リアル通信制高校50の質問?Q&Aからわかりやすく解説 更新時間 2023.09.12
「通信制高校って不登校でも入学できる?」
「通信制高校には留年がないの?」
などなど、通信制高校って分からないことが多いですよね。
今回は、通信制高校に関する疑問や不安について、Q&A形式で分かりやすくまとめました。
以下のカテゴリーに分けて解説していますので、気になる質問をチェックしてみましょう。
- 1. 通信制高校の仕組み
- 2. 通信制高校の入学・編入・転入について
- 3. 【公立・私立】通信制高校の学費
- 4. 通信制高校生のリアルな学校生活
- 5. スクーリングについて
- 6. レポート(添削指導)について
- 7. サポート校とは
- 8. 通信制高校を卒業した後の進路
通信制高校の仕組み
まずは、通信制高校の仕組みに関する質問からみていきましょう。
通信制高校への入学・編入を検討する方は、学校の仕組みを知ることから始めるのがおすすめです。
1. 全日制・定時制との違いを簡潔に教えて
通信制高校と、全日制・定時制高校との違いは、「入学時期」「入学試験」「通学頻度」「制度」などがあげられます。
いずれにおいても、通信制高校の方が柔軟に生徒を受け入れているケースが多いです。
全日制・定時制高校は4月のみの入学で、入学試験は3科目、もしくは5科目の学力試験を行います。
一方で通信制高校は、4月と10月の2学期制であることが多く、学校によっては通年入学を受け入れいているところもあります。
また入試では面接や作文がメインになるため、入学・編入・転入の間口が広いのが特徴です。
2. 単位制って何?学年制との違いについて
通信制・全日制・定時制高校に関わらず、高校を卒業するには「74単位以上の修得」が必須です。
多くの全日制・定時制高校では「学年制」を採用しており、年間35単位時間(1単位50分程度)の授業を受け、学校の規定以上の点数を取る必要があります。
そのため不登校の生徒は出席日数が足りなかったり、規定の点数が取れなかったりして、留年になってしまうことも少なくありません。
一方で、通信制高校では「単位制」が採用されており、単位を落としてしまっても翌年に履修することが可能です。
3. 通信制高校には留年がないって本当?
先ほどの単位制の話と重複しますが、通信制高校の場合は1年間に必要な単位を生徒自身が決められます。
仮に1年目で20単位しか習得できなくても、2年目で50単位修得できれば問題ありません。
そのため通信制高校には「留年」という概念がなく、自分の好きなペースで学習を進めながら卒業を目指せます。
4. 通信制高校を卒業する条件は?
通信制高校の卒業条件は、以下の3つです。
- ①74単位以上の修得
- ②30単位時間以上の特別活動
- ③3年以上の在籍
②の「特別活動」とは、ホームルーム活動や学校行事、生徒会活動などへの参加を指します。
特別活動は1回50分の授業を30回行いますが、自宅で参加できるイベントもあり便利です。
しかし友だちとの交流が少ない通信制高校生にとっては、特別活動が新しい友だちを増やす絶好の機会になっています。
5. 通信制高校は何年在籍できる?
在籍期間の規定がない学校と、一定の期間を設けている学校があります。
学校によって異なるため、気になる学校があれば問い合わせてみてください。
通信制高校生の中には、10年かけて卒業する生徒もいます。
「働きながらマイペースに卒業したい」「病気がちなのでのんびり進めたい」という方は、在籍期間の規定がない学校を選びましょう。
6. 勉強以外にやりたいことがあっても大丈夫?
もちろん大丈夫です。
もともと通信制高校は、全日制や定時制に通えない子どもに対し、文部科学省が高等学校の教育を受けさせる目的で設立しました。
働きながらでも、子育てをしながらでも、高校卒業の資格が得られる学校として認められています。
また近年は、10代の貴重な時間を学業以外に専念したい、芸能活動やプロスポーツ選手を目指す生徒も増えて続けています。
7. 高卒の資格は全日制高校と同じ?
はい、同じです。
通信制・全日制・定時制高校ともに、高等学校卒業の資格は変わりません。
8. 通信制高校って就職や進学で不利にならない?
進学や就職に関して、不利になることはありません。
ただし、企業の採用担当者であっても、通信制高校に関する知識がない人も少なからず存在します。
しかし近年は、通信制高校の生徒数の増加が著しいため、通信制高校の専門性が評価される日も近いでしょう。
通信制高校の入学・編入・転入について
次に、通信制高校への入学や、別の高校からの編入・転入についての質問をご紹介します。
9. 通信制高校にも入試ってある?
通信制高校にも入試はあります。
中学3年生を対象にした新入学生入試のほか、他校からの転入、高校中退者に向けた編入学に関しても、同様の入学試験を受ける必要があります。
10. 学力に自信がなくても大丈夫?
通信制高校の入学試験は、面接や作文を中心に合否が判断されます。
学力試験を受けるケースもありますが、成績の結果は学習の理解度を判断するためのもので、結果が悪いからといって不採用になることはほとんどありません。
そのため、多くの生徒が第一志望校に入りやすくなっています。
11. 県外の学校でも入学できる?
通信制高校は「広域通信制高校」と「狭域通信制高校」の、2つのパターンがあります。
広域の場合、全国から生徒を募集しているため、どこに住んでいても入学が可能です。
一方で狭域の通信制高校は、同県や近隣の都道府県など、入学できるエリアが限定されています。
私立の通信制高校は多くが高域であり、公立は学校所在地に居住する人に限られてしまうのが特徴です。
また公立の通信制高校は同じ都道府県内に1〜3校ほどしかないため、選択肢が限られてしまうというデメリットがあります。
12. 高校を卒業していても入学できる?
基本的に高校は、高卒資格や大卒資格を持っていても、再入学することが可能です。
文部科学省のサイトによると、通信制高校への入学許可に関しては、各校長が行うこととされています。
以下は、文部科学省のサイトを一部抜粋したものです。
Q.一度高等学校を卒業している場合には、他の高等学校に入学することはできないのでしょうか。
A.法令上、一度高等学校を卒業した者の再入学を禁止する規定はなく、一度高等学校を卒業したことをもって、高等学校入学資格が無くなるものではありません。(中略)また、単位制高等学校においては、校長の判断により、生徒が過去に在学した高等学校において修得した単位について、当該高等学校の全課程の修了を認めるに必要な単位数のうちに加えることができます。 なお、各学校への入学が許可されるかどうかについては、調査書その他必要な書類、選抜のための学力検査の成績等を資料として行う入学者選抜に基づいて各校長が許可することとなりますので、詳細については、各学校にお問い合わせください。
13. 不登校でも入学できる?
もちろん可能です。
通信制高校には人間関係や学業不振などを理由に、不登校になった生徒がたくさん在籍しています。
また病気やケガで登校できない生徒も、通信学習によって高校卒業に必要な単位を修得しています。
メンタルケアや個別学習にも力を入れており、専任のスクールカウンセラーが在籍していたり、担任とマンツーマンで学習計画を立てたりと、卒業するためのサポートが万全です。
中学時代や、別の高校において不登校があったとしても、それをマイナスに評価されることはありません。
14. 高校を中退して3年以上経つけど入学できる?
高校を中退した生徒は、「編入学」として受け入れています。
ただし「転入学」と違い、編入学はいつでも受け入れられる訳ではありません。
公立であれば年1回の4月、私立なら4月と10月の年2回が多いようで、その時期の入試のタイミングを待つ必要があります。
しかし学校によっては、通念受け入れ可能な学校もありますので、編入したい学校に問い合わせてみましょう。
15. オープンキャンパスや説明会に参加したい
通信制高校では、学校説明会やオープンキャンパス、相談会などを実施しています。
資料では分からない、学校の雰囲気や在校生などを知る機会なので、積極的に参加してみましょう。
オープンキャンパスでは校舎の見学や在校生との交流のほか、模擬授業を行なってくれる学校もあります。
リアルな高校生活がイメージできるので、志望校を絞り込むことができるでしょう。
16. 年齢制限があるか教えて
年齢制限は一切ありません。
中学を卒業している、もしくは中学卒業者と同等以上の学力があれば、何歳からでも通信制高校に入学できます。
文部科学省の調査によると、通信制高校の在校生の平均年齢は19歳です。
ただし公立と私立で違いがあり、公立は21歳、私立は17歳となっています。
通信制高校には40代や50代の生徒も勉強していますので、年齢を気にせず学べるのがメリットです。
17. 編入でも学校に馴染める?
全日制高校では転入や編入は珍しいですが、通信制高校では当たり前のように編入学が行われています。
同じ時期に編入する生徒も少なくないので、目立ってしまう心配はありません。
通信制高校には、色んな事情で転入・編入してくる生徒がたくさんいます。
担任の先生やスクールカウンセラーなどが、早く学校生活に馴染めるようフォローしてくれるので安心です。
【公立・私立】通信制高校の学費
次に、通信制高校の学費に関する質問をみていきます。
通信制高校にも公立と私立があり、学費に大きな違いがありますので、注目してみてみましょう。
18. 公立の学費ってどのくらい?
全日制高校と比較すると、通信制高校の学費は比較的安くなっています。
そのため、金銭的な問題で進学を諦めている方もチャレンジしやすいでしょう。
公立の通信制高校の学費は年間2〜5万円ほどで、3年間で卒業できれば12〜15万円ほどしかかかりません。
19. 私立の学費はピンキリって本当?
私立の通信制高校は、多彩なカリキュラムを用意していたり、週5日登校できるコースや年3〜5日などの登校スタイルがあったりするため、どのコースやカリキュラムを選択するかによって学費に大きな差が生じます。
また個別授業やITを活用したサポート体制が整っていて、公立と比較すると学費は断然高くなります。
ネットコースであれば年間24万円〜ほどですが、週1〜5日のスクーリングを選択すれば、年間学費は50万円以上になることもあります。
安さで選ぶなら公立が1番ですが、近年は卒業へのサポートが手厚い私立の方が人気です。
20. 通信制高校でも奨学金を受けられる?
通信制高校であっても、全日制高校と同じように奨学金制度を受けることができます。
世帯収入やお住まいの都道府県によって制度が異なりますので、各自治体に確認してみましょう。
21. 就学支援金って何?
就学支援金制度とは、国が学費の一部を負担してくれる制度です。
法改正により、令和2年4月から私立の通信制高校でも「就学支援金制度」が利用できるようになりました。
以下に、世帯年収ごとの就学支援金の支給額をまとめたのでご覧ください。
世帯年収 | 公立 | 私立 |
---|---|---|
590万円未満 | 336円/単位(授業料は実質無償化) | 最大12,030円/単位(授業料は実質無償化) |
590万円~910万円未満 | 336円/単位(授業料は実質無償化) | 4,812円/単位(負担分は自己負担) |
学校や自治体によって支給額が異なるケースがありますので、各学校へ問い合わせてみることをおすすめします。
ただし、以下に該当する方は利用できないので注意しましょう。
- ・高校などを一度卒業した人
- ・高校などに通算36ヶ月より多く在籍している人
22. 学校が県外でも交通費って自己負担?
基本的に、スクーリングのための交通費は自己負担です。
スクーリング会場や分校が近くにあればいいですが、県外や遠方の場合は負担額が多くなってしまうでしょう。
学校によっては、年に1回のスクーリングを沖縄などで行うケースもあり、飛行機代や宿泊費など費用負担が増えてしまいます。
通信制高校の私立と公立の違いついて詳し知りたい方は是非 「通信制高校の私立と公立は何が違うの?学費・授業など徹底比較」を参考にしてみてください!
通信制高校生のリアルな学校生活
通信制高校の仕組みや学費が分かったところで、リアルな通信制高校生の生活に関する質問をみていきましょう。
23. 担任の先生っている?
各クラスには担任の先生がいて、勉強や進路の相談に乗ってくれます。
また不登校の悩みや大学進学などに関しては、担任のほかに専任のスタッフが付いてサポートしてくれる学校もあります。
24. 部活動ってあるの?
通信制高校にも部活動はありますが、自由参加です。
学校によっては、提携している全日制高校と合同で活動をすることもあり、全国大会に出場している学校もあります。
25. どんな学校行事がある?
全日制高校と同じように、文化祭や体育祭、遠足などのイベントがあります。
また私立の学校では、ハロウィンやクリスマスパーティー、ボーリング大会、職業体験など、学校独自のイベントも開催されています。
近年は「オンライン遠足」や「オンライン運動会」などもあり、全国の仲間と一緒に楽しめる企画も増えているようです。
26. どんな生徒が通ってるの?
通信制高校に通う生徒は、さまざまな事情を抱えていることが多いです。
人間関係や無気力で学校に行けなくなった生徒や、学業不振の生徒もいます。
また家庭の事情や金銭的な問題で、全日制高校を中退して編入した生徒も少なくありません。
しかし近年では、「学業以外に専念したい」というポジティブな理由で通信制高校を選ぶケースも増えています。
具体的には、プロスポーツ選手や起業家、アイドルなどの芸能活動、大学受験に専念するためなど、それぞれが今しかできないチャンスに向かって通信制高校と両立した生活を送っているようです。
27. 寮は完備されてる?
寮が完備されている学校もあれば、全寮制の通信制高校もあります。
寮に入るメリットは、規則正しい生活が送れたり、人間関係を築けたりするほか、勉強に集中できる環境が整っていることもあげられます。
自宅から学校が遠く通えない場合は、寮を完備している学校を選択するのもおすすめです。
ただし住居費や食費、光熱費など、学費以外にも費用がかかってしまうので注意しましょう。
28. 校則が厳しくないか知りたい
校則はありますが、全日制高校と比較すると厳しくありません。
飲酒や喫煙などの未成年では認められない行為や、周囲に迷惑をかけないなど、基本的な内容の校則になっています。
「アルバイト禁止」「男女交際禁止」といった校則はほとんどなく、染髪やピアスに関してもさほど厳しくないようです。
しかし入試における面接では、黒髪が好印象を与えるので、マナーをに気をつけて行動するよう心掛けましょう。
29. 全日制高校のようにキャンパスライフを楽しみたい
私立の通信制高校であれば可能です。
公立は2週間に1回のスクーリングと決まっているケースが多く、全日制のような学校生活は送れません。
一方で私立では、生徒個人に合わせた柔軟な登校スタイルが可能なので、全日制高校のように毎日登校することができます。
30. 学校に行かなくても友だちってできる?
通信制高校は学校に通う必要がないため、友だちができるのか不安を抱えている生徒も多いです。
しかし学校のイベントなどで交流の機会もありますし、オンライン授業やチャットを通じて仲良くなることもあります。
通信制高校で生涯の友だちを見つけた人もいるので、あまり不安になる必要はないでしょう。
31. どんなカリキュラムがあるの?
高校を卒業するために必須な国語や数学などに加え、専門的な知識を学べるカリキュラムも用意されています。
在学中に国家資格を取得できる美容コースのほか、メイクやファッション、声優、漫画、プログラミングなどの専門コースも人気が高いです。
全日制学校にはない多彩なカリキュラムは、周囲よりも早いスタートが切れるとあって話題を集めています。
32. 制服ってある?絶対買わなきゃいけないの?
制服がある学校もありますが、多くの通信制高校は登校日数が少ないため制服がありません。
また制服があっても、購入・着用は自由なケースが多いです。
近年は週に何回も登校できる私立校が増えたため、「制服が欲しい」という声が高まり取り入れられるようになりました。
33. 自宅学習で勉強を理解できるか心配
通信制高校は自宅学習がメインになるため、自己管理を行い学習に取り組む必要があります。
必要な学習ができていないと、卒業までに何年もかかったり、中退してしまったりするケースも少なくありません。
自分なりの目標を設定し、それに沿ったスケジュールを立てて実行することが大切です。
学校では、学習に対する不安や悩みの相談にも応じてくれるので、先生と話しながら学習計画を立てるのもおすすめです。
通信制高校の卒業生のリアルインタービューについて詳し知りたい方は是非 「通信制高校に進学してよかった!通信制高校の卒業者にリアルインタービュー」を参考にしてみてください!
スクーリングについて
次に、通信制高校を卒業するために必要不可欠な「スクーリング」について、質問に回答していきたいと思います。
34. スクーリングって何?
通信制高校にはスクーリングという制度があり、学校に登校して先生から直接指導を受ける必要があります。
正式には「面接指導」と呼ばれており、学習の理解を深めたり、レポートの添削を受けたりするのが目的です。
スクーリング回数や内容は、学校や専攻コースによって異なります。
例えば、月に2回ほどの登校を求められる学校もあれば、年に1回3泊4日の泊まりがけでスクーリングとみなす学校もあります。
またスクーリングが一斉授業だったり個別指導だったりする他、体験学習をスクーリングカリキュラムにしている学校もあるため、自分に合った学校を選ぶことが大切です。
35. 人と接するのが苦手だけど大丈夫?
通信制高校の基本は自宅学習なので、人間関係を築くのが苦手な方でも通いやすいのが特徴です。
また通信制高校には小・中学校で不登校を経験していたり、起立性調節障害だったりする生徒も少なくないため、それぞれの症状や状態に対するサポートが充実しています。
36. スクーリングに行けないときは?
通信制高校を卒業するには、単位数に応じた時間のスクーリングが必要不可欠です。
しかし体調不良や事情によりスクーリングできない場合は、オンラインでの参加が認められるケースもあります。
37. スクーリングはどこでやってるの?
学校により異なりますが、全国に分校や学習センターを設けている場合は、最寄りの会場に行きスクーリングを受けます。
スクーリングが本校で行われる場合は、合宿型のスクーリングを採用していることが多いです。
学校によってスクーリングの方法が異なるため、よく確認してから高校を決めるようにしましょう。
38. 授業って何時間くらいやるの?
通信制高校では、「午前のみ」もしくは「午後のみ」で授業を行うケースが多いです。
また午前中は必須科目を学習して、午後からは専攻しているコースの授業を受けることもあります。
学校の開始時間は9時半以降が多いので、通勤ラッシュに合う心配も軽減されるでしょう。
レポート(添削指導)について
通信制高校の卒業条件にもあるレポートについて、よくある質問をまとめたのでご覧ください。
39. レポートって何?
レポートとは、学習の理解度を知るための手段として実施されている問題集のようなものです。
科目ごとにレポートを記入し、郵送やオンラインなどで提出します。
先生がレポートの添削を行い返送されてきますが、間違いが多いと再提出を求められることもあります。
テスト形式ではなく、参考書などを調べながら記入できるので、それほど難易度は高くないと感じている生徒が多いようです。
40. レポートを提出しないとどうなるの?
レポートが提出できないと、卒業に必要な単位が習得できず、卒業が危うくなってしまう可能性があります。
1単位ごとに2〜4枚のレポート提出が必須なので、1年間で25単位を取得する場合、「25単位×3レポート」と考えても年間75枚のレポートを提出する必要があります。
つまり1週間で1〜2枚はこなせるよう、学習のペースを確立させることが大切です。
41. レポートで分からないことがあったらどうする?
通信制高校では通信学習がメインですが、メールやオンラインを通じて質問することができます。
分からないことを放置してしまわないよう、積極的に質問して早めに問題を解決しておきましょう。
通信制高校には留年がないため、ついつい「来年履修すればいい」と、問題を先延ばしにしがちです。
その結果、なかなか卒業できない人もいますので、しっかりと自己管理する必要があります。
42. 勉強が苦手だけど大丈夫?
通信制高校では、勉強が苦手な人でもきちんとサポートしてもらえます。
中には、中学1年生の学習までさかのぼって教えてくれる学校もあるので安心です。
全日制高校のように、クラス全員が同じように学習を進めていくのではなく、学習の理解度によ応じてカリキュラムが組まれています。
サポート校とは
近年、通信制高校を確実に卒業するため、サポート校を併用する生徒が増えています。
ここでは、サポート校の仕組みや授業に関する質問をご紹介していきます。
43. サポート校って何?通信制高校との違いが知りたい
サポート校とは、通信制高校に通う生徒に対し、単位取得や卒業のためのサポートを行う学校です。
不登校や学力不振などが原因で学習が進みづらい生徒に向けて、学習支援やメンタルケア、プライベートの相談にも対応しています。
しかしサポート校は「高等学校」とは違い、3年間通っても高卒の資格は得られません。
必ず通信制高校への同時入学が必要になるため、学費も二重でかかることになります。
それでも一人ひとりに対するサポートが手厚いことから、サポート校を併用する生徒は増加傾向です。
44. サポート校にも入学試験ってあるの?
サポート校にも入試はありますが、学力テストはありません。
基本的に面接と書類選考のみで、学力テストがある場合も、学習の理解度を判断することが目的となっています。
45. サポート校の学費はどれくらい?
サポート校の初年度の学費は、20万〜100万円ほどと非常に幅があります。
その理由は、通学コースかネットコースか、大学進学コースかなどによって変わるからです。
通学コースも週1日か週5日かで、年間30万円ほど異なってきますので、通信制高校の学費と合わせると大きな出費になるでしょう。
また通信制高校と違い、国からの就学支援金を受けることはできません。
しかし学校によって奨学金制度を設けているサポート校もありますので、各サポート校に問い合わせてみるのがおすすめです。
46. サポート校の授業はどんな感じ?
サポート校は、より手厚いサポートを行うため、通信制高校よりも通学日数が多めになっているケースが多いです。
サポート校の授業では、一般的な学習を行うほか、ダンスや英会話、体験学習などさまざまな授業を提供しているところもあります。
また大学受験を検討している方に向けて、学習レベルや志望校に応じた指導を行っており、高い進学率を誇ります。
通信制高校を卒業した後の進路
通信制高校への進学を検討している方は、卒業後の進路も気になるところでしょう。
ここでは、通信制高校の卒業に関する質問に回答していきたいと思います。
47. 通信制高校から大学進学を目指せる?
文部科学省の調査をもとに、通信制高校の進路状況を作成しました。
通信制高校を卒業したあとの進路は、以下の通りです。
- ・専修学校(専門課程)進学者 ・・・ 22%
- ・就職者 ・・・ 19%
- ・大学等進学率 ・・・ 18%
- ・専修学校(一般課程)入学者 ・・・ 2%
- ・公共職業能力開発施設等入学者 ・・・ 1%
- ・その他 ・・・ 38%
全日制・定時制高校の大学進学率は54.7%ですので、比較すると低いことが分かります。
しかし通信制高校では公立と私立でも大学進学率が大きく変わり、公立が11.2%なのに対し、私立は19.1%と高くなっています。
その理由は、私立の方が学習や進学のサポートが手厚く、学校によっては「大学進学コース」を設けて受験に取り組んでいるからです。
大学進学を目指す場合は、専門的な学習サポートが必要になるため、進学率の高い学校を選ぶようにしましょう。
48. 通信制高校って就職に不利にならない?
結果から言うと、通信制高校に通っていたことが就職に不利になることはありません。
通信制高校も全日制と同じ高卒の資格が得られるため、「高卒以上」の条件を提示する求人に応募することができます。
また近年では、美容師や栄養士、地方公務員、トリマーなどの資格を在学中に取得できる学校も多いです。
卒業してすぐに戦力として働けるため、資格や経験を強みとしてアピールできるでしょう。
49. 進路指導は充実している?
進路指導の充実度に関しては、正直なところ学校により異なることが多いです。
進路に関して手厚いフォローを希望するなら、「卒業までのサポートが充実しているか」「直近の進学率や就職率はどうか」をみて判断しましょう。
またサポート校を利用して、よりきめ細かいサポートを受けるのもおすすめです。
50. 卒業するまでどのくらいかかる?
通信制高校を卒業するには、「3年以上の在籍」が必須です。
しかし自主学習という特性上、4年以上かかってしまうケースもめずらしくありません。
自己管理ができなかったり、期限までにレポートが提出できなかったりすると、必要な単位が足りずに卒業が延びてしまいます。
「学習のモチベーションを保つ自信がない」「自分でスケジュールを立てるのが苦手」という人は、フォロー体制が整った通信制高校を選ぶようにしましょう。
通信制高校には学校に行きたくなる魅力がたくさんある!
通信制高校の仕組みや学費、学校生活について、50の質問に対する回答をご紹介しました。
通信制高校に関する疑問や不安が、少しは解消されたでしょうか?
サポート体制や学費、専門コース、登校スタイルに関しては、学校によってさまざまな体制がとられています。
気になる学校は細かいところまで確認し、「自分に合った学校か?」「卒業できそうか?」などを吟味して選択しましょう。
通信制高校には、全日制や定時制にはない魅力的な授業やカリキュラムがたくさんあります。
分からないことや不安があれば入学前にしっかり解消し、楽しい学校生活が送れるよう準備を整えましょう。
おすすめの通信制高校ランキングついて詳し知りたい方は是非 「通信制高校おすすめランキング!失敗しない通信制高校選び」を参考にしてみてください!