着物や和小物が好きだから、将来はきものアドバイザーになりたいという方も多いのではないでしょうか?
洋服が好きだからアパレルブランドで就職を考えているという方と同じような感覚で考えているけれど、
実際どういった仕事内容で、どういう資格が必要なのかわからないなんて言う方もいるかと思います。
きものアドバイザーに関する仕事内容や働き方、どんな資格が必要なのかどうかなどをご紹介いたします。
きものアドバイザーとはどんな人?
きものアドバイザーとは、お店などでお客様をしたり、着物を選ぶアドバイスを行う人です。
簡単に言ってしまえば着物の販売員といったところでしょうか?
また、着付け教室や結婚式場などで着付けを行うのも、きものアドバイザーと呼ばれる人です。
仕事内容はそれぞれやや異なりますが、着付けが出来る事、着物に対する知識が豊富な事が絶対条件となります。
普段、着物に親しんでいるわけではない現代人からすると、かなり難しい仕事内容に感じます。
実際のところはどんな仕事をしているのか、どんな資格や知識が必要なのか見てみましょう。
きものアドバイザーになる為に必要な資格とは?
きものアドバイザーになるには、結論から言ってしまえば資格は必要ありません。最初は、知識も必要なわけでありません。
着物専門店では、研修を設けて知識ゼロから色々教えてくれるようです。
募集要項には『「知識がない」「着付けができない」という方もご安心ください!希望者は着付け教室に通うことができます』という記載もあるので、安心して応募が出来るでしょう。
ただ、あった方が働きやすい資格は存在します。3つほど、ご紹介いたします。
きものコンサルタント
きものコンサルタントとは、「公益社団法人 全日本きものコンサルタント協会」が認定する民間資格になります。
筆記と実技の試験を受け、合格すればきものコンサルタントという資格を得ることが出来るのです。
ただ、試験を受けるにも資格が存在します。
1.きものの着装指導については2ヵ年以上の実務経験のある方
2.きものを教える学院及び教室の卒業生で220時間以上きものに関する教育を修了した方
3.その他当協会が資格ありと認めた方、のうちどれかに以上1?3のいずれかを満たす方
未経験者としてはかなり長い時間講座を受けなければならないのでかなり大変になりそうです。
また、実技では着物の着付けも必要となるので、着物一式を揃えなければならずコストもかなりかかってしまいそうです。
代々着物を扱っている家系であったり、着物が好きで揃えている人でないと難しそうです。
試験自体は年に1回(10月)行われています。90%の合格率ですので、試験自体はそこまで厳しくないようです。
着付け技能検定
着付け技能検定とは、着付けの技能検定は、他人に着物を着付ける業務(他装)に必要な技能を対象としていて1級、2級となっており合格者は「1級着付け技能士」又は「2級着付け技能士」と名乗ることができます。
技能検定は、労働者の有する技能を一定の基準によって検定し、これを公証する国家検定制度で、
働く人々の技能と地位の向上を図ることを目的に、職業能力開発促進法に基づいて実施されるものです。
着付けをする上で、必要な知識を身に着ける事が出来るようになっています。
きもの文化検定
きものに対する知識を問われる試験となっており、1級から5級まであります。
筆記のみで、かなり難しいと言われている試験ですが、実際かなり難しいようです。
ただ、きもの文化検定問題集で繰り返し勉強をすれば受からないというわけでもないようです。
どの試験でも同じようにしっかり勉強するのが肝心なんですね。
5級はマークシート方式で60%の正解で合格できますので、試してみるのもいいかもしれません。
出典:きもの文化検定
きものアドバイザーの仕事内容と働き方は?
きものアドバイザーになったら、実際にどんな仕事内容で、どのような働き方があるのでしょう?
いくつか例をご紹介いたします。
着物販売店で販売員として勤務する。
着物を販売するお店で接客販売するのもきものアドバイザーの立派な仕事内容になります。
先ほどご紹介した知識や資格をフルに使い、実際にお客様に着付けをして着物や浴衣を販売します。
お客様は着物を選ぶにあたり高い買い物なので慎重になる方も多く、一緒に悩んで決めてあげる必要があるのです。
似合う柄や色を選ぶのももちろんですが、他の小物などを体型に合わせて勧めトータルして1番美しく見える着方を提案するのも重要な仕事内容になります。
結婚式場などでレンタル着物を選ぶ手伝いをし、着付けを行う。
晴れの場で着る着物を選び、実際に着付けるのが仕事内容になります。
こちらも、1番美しく見える姿を考えながら提案する必要があり、お客様の希望を聞きながら柄や色、帯の色味などを決めていきます。
着付けの際などは、時間に追われながらの作業になるので確かな技術も必要となります。
着付け教室で、生徒に着付けを教える。
着付け教室やカルチャーセンターで、着付けを学びたい生徒に丁寧に着物の着付け方を教える仕事となります。
こちらを行うには、着付け教室に通い、師範の資格を得るのが早いと言われています。
生徒へ教えるので、着付ける技術に加えて教える技術も大切になります。
きものアドバイザーの将来性は?
きものアドバイザーの将来性は、かなり明るいと言えるでしょう。
着物は、結婚式や成人式、他伝統芸能などの場でも大切にされ若い人でも着る機会はあります。
洋服に押されはしていますが、なくなったりはしないでしょう。
その為、きものアドバイザーの仕事はなくなる事はありません。
ひょっとしたら、今後世界へ日本をアピールする場で一層電灯装束として着物が注目される事になるかもしれません。
その際は、きものアドバイザーとして腕の見せ所になるのではないでしょうか?
きものアドバイザーの就職先はどんな会社?
きものアドバイザーの就職先は、着物の販売店やレンタル会社、ホテルや結婚式場があります。
販売店などでは、未経験やブランクがあっても積極的に採用をしているようです。
ただ、本当に未経験の状態でいきなり飛び込んでも、最初は着付けも着物の知識もないままとなるのでかなり大変になるでしょう。
その際、着物に関する資格を持っていれば自身にとっても糧になりますし会社からしても採用しやすいと言えるでしょう。
着付け教室に関しては、着付け学院などの企業が行っている教室に就職する方法もありますし、
自身で開業するケースもあります。
開業し自分で行う為には、他の企業で長く働いてから…という形になるので、いきなりは難しいようです。
きものアドバイザーになるには?まとめ
いかがでしたでしょうか?きものアドバイザーになるために必要な資格や、仕事内容、働き方などをご紹介させていただきました。
外から見るとかなり難しそうな仕事ですが、着物が好きで後世に伝えていきたい!など考えている方にはぴったりの仕事と言えます。
販売店などで綺麗な着物を着てお客様に勧めたいと考えているのなら、試しに飛び込んでみるのもいいのかもしれません。
それから資格などを順番にとっていき、本格的にきものアドバイザーになっていくのも近道かもしれません。
自分にぴったりな方法で、きものアドバイザーとして働いていけるといいですね。