通信制高校も選択肢として考えたい!全日制・定時制との違いとその魅力とは 更新時間 2023.10.30
近年では、通信制高校への進学や転校を視野に入れている学生の方々が増えています。
通信制高校は、自分らしく学習を進めることができる環境として注目されています。
しかし、いざ自分の進路選択をする時、周りの友達や親御さんとは異なった進路選択をするということで、不安や心配が出てくると思います。
この記事では、全日制・定時制と比較しながら通信制高校に通う場合のメリットとデメリットをご紹介していきます!
通信制高校についてさらに詳しく知りたい方は「通信制高校とは?」をチェックしてみてください!
通信制高校、全日制・定時制の比較
進学・転校決断する前に、自分自身の進学に対するニーズを適切に理解することが重要です。
通信制高校とは、通信技術を活用し教育を行う課程のことで、自宅学習が基本であり、単位制であることが特徴として挙げられます。
卒業資格を取得する為には、全日制・定時制と同じく高校卒業の資格を得ることが必要です。
通信制高校を選ぶ5つの魅力とは
通信制高校には自分のペースで学習を進めることができたり、他課程よりも学費を安く抑えることができたりと様々な魅力があります。
また、通い方も人それぞれで、正社員で働きながら通学している方や芸能活動をしている方など、様々な年齢や背景の方が通っています。
ここからは通信制高校の魅力を紹介していきます!
魅力①自分のペースで学習を進められる
通信制高校は厳しい校則に縛られることはなく単位制なので、自分のペースで学習を進められます。
全日制・定時制高校の集団授業の進行度に合わせるのが苦手な方も多く、精神の不調や体調不良で通学ができない方も多いはずです。
集団授業が苦手な方でも、安心して学習を進められます。
魅力②カリキュラムを自由に組むことができる
カリキュラムを個人で自由に組むことができる点も通信制の魅力です。
多くの人が1日のスケジュールを自分自身でコントロールしたいと考えますよね。
誰かに指図されることがないので、自主的に学習する環境としては最高だと思いませんか?
また、進学先によっては、イラストやコンピューター等の専門的な知識を身に付けることができるカリキュラムもあります。
他の学生とは異なった貴重な経験を積むことができます。
魅力③費用が安い
通信制高校の場合、自宅学習が主な学習方法になっているコースを選択できます。
スクーリング授業が最低限回数になるので、費用を大きく抑えることが可能です。
学費を抑えた分を余ったお金を自己投資や趣味に回すことができます。
公立の通信制高校に入学すると、入学金や授業金を含めて総額10万円程度に抑えることもできるので、費用面でも通信制はお勧めです。
魅力④登校日数が少なく自由時間が多い
登校日数が少ないことも、通信制高校の魅力のひとつとして挙げられます。
言い換えれば、通学時間や拘束時間が短いということです。
つまり空いている時間を活用して、大学進学や資格取得の学習をすることができます。
自由にアルバイトや趣味の時間つくることもできますよね。
最近ではインターネット環境を活用したクラスも盛んになってきており、学習中に疑問点が出た場合でも質問に対する素早いアドバイスを受けることが可能です。
魅力⑤人間関係の煩わしさが減る
通信制高校は、ほとんど通学せずに卒業できます。
全日制だと、どうしても集団行動が多くなり、人間関係に気を遣う機会も多くなりますよね。
一方、通信制は生徒同士のコミュニケーションが圧倒的に少ないのが特徴です。
他の生徒に気を遣う必要もないので、リラックスして学習に集中することができます。
通信制高校を選ぶ3つのデメリットと対策
通信制高校に通うことはメリットばかりではなく、通う人によってはデメリットと受け取る点もあります。
ここからは、通信制高校に通うデメリットと対策方法をご紹介します。
デメリット①自主的に学習を進める必要性
学習ペースは事前に自分で決めた通り、計画的に進めていかなければいけないため、個人のスケジュール管理能力が重要になります。
自宅学習ができることは通信制高校の大きな魅力ですが、自分で解決できない問題に直面した際にすぐに解決ができず、学習が停滞してしまう恐れがあります。
疑問点が出た場合は積極的に先生方に質問をする必要があり、解決を人任せにしてはいけません。
自主的に解決方法を探す姿勢が大事です。
また、私立の通信制高校に通うのもお勧めの選択肢です。
いくつかの私立通信制高校では、様々なサポート体制が整えられています。
例として、インターネットで生徒の学習の進捗状況を先生・保護者の間で共有できる機能がある学校などもあります。
デメリット②人と関わる機会が少なくなる
通信制高校は全日制高校とは違って、毎日登校する必要がありません。
同級生との関わりが少ない為、友達ができないのでは? ?と思う方もいると思います。
しかし、通信制高校でも在籍中に友達を作ることは可能です。
スクーリング授業で他生徒と関わる機会や行事が用意されている学校が多いので、積極的に参加していけば自然と交友の場を広げることができるでしょう。
合宿コースに参加するのも、交友関係を広げる手助けとなります。
合宿コースは数日間を同級生で共に過ごすことができるので、合宿を機に他の生徒と仲良くなる人も多いです。
デメリット③大学進学に不利というイメージ
通信制高校に対する偏見が心配な方もいますよね。
少し前までは通信制高校に対してネガティブな意見が多かったのですが、近年では進学実績のある通信制高校も増加し、必要不可欠な高校の在り方の1つとして認められてきています。
気になる方は、通信制高校の進学先なども調べてみましょう。
通信制高校の卒業までの要件
通信制高校を卒業するには、3つの卒業要件を満たすことが必要です。
単位制を採用しているので、定時制と全日制とは異なる点が多く存在します。
また、通信制高校は自宅学習がメインである為、レポートを提出していく必要があります。
①74単位以上の取得
高校を卒業する為には、各課程共通で74単位以上を取得することが必須条件です。
通信制高校は、自分自身で自由にカリキュラムを組めることが強みです。
3年間均等に単位を取得し各課程と同じ就学期間で卒業することもできますし、ゆっくり4年間掛けて卒業することも可能です。
74単位以上を修得した時点で卒業できるので、学習ペースは比較的に自由にコントロールできると言えます。
通信制高校に転入する場合でも、前籍の高校で修得した単位は引き継ぐことができるため、前籍の同級生に遅れを取ることはほとんどありません。
②3年以上の在籍証明
3年間以上の在籍というのは、高校を中退や休学している期間を省きます。
つまり、卒業要件を満たすには、在籍中の3年間は連続している必要があります。
3年間で通信制高校を卒業する為には、休学や中退をしないことが大事です。
③30単位時間以上の特別活動
30時間以上の特別活動と聞くと、なんだろう…と思いますよね。
特別活動というのは個人の心身の成長や社会性を育む為に必要な集団行動のことを指します。
通信制高校でも全日制・定時制と同様に文化祭や体育祭、修学旅行、ボランティアなどの学校行事が毎年行われます。
他の生徒と関われるいい機会になっています!
通信制高校にの卒業要件について、さらに詳しく知りたい方は「通信制高校を卒業する為に必要なことを徹底解説!」もご覧ください!
全日制高校とは
全日制高校は最も一般的な高校で知られています。
入学試験があるのが特徴であり、基本的に集団授業です。
全日制高校は月曜日から金曜日の決まった時間に登校し、前もって決められたカリキュラムに沿って学年制で授業を受けていきます。
全日制高校に通うメリット
全体の学校数が多く、個人のニーズに合った学校を選択することができます。
また、通信制高校とは異なり、学校行事や部活動などがとても活発です。
生徒数も多いので、比較的友達が作りやすい環境であると言えます。
全日制高校に通うデメリット
全体の学校数が多いのが魅力ではあるものの、入学試験が必ずあります。
通信制高校との1番の違いは学年制があることです。
学年制を採用している高校がほとんどなので、個人の学力が追い付かない場合、留年してしまう可能性があります。
定時制高校とは
定時制高校は学校にいる時間が少ないのが特徴です。
1日の授業時間が短いので、約4年間で卒業することができます。
また、特定の時間帯のみに授業を行っているので、各生徒の境遇に適した授業時間を選択することが可能です。
通信制と同様に勉学以外のことにも時間を割くことができますので、通信制よりは通学したく、全日制よりも自由時間が欲しいという方に最適な選択肢です。
定時制高校に通うメリット
授業時間が比較的短いので、全日制高校よりも自由時間が増えます。
プライベートの時間増えるため、仕事や趣味を満喫できる時間が多くなります。
ですので、仕事と通学を両立している生徒も多くいます。
また、授業内容の難易度は低めに設定している学校が多く、勉強が苦手な方でも同級生と同じペースで授業についていくことができるでしょう。
定時制高校に通うデメリット
定時制高校の授業のレベルは易しく設定されているので、授業内容のみで大学入試を突破することは簡単ではありません。
また、定時制高校に進学したい場合、まだ全体的に学校数が少なく選択肢は少ないのが現状です。
基本的に卒業まで4年間の歳月が必要な為、ある程度の根気が必要になります。
通信制高校卒業を強みにする方法
自分のペースで学習できる通信制高校へ進学する学生が増えてきていますが、世間的にはまだ通信制課程にネガティブなイメージがあります。
そんなイメージを払拭できるような自分の強みを磨き続ける姿勢が大事です。
方法①自由時間を有意義に活用する
通信制高校は楽に卒業できるわけではないですが、自由時間が多くなる分、自分に投資できる時間が増えます。
しっかりとスケジュールを管理し、自主的に学習することが大事です。
空いた時間でアルバイトをして社会経験を積むこともできますね!
方法②資格を取得する
就職に有利になりそうな資格を取得しておくこともおすすめです。
高校を卒業後そのまま就職を目指す生徒も多くいますよね。
通信制の最大のメリットの1つである時間に融通が利くという点を活用していきましょう。
例としては、簿記検定、TOEIC、秘書検定、MOS(Microsoft Office Specialist)等の資格を取得することで、就職の際に有利になります。
資格取得をすると他課程の生徒の履歴書よりも内容が濃くなりますし、取得した資格に関連した企業にはアピールしやすくなります。
方法③専門知識が身につく通信制高校を選ぶ
通信制高校の中でも、少し難関な専門学科のある通信制高校へ入学し卒業することができれば、普通科の就職率よりも2倍近く就職率が跳ね上がります。
まだあまり世には知られていませんが、私立の通信制高校には調理師、ITエンジニア、や看護師の資格等を取得できるカリキュラムも存在しています。
ただ、専門知識を学ぶことになる為、登校回数や勉強量は通常の生徒よりも増えます。
プライベートの時間が他課程よりも多い通信制高校であるからこそ、余った時間を活用し、専門知識の習得に時間を使うことも可能です。
方法④大学や専門学校へ進学をする
自分で学費を払う必要がないなど、金銭的にも余裕がある場合、進学を考えてみてはどうでしょうか。
通信制高校を卒業後、在籍中に学習したことを生かし、大学や専門学校に入学することを視野に入れても良いでしょう。
大学を卒業することにより、就職する場合に、自身の希望条件に合った仕事や求人の枠も確実に広がります。
通信制高校を卒業後に進学したいのであれば、在籍中に進学用の学習をし、計画的に自ら勉強をする必要があります。
通信制高校へ進学や転校を視野に入れている学生の皆様へ
ここまでいかがだったでしょうか!
通信制高校への進学を考えている方の参考になればうれしいです!
自主的に学習を進めることができる学生にとっては、通信制高校は魅力的な選択肢の1つです。
しかし、通信制高校には定時制・全日制とは異なる様々なデメリットも存在します。
自分の性格や適性にマッチした課程を選択することが進学や転校を成功させる為にはとても大事です。
自分に合った、後悔しない選択をしましょう!
通信制高校のメリットデメリットについて詳しく知りたい方は、「通信制高校のメリット・デメリットを完全解説!」をチェックしてみてください!