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司法試験・予備試験の短答式試験のおすすめ勉強法は?過去問・問題集を使った対策方法から合格までの勉強スケジュールまで解説

更新日:2024-07-02

司法試験・予備試験の短答式試験のおすすめ勉強法は?過去問・問題集を使った対策方法から合格までの勉強スケジュールまで解説

司法試験は短答式試験・論文式試験の2種類、予備試験は短答式試験・論文式試験・口述試験の3種類で構成されています。

全ての試験に合格すると晴れて司法試験・予備試験合格ということになりますが、まずは最初の短答式試験に合格しなければ何も始まりません。

そこでこの記事では、司法試験と予備試験の短答式試験択一では何が問われているのか・勉強する際の具体的な指針・科目ごとの勉強方法などを解説していきます。

これから司法試験や司法試験予備試験に挑む方は是非ご覧ください。

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短答式試験の内容【司法試験・予備試験】

まず最初に、司法試験と予備試験の両方で問われる短答式択一試験の内容を解説します。

短答式試験はマークシートによる択一試験になっており、論文式試験とは異なり細かい基礎知識が問われることになります。

司法試験の短答式試験内容

司法試験の短答式択一試験の範囲は民法・憲法・刑法の3科目となっており、試験時間は民法が1時間15分憲法と刑法がそれぞれ50分です。

司法試験自体の合否は論文式試験と短答式試験の合計点数で判断され、論文式試験は1,400点満点・短答式試験は175点満点のため短答式試験の割合は非常に少なくなっています

それ故に短答式試験の対策を最小限にする方が多くいらっしゃいますが、先にも述べたようにまずこの短答式試験を乗り越えなければ論文式試験を採点してもらえません。

予備試験の短答式試験内容

予備試験の短答式試験の範囲は、司法試験の3科目+民事訴訟法・行政法・商法・刑事訴訟法・一般教養科目の合計8科目となっています。

予備試験の短答式試験は司法試験よりも出題範囲が広くなっているため、学習効率を上げて勉強に取り組む必要がありそうです。

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短答式試験の具体的な勉強法

司法試験・予備試験の短答式試験択一のおすすめ勉強法は? 勉強方針

次に司法試験・予備試験の短答式択一試験の具体的な勉強方針をご紹介します。

後から無駄な時間を使ったりしないように、最初にしっかりと勉強方針を計画しておきましょう。

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勉強法①得点率8割を目指す

司法試験も予備試験も、合格するためには短答式択一試験で6~7割の得点があれば良いと言われている一方理想は短答式試験で8割得点できることだと言われています。

これは最終合格の際に短答式試験の点数も反映されること、短答式択一試験で必要になる細かい基礎知識は後の論文式試験にも必要になることなどが理由です。

また予備試験の場合8割得点することが出来れば一般教養科目抜きで合格ラインに届くようになるため、勉強時間を短縮することが出来ます。

一般教養科目は論文試験に出題されないということもあり、勉強時間を法律科目に当てる方が効率的という意見もあります。

勉強法②過去問を重点的に潰していく

短答式択一試験は司法試験も予備試験ともに出題形式が非常に単純ですが、出題範囲が広く条文の細かい範囲まで出題されるため暗記量が膨大になります。

こういった場合六法全書や参考書を読み込んでひたすら暗記するだけでは効率が悪くなるため、アウトプットを織り交ぜる必要があります。

短答式試験では過去問と似たような問題が出題されることも多く事前に出題傾向を学ぶことが出来るため、アウトプットとして過去問で行うのが効率的です。

勉強法③条文を大切に勉強する

短答式試験は択一式問題のため、条文からそのまま選択肢を用意して出題されることもあります。

そこで、条文に関しては問題を解きながら覚えつつ素で読み込むことが非常に重要になります。

ポイントとしては、ただ読むのではなくその条文が何の役に立つのかという具体例と一緒に覚えることです。

そうすることで条文を正確に覚えやすくなりますし、使い方まで理解していれば後の論文式試験で大きく役立つようになります。

短答式試験の過去問の使用方法

ここでは短答式試験の過去問を使った適切な勉強方法、使用方法を見ていきます。

上記でご紹介した通り過去問を重点的に勉強することが大切なのですが、雑に使ってしまうと意味が無くなってしまうため効率よく過去問を使えるようになりましょう。

選択肢ごとに印を付けていく

過去問で勉強を進めていく際、問題を解いている最中に確信が持てた選択肢には〇/なんとなく解答した選択肢には△/分からなかった選択肢には✕といった印を書いておきます

その後△と✕が付いた問題は解説をしっかり読み込んだ上で六法全書で関係する条文を引き、分からなかった点をしらみ潰しに解決していきましょう。

そうすることで「勘で正解した問題をそのまま放置して実は分かっていなかった」などという把握漏れを防ぐことが出来ます

さらに自分が解いた過去問を分析することも出来るため、自分がどんな系統の問題や条文が苦手なのかをよく理解することが可能になります。

2週目以降は〇以外の問題を解く

過去問は完全に暗記するぐらいまでやり込むことが重要ですが、既に解ける問題を何度も解くのは効率が悪いため2週目以降は〇以外の印を付けた問題を解くようにしましょう。

そして2週目以降も〇/△/✕の印を打っていき、最終的に全ての問題を〇に出来るように学習を進めていきます。

1週目と2週目以降の期間を開けすぎてしまうと1週目で〇が付いた問題も分からなくなってしまうかもしれないため、あまり長期間空けないように注意してください。

また不安に感じたタイミングで1度〇を含む全てに対して解き直すと良いかもしれません。

そして最後に△や✕が多い分野について参考書などを読み返し、周辺知識などと一緒にインプットし直しましょう。

短答式試験の科目ごとの学習方法

最後に短答式択一試験の科目ごとの学習方法をご紹介します。

科目の特徴を理解することでテキストや条文を読む際に意識することができ、暗記の効率を上げることができます。

憲法(司法試験・予備試験)の短答式試験対策

憲法は、司法試験も予備試験も判例が重要視されています。

特に「百選判例」と呼ばれる重要判例をまとめたテキストに掲載されているような判例は、その結論だけではなく結論が出るまでの過程や理由まで問われています。

さらに人権分野は選択肢全ての正誤を判断する必要がある択一問題が出題されるため、細かい知識を問われる問題の対策として部分点狙いで得点を稼ぐのが有効です。

逆に、統治分野は条文をそのまま問う比較的簡単な問題も出題されているためそこで完全に得点することで安定した得点を取ることが出来ます。

憲法は百選判例を中心に細かい知識までインプットするようにしましょう。

民法(司法試験・予備試験)の短答式試験対策

民法の特徴は条文が1,000以上と非常に多いこと、そしてその広い出題範囲から万遍なく問題が出題されることです。

さらに判例問題・条文問題といった様々な問題形式で出題されるため、難易度が高い科目としてもよく知られています。

しかし問題のレベル自体は毎年ほとんど同じように設定されている上似た問題も出題されるため、過去問をしっかり潰して知識を付けていれば意外と点数が安定します。

また民法で他の受験者より高得点を狙いたい場合は、家族法もしっかりと学習しておくと良いでしょう。

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刑法(司法試験・予備試験)の短答式試験対策

刑法は判例の結論や正誤を問う問題で問題に記載された具体的な事例を用いて正解を導く内容となっており、論文式試験に近い出題形式となっています。

そのためある程度知識をインプットした後は1度刑法分野を飛ばし、他の分野を学習した後論文式試験の対策をする際に刑法を学びなおすのが1番効率的です。

対策としては、過去問を駆使して典型的な問題を抑えると共に知識を使って思考する力を身に着けることが重要です。

これによって、初めて見る問題でも試験当日に考えて解ける問題が増え確実に得点を上げていくことが可能になります。

行政法(予備試験)の短答式試験対策

行政法は憲法と出題形式が似ており、判例が重要視されています。

そのため百選判例を中心に勉強する必要があり、結論だけではなく百選判例の内容や理由なども理解しなければなりません。

また条文問題も出題されますが民法ほど数は多くない上択一式の問題レベルはそこまで高くないため、得点源にしたい分野になっています。

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商法(予備試験)の短答式試験対策

商法で得点するためには会社法を勉強する必要がありますが、会社法は条文が非常に長いためゴリ押しで暗記するのは難しくなっています。

そこで条文を覚える際に具体例や理由を付けて暗記することで、忘れにくくすると共に論文式試験に繋がるように勉強することが重要です。

ただし商法は配点がそこまで高いわけではなく勉強の優先度は高くないため、どこかで線引きをして切り上げる必要があります。

民事訴訟法(予備試験)の短答式試験対策

民事訴訟法は判例・条文が同じくらい問われる問題構成となっており、各訴訟の手続きなどが題材となって出題されます。

判例に関しては百選判例である程度賄えますが、条文は自分なりに過程まで理解して暗記する必要があります。

分からない問題は六法全書で引きながら、条文を大切に勉強していくようにしましょう。

刑事訴訟法(予備試験)の短答式試験対策

刑事訴訟法は判例と条文が万遍なく出題される分野で、高得点を狙える分野だと言われています。

また判例知識が必要になる問題は論文式試験の対策をそのまま短答式試験に活かすことが出来ます。

そして条文に関しては全てが必要なわけではなく、限られたいくつかの条文が過去問で何度も出題されているためそれらを重点的に対策することで高得点を目指せます。

特別な対策もそこまで必要ないため、得点源にできるようにしましょう。

司法試験・予備試験の短答式試験は8割以上の得点率を目指す

この記事では、司法試験と予備試験の短答式試験択一では何が問われているのか勉強する際の具体的な指針、そして科目ごとの勉強方法などを解説してきました。

短答式試験はマークシートの択一式問題となっており論文式試験に比べて配点は低くなっていますが、これに受からなければ司法試験・予備試験に合格することは出来ません。

勉強方針は、過去問を中心に勉強を進め条文も読み込みながら8~9割の得点を目指せるようにするのが一般的です。

各科目に特徴があるため、それらをよく理解した上で学習に取り組むことで効率的に短答式試験を突破することが出来るでしょう。

短答式試験に合格出来なければ論文式試験には進めませんが同時に論文式試験の対策もしなければならないため、学習範囲を決めたり見切りを付けたりしてしっかりと学習計画を練るよう心がけてください。