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【最新】司法試験合格率を法科大学院・予備試験ルートごとに比較

更新日:2024-06-11

【最新】司法試験合格率を法科大学院・予備試験ルートごとに比較

司法試験とは、法曹三者(裁判官、検察官、弁護士)になる場合に必須の試験であり、毎年7月ごろにおこなわれます。

そこで今回は司法試験合格率について法科大学院ルート・予備試験ルートに分けて紹介します。

これから司法試験への受験を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

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司法試験を受けるには2つのルートがある

司法試験受験資格を得るには、法科大学院ルートと予備試験ルートの二つのルートがあります。

法科大学院ルートは法科大学院に入学し、2〜3年の学習を経て修了することで受験資格が付与されます。

予備試験ルートは直接予備試験に挑み、合格することで資格を獲得できます。

予備試験は短答式試験・論文式試験・口述試験の3部構成の試験で、270点満点中例年160~165点程度の正答率で合格となります。

それぞれのルートは異なる準備と努力を要するため、受験を考える際には自分の状況に合った選択をすることが重要です。

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司法試験合格率を法科大学院ルート・予備試験ルートに分けて比較

先にも述べたように、司法試験への受験には法科大学院ルートと予備試験ルートがあります。

そこでここでは、法務省が発表するデータをもとにそれぞれの司法試験合格率についてご紹介します。

受験者数最終合格者数令和5年合格率令和4年合格率
司法試験全体3,928人1,781人45.34%45.52%
法科大学院合計3,575人1,454人40.67%37.65%
法科大学院修了者2,505人817人32.61%37.65%
法科大学院在学中1,070人637人59.53%
予備試験合格者353人327人92.63%97.53%

参照:法務省 

2023年の司法試験において、合格率は予備試験合格者が最も高く92.63%で、法科大学院在学中の受験者も59.53%と高い成績を示しました。

一方で、法科大学院修了生の合格率は32.61%と低く、全体の平均合格率45.34%や前年の修了者合格率37.65%を下回る結果となりました。

合格率のみでいうと予備試験ルートや法科大学院在学中受験がより高いといえます。

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法科大学院別合格者数ランキングTOP10

令和4年・5年において法科大学院のみでの合格者数の多さをランキング形式で示すと、以下の通りとなります。

令和5年合格者数・順位令和5年合格率令和4年合格者数・順位令和4年合格率
京都大法科大学院188人68.36%119人68.00%
東京大法科大学院186人59.05%117人60.94%
慶應義塾大法科大学院186人60.00%104人57.46%
早稲田大法科大学院174人44.73%104人44.83%
一橋大法科大学院121人67.22%66人60.00%
中央大法科大学院90人39.30%50人26.18%
大阪大法科大学院78人42.86%51人45.95%
神戸大法科大学院71人48.63%54人48.65%
名古屋大法科大学院42人47.19%14人26.92%
同志社大法科大学院29人33.33%25人30.86%
明治大法科大学院29人27.36%16人18.60%

参照:法務省 

2023年(令和5年)の司法試験では、京都大学法科大学院が合格者数および合格率でトップになり、東京大学、一橋大学、慶應義塾大学などの上位常連校も安定した実績を維持していることがわかります。

特に名古屋大学法科大学院は、2022年(令和4年)と比較して合格者数と合格率で顕著な向上を見せ、注目される成果を示しました。

必ずしも高学歴の法科大学院だからと言って合格できるとは限りませんが、傾向として偏差値や教育レベルが高い大学であるといえるでしょう。

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2023年(令和5年)司法試験の合格者数・合格率

ここでは、最新の2023年(令和5年)司法試験の合格者数・合格率について紹介します。

令和5年令和4年増減
出願者数4,165人3,367人+798人
受験予定者数4,165人3,339人+826人
受験者数3,928人3,082人+846人
短答式試験の合格者数3,149人2,494人+655人
合格者数1,781人1,403人+378人
合格率45.34%45.52%−0.18%

参照:法務省 

上記の表からも分かるように、令和5年の合格者数は1,781人で前年の令和4年よりも378人増えています。

一方、合格率は45.34%と、前年よりも0.18%減少しているものの、おおむね例年通りの合格率となっています。

司法試験合格者数・合格率の推移

ここでは、過去10年の司法試験の合格者数・合格率の推移についてご紹介します。

合格者数合格率
令和5年1,781人45.34%
令和4年1,403人45.52%
令和3年1,421人41.50%
令和2年1,450人39.16%
令和元年1,502人33.63%
平成30年1,525人29.11%
平成29年1,543人25.86%
平成28年1,583人22.95%
平成27年1,850人23.08%
平成26年1,810人22.58%

参照:法務省 

2023年の司法試験合格者数は過去10年間で3番目に多い数字を記録しました。

理由としては、法科大学院在学中受験の初年度という特殊な状況が影響していると考えられています。

具体的には、在学中受験を導入したことにより、在学中の3年生と修了生の2学年分が試験に臨んだためです。

これにより、2023年は一時的に受験者数が増加し、その結果合格者数も増えました。

来年以降は在学中合格者が修了生受験者数から減少するため、受験者数は徐々に以前の水準に戻ることが予測されます。

また、2023年の合格率は過去10年で2番目に高く、3年連続で40%を超える高い合格率を維持しています。

合格率が挙がった原因としては、教育の質の向上や受験者の質が高まっていることが挙げられます。

法科大学院ルートの司法試験合格率は例年通り

今回は司法試験合格率について法科大学院ルート・予備試験ルートに分けて紹介してきました。

2023年の司法試験は、法科大学院在学中の受験が可能となる新制度の導入により、受験者数と合格者数が増加しました。

しかし合格率で見ると45.34%と、例年と大きな変動はありませんでした。

法科大学院在学中の受験者の合格率が59.53%と高く、対照的に修了生の合格率は32.61%と低い傾向にあります。

法科大学院での学修期間が長いほど合格率が低下する傾向にあることを示唆していることから、なるべく法科大学院中に受験することをおすすめします。

早い段階で合格することで受験料の節約やモチベーションも落ちにくいといったメリットもあります。

しかし予備試験ルートの方が合格率が高いといった現状もあります。

司法試験の成功は、入学前の準備が重要であり、効果的な学習方法を身につけることが合格には不可欠。

今回の記事を参考にぜひ司法試験合格を目指してみてください。

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