サポート校の役割は?通信制高校だけだと不足してしまう

サポート校の役割は?通信制高校だけだと不足してしまう

サポート校の役割は?通信制高校だけだと不足してしまう

通信制高校は自宅での1人学習が基本になるため、「本当に卒業できるのかな?」「本当に勉強についていけるのだろうか?」など不安を抱えている人もいるでしょう。

また自由な時間が増えるので、遊びやゲームの誘惑に負けて勉強に取り組めない人もいるかもしれません。

そこで役立つのが、通信制高校に通う生徒の支援をする「サポート校」の存在です。

この記事では、サポート校の役割や、通信制高校との違いについて徹底解説していきます。

またサポート校を利用すべき人の特徴や、サポート校に入学するときの注意点についても説明していますので、ぜひ最後までお付き合いください。

サポート校とは?

サポート校とは?

サポート校とは、通信制高校に通う生徒の学習フォローや、メンタル面のケアなどを行う教育施設です。

ここでは、サポート校の役割、また利用する目的について解説していきます。

サポート校の役割について

サポート校は「学校」とは違い、サポート校だけで高校卒業資格を得ることはできません。

必ず通信制高校と同時入学が必要になり、「学習塾」や「予備校」の位置付けになることを覚えておきましょう。

サポート校は少人数制や個別指導に力を入れており、一人ひとりの学習や理解度をしっかりとサポートしてくれる存在です。

先生との距離も近く、わからないことや悩みがあればすぐに相談できるのも、サポート校が担っている役割といえるでしょう。

サポート校を利用するのはどんな人?

通信制高校は自主学習が基本になり、自分で教科書をみながらレポートを進めていくのが日常の学習スタイルです。

しかし「教科書の内容をなかなか理解できない」「学習のモチベーションが保てない」という人も少なからずいます。

また中学時代に不登校を経験していたり、心身トラブルや病気などを抱えていたりする生徒も通信制高校に集まる傾向があります。

そんな生徒は自主学習だけでは卒業がむずかしいことも多く、手厚い支援が必要になるケースもあるでしょう。

サポート校を使用すれば、学習面だけでなく、精神的なフォローやカウンセリング、進路相談などを受けながら卒業を目指すことができます。

学校とコミュニケーションを取る機会が少ない通信制高校の生徒にとって、サポート校はいつでもそばで励ましてくれるような心強い存在です。

通信制高校のサポート校について詳しく知りたい方は是非 「通信制高校のサポート校とは?いらない場合も実はあり得る?」を参考にしてみてください!

サポート校と通信制高校の違いを徹底比較!

サポート校と通信制高校の違いを徹底比較!

サポート校と通信制高校は、似ているようでまったく違います。

ここでは、以下の5つにおいて、双方がどう違うのかを解説していきたいと思います。

  • 学費
  • 利用目的
  • 運営体制
  • 卒業資格
  • 学習内容

それでは、それぞれ具体的にみていきましょう。

学費

通信制高校とサポート校は、それぞれに学費を払う必要があります。

全日制高校の生徒が、学校とは別に塾に通い月謝を払っているのをイメージするとわかりやすいでしょう。

サポート校では、週1〜5日通学やオンラインコースなどが選べるようになっていますが、登校回数が多いコースを選択すると年間70〜100万円ほどかかります。

どちらかといえば、私立の通信制高校の学費に近い感じです。

また「国が認めた教育機関ではない」という観点から、就学支援金制度を受けることができません。

サポート校に通う場合は、どのくらい学費がかかるのかをしっかりと確認して、登校回数やコースを決めることが重要です。

利用目的

卒業に向けたサポートに加え、サポート校では専門的な分野を学ぶこともできます。

「声優や芸能に興味がある」「美容やファッションの勉強がしたい」「国家資格を取得したい」など、基本学習以外のことを学ぶ目的にサポート校を利用する人も少なくありません。

サポート校によって扱っている分野は異なるので、高校生のうちから専門分野を学びたいと思っている方はチェックしてみるといいでしょう。

運営体制

通信制高校には、国や県が運営している「公立の通信制高校」と、学校法人や企業が運営する「私立の通信制高校」の2種類があります。

学校教育法に基づき、国が定める条件をすべて満たした学校だけが、「高等学校」として設置することを認められるのです。

一方で、サポート校は民間の教育施設に値するため、法律の規定はありません。

そのため教育課程や教員数、学費などもサポート校が独自に決められます。

サポート校は通信制高校と連携されていたり、予備校や専門学校などの学校法人が運営していたりすることも多いようです。

卒業資格

通信制高校は国の許可を受けて運営されており、必要な条件を満たすと「高校卒業の資格」を得ることができます。

しかしサポート校は「高等学校」ではないため、3年間在籍していても高校卒業資格を取得することはできません。

「大学に進学したい」「高卒の資格を取得して就職したい」という場合には、通信制高校を卒業することが必須です。

サポート校はあくまでも補助的な役割として、高校卒業のためのバックアップをしてくれる教育施設ということを理解しておきましょう。

学習内容

基本的に、高等学校の学習内容は学校教育法に準拠しています。

これは全日制高校も通信制高校も、公立や私立においても変わりありません。

一方サポート校は、独自のカリキュラムを自由に作ることが可能です。

そのため学習指導だけでなく、文化祭や体育祭などのイベントを行っているサポート校もあり、一般的な高校に近い雰囲気を持ったサポート校もあります。

またサポート校では、高校卒業後にしか学べなかった専門ジャンルの勉強が、通信制高校との連携によって15歳から受けられるのも特徴です。

周囲よりも早い段階で専門的な学習ができ、高校卒業と同時に現場で活躍することも可能になります。

通信制高校とサポート校の違いについて詳しく知りたい方は是非 「どう違うの?通信制高校とサポート校の違いをご紹介」を参考にしてみてください!

サポート校を利用するメリットとデメリット

サポート校を利用するメリットとデメリット

サポート校の役割や仕組みがわかったところで、サポート校を利用するメリットとデメリットについて考えたいと思います。

メリット

サポート校を利用するメリットは、以下の5つです。

  • 生徒一人ひとりに合った学習計画を作ってくれる
  • カウンセラーによるメンタルケアが充実している
  • 不登校でも自宅でサポートが受けられる
  • 苦手な科目や中学レベルの学習を学びなおせる
  • 3年間で卒業できる確率が高くなる

サポート校は少人数制や個別指導を行っているため、一人ひとりに対してしっかりと目を向け、必要な手を差し伸べたりサポートしたりができます。

教師と生徒の距離が近いことから、悩みや不安にも敏感に察知し、専門家がしっかりとフォローしてくれるのもサポート校のメリットでしょう。

また不登校の生徒に対しては、教師が自宅に訪問して授業をしてくれる学校もあります。

このような手厚いサポートにより、3年間で卒業できる可能性が高くなるのは、サポート校を利用する最大の魅力といえるでしょう。

デメリット

サポート校のデメリットは、以下の2つです。

  • 学費が二重でかかる
  • 合わないサポート校もある

先述した通り、サポート校だけでは高校卒業資格が得られないため、通信制高校とサポート校のダブル入学が必要不可欠です。

そうすることで、学費が二重でかかってしまうのは致し方ないことかもしれません。

またサポート校ごとに強みや得意分野があるので、自分の目的に合ったサポート校選びが大切です。

途中で辞めたいと思っても、支払った入学金や授業料は戻ってきませんので、慎重に見極める必要があります。

サポート校を利用した方がいい人の特徴

サポート校を利用した方がいい人の特徴

自分で学習管理ができ、レポート提出やスクーリングをきちんとこなせれば、サポート校は必ずしも必要というわけではありません。

そこで本章では、サポート校を利用した方がいい人の特徴について解説していきたいと思います。

自己管理が苦手な人

通信制高校を卒業するためにもっとも大切なこと、それは「自己管理力」です。

規則正しい生活を日々送りながら、誰かに言われなくとも毎日机に向かう。

それができる人は、サポート校に行かなくても自力で卒業できるでしょう。

しかしゲームやネットサーフィンばかりして、計画通りに学習が進まない人は、サポート校の力を借りた方がいいかもしれません。

通信制高校の生徒の中には、自由な時間が持てた反動で、遊びに夢中になってしまう生徒もいます。

そうなると勉強へのモチベーションが下がり、何年経っても高校を卒業できないというループにはまってしまいます。

苦手な科目を克服したい人

自己管理ができていても、「1人で勉強できない」「基礎から理解できていない」という人も多いことでしょう。

とくに苦手な科目に対しては、直接指導してもらいながら克服することが望ましいケースもあります。

サポート校では中学レベルの学習にさかのぼって、どのくらい理解しているかを見直してくれる学校もあります。

一人ひとりのレベルに合わせた学習を提供するため、苦手な科目を克服しながら単位修得を目指すことが可能です。

3年で確実に卒業したい人

通信制高校では、1年間に修得したい単位数を生徒自身で決められます。

「3年目は大学受験に専念したいから、2年間でたくさん習得しよう」

「5年かけてゆっくり卒業しよう」

などなど、全日制高校のように「3年」という縛りがない自由な学びが、通信制高校の魅力でもあります。

しかしその反面、「何年経っても卒業できない」「卒業したいけど自分を追い込めない」というネガティブな側面もあるでしょう。

「絶対に3年間で卒業したい」という人は、サポート校を利用すると卒業までしっかりフォローしてもらえます。

「1年目は20単位だったから、2年目は30単位修得を目指そう」など、的確なアドバイスがもらえる頼れる存在です。

不登校で個別のフォローが必要な人

何かしらの理由で不登校になってしまった場合は、卒業というハードルが高くなり、子どもの負担になってしまうこともあります。

サポート校では、不登校児やひきこもりの生徒を対象に、専門家がメンタルケアを行なってくれる学校もあります。

生徒の自宅まで出向いたり、親御さんとコミュニケーションをとったりして、着実に卒業を目指して進むことが可能です。

サポート校に入学するときの注意点

サポート校に入学するときの注意点

ここまで読んでみて、「サポート校に行きたい!」と思った方も多いのではないでしょうか。

しかし安易にサポート校を選んでしまうと、失敗してしまうケースもあるので注意が必要です。

では最後に、サポート校に入学するときの注意点を解説していきます。

入学前に見学や体験授業を受ける

サポート校を決める際は、資料請求はもちろん、体験授業や見学に行くことをおすすめします。

親御さんだけでなく、できれば親子で参加するのが望ましいです。

サポート校との相性は、実際に通うお子さん自身が、学校の雰囲気や空気を肌で感じることが失敗しないポイントになるでしょう。

サポート校は就学支援金の対象外

サポート校の学費は登校日数やコースによって異なりますが、一般的に30〜100万円はかかるといわれています。

サポート校にも在宅コースやオンラインコースがありますが、せっかくなら登校して直接指導を受けたいと考える生徒もいるでしょう。

以下は、サポート校を利用した場合の年間学費の事例です。

  • 週5日コース 500,000円
  • 週2日コース 250,000円
  • 週1日コース 200,000円

さらに初年度は、入学金が5〜20万円くらいかかるほか、施設維持費や授業料が追加されます。

通信制高校に通うよりも倍以上の学費がかさんでしまうため、できるだけ自主学習で卒業を目指せるような工夫が必要です。

通信制高校のサポート校の選び方について詳しく知りたい方は是非 「これを見れば安心!サポート校の選び方をご紹介!」を参考にしてみてください!

目的に合ったサポート校を選んで通信制高校を卒業しよう!

目的に合ったサポート校を選んで通信制高校を卒業しよう!

サポート校の役割や利用目的、メリットやデメリットについて解説してきました。

サポート校は、通信制高校に通う生徒がスムーズに卒業できるよう支援してくれる教育施設です。

自由な時間が多く、自主性が求められる通信制高校の生徒は、卒業に向けた学習を自分でしっかり管理しなくてはなりません。

とくに公立通信制高校のサポートは手厚くないため、サポート校を利用してフォローしてもらうのが得策です。

大学受験や資格取得など、目的に合ったサポート校を選んで、充実した高校生活が送れる使い方をしましょう。

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