TOEICはコミュニケーション力を測る英語資格として広く知られています。
合否ではなく、990点満点中の点数によって英語力を評価するといった特徴があり、一般的には平均点である600点以上であれば、履歴書などでアピールできるとされています。
しかし、目指す点数は個人の目的や求めるスキルによって異なります。
とくに外資系企業への転職を考えている方や一般企業でも、TOEICの点数が高ければより有名企業・大企業への内定が期待できます。
そこで今回は、資格として通用するTOEICの具体的なスコアの目安などについて詳しくご紹介します。
TOEICとは
TOEICはIIBC(国際ビジネスコミュニケーション協会)が主催する。英語でのコミュニケーション能力を測るための国際的な試験です。
一般的な試験と異なり、合格・不合格ではなく10~990点の間の5点刻みで採点されます。
英検のように受験内容が英語レベルによって変わることはなく、初学者から上級者まで同じ問題が出題されるのが特徴です。
またTOEICは学生から社会人まで幅広い層が受験し、受験の目的もさまざま。
英語の習熟度の確認から留学、就職・転職活動や昇進のための目標スコアの達成を目指す人までいるといわれています。
TOEICの試験内容
TOEICの試験はリスニングとリーディングそれぞれ495点で採点します。
リスニングとリーディングいずれのパートも、日常生活や業務上のシーンを題材にした問題がベースとなっているのが特徴です。
リスニングでは英語圏で実用できる英語力を測定するため、アメリカやイギリスなどネイティブの発音によって出題され、リーディングでは、文法の知識を問う内容以外にも実際に仕事で使うようなメールや文書を用いた問題が設けられています。
分類 | パート | 出題内容 | 問題数 |
---|---|---|---|
リスニング | パート1 | 写真描写問題 | 6問 |
パート2 | 応答問題 | 25問 | |
パート3 | 会話問題 | 39問 | |
パート4 | 説明文問題 | 30問 | |
リーディング | パート5 | 短文穴埋め問題 | 30問 |
パート6 | 長文穴埋め問題 | 16問 | |
パート7 | 文書問題 | 54問 |
TOEIC資格試験料
toeic Listening&reading 5725円、toeic Bridge 4320円、toeic Speak&Writing 10260円
TOEIC試験・検定の年間試験回数
試験は1月、3月、4月、5月、6月、7月、9月、10月、11月、12月の年10回です
TOEICは990点満点で合否はない
TOEICは英語でのコミュニケーション能力を測るための国際的な試験であり、合格・不合格ではなく、10~990点の間の5点刻みで採点されるのが特徴です。
英検のように受験内容が英語レベルによって異なることはなく、初学者から上級者まで同じ問題が出題されます。
学生から社会人まで幅広い人々が受験し、英語の習熟度を確認するだけでなく、就職・転職活動や昇進のために目標スコアを掲げて受験すること人もいます。
TOEIC試験の合格発表
試験後約1か月後郵送にて通知が届きます
TOEICの平均点は600点程度
TOEIC受験者の平均点は、990点満点中600~625点前後で推移しており、600点以上であれば平均的な英語力を持っていると言えます。
セクションごとの平均点は、リスニングが495点満点中330点前後で、リーディングは280点前後です。
リスニングの平均点がリーディングよりも高く、得点を伸ばしやすい傾向があります。
IELTSとTOEICの違いとは?勉強方法や試験日程をまとめてみた
資格として通用するTOEICのスコアとは
TOEICは企業が採用や社員の英語力を評価する際の指標として利用されているところも多く、一般的、履歴書にアピールできるTOEICの点数は600点以上とされています。
ちなみに新入社員の平均スコアは545点であり、英語を使用する中途採用職種では平均620点程度です。
反対に500点以下のスコアは英語力不足と受け取られかねないため記載してもそこまで意味がない可能性があります。
履歴書に書くなら600点以上
TOEICは、企業の採用や社員の英語力評価に用いられる指標の一つです。一般的に、履歴書に書いてアピールできるTOEICの点数は600点以上が望ましいとされています。
新入社員では平均545点、英語を使用する部署の中途社員では平均620点を目安としています。
企業の採用条件や職種によって異なりますが、TOEICの点数は重要な評価基準のひとつです。
反対に500点以下の点数を履歴書に記載すると、英語力不足と判断される可能性があるため、TOEICでアピールしたいのであればまずは600点を目指しましょう。
英語を使う業界・職種なら700点以上
外資系企業、グローバル企業を目指す場合、600点程度だと不足していると見なされる場合があり700点以上を求められるケースもあります。
とくに海外赴任者を選ぶ際、TOEICの平均点は690点程度必要だといわれています。
ただし、TOEICの点数が高いからといって、英語力が評価されるわけではありません。
また、TOEICは聞く力と読む力に特化しており、話す力や書く力は評価されません。総合的な英語力をアピールする場合は、TOEIC S&Rのスコアがあると望ましいでしょう。
さらに、海外ではTOEICよりもTOEFLの点数が求められることもあるため、外資系企業への就職を考える場合は注意が必要です。
日本国内の多くの企業ではTOEICが一般的な指標として使われており、高い点数を取ることで英語力や計画的な努力がアピールできます。
TOEIC高得点取得者の年収・給料相場
通訳 平均600万円、フリーランスで1000万以上収入を得る方もいます。翻訳家 平均500万円、フリーランスで1000万以上収入を得る方もいます、商社マン 平均850万円、外資系投資銀行 800万円、国内大手銀行 800万円、toeicのスコアの上下で年収も変化するようです。スコア600 年収500万円、スコア700 510万円、スコア800 545万円、スコア900 575万円。
TOEIC高得点取得者の職業例
スコア920 通訳、翻訳、外資系投資銀行、スコア900 国内大手銀行、スコア865 大手総合商社、スコア830 証券会社、スコア730 自動車会社
TOEICを受けるために必要な知識
日常生活で不自由なく英語を話すのに必要な語彙数は約8000語です。単語や文法の知識は必須です。
コミュニケーションをとるためには様々なことを知っておくことも必要です。政治から歴史、文化、時事など多岐にわたり幅広い知識を持ち相手の問いかけにベストな言葉を選ぶ選択力も必要です。
TOEICの資格は「教育試験サービス」が運営管理を行っております。
教育試験サービスとは:
教育テスト・評価を実施する組織としては世界最大の、非営利民間財団である。1947年に設立され様々な標準テストを提供している。
TOEICの点数別!英語力のレベルとは
TOEICは先ほども述べたように、10~990点で分けられ、点数の高さによって英語力の高さが問われる試験です。
そこでここでは、TOEICの点数別に英語力の目安についてご紹介します。
これからTOEICを受験する人はぜひ参考にしてみてください。
400点未満は中学英語レベル
TOEICスコアが400点未満の場合、基本的な会話は理解できますが、新しい内容や表現が出てくると理解が難しくなるレベルにあたります。
ゆっくり話してもらったり、繰り返し説明してもらったりすれば基本的な語彙や文法は理解できますが、未知の単語や表現があると文章全体の意味を推測するのは難しいでしょう。
ただし、400点未満のスコアでも英語が苦手だったり、初心者の場合は珍しくありません。
スコアアップを目指す場合は、まずは中学校レベルの単語や文法から学び始めるようにしてみてください。
自分にとって理解しやすい範囲からスタートし、英語学習の習慣を身につけていくことが大切です。
400点以上は高校英語レベル
500点以上は中学・高校英語の基礎レベル
TOEICスコアが500点台の場合、高校英語を十分に理解しており、英語の基礎ができていレベルです。
たとえば電車やバス、飛行機の時刻表などの簡単な英文を理解し、簡単な質問にも応答できる程度といえるでしょう。
500点を超えると大学の入試で加点対象となる場合もありますし、企業や自治体によっては基準スコアとして採用しているところもあります。
ただし、500点台は平均よりもやや下のレベルなので、なかには履歴書に書いてもそこまで有効に働かないケースもあるので注意が必要です。
600点台を目指すには、TOEICで頻出する単語を押さえることが重要です。
さらにTOEICの問題形式に慣れるために、公式問題集を活用して繰り返し解くことをおすすめします。
600点以上は簡単なビジネス英語レベル
TOEICスコアが600点台の場合、先にも述べたように一般的に履歴書に記載できる点数であり、英語の基礎が固まっている活仕事でも活かせると期待されるレベルです。
600点以上のレベルに達すると、自分宛ての簡単なメモや道案内など、簡単な英語文を理解できるでしょう。
ただし、長い文章や慣れないシチュエーションではまだまだ理解が追いつかないこともあります。
模試外資系や仕事で英語を積極的に使った仕事を目指す場合は、700点を目標にチャレンジしてみることをおすすめします。
過去問題集に取り組みながら、限られた時間内で英文を理解するトレーニングを積むと効率よく点数アップにつながります。
700点以上は英語を使って仕事ができるレベル
700点台を取得するのは、TOEIC受験者の中でも上位30%程度の成績ということもあり、業務での英語使用範囲もかなり広く高いレベルといえるでしょう。
たとえば日常業務の手順説明や社内文書など、自分の業務に関連する内容はスムーズに理解できます。
また、買い物や簡単な日常会話も問題ありませんが、英語での議論など、踏み込んだ仕事の話をする際には自分の意見を論理的に伝えるのが難しいケースもあるとおもわれます。
仕事で英語を使用するのが主にメール程度の場合、700点台を目標にするのも良いでしょう。
もし700点以上を目指す場合、英語力だけでなく、解答テクニックも重要です。
TOEICに特化した参考書やテキストを使って、効率的な解答方法や問題の読み方のパターンを身に着けてみてください。
800点以上は通訳なしで会話できるレベル
800点台は、英語を積極的に活用しながら仕事に役立てることができるレベルにあたります。
英語で書かれたウェブページから必要な情報や資料を探し出すことができ、さらに職場で発生した問題点について同僚が議論している内容をある程度理解できるでしょう。
また、多少の文法的な間違いはあっても、自分の意見を理由や背景も含めて伝えられるだけの語彙力も備わっています。
大手企業や外資系企業、有目コンサルティングなどでは800点を高い英語力の証とみなし、海外出張に通訳なしで行かせるケースも少なくありません。
英語を使用した業務を希望するのであれば、800点以上は十分な英語力をアピールできる点数と言えます。
900点以上はネイティブ英語レベル
TOEICスコアが900点以上の人は、受験者のわずか上位4%ほどに位置します。
900点以上のスコアを持っている人は、自分の専門分野の高度な専門書を読んで理解することができるレベルにあたります。
たとえば本場のネイティブスピーカーの議論を聞いてもすぐに理解できるほどの英語力があります。
長い英文や予測が難しいシチュエーションでも、意味を正確に読み取れるため、ビジネスでの実践的な英語力が備わっています。
900点以上のスコアを達成したなら、英語のリーディング力やリスニング力は十分すぎるあるといえます。
もしさらにスピーキングやライティングのスキルを向上させることで、より実務で使える高度な英語力を身につけられるでしょう。
TOEICの点数っていくつからすごい?最高得点を取る為の勉強法
資格に役立つTOEICのスコアアップにおすすめの勉強法
ここでは、資格に通用するためのTOEICの勉強法についていくつかご紹介します。
まずはプラス100点を目指す
TOEICは合格・不合格がないため、受験者は自ら目標とする点数を設定する必要があります。
英語力の向上は時間と努力の積み重ねが不可欠。
例えば、現在TOEIC400点の受験者がすぐに700点を目指すのは現実的ではありません。まずは100点アップを目標に掲げ、段階的なレベルアップを目指しましょう。
目標を設定したら、その達成に向けて必要な勉強時間を確保することも重要です。
100点アップするためには、一般的に200~300時間の学習が必要と言われています。
例えば、1日に2.5時間の勉強を1ヶ月半続けることで、200時間の学習時間を確保できます。
ほかにも普段の勉強だけでなく、通学・通勤時間や家事の合間を有効活用して、学習時間を確保しましょう。
模擬テストを繰り返し解く
TOEICの公式問題集は、最も受験者にとって重要なテキストです。
TOEICのスコアアップを目指すのであれば英語力だけでなく、試験に慣れることも必要です。
特にリーディングでは、時間配分が重要であり、公式問題集を使ったペース配分の練習が欠かせません。
また、マークシートでの解答方法にも慣れておくといいでしょう。
公式問題集は復習にも役立ち、もし得点が低い問題を洗い出し苦手なポイントを克服するための勉強に活用してみてください。
英語の基礎を固める
TOEICの点数を左右する要素は、単語、文法、そしてリスニングなので、効率よくスコアアップを目指すのであればまず基礎をしっかり固めることが重要です。
特に単語に関しては、TOEICで頻出する単語を覚えることで即得点につながる問題も多く、比較的簡単に取り組めるため早めに始めることをおすすめします。
また文法も重要で、多くの問題は中学や高校で習った基礎的な文法に基づいています。
長文問題でも、基本的な文法を理解していれば一つずつ読み進めることができます。
リスニングではディクテーションの練習が効果的です。聴き取った内容を書き起こすことで、フレーズを理解する力が養われます。
TOEICのスコアアップは時間がかかるかもしれませんが、地道に基礎を積み重ねることが何よりも重要です。
TOEICを受けるメリット
TOEICを受けるメリットには資格だけではなく、他にもさまざまなメリットがあります。
ここでは、TOEICを受けるメリットについてご紹介します。
ビジネスシーンで役立つ英語力が身に付く
TOEICテストは、実際のビジネスシーンや日常生活に即した内容で構成されているため、TOEICテストの学習を通じて実践的なビジネス英語力を身につけることができます。
TOEICテストでは頻出する単語やフレーズを覚えたり、リスニング力を高めることで、実際の仕事で使う英語力を直接向上させることができます。
英語が初心者でビジネス英語を学びたいと考える方にとって、TOEICテストは良いスタート地点となるでしょう。
就職・転職でアピールになる
TOEICテストは、英語力を測るためのグローバルスタンダードとして、アジアから北米、南米、アフリカ、ヨーロッパまで、全世界約160ヶ国で実施されています。
濃く長いでも多くの企業がTOEICテストスコアを就職や転職時の採用条件や昇格の基準として定めています。
実際、約7割の企業が採用時にTOEICテストスコアを参考にしているともいわれています。
そのため、就職活動でTOEICテストのスコアを持っていれば、かなり有利になるメリットがあります。
また、条件として明示していなくても、TOEICテストスコアは客観的な英語力を測る指標として使われることが増えています。
とくに高いスコアを獲得すれば、就職や転職時でも選択肢が増やせるでしょう。
キャリアアップを目指せる
企業によっては昇進や昇格、昇給の条件としてTOEICテストスコアを設定しているところがあります。
さらに昇進だけでなく、海外志向の強い会社では海外出張や海外転勤の際にも一定以上のスコアが求められることが一般的です。
会社で決められたスコアを取得することで、給与にプラスして手当が支給されるケースもあります。
「将来海外で活躍したい」「効率よくキャリアアップ・年収アップを目指している」といった方は、一度自分の会社でキャリアップに必要なスコアを調べて、目標として設定してみてください。
資格で通用させるにはTOEICスコア600点以上を目指そう!
今回は、資格として通用するTOEICの具体的なスコアの目安などについて詳しくご紹介してきました。
般的には、履歴書で英語力をアピールするには600点必要といわれていますが、外資系企業や英語を使う業界・職種を目指しているのであれば700点以上を目指すといいでしょう。
TOEICスコアの点数アップを目指すのならまずプラス100点以上を目標にしてみてください。
簡単なことではないですが、英語学習を習慣にしていったり、定期的に模擬テストをうけて問題のパターンに慣れれば点数アップにつながるはずです。
最近では、TOEICスコアアップに対応した通信講座などもあります。
今回の記事を参考に資格で通用するレベルのTOEICスコアを位につけてみてくださいね。