近年のいじめ・不登校児童生徒の増加問題により校内でのカウンセリングの需要が増え、スクールカウンセラーの全公立学校の配置化、スクールソーシャルワーカ―の必要性が高まってきました。
スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーの違い、お仕事内容はそもそも何でしょうか?資格はどうやって取れるの?それぞれのやりがいは?
そんな疑問にお答えします。
スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーの違いって?
いじめ問題、不登校問題、非行等の教育問題が複雑化しており、学校や教員だけで対処しきれません。
そのような教育問題を解決するために、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーという仕事が始まりました。
スクールカウンセラーのお仕事
スクールカウンセラーは、生徒の心の問題に耳を傾けて解決するお仕事です。
児童生徒の心の問題、悩みに対して、臨床心理の専門的知識から対処をするお仕事であり、スクールカウンセラーという仕事を持つ人の8割以上が臨床心理士という資格を持っています。
主な仕事内容
・児童生徒への相談・助言
・教職員への助言・相談・協議
・保護者や関係機関との連携
・研修やストレスマネジメント等予防的対応
スクールカウンセラーは非常勤として週2日ほど学校に駐在し、いじめに遭っている生徒や不登校生徒などの心の闇に向かい合います。
問題解決のために教員や保護者、関係機関との連携しつつ子どもの悩みを解決します。
相談室にこもり、悩みのある生徒が相談室にきた際に対応するというイメージを持たれているスクールカウンセラーですが、近年では積極的に授業に一緒に参加したり、給食を一緒に食べたり、休み時間に一緒に遊んだりなどをして、児童・生徒との交流を深めるような場を与えられる学校も増えてきています。
それにより児童・生徒が心を開きやすくなり、悩みを打ち明けてくれるということもあります。
スクールカウンセラーは児童・生徒に寄り添うことのできる仕事であると言えるでしょう。
スクールソーシャルワーカーのお仕事
スクールソーシャルワーカーは悩みを抱えている生徒を取り巻く周りの環境を整える役割を担っています。
学校や教育事務所を中心として、児童相談所や医療機関、行政など協力して生徒の問題を解決する福祉専門職でもあります。
主な仕事内容
・家庭環境についてのヒアリング
・保護者に経済状況・社会保障・生活保護などの相談
・教職員や関係機関との連携
例えば、学校に来ておらず不登校気味になっている生徒がいるとします。もしかしたら両親が働けない状況にあり、学校にも行けないという状況かもしれません。
貧困家庭であれば生活保護を勧める等、スクールソーシャルワーカーは社会的に環境を整備することを手助けすることが出来ます。
それぞれのお仕事の連携はあるの?
スクールカウンセラーは、児童・生徒に寄り添い、抱えている悩みを軽くする、また一緒に解決していくことが仕事となります。
一方スクールソーシャルワーカーは、スクールカウンセラーや教員などから、家庭的に環境の面で問題を抱えている生徒の相談を受け、学校に派遣される形で解決の手立てをします。
つまり、スクールカウンセラーは生徒の心に寄り添い精神面で支える、スクールソーシャルワーカーは実際に生徒を取り巻く環境を変える手助けをするのが主な仕事と言えるでしょう。
それぞれの仕事の役割を分かった上で、生徒の問題を心理的・環境的な面でアプローチするのがお互いの役割になります。
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スクールソーシャルワーカーの資格取得
スクールソーシャルワーカーとしての資格があるわけではありません。
スクールソーシャルワーカーは主に社会福祉士や精神保健福祉士の資格を持っている方が多いです。
では、社会福祉士にはなるには?を見ていきましょう。
スクールカウンセラーになるには?はこちらから
スクールソーシャルワーカーの代表的な資格:社会福祉士
福祉系の4年生の大学や専門学校もしくは養成施設などで社会福祉士として必要な知識を学び、社会福祉士の国家試験を合格すると、日本ソーシャル教育学校連盟が認定するスクールソーシャルワーク教育課程を修了します。
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社会福祉士やスクールソーシャルワーカーは、知識も必要ですが現場での実務の経験も必要になります。
社会福祉士の国家試験の合格率は例年30%弱。1年に1回2月上旬実施。
スクールソーシャルワーカーの代表的な資格:精神保健福祉士
精神保健福祉士になるには、福祉系の4年制大学や専門学校で国家試験に必要な指定科目を学び、国家試験に合格するということが一般的なようです。
精神保健福祉士の国家試験の合格率は約60%前後。1年に1回2月上旬実施。
スクールソーシャルワーカーの就職先、求人情報はどこに?
スクールソーシャルワーカーの就職先は、それぞれの自治体になります。
求人は各自治体のホームページや、日本ソーシャルワーク教育学校連盟のホームページから参照すると良いでしょう。
勤務形態は非常勤が多いですが、これからの予算措置や人材育成によっては常勤の自治体の嘱託社員も期待できるでしょう。
通信でもスクールソーシャルワーカーになれるの?
スクールソーシャルワーカーになる社会福祉士や精神保健福祉士は通信過程で必要科目を学ぶことが出来ます。
1年以上必要科目を学んだあと、それぞれの国家試験を受験することが出来ます。
また、通信講座などで心理カウンセラーの講座を受講するという方法もあります。
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スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーのお給料の違い
どちらとも非常勤という雇用形態が多いですが、気になるそれぞれの給料をまとめました。
給料は自治体によって異なりますので、求人は各自治体のホームページでご覧ください。
スクールカウンセラーのお給料
時給3000円~5000円
1日4時間勤務 週2回もしくは
1日8時間勤務 週1回 非常勤勤務
時として、複数の学校を受け持つこともあるそうです。
スクールソーシャルワーカーのお給料
時給2500~5000円
1日7時間勤務 週1回または週2回 非常勤勤務
月給約20万円
1日7時間勤務 週4回 自治体からの嘱託職員として勤務
年収約300万円~600万円
配属先によっては、市の嘱託職員の中でも最も待遇が良い職業と言われることもあるようです。
必要な人材を集めるために時給を例年よりアップしている自治体も少なくないです。
それくらい今教育現場に必要とされている職業であると言えるでしょう。
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それぞれの将来性・やりがい
スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーのお仕事はそれぞれ違いますが、どちらとも「子どもの成長のために」というのは違いありません。
それぞれのやりがい、将来性についてまとめました。
現状・将来性
スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーは雇用形態としては非常勤勤務で1年契約が多いです。そのため安定性は今ひとつかもしれません。
一つの仕事で生計を立てるのではなく、仕事を掛け持ちをしていたり、勤務校を掛け持ちしていたりする人もいます。
しかし最近では、文部科学省は全公立中学校にスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを配置する方針を掲げ、予算の整備も徐々に整ってきているようです。
現状の深刻化している教育問題を解決するには、重要な職業であります。
やりがい
スクールカウンセラーは子どもの心の問題を解決するために、スクールソーシャルワーカーは子どもの取り巻く環境の問題を解決するために、尽力するお仕事であります。
「子どもたちの話を直接聞き、子どもたちの側で支える。」
様々な悩みを抱えた子どもたちにとっても、話をちゃんと聞いてくれる専門的な知識を持った大人がいることで、安心することが出来ますし、笑顔を取り戻すことも出来るでしょう。
子どもたちの成長を共に応援することが出来るのはこれらのお仕事のやりがいでもあります。
また、副業が可能となっているため、教育現場に関わりたいけど他にもやりたいことがある、という人にとっても、時間を有効活用できる人気の職業と言えるでしょう。
スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカー|まとめ
近年、教育問題が深刻化・複雑化してきています。また教員が多忙のなか、子どもたちの悩みに耳を傾けるのは大変なことでしょう。
教務や雑務に追われてなかなか子どもたちに向き合う時間を取れない教師が多いのが現状です。
ですがスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーは、専門的な知識を持ってその子どもたちの悩みに耳を傾け、対処することが出来るお仕事であります。
「子どもたちの成長のために働きたい。」そのように考えている人は向いていると思います。
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