高い人気を誇り今後も需要が高まると言われているWEBデザイナーですが、実際になるためにはどのようなスキルを持っておくべきなのでしょうか?
WEBデザイナーとして持っておくべき資格やあると良いスキルはどんなものがあるのでしょうか?
この記事では、現役のWEBデザイナーがWEBデザイナーになるために必要な資格や取得するメリットについてご紹介します。
WEBデザイナーに必要な資格は?
WEBデザイナーになるために必須の資格というものは特にありません。
そのため、誰でもすぐにWEBデザイナーを名乗ることが可能です。
資格が無くてもWEBデザイナーを名乗ることは出来ますが、資格を取得することでメリットが得られます。
資格を取得するメリット
WEBデザインに関する知識やデザインセンスなど、言葉では表せないスキルを証明することが難しいです。
このような場合に、WEBデザイナーに関する資格を所持していると客観的に、スキルとして明示することが出来ます。
履歴書に所持している資格を記載することで、クライアントや就職先の信頼を得ることができますし、自分のレベルがどのあたりなのかが可視化され、モチベーションにも繋がります。
必ずしも所持する必要はありませんが、持っておく価値は十分にあるということです。
WEBデザイナーにおすすめの資格7選
WEBデザイナーになる上でデザイン系の資格の取得を目指すのはもちろんですが、よりスキルアップするなら関連する資格取得を目指すのもおすすめです。
デザインを制作する際に使用するツール系の資格や、作ったデザインが実装可能かを自身で判断するためにコーディング系の資格を持っているとより仕事の役に立ちます。
ここからはデザイン系、ツール系、コーディング系の三種に分けてそれぞれに持っておくと良いおすすめの資格を紹介します。
デザイン系の資格
デザインの知識やスキルを証明するために取得すると良いでしょう。
デザイナーとして最低限は持っておきたいおすすめの資格は下記の3つです。
- ウェブデザイン技能検定
- Webデザイナー検定
- 色彩検定
ウェブデザイン技能検定
WEBデザインに関する資格で唯一の厚生労働省が認定している国家資格です。
3級~1級までのレベルがありますが、1級と2級は実務経験や前段階の級に合格している必要があるので、まずは3級取得を目指しましょう。
試験内容は筆記試験と実技試験があり、知識だけではなくセンスも問われます。
国家資格なだけあり、他の資格よりも難易度は高めですが、認知度も高いので持っておきたい資格です。
受検資格 | いずれかひとつに該当していれば受検可能
【1級】 【2級】 【3級】 ※学校卒業、訓練修了については、卒業あるいは修了した該当科に協会が定めたウェブの作成や運営に関する科目等が含まれると協会が認めたものに限る。 |
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受検手数料 | 1級 33,000円 2級 23,000円 / 14,000円(25歳未満の在職者) 3級 14,000円 / 9,000円(25歳未満の在職者) ※学科と実技の合計金額 |
資格の種類 | 国家資格 |
おすすめ度 | ★★★★★ |
公式サイト | ウェブデザイン技能検定 |
Webデザイナー検定
株式会社サーティファイが実施している民間資格です。
ベーシックとエキスパートの二段階のレベルがあり、どちらも受検資格に制限はありません。
WEBページ制作のために必要なコンセプト作りやデザインの制作、テスト・評価など、デザイン以外にも制作するうえで必要な知識を問う資格となっています。
WEBデザイナー以外に、WEBプログラマー・WEBディレクターなど、WEB制作に関する仕事にも役立つ資格のため取得することでキャリアアップを図れます。
受検資格 |
制限なし |
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受検手数料 | ベーシック 5,600円 エキスパート 6,700円 |
資格の種類 | 民間資格 |
おすすめ度 | ★★★★☆ |
公式サイト | Webデザイナー検定 |
色彩検定
公益社団法人色彩検定協会が実施しており、文部科学省の後援を受けている公的資格です。
3級~1級までのレベルがあり、受検資格に制限はありません。
しかし、特に1級は難関と言われています。
色彩検定では感覚だけではなく理論的な色使いの知識やデザインセンス、色彩心理などの知識が問われます。
WEBデザイナーに特化した資格ではありませんが、デザイナーとして持っておきたい資格です。
受検資格 |
制限なし |
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受検手数料 |
1級 15,000円 2級 10,000円 3級 7,000円 |
資格の種類 | 公的資格 |
おすすめ度 | ★★★☆☆ | 公式サイト | 色彩検定 |
ツール系の資格
WEBデザインをするうえで必ずと言ってもいいほど使用するソフトにも資格が存在しています。
特に実務経験が無い方は下記の3つの資格をソフトやツールを使いこなせる証明として持っておくと良いでしょう。
- アドビ認定プロフェッショナル
- Photoshop®クリエイター能力認定試験
- Illustrator®クリエイター能力認定試験
アドビ認定プロフェッショナル
株式会社オデッセイコミュニケーションズが実施している国際資格です。
レベルはありませんが、学生だと学割価格で受検することが可能ですので専門学生や大学生などのWEBデザイナーを目指している方は学生のうちに取得する事をおすすめします。
PhotoshopとIllustratorの基本的知識、スキルが問われる内容なので難易度は比較的低めの初心者向け資格です。ソフトの勉強方法に悩んでいる方はこの資格の勉強をすると良いでしょう。
Adobe社のソフトはデザイン現場でも高確率で使用されているため、資格を持っていると役立ちます。
さらに、国際資格なので将来海外で仕事をすることを目標にしている方などでも、資格を取り直すことなくスキルを証明することが可能になります。
受検資格 |
制限なし |
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受検手数料 |
一般 10,780円(税込) 学生 8,580円(税込) |
資格の種類 | 国際資格 |
おすすめ度 | ★★★★★ |
公式サイト | アドビ認定プロフェッショナル |
Photoshop®クリエイター能力認定試験/Illustrator®クリエイター能力認定試験
サーティファイソフトウェア活用能力認定委員会が実施している民間資格です。
スタンダードとエキスパートのレベルがあり、どちらも受検資格に制限はありません。
スタンダードでは基本的な操作方法、指示書に基づいた制作が出来るかが問われます。
エキスパートではさらにデザインに関する知識や該当ソフトを使用してクライアントのニーズに合わせた創造性の高いコンテンツ制作が出来るかまでが基準となります。
エキスパート取得者はデザイン性の高いWEBサイトが制作できると判断されやすくなるので是非エキスパートを目指しておきたい資格です。
受検資格 |
制限なし |
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受検手数料 |
エキスパート 8,600円 スタンダード 7,600円 |
資格の種類 | 民間資格 |
おすすめ度 | ★★★★☆ |
公式サイト | Photoshop®クリエイター能力認定試験 Illustrator®クリエイター能力認定試験 |
コーディング系の資格
WEBサイトに実装する際に可能なデザインなのかの判断したり、コーディングを担当するエンジニアとうまく連携するためにもコーディングの知識を持っていると重宝されます。
直接デザインに関係のある資格ではありませんが業界として有利に働くことができるようになるかもしれません。
下記2つは比較的初心者向けの資格ですが、持っているとWEBデザイナーとしての説得力が上がります。
- Webクリエイター能力認定試験
- HTML5プロフェッショナル認定資格
Webクリエイター能力認定試験
サーティファイ Web利用・技術認定委員会が実施している民間資格です。
レベルはHTMLとXHTMLにそれぞれスタンダードとエキスパートの二段階あり、受検資格に制限はありません。
スタンダードではHTMLやCSSの基本的なコーディングを用いてWEBページのデザインやレイアウトの表現、エキスパートでは更にJavaScriptの読み込み方やサイトの見やすさ・使いやすさを考慮しながら動きのあるWEBページを制作するためのスキルが問われます。
比較的取得が容易な試験の割に実務的な問題が多く、知識を実際の業務で応用できる資格です。
受検資格 |
制限なし |
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受検手数料 |
エキスパート 7,500円(税込) スタンダード 5,900円(税込) |
資格の種類 | 民間資格 |
おすすめ度 | ★★★☆☆ |
公式サイト | Webクリエイター能力認定試験 |
HTML5プロフェッショナル認定資格
特定非営利活動法人エルピーアイジャパンが実施している民間資格です。
レベル1とレベル2の二段階があり、受検資格に制限はありません。
HTML・CSS・JavaScriptなどコーディングの基礎知識が学べます。
難易度は初心者には比較的高めの資格ではありますが、しっかり勉強すれば取得できるようになっておりスキルの証明にも箔が付くのでコーディングが出来る証明としておすすめです。
受検資格 |
制限なし |
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受検手数料 | 16,500円(税込) |
資格の種類 | 民間資格 |
おすすめ度 | ★★★★☆ |
公式サイト | HTML5プロフェッショナル認定資格 |
WEBデザイナーとして資格を取るための勉強方法
WEBデザイナー自体資格が必要な職業ではありませんが、やはり資格を所持しているだけで履歴書で自分のスキルを証明できるほか、事前にどこまでできるのかを企業に知ってもらう事ができるというメリットが大きいです。
WEBデザイナーになりたい、WEBデザイナーとしてキャリアアップを図りたいという方は資格取得を目指すのがおすすめです。
資格取得のための勉強方法はいくつかありますので、自分に合った方法を見つけて資格取得を目指しましょう。
独学で勉強する
独学で学ぶ方が、費用が安く自分のペースで勉強することが出来るというメリットがあります。
しかし分からないところは自力で調べて解決する必要があったり、モチベーションを保つことが難しく挫折する可能性も高くなります。
未経験者が独学で資格を取得するのは相当な根気が必要ですが、独学で取得出来ると就職や転職の際の大きなアピールポイントにもなるでしょう。
通信講座やスクールで学ぶ
スクールに通うと費用は掛かりますが、基礎からしっかり学べるメリットがあります。
また、実際に現場で働いているプロの方を講師陣に迎えているスクールなどもあり、直接指導やフィードバックを受けられることは大きなメリットです。
卒業後の就職活動や転職活動のサポートしているスクールもあります。
資格以外に身に着けておきたいスキル
資格のほかに、デザイン以外のスキルがあると働く際に大きく有利になります。特にキャリアアップを目指すのであれば必要になってきます。
WEBデザイナーとして活躍する際に身に着けておきたいスキルについてもご紹介していきます。
ディレクション能力
業務の進捗の管理や、コンテンツの品質を管理などが主な内容です。
WEBデザイナーはチームの一員として仕事することがほとんどです。
その際に率先してディレクションなどが出来るとより業務のクオリティが上がります。
また、将来的にWEBディレクターへキャリアアップすることも可能になるため身に着けておきたいスキルの一つです。
コーディング
プログラミング言語を用いて、ブラウザに表示出来るようにします。
特にHTMLとCSSの基礎を学んでおくとデザインをした時に実装の仕方などが分かり、コーダーの人と円滑なコミュニケーションを取ることが出来ます。
WEBデザイナーとして持っておくべき資格でも紹介したコーディングに関するスキルもある程度身に着けておくべきといえるでしょう。
SEO・アクセス解析
検索した際に上位に表示させる対策をSEO対策と言います。
上位表示されるサイトは訪問した人にとって見やすいデザインであることが大切になってきます。
おしゃれなだけではなくターゲットやWEBサイトの運用目的に合わせたデザインを制作するためにも、SEO・アクセス解析のスキルは必要になってきます。
ただデザインを作るだけでなくその後どのような動かし方をするのかまで見えるデザイナーは企業としても重宝されやすい傾向にあります。
WEBデザイナーに資格は必要?持っておくべき資格とスキルまとめ
WEBデザイナーには必須の資格はなく、未経験でもチャレンジが出来ますが、資格を持っておくと就職や転職、実際の業務でも役立つ可能性があります。
特に、国家資格や国際資格などは今後のキャリアアップに大きく繋がるのでおすすめです。
デザインだけでなく、ツールやコーディングの理解、またディレクションスキル等WEBデザイナーとして身に着けるべきスキルはたくさんありますので、どんなWEBデザイナーになりたいのかをしっかり思い描いて、取得する資格を選びましょう。