総合無線通信士は、陸上や航空関係の無線局の設備操作などを請け負えることが出来る国家資格です。
無線通信規定に準拠した資格となっており、操作対象となる無線設備によって階級が第1級・第2級・第3級と分かれています。
総合無線通信士資格取得者は他には無線技術士という名称で呼ばれています。今回は総合無線通信士になるために必要な情報をまとめました。
目次
総合無線通信士の資格は「国家資格」?

総合無線通信士
の資格は、国家資格に分類されています。試験の難易度も高く、独学で合格を狙うのもハードルが高いほど、合格率が低い資格となっています。
活用できる場面が多い為に需要が高く、通信士としての仕事はもちろん、通信工事の管理、電設会社への就職など、意外と幅広く活かせる資格です。それ以外にも、趣味のドローン撮影などにも活かすことが出来る資格が総合無線通信士となっています。
海上・航空・陸上と全ての無線設備を扱える知識と技能が必要なため、確実に資格取得に挑むなら堅実に専門学校や大学で学ぶことが必要になります。
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総合無線通信士になるために必要な知識
総合無線通信士の試験は出題科目が多く勉強は大変なものとなり、試験の学力レベルは「短大・高専程度」レベルとなっています。
試験科目は大きく分けて無線工学、電波法規、モールス信号、さらには英語、地理、数学といった知識も試験合格には必要となってきます。
そしてモールス信号に関しては、そう簡単に覚えれるものではありませんので、自分にあった覚え方で勉強をしていく事をおすすめします。
総合無線通信士の資格は何処が運営管理を行っている?
総合無線通信士の資格は「公益財団法人 日本無線協会」が運営管理を行っています。
公益財団法人 日本無線協会とは、国に代わりあらゆる無線に関わる業務の試験を実施する以外に、養成課程業務なども実施しています。
そして日本無線協会は総務省が認めている協会のひとつでもあり、日本の電波に関した全ての健全な利用の発展を目的とし、無線従事者に関わる23資格の国家試験を運営管理を行っています。
総合無線通信士資格取得の為の勉強法は過去問?
受験に備えての勉強方法としては、過去に出題された問題、つまりは過去問を繰り返し解くことが最適と言えます。
科目別に見てみますと、法規についてはとにかく覚えることが大事な分野で、過去問を丸ごと覚えてしまうことと地図帳を見て記憶することがポイントです。
地理も同じように、過去問を遡って何年分も解くことで出題の傾向をつかむことができます。
日本無線協会の公式サイトでは過去1年間の問題と解答を掲載しています。
公益財団法人 日本無線協会 試験と解答
総合無線通信士の資格取得を目指すには英語力も必要?
総合無線通信士の試験には、英語も出題されます。英語については英検2級レベルの能力を持っていれば支障となることは無いでしょう。英会話については、会話ではなくリスニング問題が出題されます
最初に英語での質問を聞き、それに対しての最適な答えをいくつかの選択肢の中から選びます。英語での筆記については、マークシート方式となっています。
こちらも英検2級程度の能力があれば、全く支障とはならないでしょう。
しかしながら実技の電気通信術は、無線技術士の試験の分野の中では最も難しいとされています。
ここ打破するためにはかなりの努力が必要となってきます。
総合無線通信士資格の受験資格・試験日について

総合無線通信士の資格は、第1級・第2級・第3級どれにせよ独学での合格は多少困難なものとる可能性が高いでしょう。
無線通信士として活躍したいなら、通信士の勉強が出来る専門学校や通信講座などへの進学を考えてみてはいかがでしょうか?
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総合無線通信士試験の受験資格・受験料
総合無線通信士試験に関しては、受験資格は設けられていません。第1級・第2級・第3級と年齢、学歴の制限は無いので、誰でも受験する事が可能です。
しかし上記でも話した通り独学での合格は困難となる可能性が高いので、誰でも簡単に合格する事は非常に難しいと言えますが、総合無線通信士の資格は国際的にも通用するので、この資格を取得するとどんな業界でも重宝される人材となり得ます。
また受験料は受験する級によって金額が異なってきます。
1級18,862円、2級16,762円、3級13,162円になります。
総合無線通信士の試験回数
総合無線通信士の年間の試験回数は9月・3月の2回で、第1級・第2級は3日間行われます。
第1級・第2級の試験日
9月期:令和元年9月10日(火)、令和元年9月11日(水)、令和元年9月12日(木)
電気通信術に関しては令和元年9月2日(月)~令和元年9月13日(金)の指定された日時にて実施します。
3月期:令和2年3月18日(水)、令和2年3月19日(木)、令和2年3月20日(金)
電気通信術に関しては令和2年3月9日(月)~令和2年3月20日(金)の指定された日時にて実施します。
第3級の試験日
第3級の試験日は2日間で行われます。
9月期:令和元年9月10日(火)、令和元年9月11日(水)
電気通信術に関しては令和元年9月2日(月)~令和元年9月13日(金)の指定された日時にて実施します。
3月期:令和2年3月18日(水)、令和2年3月19日(木)
電気通信術に関しては令和2年3月9日(月)~令和2年3月20日(金)の指定された日時にて実施します。
総合無線通信士の試験詳細について

総合無線通信士の資格試験は、筆記による試験と実技による試験とに分かれています。先に筆記による試験が実施されますが、出題される範囲は級によって異なってきます。
実際に専門学校や大学等で学び、実務を通して学習することで試験内容の理解も変わります。学校を選ぶ際には実技授業が多い所を選ぶと、知識としてだけでなく実務として会得できるのでおすすめです。
専門学校選びには無料資料請求で一度に複数のパンフレットを取り寄せ、それぞれの特徴を見比べられるようにしましょう。
最初にもお話しましたが、試験科目は多く級によって科目も変わってきます。こちらでは級ごとの難易度と合格率も紹介していきたいと思います。

総合無線通信士の試験科目
級 | 試験科目 | 実技 |
第1級 | 工学基礎 工学A 工学B 法規 英語 地理 電信(和文・欧文暗語・欧文普通語) 電話(欧文) 印刷電信(欧文普通語) |
・船舶と航空機に設備されている無線設備の操作(モールス電信含む) ・海上と航空関係の無線局の無線設備(海岸局、海岸地球局、航空局、航空地球局等) ・陸上の無線局の設備操作(固定局、陸上局、移動局、無線即位局、放送局) |
第2級 | 工学基礎 工学A 工学B 法規 英語(会話・筆記) 地理 電信(和文・欧文暗語・欧文普通語) 電話(欧文) |
・航空関係の無線局の設備操作(航空局、航空地球局、航空機局、航空機地球局) ・船舶に設備されている無線設備、海岸局の無線設備等の国内通信の為の操作(モールス電信含む) ・船舶に設備されている無線設備の国際通信の為の操作(モールス電信含む) ・固定局、基地局、無線即位局等の無線設備の技術的操作(放送局除く) |
第3級 | 工学基礎(br)工学 法規 英語(筆記) 電信(和文・欧文暗語・欧文普通語) |
・漁船に設備されている無線設備の国内・国際通信の操作(モールス電信含む/無線電話除く、電気通信業務の通信除く) ・漁船に設備されている無線設備の国内通信の操作(無線電話含み、船舶地球局・航空局とのモールス電信除く) ・漁船以外の船舶に設置されている無線設備の国内通信の操作(船舶地球局・航空局とのモールス電信除く) ・漁業用海岸局の無線設備の操作(モールス電信含む、国際通信除く) ・放送局以外の固定局、基地局等の無線設備の国内通信の為の操作 ・レーダーの外部の転換装置で電波の質に影響を及ぼさないものの操作 |
これらの筆記による試験は、マークシートでの選択形式となっており、選択以外で英語を聞いたり話したりといったものありません。
筆記による試験を終えると次に待っているのは実技による試験です。これは電気による通信の技術とを見られるもので、受験する級によって基準が違ってきます。
総合無線通信士の試験免除
第1級陸上無線技術士、第2級陸上無線技術士の資格を取得していて、これから総合無線通信士の資格を取得しようとしている人は試験の一部が免除されます。詳細は下記をご覧ください。
取得済資格名 | 受験する資格 | 免除適用科目 |
---|---|---|
第1級陸上無線技術士 | 第1級総合無線通信士 第2級総合無線通信士 |
工学の基礎 無線工学A 無線工学B |
〃 | 第3級総合無線通信士 | 工学の基礎 無線工学 |
第2級陸上無線技術士 | 第1級総合無線通信士 第3級総合無線通信士 |
工学の基礎(1級、3級免除) 無線工学(3級のみ免除) |
〃 | 第2級総合無線通信士 | 工学の基礎 無線工学A 無線工学B |
総合無線通信士試験の難易度
他の国家資格と比較してみても、相当合格するのが難しい資格と言えるでしょう。
第1級無線通信士、第2級無線通信士、第3級無線通信士のどの種別でも難易度はとても高く、合格できるのは毎年100人に10人いるかいないかというところです。
なので総合無線通信士の資格を取得したい場合には、月では無く年単位で対策を練って合格のための勉強を続けていく必要があります。
総合無線通信士試験の合格率
平成29年度に実施された総合無線通信士試験での合格率は、第1級総合無線通信士が受験者数277人、合格者数15人の合格率が5.7%となります。
第2級総合無線通信士で受験者数155人、合格者数4人の合格率が2.6%となっており、第3級総合無線通信士が受験者数323人、合格者数10人の合格率が3.1%となっています。
平成29年度の結果を見ても総合無線通信士になるには、非常に狭き門を通らなければいけないことが判断できます。
総合無線通信士資格試験の合格発表
総合無線通信士の合格発表は、試験日の約1カ月後に郵送で登録した住所宛に通知されます。
合格した方には合格証書も郵送されます。
合格後は免許申請を行います。申請書をダウンロードし必要事項に記入をし必要添付書類と共に総合通信局長等に提出します。
提出後約1ヵ月ほどで総合無線通信士の免許証が送付される流れとなっています。
総合無線通信士資格取得後の傾向について

級ごとで別れている総合通信士の資格ですが、どの級に関しても難易度は高く、また合格率も非常に低い資格という事が明確に分かってきました。
では続いては苦労して総合無線通信士資格を取得した後、どのような仕事に就くのか?他にどのような資格があるのか?を簡単にまとめてみましたので是非参考にして下さい!
総合無線通信士ってどんな仕事?
国際的にスタンダードとされる、いくつかある無線従事者免許のひとつとなります。
無線技術士を持っていれば、飛行機や船などの無線基地局で、様々な種類の無線による通信や電報の送信や受信、もっと言うと無線施設の技術的な操作を受け持つことができます。
これは世界でスタンダードなものなのでどこの国に行っても通用します。
特に、国内よりも国外で活躍する通信士が保有している資格です。総合無線通信士1級クラスであると、モールス信号の使用を含めた操作が可能となります。
総合無線通信士資格取得後の職業例
この資格を持っていると、警察庁、海運会社や航空会社、電気通信事業会社などの就職面で有利になりますし、漁業の無線協会や官公庁でも活躍している人もいます。
どの業界でも大変、重宝される人材となり総合無線通信士の資格は非常に高い評価を受ける事が出来る資格で、最近では女性の総合無線通信士も増加傾向にあり、ますます注目が高まっている資格となっています。
総合無線通信士に向いている人
総合無線通信士の仕事内容は、無線通信、受信を行ったりすることがメインとなり、無線通信に関する操作や保守点検といった業務もこなしていく事になります。
また資格取得までにかなりの勉強をしなくてはいけないので、根気強い人が向いています。そして保守点検業務などにいたっては責任感が強い人が好ましいでしょう。
資格を取得しているといろいろな業種で有効となりますが、特に就職や転職に役立てたい人にはうってつけの資格と言えるでしょう。
総合無線通信士の年収・給料相場
総合無線通信士の年収の平均としては、約500万~700万円というところです。
一般的な会社では、総合無線通信士としてよりも、普通の社員として勤務し、この資格を活用して仕事をすることになるので、勤務している会社によっては資格に対して手当が支払われることもあります。
総合無線通信士の現状
この総合無線通信士の資格は国際的に通用するもので、どの業界においても非常に高い評価を受けています。
そのため、将来性も有望であるといえるでしょう。
最近では、女性の通信士も増えているといわれていることからも、取得者の幅はますます広がっていくことでしょう。
総合無線通信士の将来性・独立
将来性も有望であるといえます。最近では、女性の通信士も増えているといわれていることからも、取得者の幅はますます広がっていくことでしょう。
独立に関しては、総合無線通信士の資格を所有しているというだけでは、困難となります。
しかしながら単なる趣味として、無線による通信を行う人もいます。個人的な無線通信では顔も知らないような世界各国の人と交信ができるのが、非常に大きな醍醐味です。
総合無線通信士資格と同じ分野の他の資格
航空無線通信士、海上無線通信士
総合無線通信士試験の試験詳細・難易度・合格率についてのまとめ
総合無線通信士の試験の難易度は非常に高く、合格するのに何年とかかることもあります。とはいえ、国際的に通用する免許なので、無線を扱うどの業界でも極めて高い評価を受ける資格なので頑張って取得したい資格でもありますね!
総合無線通信士を持っていれば、無線業界において活躍できる範囲は無限に広がり益々、自分の存在価値を高める事も出来ます。
毎年100人を超える受験者数が居る中、合格している人は僅か10人ほどの難関資格ではありますが、総合無線通信士を目指している人は自分にあった勉強法を見つける事が合格への確実な道のりです。
その為には複数の選択肢である専門学校から、自分に合う学校を選びしっかりと知識と技能を身に付けなければなりません。情報は沢山あるに越したことは無いので、ぜひ無料資料請求を活用してください。

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