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溶接技能者資格の種類それぞれの試験内容や取得方法・仕事内容まとめ

更新日:2019-06-24

溶接技能者資格の種類それぞれの試験内容や取得方法・仕事内容まとめ

中学校のときの技術の授業で溶接というものを習いましたか?鉄みたいなものを溶かして、電線と電線をくっつけるというあれです。私はそれで2010年代にも関わらず、米米CLUBの「浪漫飛行」のオルゴールを作らされたのですが、みなさんも溶接はやったことあるかと思います。
そんな溶接の資格、溶接技能者資格な訳ですが、この資格の種類、取得方法や試験内容、取得した際に就ける仕事内容等を紹介していきたいと思います。

溶接技能者資格とは?

溶接中

溶接技能者資格というのは

「鋼構造物の製作における溶接作業に従事する技能者の資格です。 一定の国内規格(JIS,WES など)に基づいて溶接作業の技量について評価試験を行い,資格として格付け,認証します。」

出典:溶接技能者(JIS,WES に基づく)の認証

つまりは溶接作業を仕事にできるほどの能力があなたにはありますか?というのを証明するための資格みたいです。また作業自体を安全に行えるのか?というところも資格が存在する要素の一つなのかと思います。

一応取っておこうという資格というよりはこの職業に就くから取る資格なのかなと思います。

そんな溶接技能者資格にはなにやらいろんな種類があるそうです。

溶接技能者資格の種類って何があるの?

溶接技能者資格は主に「手溶接」と「半自動溶接」と「ステンレス溶接」という種類に分けられています。さらにその「手溶接」の中で「ガス溶接技能者」「アーク溶接作業者」で分かれています。

他の溶接技能者資格の種類をザッと書いてみますと、
「ステンレス鋼溶接」「チタン溶接」「プラスチック溶接」「銀ろう付」「すみ肉溶接」「基礎杭溶接」「石油工業溶接」などと溶接だけでこんなに種類があるのか!!と思いました。

例えば、「ガス溶接技能者」という溶接技能者資格はガスバーナーを利用して金属をつなぎ合わせる「ガス溶接」を行うための資格とされています。溶接は金属を溶かすだけではなく、ガスバーナーでも溶接というものが出来るみたいです。
また、「ガス溶接」にはこの他に「ガス溶接作業主任者」があり、いわゆる指示を出すことが出来るよ、という資格もあります。

また電気を使って溶接する場合は「アーク溶接作業者」の溶接技能者資格が必要になります。
ちなみに仕組みは溶接棒を設置面にあてて、溶接棒も溶かしながら溶接していきます。よく火花が飛びあがってるものがこちらになります。仕組み単純なため、溶接機本体は比較的安価でコンパクトな物が多く、ホームセンターなどに売ってある溶接機のほとんどはアーク溶接のものらしいです。

この他にも「アルミニウム溶接技能者」「溶接管理技術者」「PC工法溶接技能者」「ガス溶接作業主任者」「ボイラー溶接士」「溶接作業指導者」などの専門資格があり、それぞれの仕事によって必要なものが違います。

資格取得した際の仕事内容

まずは金属部品の加工は様々の仕事内容の種類があります。主にコンピュータなどの部品を作る工場などには職があると思われます。
また実際の求人を確認してみると「自動車車体部品のスポット溶接や建設」や「トラック用のコンテナを溶接」、「建設機械用タンクの溶接」など車系の仕事も多く見受けられました。

また「可燃性ガスと酸素を用いた金属の溶接、溶断、加熱」など危険の従う仕事も多いため、求人も多いですし、収入も安定しているものが多いです。

さらに「ボイラー溶接士」はボイラーと言うガスや石油などの燃料を燃やして水を水蒸気や温水に換える装置の修理をする仕事があります。
ボイラーはほとんどの工場についているものですので働き場は多いと思います。

溶接技能者資格の取得方法は?

まず「ガス溶接技能者」か「アーク溶接作業者」の溶接技能者資格を取得することから始まります。
その取得方法はガス溶接技能者は2日間で14時間の講習を受講、アーク溶接作業者も2日間で11時間の学科と1日で10時間の実技を受ければ資格を取得できます。

各種基本級は実務経験1ヶ月、専門級は実務経験3ヶ月で受験は可能になりますが基本的に実務経験を1年積んだ人が受けることが多いようです。

また「溶接管理技術者」「溶接作業指導者」などの管理職に就くことが出来る資格は3年の実務経験を積んだ上で受けて取得することが多いようです。

溶接技能者資格の試験内容は?

溶接後

先述した通り、「ガス溶接技能者」と「アーク溶接作業者」は講習と実技の合わせ技で取得できますので試験はありません。

各種基本級には筆記試験と実技試験の合わせ技です。
筆記試験は「手溶接」と「半自動溶接」に分かれています。ちなみにH30年の筆記試験内容はこちらです。
出典:H30年 手溶接 筆記試験
出典:H30年 半自動溶接 筆記試験

また実技試験の試験内容はこちらになります。
出典:溶接技能評価試験の受験を希望される方々へ

「溶接管理技術者」は特別級、1級、2級が用意されており、それぞれ筆記試験と口述試験があります。
試験内容としてはこのようなものが用意されています。

問題 H28 11/6 
次の文章中の()の語句のうち、正しいものを1つ選び、その記号に○印をつけよ。

(1)承認前の溶接施工要領書を表す略号
(イ.WPAR、 ロ.pWPS、 ハ.WPS、 ニ、WPQT)

(2)溶接施工法試験を表す略号
(イ.WPAR、 ロ.pWPS、 ハ.WPS、 ニ、WPQT)

(3)溶接施工法承認記録を表す略号
(イ.WPAR、 ロ.pWPS、 ハ.WPS、 ニ、WPQT)

(4)溶接施工要領書を表す略号
(イ.WPAR、 ロ.pWPS、 ハ.WPS、 ニ、WPQT)

(5)溶接施工法試験における必須確認項目(エッセンシャル・バリアブル)でないもの
(イ.溶接法、 ロ.溶接後熱処理条件、 ハ.溶接長、 ニ、開先形状)

出典:溶接管理技術者になろう
こちらからの引用ですので参考にしていただけたらと思います。

溶接技能者資格のサーベイランスって何?

サーベイランスとは日本語で「定期審査」と言う意味です。
定期審査の趣旨としては、1年の間溶接の仕事に従事していたか、溶接に関わることで問題を起こしてないかを、雇用主(企業の代表者など)に証明してもらう事ということです。

新規登録・再認証登録などの登録手続きを行いますと、2年間有効の適格性証明書が発行されます。
登録後、2年目にサーベイランスの申請をしていただきます。この時は、書類による審査となります、試験等は伴わないようです。
該当者宛には、サーベイランス申請書という所定の用紙を送付されます。審査の内容は主に、職務活動記録などです。

サーベイランスを終えると、再評価となります。この時は、書類審査と筆記審査の両方を行います。
サーベイランス手続きをされますと3年間有効の証明書が発行されますが、有効期限の1年前より申請することができます。
年間2回(5月・10月)に実施していますので、どちらかの機会に申請することができます。

まとめ

溶接に関する資格についてまとめましたが、こんなに資格の数があること自体が驚きでした。
完全な技術職ですので職人気質の強い業界なのかなと思いました。
この資格を受験する人の多くが仕事上必要になる方かと思いますので、先輩方に聞くと傾向などもよく分かると思いますのでそちらも参考にしてみてください。