司法試験は合格することができれば、弁護士、検察官、裁判官になることができる試験で難易度の高い国家試験となっています。
しかし、司法試験は仕組みや受験までの流れが複雑になっているのも特徴としてあります。
今回は司法試験の仕組みや流れなどについて詳しく紹介していくので、司法試験の受験を考えている方は参考にしてみて下さい。
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司法試験の仕組みは?
最初に司法試験の仕組みについて詳しく紹介していきます。
受験科目や、受験方式など司法試験の特徴となる部分を項目に分けてみていきます。
司法試験の受験の科目
司法試験の受験科目は法に関する知識全般なので、科目数はかなりの数があります。
科目は主に憲法・行政法・民法・商法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法の7つから構成されます。
また、憲法・行政法は公法系と呼ばれ、民法・商法・民事訴訟法は民事系となり、民事系・刑法・刑事訴訟法は刑事法という部類に括られています。
受験方法は?
次に受験方法について紹介していきます。
司法試験は「短答式試験」「論文式試験」「口述式試験」の3つから構成される試験ですが、それぞれ試験方法が違います。
試験名から予想がつく部分はありますが、「短答式試験」はマーク式で選択肢の中から正しいものを選ぶ形で、「論文式試験」は解答を記述するスタイルになります。
「口述式試験」は試験管からの質問に対して口頭で解答する試験となっていますが、合格率は90%を越えているのが特徴です。
試験はどこで受けられる?
司法試験はどこで受けれるのでしょうか?都心だけではなく、地方などでも会場の開設は行っているのでしょうか?
司法試験の試験会場は北海道札幌市・宮城県仙台市・東京都・愛知県名古屋市・大阪府大阪市・広島県広島市・福岡県福岡市となっています。
全国各地で試験を受けることが出来るので、自分の家から近いところを選択して下さい。
司法試験を受けるまでの流れは?
司法試験自体の概要や試験内容について紹介しました。
次に、司法試験の受験資格や日程などの受けるまでの流れについて見ていきます。
受験資格は?
司法試験を受けるには2種類の方法があります。
1つ目は法科学科大学院を卒業することで、司法試験の受験資格を得ることができます。
2つ目は司法予備試験を合格することです。
司法予備試験は特に受験の制限がないので誰でも受験することができますが、合格率は3~4%とかなり低くく難易度のかなり高い試験となっています。
司法試験の受験日程と各科目の受験時間は?
令和4年度の司法試験の試験日程は以下のようになっています。
5月11日(水) | 論文式試験 | 選択科目(3時間) 公法系科目第一問(2時間) 公法系科目第二問(2時間) |
---|---|---|
5月12日(木) | 民事系科目第一問(2時間) 民事系科目第二問(2時間) 民事系科目第三問(2時間) |
|
5月14日(土) | 刑事系科目(2時間) 刑事系科目(2時間) |
|
5月15日(日) | 短答式試験 | 憲法(50分) 民法(75分) 刑法(50分) |
「短答式試験」と「論文式試験」が約4日間に詰め込まれており、かなりタフな日程となっています。
また、受験時間も1科目2時間程度で1日で数科目の試験を行う必要があるので、さらにハードになっていることが分かりますね。
「口述式試験」は同年の11月に行われるので日数がかなり空いています。
司法試験の難易度は?
司法試験の仕組みや流れについてご紹介してきましたが、司法試験の難易度はどこからきているのでしょうか?
司法試験が難しいと言われる所以について見ていきます。
司法試験の合格率は?
司法試験の合格率は令和3年は48.3%。半分近くの受験者が受かっているので、一見合格率は高いと思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、司法試験を受験するには司法予備試験に合格するか法科大学院を修了しなくてはなりません。
司法試験を受けるまでがかなり困難で、さらに司法試験の対策が必要になるので、合格率で難易度を決めつけることはできません。
受験対策の難しさ
司法試験は「短答式試験」「論文式試験」の2つから構成される試験で、試験対策が複雑となっているのも司法試験の難易度が高い所以となっています。
特に「論文式試験」は最難関と言われ、問いに対して自分で解答用紙に記入するのですが、ここでは法的な知識ではなく相手に簡潔に伝える文章力も問われます。
また予備試験にはこの2つに「口述式試験」も加わります。
2023年度の司法試験の変更点は?
2023年度(令和5年度)から司法試験において変更される項目があります。
令和5年度の司法試験の変更内容について詳しく紹介していきます。
法科大学院在学中に司法予備試験の受験が可能になる
法科大学院を修了することで司法試験の受験資格を得ることができますが、在学中の司法試験の受験は原則としてできませんでした。
しかし、2023年(令和5年度)から法科大学院在学中でも司法試験の受験が可能になります。
今までは法科大学院の在学期間である2~3年は司法試験の受験ができなく、大きなタイムロスとなるケースが多くなっていましたが、変更によって解消されました。
法科大学院に進学して司法試験を目指しても在学期間のよる縛りはないので、法科大学院に通える方は2023年度から有利になりますね。
予備試験・司法試験の試験日程が変更になる
上記で説明したように、法科大学院在学中にも司法試験の受験が可能になったことで司法試験予備試験及び司法試験の日程も変更となります。
通常であれば、5月に司法予備試験短答式試験、7月に司法予備試験論文式試験、10月に予備試験口述式試験、翌年の5月に司法試験という日程になっていました。
2023年度(令和5年度)からは、通常の日程より二か月後倒しになり、7月に司法予備試験短答式試験、9月に司法予備試験論文式試験、1月に司法予備試験口述式試験、翌年の7月に司法試験に変更になりました。
受験スケジュールを従来の試験日程で組んでいると、学習ペースが乱れてしまう可能性があるので、2023年度の受験を考えている方は学習計画の見直しが必要になってきます。
7月12日(水) | 論文式試験 | 選択科目(3時間) 公法系科目第一問(2時間) 公法系科目第二問(2時間) |
---|---|---|
7月13日(木) | 民事系科目第一問(2時間) 民事系科目第二問(2時間) 民事系科目第三問(2時間) |
|
5月15日(土) | 刑事系科目(2時間) 刑事系科目(2時間) |
|
5月16日(日) | 短答式試験 | 憲法(50分) 民法(75分) 刑法(50分) |
短答式と論文式試験の具体的な内容は?
司法試験は「短答式試験」と「論文式試験」、「口述式試験」の3つの試験から構成される試験となっています。
ここでは難関項目と言われる「短答式試験」と「論文式試験」について科目や配点などの詳しい情報を詳しく紹介していきます。
短答式試験の具体的な内容は?
短答式試験の最初の難関試験として「短答式試験」があり、出題項目は刑法・民法・刑法の3科目が出題されます。
問題数や配点や試験時間を以下の表にまとめてみました!
科目 | 問題数 | 配点 | 試験時間 |
---|---|---|---|
憲法 | 20問~25問 | 50点満点 | 50分 |
民法 | 30問~38問 | 75点満点 | 75分 |
刑法 | 20問~25問 | 50点満点 | 50分 |
短答式試験では7割以上得点することができれば合格する可能性は高くなっています。
論文式試験の具体的な内容は?
司法試験の最難関試験と言われている「論文式試験」の試験内容は名前の通り論述試験となっています。
論文式試験は公法系科目、民事系科目、刑事系科目の3つと選択科目の4つの教科から構成される試験です。
論文式試験の配点や試験時間は以下のようになっています。
科目 | 配点 | 試験時間 |
---|---|---|
公法系科目(憲法・行政法) | 200点満点 | 1問につき2時間 |
民事系科目(民法・商法・民事訴訟法) | 300点満点 | 1問につき2時間 |
刑事系科目(刑法・刑事訴訟法) | 200点満点 | 1問につき2時間 |
選択科目 | 100点満点 | 3時間 |
論文式試験は、一定基準に満たさない科目があるとその時点で不合格になってしまうので、どの科目もまんべんなく学習するようにしましょう。
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司法試験の仕組みや流れについてご紹介してきましたが、司法試験は教科数も多く受験日程などもハードとなっています。
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司法試験の仕組みや流れについてまとめ
今回は司法試験の仕組みや、受験までの流れについてご紹介してきました。
司法試験は受験期間も長く、肉体的にも疲れる上に、受けるまでの道が長くなっていますね。
また、難易度もかなり高い試験であるため、独学では厳しいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
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