最近SNSなどを中心に「アーユルヴェーダ」という単語を目にする機会が増えてきています。
美容の観点からも注目されている「アーユルヴェーダ」とは、一体どういったものなのでしょうか。
この記事では、アーユルヴェーダとはどういうものなのかについて解説しています。
また独学で学ぶことは可能なのか、資格は存在するのかなど気になる点を具体的に紹介します。
アーユルヴェーダに少しでも興味のある方は、ぜひご一読ください!
- この記事で分かること
- アーユルヴェーダの資格取得で学べること
- アーユルヴェーダの資格取得方法
- 独学でアーユルヴェーダを学ぶメリット・デメリット
アーユルヴェーダとは?
そもそも「アーユルヴェーダ」とは一体なんなのでしょうか。
アーユルヴェーダは、サンスクリット語のアーユス(Ayus/生命)とヴェーダ(Veda/科学)を組み合わせた「生命科学」という意味の言葉です。
インド・スリランカ発祥の伝統医療で、実に5000年もの歴史があります。
大切な3要素
アーユルヴェーダは「ヴァータ」「ピッタ」「カパ」と呼ばれる3つの要素(=ドーシャ)を大切にしています。
体に不調が現れた時には、この3つのバランスに支障をきたしていると考えるのです。
またこの3要素の適切なバランスの保ち方は自身の体質によって1人ずつ異なってきます。
- ヴァーダ|風と空の性質・エネルギー。体内の動き・運搬・排泄に関わる役割を示している。
- ピッタ|水と血の性質・エネルギー。体内の同化・結合・免疫に関わる役割を示している。
- カパ|水と火の性質・エネルギー。体内の消化や代謝にかかわる役割を示している。
アーユルヴェーダに資格は必要?国内でも取れる?
アーユルヴェーダに関する資格は複数ありますが、その定義によって内容が異なります。
日本国内でも様々な民間取得があり、それぞれ取得するために学習することで知識を得ることができます。
国外(インドやスリランカなど)ではアーユルヴェーダ専門の学校があり、BAMS(Bachelor of Ayurvedic Medicine and Surgery)と呼ばれるアーユルヴェーダの医師免許が取得できます。
しかし日本では、BAMSを取得した医師でも医師法によってアーユルヴェーダの施術ができなくなっているため注意が必要です。
自分が何のためにアーユルヴェーダを学ぶのかによって取得する資格や学ぶ事柄が異なるため、しっかり確認をしてみてください。
アーユルヴェーダの資格取得では何を学べる?
ここまで、アーユルヴェーダについてやその資格はどういったものなのかについて簡単に説明しました。
では、実際にアーユルヴェーダの資格を取得するためにはどのようなことを学ぶのでしょうか。
ここからは、アーユルヴェーダの資格を取得するにあたって学ぶ内容やその技術について見てきます。
アーユルヴェーダの基礎知識
まずはアーユルヴェーダの考え方やその歴史について学びます。
先程ご紹介した3要素について、またそれらをもとにした食生活などを知ることができます。
こうして日々の生活にどのようにアーユルヴェーダ取り入れるのかについて理解することが、知識を活かす上で非常に重要になりますね。
まさに「アーユルヴェーダとは?」の根幹になる部分と言えます。
ドーシャの考え方に基づいたそれぞれの体質について
人それぞれ体質は違うものですが、アーユルヴェーダではそれを前述した「ドーシャ」の3要素で考えます。
ドーシャの「偏りやすさ」の傾向をアーユルヴェーダでは「体質」と呼び、そのバランスをどう取っていくかを考えるのがアーユルヴェーダの考え方です。
自身が「ヴァーダ」「ピッタ」「カパ」のどの体質なのかを知ることは、自分の体をどのように整えたらいいかを知るきっかけになるといえますね。
アーユルヴェーダと体の不調への効果について
様々な体の不調について、アーユルヴェーダではオイルトリートメントやマッサージを中心に対策し改善を図ります。
オイルトリートメントやマッサージは、アーユルヴェーダと聞いてよくイメージされる方法かもしれませんね。
また「ドーシャ」の体質に基づいた体質別食事法についても学ぶことができます。
季節・体質・その時の体調によって食事が異なりまたそれらは多岐に渡るため、勉強のしがいがありますね。
このように、アーユルヴェーダは単に美容としての側面だけでなく様々な体の不調やメンタルケアにも有効な手段として活用されています。
アーユルヴェーダの美容への効果について
先程アーユルヴェーダと体の不調についてご説明しましたが、アーユルヴェーダはもちろん美容にも有効な考え方・技術です。
肌トラブル・冷え性・代謝アップなど外見の部分だけでなく内面の部分もケアするための知識と技術を学ぶことができます。
きちんと学習することで、あらゆる悩みにアーユルヴェーダを有効に活用できるようになることが期待できます。
アーユルヴェーダ資格は何に活かせる?
美容に限らず、アーユルヴェーダでは様々なことを学べることが分かりました。
では、アーユルヴェーダの資格を実際に取得するとどのようにして仕事に活かせるようになるのでしょうか。
アーユルヴェーダの資格を取得するメリットや活かし方について確認していきましょう。
セラピストとして働く
日本ではアーユルヴェーダをエステサロンなどでも取り入れるようになっています。
アーユルヴェーダ専門のサロンも見られるほどです。
そのため、アーユルヴェーダに関する資格を取得していればセラピストとして活躍する際に大いに助けになってくれるでしょう。
専門的な知識をもとに、お客様に安心して施術を受けていただくことができます。
医療・介護の現場で働く
アーユルヴェーダの知識や考え方は、医療や介護の現場でも活かされています。
医療・介護現場では、患者さんや入所者さんの体の不調に合わせて適切な対応をすることが期待されるためです。
ただし、前述した通り日本では医師法によりアーユルヴェーダの「医療としての施術」はできません。
あくまで患者さんや入所者さんと接する上での「考え方」として活用するというものです。
自分でサロンを開業する
スタッフとして働くことももちろんですが、資格を活かして自分でサロンを開業するのもいいかもしれません。
アーユルヴェーダの資格を取得していることで、自信を持ってお客様に施術することができるでしょう。
また、お客様の悩みに合わせて食生活など内面に関するアドバイスもできればより安心していただけますね。
アーユルヴェーダ資格の取得方法は3通りある
アーユルヴェーダの資格を取得することでどういったことが学べるのか、何に活かすことができるのかを知ることができました。
ここからは、実際に資格を取得するにはどんな方法があるのかについて解説していきます。
アーユルヴェーダの資格を取得するには3つの手段があります。
それぞれのメリット・デメリットを一緒に確認しましょう。
国内の民間資格を取得する
アーユルヴェーダの資格について検索すると、国内で取得できる民間資格が多数出てきます。
主に通信教育講座を受講し、試験を受験することで取得が可能です。
様々な資格の中から自分に1番合った資格を取得できたり、自分のスケジュールに合わせて受講ができます。
海外で政府公認資格を取得する
インドやスリランカでは、アーユルヴェーダの専門コースがあります。
大学や専門学校などで学び、アーユルヴェーダ医師としてBAMSの資格を取得することができます。
海外で資格を取得すると、アーユルヴェーダ医師として国際的に活躍できたり、国内の民間資格を取得するより詳細な知識や技術を得たりできます。
オンラインで資格取得を目指す
オンラインサロンで学習しアーユルヴェーダの資格を取得することも可能です。
様々なコースがあるため、自身の都合に合わせた学習が可能です。
アーユルヴェーダ資格は独学での取得は可能?
アーユルヴェーダの資格の取得方法は複数あることがお分かりいただけたかと思います。
では、独学で資格を取得することは可能なのでしょうか。
結論から言うと、独学での資格取得は難しいでしょう。
アーユルヴェーダはインドにおいて医学とされているほど高度な資格です。
そのため、独学で取得するのはなかなか難しいと言えます。
しかし国内で取得できる民間の資格の場合難易度がそこまで高くないものもあるため、あらかじめ独学で知識をある程度得ていれば合格を目指すこともできるかもしれません。
ただし民間資格は認定している協会によって難易度が異なるほか、試験内容や問われる内容も違います。
さらに教材が市販されていないため、独学のみで合格を目指すのは非常に難しいと言えます。
最短でアーユルヴェーダの資格を取得するなら、独学ではなく取得したい資格に合わせた講座を受講するのが良いでしょう。
独学でアーユルヴェーダを学ぶメリット
独学でアーユルヴェーダを学ぶメリットは、以下の3点です。
独学で学ぶメリットに
- 費用を抑えられる
- 自分のペースで学習が進められる
- 通う手間がない
独学では、通信講座やスクールで必要となる費用が発生しません。
費用を抑えられる点は大きなメリットといえます。
ここでは、独学で学ぶメリットについて詳しく解説していきます。
費用を抑えられる
独学では、受講料などの費用が不要のため、費用負担を抑えて資格の取得が目指せます。
アーユルヴェーダに関する参考書などの購入は必要ですが、図書館やネットを利用すればさらに費用を抑えられます。
資格取得を目指す初学者の人でも、費用の負担が少なければ気軽に勉強が始められるでしょう。
自分のペースで学習が進められる
独学のメリットとして、自分のペースで学習が進められることも挙げられます。
通学の場合、講義時間が決まっており、時間内でしか講義を受けられません。
一方、独学はライフスタイルに合わせてスキマ時間はもちろん、週末などにまとめて学習を進めることも可能です。
自分のペースで学習計画を立てて勉強をおこないたい人は、自由度が高い独学での学習が向いているでしょう。
通う手間がない
通学で資格取得を目指す場合は学校に通う必要がありますが、独学は主に自宅で学習を進めていきます。
仕事や育児で忙しい人の場合、通学時間の確保は簡単ではありません。
また、まとまった時間の確保ができない可能性も高いため、自分の好きな時間に学習が行える独学の方が取り組みやすいでしょう。
独学でアーユルヴェーダを学ぶデメリット
独学でアーユルヴェーダを学ぶデメリットは、以下の2点です。
独学で学ぶデメリット
- 気軽に質問ができない
- 正しい知識が身についていない可能性もある
独学での学習では、実技実施ができないため、技術が習得できないなどのデメリットもあります。
ここでは、独学で学ぶメリットについて解説していきます。
気軽に質問できない
独学では、自分一人で学習を進めていくため、分からない問題があった場合でも気軽に質問ができません。
また、アーユルヴェーダの試験対策のテキストは販売されておらず、試験対策が難しいのも特徴です。
試験対策や分からない問題にも対応できるようにしたい場合は、独学ではなく、通信講座などを利用して講師に質問しましょう。
正しい知識が身についていない可能性もある
独学では、講師による実技講義がないため、技術の習得ができません。
そのため、資格を取得して開業をしたい人や実践力を身につけたい人には独学勉強法は不向きです。
また、独学で身につけた技術が間違っている場合もあるため、お客様への施術はリスクが高まります。
資格を取得して仕事にいかしたい場合は、スクールを利用して正しい知識を身につけましょう。
アーユルヴェーダとは?資格の必要性や取得方法まとめ
今回はアーユルヴェーダとはどういったものなのか・資格はあるのか・独学で取得できるのかなどについて詳しく見てきました。
アーユルヴェーダはインド・スリランカで5000年もの歴史がある医学で、3つの要素「ドーシャ」のバランスを大切にしている学問です。
日本では資格が必須ではありませんが、民間資格が多数あり取得したい資格に合わせて難易度も様々であると分かりました。
また日本では医師としての施術はできませんが、インド・スリランカではBAMSを取得することでアーユルヴェーダ医師として活躍できる国家資格でもあります。
基礎知識から応用できる様々な技術を学ぶことで、美容業界だけでなく医療・介護の方面でも活用ができます。
国内・国外それぞれで取得できる資格の種類は異なり、独学のみでは資格の取得が難しいことも分かりました。
この記事を参考に、ぜひこれからアーユルヴェーダを学ぶ第1歩を踏み出してみてください!