行政と市民の仲介役として、行政機関に提出する10,000種類以上の書類の作成や申請を代行する法的書類作成のプロフェッショナルである行政書士。
「行政書士の志望動機の例文を見たい」
「志望動機の内容が少し不安、、」
このような悩みや要望を持っている方は多いのではないでしょうか?
この記事は行政書士事務所に就職したい方に向けて行政書士の志望動機の書き方を解説し、参考となる例文も載せていきます。
また、未経験(新卒・異業種からの転職)の場合の例文も掲載していますので、履歴書の準備の参考にしてみてください!
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行政書士の就活・転職の実情
志望動機を書くにあたって、行政書士事務所への就職・転職の実情を把握しておくと魅力的な志望動機を書けると思いませんか?
実は、行政書士の求人は他の弁護士や税理士、社労士と比べると圧倒的に少ない現状にあります。そのため資格を取得できても誰もが簡単に行政書士になれるわけではないのです。
まずはこちらで、行政書士になるために知っておきたい行政書士事務所の採用側の実情を確認していきます!
行政書士の求人は少ない
全国にある行政書士事務所のほとんどは1人もしくは2~3人の小規模な事務所ですので、そもそも行政書士を募集している事務所はかなり少ないです。
行政書士の仕事は行政書士の有資格者が1人業務を監督すれば、補助者でも業務を行えるため、わざわざ有資格者を雇うより補助者としてアルバイトの方を雇う方が人件費がかかりません。
そのため、行政書士の募集をしている大半は大規模な行政書士事務所や弁護士事務所になります。ですが行政書士の募集自体が少ないので倍率が高くなりやすく、採用されるのが難しい現状にあります。
法人事務所の数が少ない
「日本行政書士会連合会」のホームページから、法人事務所と個人事務所の会員数のデータをまとめました。
個人会員数 | 51,973人 |
---|---|
法人会員数 | 1,275人 |
合計 | 53,248人 |
令和5年10月1日現在、53,248人の会員のうちわずか1,275人しか法人登録しておらず、個人事務所の割合が圧倒的に高いことがわかります。
数少ない法人事務所の中でも、新しく行政書士を雇う事務所は更に限られてきます。
このように行政書士は簡単には採用されない実情がありますので、行政書士として活動するためにもしっかりとした履歴書の準備が必要です。
行政書士の志望動機を書く前の準備
行政書士の就活・転職の実情を念頭に置きながら、次は行政書士の志望動機を書く前の準備に取りかかりましょう。
良い志望動機を書くにはこの準備の段階がとても重要です。
他の求職者よりも魅力的な志望動機を書くために、以下で紹介するポイントを是非実践してみてください!
志望動機を書く前の準備
- なぜ独立開業ではなく就職するのかを明確にする
- 自己分析・自分のキャリアの振り返り(過去・現在)
- やりたいこと、将来の展望の明確化(未来)
なぜ独立開業ではなく就職するのかを明確にする
そもそも行政書士には「独立開業する」か「事務所に就職する」2つの働き方がありますので、「事務所に就職する」を選んだ理由を自分の中で固めておく必要があります。
実績や経験を積むためであったり理由は様々かと思いますが、「とりあえず事務所に就職しよう」といった考えでは厳しい求人状況の中から採用を勝ち取るのは難しいでしょう。
「なぜ独立開業ではなく就職するのか」と聞かれたときに、きちんと答えれるように準備しておくと安心です。
自己分析・自分のキャリアの振り返り(過去・現在)
行政書士の志望動機を書く前に就活であれば自己分析を、転職活動であれば自分のキャリアの振り返りをしっかり行う必要があります。
志望動機の中の要素として盛り込むために、自分の生い立ち・経験・実績(過去)や長所・強み・スキル・価値観・考え方(現在)を徹底的に洗い出さなければなりません。
自己分析・自分のキャリアの振り返りに一生懸命に取り組んでいるか否かでは、志望動機の書きやすさに雲泥の差が出ます。
やりたいこと、将来の展望の明確化(未来)
行政書士の志望動機を書く準備の3つ目は「やりたいこと、将来の展望の明確化」です。
行政書士として何がやりたいか、志望する事務所で何を実現したいか、行政書士として社会にどんなインパクトを与えてどんなキャリアを歩んでいきたいかなど明確にしておきましょう。
特に社会人経験のない就活生はこの「自分の未来を考える作業」への取り組みが甘い場合が多いです。
志望動機を書く際は「過去・現在」をベースにするだけでなく、「未来から逆算する視点」を持つことが大切です。
行政書士の志望動機の書き方
準備が終わったら実際に志望動機を書いていきましょう。
こちらでは、行政書士の志望動機の書き方を3つのステップに分けて解説します。
行政書士の志望動機の書き方3ステップ
- 行政書士を選んだ理由を書く
- なぜその企業や事務所を選んだのかを述べる
- 採用後にやりたいことをアピールする
1.行政書士を選んだ理由を書く
まずは事前準備の自己分析をベースにして行政書士を選んだ理由を説明しましょう。
ここで重要なのは抽象的な理由は避けて具体的に書くことです。過去の体験やエピソードに言及できるくらい具体的だと良いです。
また、数ある士業の中からなぜ「行政書士」を選んだのかまで明らかにできたら理想的です。
2.なぜその企業や事務所を選んだのかを述べる
次は「なぜその企業や事務所を選んだのか」を伝えましょう。
「行政書士を選んだ理由」だけでは不十分で、志望動機の中でどうして他の企業や事務所ではなく「貴社・貴所を選んだのか」を説明することも重要です。これは志望動機を書く際の一番のアピールポイントとなります。
「なぜその企業や事務所を選んだのか」を書くためにはしっかりと業界・企業研究、社会情勢の理解に取り組む必要があります。
志望先の企業や事務所はどうして自社を選んだのかに非常に興味を持っています。漠然とした理由ではなく具体的な理由を書いて他の求職者と差別化を図りましょう。
3.採用後にやりたいことをアピールする
最後は、事前準備で練った「自分のやりたいこと、将来の展望」を「採用後にやりたいこと」に落とし込んでアピールします。
「自分は将来○○のようになりたいので、貴社・貴所で○○したい、○○をやって貢献したい」と具体的に記述しましょう。
この中に自己分析で明らかになった長所、強み、スキルなどを盛り込んで、「私の強みである○○を活かし、貴社・貴所で○○したい」のように書けると良いです。
行政書士は独立開業するのが前提の資格ですので、「ノウハウや顧客を得てすぐに独立する」というイメージを持たれないように「しっかり貴社・貴所に貢献する」という気持ちを表明しなければなりません。
上手に採用後にやりたいことをアピールし、採用担当者に自分の働き方を鮮明にイメージしてもらいましょう。
行政書士に求められる人物像とは?
前述した内容ではしっかりと業界・企業研究に取り組む必要があると説明しましたが、企業研究の際はその事務所が「求める人物像」を必ず確認してください。
志望動機の内容が求める人物像に沿っていれば、選考通過率は上がるでしょう。
こちらでは一般的に行政書士に求められる人物像(適性・能力)について解説します。
確かな法律知識を会得している
行政書士として働く際に必須のスキルが基本的な法律知識です。
法律は時代の変化に応じて、新規に策定されたり改正されることも多いため、常に最新の法律知識を習得していく姿勢が求められます。
コミュニケーション能力が高い
行政書士は書類作成が基本的な業務ですが、それは顧客の相談を受けてコミュニケーションを取りながら行っていきます。
書類作成以外にも顧客へ法律的なアドバイスをする相談業務もあるため、行政書士には高いコミュニケーション能力が求められます。
負けず嫌いな完璧主義者
行政書士が作成する書類の種類はとても多く、行政機関に提出する書類は細かなミスも許されません。
そのため、完璧に仕上げるのは当たり前です。
また、行政書士として誰よりも早く丁寧に書類を作成しお客様のニーズに答えることが求められるため負けず嫌いな努力家であり、完璧主義者というのも評価のポイントとなるでしょう。
ただし、負けず嫌いで完璧主義な性格が先走り先輩や顧客の話を受け入れないというのは違います。
柔軟な対応ができ的確に仕事ができる人材であることが大前提です。
行政書士の志望動機の例文を紹介!
ここからは前項の志望動機の書き方に沿って書かれた例文をご紹介いたしますので、是非これらを参考にご自分の志望動機をブラッシュアップしてください!
転職(経験者)の場合
経験者の転職の場合は前職のことが重要視されるので、そこまで詳しく「なぜ行政書士を選んだのか」に言及する必要はなく、前職での経験や不満をしっかり述べて、なぜ「貴所に転職したいか」を具体的に説明するのが良いでしょう。
この例文では行政書士を選んだ理由は大学の法学科と絡め簡潔に説明しています。
また、前職での「オールラウンドなスキルが身に付いた経験」と「顧客に寄り添えていなかったという不満」を対比させて表現している点も良いですね。
新卒でも転職でも「採用後にやりたいことのアピール」が重要であることに変わりはありません。
未経験の場合の志望動機はなにを書けばいい?
「社会人になってから行政書士の資格を取得した」といった未経験の方は、志望動機に何を書けばよいか迷うことも多いでしょう。
こちらでは未経験の場合の志望動機のポイントと例文を解説します。
未経験の場合の志望動機のポイント
未経験者の場合は今までの社会人経験と行政書士として働きたい意志を結びつけるのが良いです。
前職で働く中で行政書士になりたいと思ったきっかけなどを具体的に盛り込めると良いですね。
全くの異業種からの転職の場合は社会情勢に目を向けた上での心情や考え方の変化を盛り込むのが良いでしょう。
例えば、「高齢化社会で相続業務に追われる人が増えるので、それを支援したいと思うようになった」といったように情勢と心情を交えて書くことがポイントです。
未経験の新卒就活生の場合
新卒就活生はまだ社会人経験がありませんので、行政書士を志望する理由が重要視される傾向にあります。
例文の「母の飲食店開業」のように過去の具体的な経験をベースにして「行政書士を選んだ理由」を書くのが良いです。
例文の「母のようにスムーズに飲食店を開業できる人を増やし、地域経済を盛り上げたい」のようなビジョンを明示することもアピールポイントになります。
未経験の場合の志望動機の例文
行政書士とある程度近い市役所職員の転職の志望動機を例として挙げました。
もともと持っていたビジョンを実現するには、市役所で働くより行政書士事務所で働く方が適しているということを主張する構成になっています。
例文のように前職のスキル・経験を活かせることをアピールできると良いです。
行政書士の志望動機のNG例
行政書士の志望動機の例文を見ていきましたが、「どうすれば失敗を避けられるか」も知りたいですよね。
ここからは行政書士の志望動機のNG例や注意点を見ていきます。
自分の働きやすさばかりに言及している志望動機はNG
上記の例文のように事務所の知名度や財政面、給与、福利厚生、休日、労働環境などの自分の働きやすさにばかり言及している志望動機はNGです。
受け身の姿勢ではなく、能動的に「貴所にどう貢献できるか」をアピールしましょう。
自分の成長や独立についてばかり言及している志望動機はNG
自分の成長や独立についてばかり言及している志望動機もNGです。
行政書士事務所で経験を積みゆくゆくは独立開業したいという方は多いと思いますが、「成長をどう貴所に還元できるか」という観点が大切です。
行政書士対策ならアガルート
今まで志望動機について紹介してきましたが、行政書士の志望動機を書く時の注意点は多くあるようですね。
行政書士を受からなければ志望動機を書く機会は無いので、行政資格に合格することが大前提となっています。
試験対策を独学で行うよりも、通信講座をした方が合格率が上がるので通信講座の利用がおすすめです。
アガルート通信講座は行政書士を始めとした難関国家資格を専門に扱う通信講座となっています。
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アガルート通信講座は業界でもトップクラスの合格率を誇っているのが特徴です。
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行政書士資格に合格した方は、特典として全額返金とお祝い金の贈呈があります。
なので、行政書士試験に合格することができれば実質無料で対策を行うことができ、さらにお祝い金まで存在するのでお釣りが返ってくるほどとなっています。
行政書士の志望動機の書き方と例文|まとめ
- 行政書士の求人が少ない業界背景がある
- 行政書士を選んだ理由や事務所を選んだ理由を明確にする
- 行政書士として求められる人物像を理解する
- 働きやすさばかりを言及するのはNG
行政書士を募集している事務所は少ない傾向にありますが、徹底的に準備をして適切な書き方で志望動機を伝えれば納得のいく内定を得られるはずです。
新しい行政書士として求められる人物像や、その事務所を選んだ理由などを明確にしておくことが大切です。
この記事を参考に改めて行政書士という仕事と向き合い、エントリーシートや履歴書に志望動機を書き綴って、その思いをあなたの志望先にぶつけてください!