPにてご確認ください。
試験時間は全会場共通で15:00~16:00の60分間です。
試験内容・科目について
試験は土地活用プランナー養成講座の中から四肢択一式にて40問マークシートによる出題となっています。
養成講座の内容は下記の通りです。
・土地活用についてのマーケティング/プランニング
・事業収支計画
・税務法務知識
・権利調査等
養成講座のテキストは、開催主である東京共同住宅協会HPにて申し込むことができます。
受験資格はあるの?
土地活用プランナー試験には受験資格は特に定められておりません。
年齢性別、国籍問わずどなたでも受けることが出来ます。
試験の難易度・合格率は?独学での勉強は可能?
土地活用プランナー試験の合否は相対評価により試験ごとに変動します。
2015年に始まった比較的新しい資格なため、試験の難易度はまだ不明確ですが、今後合格率は下がっていくとの方針が示されています。試験結果は、HPによる発表と、受験者全員への郵送による通知にて行われます。
土地活用プランナー試験対策講座の受講は必須ではなく、中には独学での勉強で受験されている方もいます。
しかし上位合格者の多くは、土地活用プランナー試験対策講座を受講しているそうです。講座のテキストからの出題がメインなため、「効率良く勉強を進めたい」「知識や実務について深く学びたい」という方は対策講座の受講がおすすめです。
受験料・対策講座の受講料は?
土地活用プランナー試験の受験料は、7,700円(税込み)です。
また、認定試験の申し込みには受験料のみのものと、専用のテキストがセットになったものがあります。
テキストもあわせて購入されたい方は、
7,700円(受験料)+6,600円(テキスト代)=14,300円(税込み)となります。
土地活用プランナーの過去問情報をチェック
土地活用プランナー試験の過去問集などは販売されていません。
過去問につきましては、土地活用プランナーの公式HPにて「過去問題サンプル」として一部公開されていますので、気になる方は下記をチェックしてみてください。
土地活用プランナー資格取得後の流れ・就職先・年収を調査
ではここからは、土地活用プランナー資格取得後の流れについて詳しく見ていきましょう!
資格取得者の主な就職先や気になる年収についても調査しましたので、是非ご覧下さい。
土地活用プランナーの主な就職先は?
不動産・建築関連会社など
中小企業から大手不動産会社まで、幅広く重宝される資格と言えそうです。
気になる年収・報酬相場を調査!
土地活用プランナーは、主に不動産会社や建築関連の会社に勤める方が多いですので、年収は各企業の給与に準ずることになります。
しかし不動産業は会社により歩合やインセンティブが付与されるという場合も多く、中には1,000万近く稼ぐ不動産営業マンもいるようです。
土地活用プランナーは、地主や家主の方に土地活用を提案するための重要な知識を得られる資格です。
資格で得た知識を活かして高い営業成績を上げれば、大きく稼ぐことも可能です。
土地活用プランナー試験の難易度・過去問|まとめ
今回は土地活用プランナーの仕事内容や役割、試験の難易度や就職先についてお届けしてまいりました。
まだ歴史が浅い試験ではありますが、土地活用への需要が高まりを見せている中、今後より注目を集める資格となりそうです。
他の不動産関連資格と同様、今後試験の難易度が上がっていくとの見通しもありますので、不動産・建築関連業に興味のある方は今の内に資格取得を目指すのがおすすめです。