三菱ケミカル株式会社は2017年に旧三菱化学・旧三菱樹脂・旧三菱レイヨンの3社が統合して発足した企業であり、機能商品や機能素材を主に扱っています。
三菱というと、名前だけならおそらくほとんど全ての方が知っているであろう大企業ですよね。
今回はそんな三菱ケミカル株式会社の気になる年収について、管理・総合・製造といった職種別から高卒・大卒といった学歴による差に至るまで様々なデータをもとに調査した結果を詳しく紹介していきます。
三菱ケミカル株式会社の平均年収
冒頭にも触れたように三菱ケミカル株式会社は三菱ケミカルホールディングスグループの子会社であり、個別の有価証券報告書がありません。
そのため、以下は三菱ケミカルホールディングスのものを参考にしています。
平均年収はなんと1,000万円超
〈三菱ケミカルの平均年収の推移〉
2016年 | 1,099万円 |
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2017年 | 1,145万円 |
2018年 | 1,440万円 |
2019年 | 1,738万円 |
2020年 | 1,165万円 |
引用:【三菱ケミカルの年収】常に1000万越え?職種別にご紹介
過去5年間だけでも平均年収1,000万円以上を下回ったことはなく、常に1,000万円以上を維持し続けていることがこの表から分かります。
ですがよく見てみると、2020年度の平均年収が前年度に比較し約570万円ほど低くなっている点が気になります。
これについては自動車関連製品の生産・販売数の低迷、中国の景気悪化を受けた原料需要の減少などが原因として考えられます。
もし将来的に景気が回復すれば、それに伴って業績も徐々に回復していくはずです。
今後の経済動向に期待したいですね。
業界競合他社との比較
以下では三菱ケミカルが属する化学メーカー業界の競合他社として「住友化学」「三井化学」「昭和電工」「東ソー」「旭化成」の5社をピックアップし、これらの年収と三菱ケミカルの年収を比較していきます。
三菱ケミカルの年収は業界内でも圧倒的に高い
三菱ケミカルと業界最大手化学メーカー5社の年収は表の通りです。
三菱ケミカル | 1,166万円 |
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住友化学 | 890万円 |
三井化学 | 848万円 |
昭和電工 | 815万円 |
東ソー | 806万円 |
旭化成 | 769万円 |
引用:三菱ケミカルの年収は1,166万円!大手化学メーカーの年収を比較
三菱ケミカルの年収が1,166万円と唯一1,000万円を超えており、業界内で飛び抜けて年収が高いことがこのデータから明らかです。
この中では年収が2番目に高い890万円の住友化学とも約280万円という大差をつけており、また年収が最も低い769万円の旭化成とはなんと約400万円もの差があります。
400万円というと人によってはまるまる年収に値する額ですよね。
同じ業界にも関わらず年収にこれほどの額の差が存在するのは驚きです。
職種・学歴・年代別に調査
三菱ケミカルの年収がどれほど高いか理解できたところで、今度は職種・学歴・年代など様々な側面から年収を見ていきましょう。
前提として、三菱ケミカルは年功序列です。
そのため年齢が上がるにつれて年収が高くなるように設定されています。
職種別の差は約10〜60万円程度
現役社員や元社員の口コミなどを参考に算出したデータによると、職種別の平均年収は以下の通りです。
- 営業職:554万円
- 企画・事務・管理職:607万円
- エンジニア職:611万円
- 医薬・化学・食品等専門職:617万円
これによると、専門職の平均年収が617万円と最も高いことが分かります。
営業職の年収が最も低い554万円と600万円を下回っています。
三菱ケミカルの年収は職種だけではなく他の要因によっても差が生まれるため、ここでのデータはあくまで参考程度に捉えてください。
学歴が年収に与える影響は大きい
続いて、最終学歴による年収差について見ていきます。
以下は、三菱ケミカルの学歴別初任給(月給)になります。
- 博士:28万9200円
- 修士:24万3500円
- 学士:20万8200円
- 高専:20万8200円
高専と学士はどちらも20万8200円と同額ですが、博士はそれを約8万円上回る28万9200円に設定されています。
ひと月で8万円なので、1年で約100万円の差が生まれることになります。
別のデータも参照してみます。
以下は、最も年収差が出やすいとされる50歳の社員の年収を比較したものです。
- 大卒:1,781万円
- 短大卒:1,522万円
- 高卒:1,295万円
高卒の年収が1,295万円であるのに対し、大卒の年収は1,781万円と約500万円も高くなっています。
1年でこれだけの差ですから、長年勤め続けることを考えると生涯の収入に何千万円という単位で差が生まれるとも予測できます。
最終学歴が年収に与える影響はかなり大きく、軽視できるものではなさそうです。
年功序列のため年代による年収差は大きい
三菱ケミカルの年代別の年収について見ていきましょう。
それぞれの年代の平均年収は以下の通りです。
- 20代:360〜1,000万円
- 30代:1,060〜1,200万円
- 40代:1,230〜1,500万円
- 50代:1,500〜1,600万円
- 60代:980〜1,600万円
まず20代前半のうちは約360万円〜と一般企業の平均とそれほど大きな差はありませんが、20代後半になってくると約1,000万円近くになり、一般企業の倍かそれ以上の年収になります。
これが30代、40代になるにつれ約200〜300万円ほど年収がアップしていき、50代になると約1,500〜1,600万円と一般の3〜4倍の額を稼ぐことが可能になります。
60代の年収は最低が約980万円〜と50代に比べるとかなり下がっているようですが、それでも1,000万円近くの年収を維持することが可能であることが分かります。
50代が年収アップのピークとはいえ、60代になりあまり出世しなくてもこれほどの年収が稼げることを考えると三菱ケミカルは長く勤めやすい企業と言えるのではないでしょうか。
また三菱ケミカルは残業時間を管理し、働いた分残業代が支給されるようなシステムが整備されています。
フレックスタイム制度やテレワーク制度、裁量労働制度といった諸制度の他、月々の子供手当、家賃補助といった諸手当など福利厚生も充実しており有給の取りやすさなども社員に評判のようです。
これほど年収が高いと、蓋を開けてみたら実は残業の多いブラック企業なのでは…とつい疑ってしまいがちですがそのようなことはなく、プライベートとのバランスの取れた働き方ができる企業だと言えるでしょう。
まとめ
ここまで三菱ケミカルの年収について様々な切り口から見てきました。
いかかでしたでしょうか。
一般企業との比較のみならず、同じ業界の競合他社と比較してもなお三菱ケミカルの年収はかなり高いということが理解できたと思います。
いち企業としてだけでもこれほどの高年収の三菱ケミカルですが、さらに企業内においても職種や学歴による収入差がそれなりの額として存在します。
加えて年功序列制度であることを考慮すると、生涯年収で見れば同じ企業に勤めているにも関わらずかなりの格差が生まれると考えられまね。
ですが様々な制度や手当が用意され福利厚生面は他企業と比べても充実しており、残業は少なからずあるものの働いた分だけ給料がちゃんと支給されるようシステムを導入し徹底管理されています。
三菱ケミカルの社員を大切にする姿勢が感じられますね。
これらを踏まえると、三菱ケミカルは働きやすい環境が整っており長く働けば働くほど年収も増えていくため、同じ企業で長く働き続けたい方にとっては最適な環境と言えるのかもしれません。
三菱ケミカルに就職・転職を考えている方や三菱ケミカルについて知りたい、興味がある、という方々にとってこの記事が少しでもお役に立てたなら幸いです。
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。