美のプロフェッショナルの仕事は多数ありますが、その中でも”アイリスト”は「まつ毛」に関するエキスパートです。
現在、若い女性を中心に”まつ毛パーマ”や”まつ毛エクステ”などが人気ですが、アイリストになるにはどんな資格を取得するのでしょうか?
美容師と給料に違いはあるのか、仕事内容はどんなことをするのかも徹底調査しました。
アイリストとは?
現在、長くて美しいまつ毛に憧れる人が増えたことにより、「まつ毛パーマ」や「まつ毛エクステンション(エクステ)」、「まつ毛カール」などが流行っています。
これらは専用の器具を使用し、薬剤も扱うことから”アイリスト”という職業の人でなければ施術することができません。
美容業界には多くのプロフェッショナルが存在しますが、その中でもアイリストは”まつ毛”に関するエキスパートです。
そのアイリストになるには、どのような方法があるのでしょうか?
アイリストになるにはどうする?
アイリストになるには、まず国家資格である「美容師免許」を取得しなければなりません。
なぜならば、アイリストは”まつ毛”という、目元の繊細な部分に触れる仕事をしています。まつ毛パーマなどをする際は、薬剤なども使用することから資格がない人は技術を施せないのです。
「手先の器用な人なら誰でもできるのでは?」と思ってしまうかもしれませんが、無資格であることが発覚した場合は罰せられるので、アイリストを目指す人は必ず資格を取得しましょう。
まずは「美容師免許」を取ろう
アイリストになるには「美容師免許」が必要ですが、それには高校を卒業してから美容師の専門学校に進学します。
美容師の専門学校は全国どこにでもあり、2年制の昼間・夜間のコースが選べたり、中には卒業に3年かかりますが通信制のコースもあります。
なので、新卒でなくとも仕事をしながら資格の取得を目指すこともできます。
その後、めでたく国家資格を取得できればアイリストとしての就職先を探すことができます。
無免許の場合はどうなる?
アイリストになるには資格が必要であるにも関わらず、無免許で店舗を営業したり、就職した場合はどうなるのでしょうか?
厚生労働省の通達によると、「まつ毛エクステ」は美容師法で許可が必要とされている「美容行為」にあたります。
そのため、とても低い金額だったとしても、顧客から金銭を受け取っていた場合は美容師法違反となり、処罰の対象になる可能性があります。
なぜ無免許の人が出てくるのかというと、前述の通り「手先の器用な人」なら簡単に施術できることがあるので、つい軽い気持ちで営業してしまうケースがあるのです。
資格を持っていたとしても、100%事故を起こさないという保証はありません。
最終的に施術のミスは、店舗の経営者が負うことになります。
無免許の施術者がいた店舗で、突然保健所から家宅捜索が入り、行なっていた施術を中止するように告げられそのまま閉店するに至ったケースもあります。
このように、違法店には厳しい処罰が待っているうえ、取り返しのつかない事態になることもあるので注意しましょう。
資格が取れたあとは?
国家資格が取得できれば、アイリストとして働けるようになります。
アイリストになるには、実に様々な就職先があります。
まず、総合的な美容の施術を行っている「エステサロン」や、まつ毛のケアを専門に行う「アイラッシュサロン」、または「美容室」でもヘアメイクと並行して業務を行っているところもあります。
自分がアイリストとしてだけ働きたいのか、または美容師やネイリストの仕事も同時に携わりたいのか、よく考えて就職先を決めましょう。
無事に就職できたら、アイリストとして研修を行います。専門学校で学んだことはもちろん大切ですが、基本的にはヘアメイクに関することが中心のため、アイリストとしての知識はさらに深めていかなくてはなりません。
既にアイリストとして活躍している先輩から技術を学んだり、民間の講座に通うなどして勉強をします。
それから実践に移りますが、はじめは家族や友人などに練習台となってもらい、経験を積んでいく場合が多いです。
まつ毛の生え方は人によって大分違うので、多くの施術に携わることで自分の技術も向上していくことでしょう。
アイリストの仕事内容は?
一気に人気の職業の仲間入りを果たしたアイリストですが、仕事内容はどんなことをしているのでしょうか?
まつ毛のケアだけだと思うかもしれませんが、施術の前にはこんなことをしています。
まずはカウンセリングからスタート
美容師の場合は、お客様が来店したら「こんな感じに髪を切って、こんなカラーでお願いします」とすぐに注文されて、カットがスタートします。
しかし、アイリストの場合はまず、お客様のカウンセリングから始まります。
お客様のまつ毛に関する相談をしっかりと丁寧に聞き、どんな施術が向いているのかを話し合います。
まつ毛は目元の大切な場所に生えているので、肌が弱いお客様だと”グルー”という専門の接着剤などで被れたり腫れたりすることもあります。
アイリストになるには、事前にトラブルや健康被害を回避するためにも、お客様とは誠実に向き合わなくてはなりませんね。
次に施術へ
カウンセリングが終了したら、いよいよ施術を行います。
お客様から事前に受けた、「まつ毛を何本付けるのか」「どんなカールにするのか」など、要望に応じた作業になります。
まつ毛の状態や付ける本数によっても変わってきますが、基本的な作業時間は1時間〜1時間半ほどです。
アイリストになるには、まつ毛を美しく見せるための「センスの良さ」に加えて、素早く作業できる手際の良さと、安全に器具などを扱う丁寧さなども求められます。
そのどれか一つでも欠けると、美容のプロとなることは難しいですね。
アイリストのお給料は?
仕事内容が繊細すぎるアイリストですが、そのお給料はいくらほどもらえるのでしょうか。
アイリストになるには、全員が全員、正社員というわけではありません。
パートやアルバイト、契約社員という形で働いている人たちも多く、雇用形態によって収入にはばらつきがあります。
正社員のお給料
正社員のアイリストになった場合、お給料は平均で18万円からスタートということが多いです。
この額は美容師よりも高いとされており、経験豊富なアイリストや大手のサロンに勤務している人は20万円以上の月収がもらえることもあります。
決められたお給料以外にも、お客様から技術を気に入られて指名されたりすると、500円ほどがプラスで支給される場合があります。
お給料が増えることはもちろん嬉しいですが、自分の施術をお客様が喜び、信頼して指名されると思うと自信にもつながりますね。
他にも、”チーフアイリスト”というスタッフのまとめ役になったり、”マネージャー”として経営にも携わる立場にまで昇格している人だと、月収が30万円以上と高収入を得られることもあります。
パートやアルバイトのお給料
パートやアルバイトとして勤務しているアイリストの場合、平均して時給が1000円ほどであることが多いです。
サロンなどによっては、未経験者と経験者の時給が分かれている場合もあります。
店舗によっては、正社員のアイリストは店長のみといったところも多々ありますが、パートやアルバイトでも能力や努力で正社員になれることもあります。
ゆくゆくは正社員としての勤務を希望する場合は、予め「社員登用制度」のある店舗を探すと良いでしょう。
アイリストになるには、自分の努力とやる気次第でどこまでも成長していけます。
アイリストについてのまとめ
アイリストになるには、国家資格である美容師免許を取得しなければなりません。
近年、まつ毛エクステやパーマなど、新たな分野が誕生したことでアイリストも続々となり手が誕生しています。
街中にも「アイリスト募集」の看板が目立つようになり、今後ますます認知度も高まっていくことでしょう。
美に関して興味があり、誰かを美しくするお手伝いがしたいと考えている方は、トライしてみましょう!