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大工の技能を示す資格とは?日当と年収の相場の額はいくらぐらい?

更新日:2021-04-24

大工の技能を示す資格とは?日当と年収の相場の額はいくらぐらい?

”大工”という仕事は、主にノコギリやカンナ、ノミなどの道具を使って様々な建築物の下地を造っていきます。
立派な一人前の大工になるまでは道のりが険しいですが、腕前や経験が認められれば大きな仕事を任せてもらえます。

大工を目指す場合、何らかの資格が必要になってくるのでしょうか?また、日当や年収の相場の額がいくらくらいなのかもご紹介します!

大工の仕事について

大工のお仕事

日常生活において、”大工”が働いている場面を私たちはよく目にします。

大工とは主に、様々な道具を使って建築物の下地を造っています。
新築の建物だけではなく、修理屋増築、リフォームなど数多くの作業を手がけけ、職人として親しまれています。

デスクワークも行う

大工の仕事はほとんどが力仕事ですが、デスクワークを行うこともあります。

作業内容は設計図面を読んだり、図面を引いたりするほか、受発注を担当するなどしています。
このように大工の仕事はたくさんあり、それぞれが協力しながら作業を進めていきます。

大工に必要な資格とは?

大工になること自体に、資格は必要ありません。

腕前の良さと長年の経験がものを言う世界ではありますが、自分の技能がどのくらいあるのか証明するための資格は存在します。
それは、どのようなことが問われる資格なのでしょうか?

「建築大工技能士」の資格

その資格は「建築大工技能士」と呼ばれる国家技能検定です。

この資格は1〜3級まであり、各級において受験資格が定められています。
最も上の1級は『実務経験が7年以上あること』2級は『実務経験が2年以上あること』、そして一番下の3級は『実務経験が6ヶ月以上あること』と分類されています。

「建築大工技能士」の試験を受けることで、自分の大工としての腕前を証明できるほか、この業界でどのくらい働いてきたのかということも同時に分かってもらえるため、一石二鳥と言えますね。

試験内容は?

「建築大工技能士」の試験では材木が与えられ、屋根の骨組みである『小屋組み』と呼ばれるものを作っていきます。

複数の三角が組み合わさってできている小屋組みを完成させるためには、大工の腕もさることながら、計算をして加工する技術が求められます。
工具の一つである『差し金』と呼ばれるL字型の定規を使用し、角度を測っていきます。

もちろん1〜3級では難易度が違い、1級ともなるとより複雑な方法の試験が出題されます。
1級の大工に出される課題は『寄棟(よせむね)屋根』で、表計算ソフトなどは使用できないため、こちらも差し金ひとつを使って勝負します。

こうして難関の1級の資格を得た大工は、腕前も信頼度も上位に位置するというわけです。

他に持っていた方が良い資格は?

現在は大工にも、技術面のみならず多くのことが求められています。

上記でご紹介した「建築大工技能士」の資格以外にも、『2級建築士』『2級建築施工管理技師』などの資格を持っていた方が良いという風潮が出てきています。

この2つが大工の仕事に直接関係しているわけではないのですが、工務店を営んだり仕事を受注するうえでは、ないと経営ができないなどの影響が出てくる場合があるのです。

個人経営を考えていたり、仕事の受注に関することを任されている人は資格の取得を検討してみましょう。

大工の日当や年収

大工の仕事

大工が稼いでいる日当や年収は、持っているスキルや実務経験によって大きな差が出てきます。

それでは、見習いとベテランの大工でどの程度の収入があるのか見ていきましょう。

未経験者のお給料

大工の世界に未経験で就職し、見習いからスタートした場合はおよそ15万円ほどの月給が支給されます。
それから経験と技術を向上させていくことによって、月給が30万円以上になることもあります。

ただし、大工の世界は未経験者には少々辛い一面もあり、最初の頃はとにかくお給料が少ないと感じることも多いでしょう。

仕事は雑用からはじまり、アルバイト程度のお金しかもらえないこともあります。
現在は徐々に待遇が改善されているところも出てきているので、求人の内容をしっかりと確認しておくと良いですね。

大工の日当は?

大工といえば、基本的に天気が良い時にしか作業ができないことが多いため、かなり天候に左右される職業です。

大工が働いている会社の多くは”日当制”であり、これは天気が悪ければ働けず、時期によっては仕事そのものがないことがあるためです。

全国の平均的な日当を見てみると、およそ1万6千円ほどが相場となっています。
この日当も地域によってばらつきがあり、人口が多いところだと1万8千円ほど、人口が少ないところだと1万4千円ほどとなっているため、数千円の差が出ていることが分かります。

また、見習いの大工の場合は日当が8千円前後とされており、ベテランの大工は2万円ほどとなっています。

大工の年収は?

大工の年収は、全体を平均するとおよそ300万円ほどが相場とされています。

これはあくまでも平均であり、経験豊富な大工になると年収が800万円台になったりと一気に跳ね上がり、ごく稀に1,000万円以上の年収を得ている大工も存在します。

自分のスキルを一生懸命磨き、様々な実務経験を積み重ねてきた人のみが得られるお金だと言えますね。

ちなみに、なぜこんなにも収入の多い大工がいるのかというと、特殊な技能を持っていたり、経営者の立場にいたりするからとも考えられます。
厳しい修行の連続ではありますが、努力が身を結ぶのだと自ら証明できる世界でもあります。

大工についてのまとめ

大工を目指すこと自体には特別な資格は必要ありませんが、仕事に活かせる資格は存在します。

「建築大工技能士」の資格は、実務経験の年数によって受験できる級が変わり、1級で出される課題は難易度も高いです。
そのため、1級の「建築大工技能士」となった大工は、技術面でも経験年数でもベテランであると証明することができます。

また、大工の世界は未経験からのスタートとなると、収入の面ではじめは苦労することも多いようです。
そういった点から、現在では大工の業界でも未経験者の待遇を良くしていくという風潮が徐々に高まりつつあるため、今後は徐々にでも働きやすくなっていくのではないかと考えられます。

建物を建てるのに、大工の存在はなくてはならないものです。
今後、働き方が変わってくることにより、より優れた技術を持つ大工が活躍できる世の中になると良いですね。