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治験コーディネーターになるには?仕事内容や年収も解説!

更新日:2021-05-08

治験コーディネーターになるには?仕事内容や年収も解説!

治験コーディネーター(CRC / Clinical Research Coordinator)とは、治験責任医師や治験分担医師の指示のもと、治験がスムーズに進むようにサポートをおこなう職業です。

今回は治験コーディネーターになるにはどうすればよいのか?取得しておくべき資格や仕事内容、難易度や年収について解説します。

治験コーディネーターは看護師薬剤師などの医療系資格を持っておくと有利とされています。

治験って何?

治験って何?

治験コーディネーターになるには、まず治験について詳しく知っておく必要があります。

「治験」とは、薬の安全性を確認するためにおこなわれる「臨床試験」のことです。

一般的な患者さんに使ってもらうには、効果と安全性を確認し、厚生労働省から薬としての承認を受けなければいけません。

治験は病院(「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」で定められた要件を満たす病院)でおこなわれ、第I相試験・第II相試験・第III相試験の3つのステージに分かれています。

治験コーディネーターの仕事内容

治験コーディネーターの仕事内容は医療機関や治験の内容によって異なりますが、ここでは代表的な業務内容の例を解説します。

治験開始前…治験業務フローや計画書の作成、被験者とのやり取りをおこないます。

治験開始後…診察・検査の立ち会い、コンプライアンスの確認、同意説明の補助や報告業務をおこないます。

他にも、治験に関連する部門や機関との連絡・調整作業や監査の対応など、働く医療機関によって業務内容は多岐に渡ります。

治験コーディネーターになるには?

治験コーディネーターになるには、どのような人に適正があり、どのような進路を進めば良いのでしょうか。

こんな人が向いている

治験コーディネーターはその名の通り、人と人とをコーディネート(調整する)するのが役目です。

治験コーディネーターは、患者さんに対して治験の説明を行うだけでなく、患者さんの相談相手となったりするなど医師と患者さんの間に立ってコミュニケーションを取ることが仕事内容に含まれています。

そのため、人並み以上に他人とのコミュニケーションが発生する仕事でもあります。

以上の理由から、治験コーディネーターになるにはコミュニケーション能力が必須なのです。

また、周りの人から信頼される人間性も養っておくと良いでしょう。

難易度はどのくらい?

治験コーディネーターになるには、特別な資格は必要ありません。しかし、医療業務や医薬品にまつわる知識が必須です。

そのため看護師薬剤師臨床検査技師などの医療関係の仕事を経験してから治験コーディネーターへキャリアチェンジするのが良いとされています。

その点を考慮すると、難易度は決して易しくないと言えるでしょう。

進むべき進路は?

前述のとおり、治験コーディネーターになるには資格は必須で無いため、未経験でもチャレンジできる仕事です。

ただし、医療系の知識が無ければ治験コーディネーターとして就職するのは困難かもしれません。

そのため、医療系の知識を身につけられる大学や専門学校へ進んでおくと就職する際に有利になるでしょう。

働く上で役立つ資格は?

患者さんとコミュニケーションを取ることに長けている「看護師」、薬剤の基礎知識を持つ「薬剤師」、検査値について知識を持つ「臨床検査技師」の資格を持つ人は、治験コーディネーターとしての就職が有利になるだけではなく、実務をおこなう際に重宝されるでしょう。

現場で評価され、治験コーディネーターとしてより高収入を得るためには、上記のような資格を取得しておくと役立ちます。

また、治験コーディネーターの資格として「日本SMO協会 CRC公認試験」「日本臨床薬理学会 日本臨床薬理学会認定CRC制度」「SMOネットワーク協同組合 SMONA公認CRC試験」があります。

受験資格に治験コーディネーターの実務経験が必要なものもあるので、治験コーディネーターとして就職した後に受験を検討すると良いでしょう。

年収について

治験コーディネーターの平均年収は、約350~400万と言われます。

転職する場合は前職の職業によって年収が変わることもあり、元薬剤師の方だと高給になる傾向にあるようです。

勤め先が病院なのか、企業なのかによっても待遇は異なるため、高収入の治験コーディネーターになるには慎重に下調べしたほうが良いでしょう。

基本給に加えて、出向する仕事が発生した場合はCRC手当(外勤手当)が支給される会社もあります。また、CRC認定資格の取得者は資格手当が支給される場合もあります。

どのような会社に就職する?

治験コーディネーターの就職先

活躍できる治験コーディネーターになるには、大きく分けて二つの選択肢があります。

業務内容に大きな違いはありませんが、働き方などが異なります。

日本SMO協会に所属する

SMO(Site Management Organization:治験施設支援機関)に治験コーディネーターとして所属し、病院などの治験をおこなう医療機関・施設へ派遣される働き方です。

教育制度が充実しており、勤務先によって求められるものが異なる場合もあるため、治験コーディネーターとしてのスキルを確実に磨くことができます。

病院や製薬会社に所属する

病院や製薬会社に勤める場合、勤務地が固定されているのがメリットの一つです。

すでに看護師や薬剤師として働いている人が、その施設で治験コーディネーターを兼任する場合が多いようです。

院内の人間として仕事ができるため円滑に進められやすいのですが、院内のCRCは非常勤だったり契約社員での雇用が多かったりするので、その点は気をつけましょう。

治験コーディネーターについてのまとめ

治験コーディネーターになるにはどのような進路を歩めば良いのかについて、仕事内容や難易度、年収に関してまとめました。

治験コーディネーターは患者さんの元へ新しい新薬が届くきっかけとなる職業でもあります。

やりがいは十分ですが、簡単になれるような職業ではないことも確かです。

治験に関する書籍が多数出版されていますので、まずはそれらを読むなどして、治験について知識を深めると良いでしょう。