「社会人でも働きながら法科大学院(ロースクール)に通える?」と、仕事と勉強の両立が可能か疑問に思う社会人の方は多いのではないでしょうか。
結論、社会人でも働きながら法科大学院(ロースクール)に通えます。
法科大学院は全日制だけでなく、夜間のロースクールもあるのです。
この記事では、社会人も夜間通学が出来る法科大学院(ロースクール)を紹介します。
夜間のロースクールのメリット・デメリットもあわせて紹介しているので、ぜひ最後まで読んでください。
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夜間通学の出来る法科大学院(ロースクール)3選
日本にはさまざまな法科大学院(ロースクール)がありますが、その中でも夜間に通える法科大学院(ロースクール)は以下の3つしかありません。
過去には福岡大学も受講者を募集していましたが、2024年以降新規入学者の受け付けを停止しています。
- 筑波大学法科大学院
- 日本大学法科大学院
- 琉球大学法科大学院
以下で詳しく解説していきます。
社会人のロースクール(法科大学院)受験は難しい?働きながら通える通信・夜間のコースや受験方法を解説
筑波大学法科大学院
入学金 | 入学料:282,000円(2024年4月現在) 授業料(年額):804,000円(2024年4月現在) |
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在籍年数 | 2~3年 |
入試形式 | 法学未修者コース:一次試験は筆記試験、二次試験は口述審査と書類審査 |
住所 | 東京都文京区大塚3-29-1 |
筑波大学法科大学院は、夜間・土曜に開講している社会人向けの大学院です。
ICTを活用したオンラインでの授業開講もしており、地方在住や頻繁に通学できない方でも通学しやすいメリットがあります。
講義だけではなく、少人数のクラス形式の授業もあるため、学習内容に即した教育サポートを受けられるのもポイント。
筑波と名前はついていますが、筑波大学法科大学院のみ、東京都にキャンパスを置いています。
東京メトロ丸の内線茗荷谷駅から徒歩3分の立地にあります。
日本大学大学院法務研究科
入学金 | 入学料:310,000円(施設設備資金・校友会費等) 授業料(年額):1,090,000円 |
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在籍年数 | 2~3年 |
入試形式 | 法学未修者コース:一次試験は筆記試験、二次試験は面接と書類審査 |
住所 | 東京都千代田区神田三崎町2-3-1 |
日本大学大学院法務研究科は、日本大学の法学部専門の大学院です。
法学既修者でも法学未修者でも出願できるため、これから司法試験にチャレンジしてみたいと考えている方におすすめです。
法学既修者の場合2年制、法学未修者の場合3年制のカリキュラムが用意されているため、ある程度の時間をかけて司法試験にチャレンジできるのもポイント。
法学既修者の場合、憲法・民法・刑法の論文式試験と面接及び書類審査で試験を受けられます。
また法学未収者で外部から受験する場合、小論文・面接及び書面審査で試験を実施します。
合格難易度の高い司法試験でも例年12~20名程度の合格者を輩出しているため、狭き門ではありますが充実した学習内容で夜間でも法律についての知識を身に着けられます。
琉球大学法科大学院
入学金 | 入学料:310,000円(施設設備資金・校友会費等) 授業料(年額):1,090,000円 |
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在籍年数 | 2~3年 |
入試形式 | 法学未修者コース:一次試験は筆記試験、二次試験は面接と書類審査 |
住所 | 東京都千代田区神田三崎町2-3-1 |
琉球大学法科大学院は沖縄県で唯一設けられている法科大学院(ロースクール)です。
他の法科大学院と比較して、多様性やグローバルな風潮に重きを置いています。
また他の大学と異なり、授業料免除制度や奨学金制度が充実しているのもポイントです。
- 成績優秀者授業料免除制度
- 経済的困窮者の入学料および授業料免除制度
- 鎌倉フェローシップ・沖縄法科大学院(ロースクール)奨学金
- 当山フェローシップ・琉球大学法科大学院所湯額金
- 琉球大学後援財団奨学事業「琉球大学学生支援奨学金
- 日本学生支援機構奨学金
また、通常2年から3年で卒業するのが一般的ですが、琉球大学法科大学院では、有職者・育児出産等やむを得ない理由がある場合最大6年まで履修期間を延ばすことが可能です。
授業料総額は3年履修時と同じ金額ですので、長期間在学することになっても支払い金額の総額は変わらないため安心です。
夜間通学できる法科大学院(ロースクール)に通うメリット
夜間通学できる法科大学院に通うメリットは、以下の通りです。
- 平日夜間と土曜日に授業が受けられる
- 未履修者でも学習できるコースがある
以下で詳しく解説していきます。
法科大学院(ロースクール)入試の合格率・難易度とは? 入試倍率や合格者数を紹介【最新】
平日夜間と土曜日に授業が受けられる
平日夜間と土曜日に授業を開講しているので、働きながらでも十分に法律についての学習を進めることが可能です。
通常の法科大学院の場合、平日の昼間に授業が開講されますが、夜間であれば仕事が終わったタイミングで授業に参加できます。
自分の都合に合わせて授業に参加できるので、忙しい社会人でも司法試験受験に向けて行動できるのがポイントです。
未履修者でも学習できるコースがある
法科大学院(ロースクール)では、未履修者でも学習できるコースを設けているところもあります。
これまでの学習経験を問わずに、入試成績のみで入学できるので、実力を元に判断してもらえます。
夜間通学できる法科大学院(ロースクール)に通うデメリット
夜間通学できる法科大学院に通うデメリットは、以下の通りです。
- 夜間開校だからと学費が安くなるわけではない
- 夜間開校している大学院が少ない
- 仕事との両立が難しい
以下で詳しく解説していきます。
夜間開校だからと学費が安くなるわけではない
夜間通学できる法科大学院だからといって、学費が極端に安くなるわけではありません。
取得する予定の単位数や施設利用費、教材費等で学費が決められるので、費用を抑えるために法科大学院を選ぶのであれば経済的とは言えないでしょう。
ただし一部の法科大学院では、事情があれば長期在学に加えて学費の納入も分割できるところがありますので、一度に支払う金額を抑えたいのであれば利用してみてください。
夜間開校している大学院が少ない
夜間開校している大学院が少なく、進学先の選択肢が狭まるのも夜間通学できる法科大学院のデメリットです。
進学先の選択肢が少ないと、通学範囲・学費・合格率など複数要素で進学先を比較できません。
法科大学院自体が国内でも少ないので、選択肢が少なくなることで希望条件とは異なる進学先を選択せざるを得ないこともあります。
仕事との両立が難しい
夜間の法科大学院に通うために仕事と両立しなければなりません。
しかし夜間に授業が開かれているといえど、1限目の授業開講時間は一般的には18時ごろからであることが多いです。
そのため仕事の進捗具合によっては、仕事とうまく両立できない可能性があります。
夜間の法科大学院(ロースクール)通学が難しいなら予備試験ルートでの受検も検討しよう
夜間の法科大学院の通学が居住地の都合や時間的な都合で難しい場合は、予備試験ルートでの受検も検討しましょう。
司法試験に挑戦するためには一般的に法科大学院にて所定のカリキュラムを習得することが求められます。
しかし法科大学院に通わなくとも、司法試験予備試験に合格すれば司法試験の受験資格が得られます。
予備試験とは法科大学院修了者と同等の学力や実務能力があるかをはかる資格で、経済的にも時間的にも負担なく司法試験に挑戦できる方法です。
しかし予備試験は例年合格率が3~4%程度と非常に難易度が高い試験としても知られています。
ところがその後の司法試験の合格者の内訳をみてみると、法科大学院(ロースクール)出身の受験者よりも予備試験合格者の方が合格率が高い傾向にあります。
予備試験の合格は非常に難易度が高いですが、出題内容もその後に控えている司法試験に似ています。
今後のことを考えるのであれば、予備試験ルートでの受検も検討してもいいかもしれません。
法科大学院に行かずに合格可能?予備試験の難易度の高さを解説!
自分のペースで学習したいなら予備試験対策の通信講座もおすすめ
法科大学院(ロースクール)ではなく予備試験コースから自分のペースで学習を進めたいのであれば、予備試験対策の通信講座を受講するのもおすすめです。
法科大学院とは異なり通学する必要がなく、自分のペースで学習を進められるので、仕事をしながらでも十分に対策が可能です。
その他にも、以下の特徴があります。
- 最短合格を目指した凝縮されたカリキュラムを受けられる
- オンラインで講師に添削・アドバイスを依頼できる
- 予備校や法科大学院(ロースクール)に通うよりも学費が安い
以下で詳しく解説していきます。
司法試験・予備試験の通信講座・予備校おすすめランキング9選!料金費用の安さ・人気・評判を徹底比較【最新】
最短合格を目指した凝縮されたカリキュラムを受けられる
予備試験対策の通信講座は、最短合格を目指した凝縮されたカリキュラムを受けられます。
一般的に、合格したい年度までのカリキュラムを選択して、合格目標年度に向けて日程が細かく組まれたカリキュラムをこなしていくことになります。
大学院で学習することになれば、授業で受けた内容は確かに司法試験対策には重要なものではありますが、合格を目指すために効率的であるとはいえません。
最短合格を目指した凝縮されたカリキュラムで、司法試験予備試験の対策を進めることが可能です。
オンラインで講師に添削・アドバイスを依頼できる
予備試験対策の通信講座では、オンラインで講師に添削・アドバイスを依頼可能です。
法科大学院での授業の場合、担当の教員に授業中や授業終了後に質問をしに行く時間のみですので、自宅での学習時間中には担当教員に質問ができません。
一方で通信講座の場合、すべてオンラインで対応してもらえるので、質問事項があれば好きな時間に連絡することが可能です。
また回答内容の添削も依頼できるので、模試や試験対策で不安なことがあっても安心です。
予備校や法科大学院に通うよりも学費が安い
予備校や法科大学院に通うよりも学費が安いのも、司法試験予備試験対策の通信講座を活用するメリットです。
予備校や法科大学院に通う場合、年間でも学費が100万円をこえることがほとんどです。
通進講座の場合、目標年度に向けてのコースで選択出来るので、他の学習手段よりも学費が安くなる傾向にあります。
予備試験合格を目指すならアガルートがおすすめ
アガルートでは、予備試験合格に向けた通信講座を多数用意しています。
現在の法学関連の習熟度別に組まれているカリキュラムを選択し、自分に最適なスピードで学習を進められます。
映像学習やテキストで不明な点があれば、担当の教員に質問すれば回答してくれるので、安心です。
実際にカリキュラムを受講する・申し込む前には、アガルートの専門の担当者と面談が可能です。
現状の状態で受講できるカリキュラムがあるのか、予算にあうコースはあるかなど、様々な視点からサポートしてくれます。
また、コースにもよりますが合格した際の特典として、受講料のキャッシュバックを行っていることも。
割引キャンペーンも定期的に開催されているので、司法試験へのチャレンジや予備試験へのチャレンジを検討しているかたは是非利用してみてほしい通信講座です。
アガルートの予備試験最短合格カリキュラムとは?特徴や評判を紹介
夜間でも通える法科大学院(ロースクール)を探して働きながら司法試験合格を目指そう
法科大学院(ロースクール)は一般的に平日の昼間に開講されていることが多いですが、中には社会人向けに夜間に開講している法科大学院(ロースクール)もあります。
体系的に司法試験に向けた知識を学べるため、これから司法試験へのチャレンジを検討している方におすすめです。
しかし夜間の法科大学院は、全国的に見ても学校数が少ないのが難点です。
金銭的・時間的・位置的に夜間の法科大学院へ通うのが難しいのであれば、専用の通信講座に通うことも検討してみましょう。
別角度から司法試験にチャレンジできることもあります。