初任者研修を東京都で無料受講する方法は?支援制度や助成金制度についてご紹介! 更新時間 2023.11.11
介護業界でのキャリアをスタートさせるとき、資格取得を検討する方も多いでしょう。
まず、初心者向けの資格として、「介護職初任者研修」を受講することが一般的です。
初任者研修は介護のスタート資格とも呼ばれ、介護の基本や高齢者への接し方を身に付けられます。
実は、東京都にお住まい方を対象に、初任者研修の資格を無料で受講できる制度があることをご存知でしょうか。
本記事では、無料で受講する方法や初任者研修の概要、資格の取得方法などについて解説します。
初任者研修を東京都で無料受講する方法は2通り
東京都にお住まいの方が、初任者研修を無料で受講する方法は、以下の2通りです。
では、それぞれの制度の内容や対象者、受講条件について解説していきましょう。
ハローワークの「求職者支援制度」とは?
ハローワークが提供する「求職者支援制度」は、失業中の方々が再就職に向けてスキルや知識を向上させるための支援プログラムです。
この制度を活用することで、無料で職業訓練を受講できるだけでなく、生活支援のための給付金も受け取ることが可能です。
無料で職業訓練が受講できる制度
求職者支援制度では、職業訓練の受講料が無料となります。
これにより、専門的なスキルや資格の取得を目指すことができ、自己アピール力を向上させることが可能です。
ハローワークは、様々な職種に対応した訓練プログラムを提供しており、参加者は自身のキャリアに合わせたコースを選択できます。
月10万円の生活支援の給付金も受け取れる
さらに、求職者支援制度に参加することで、生活支援のために月に最大で10万円の給付金を受け取ることができます。
これにより、収入がない期間でも生計を維持しやすくなり、安心してスキル向上に取り組むことができます。
受講条件や対象者について
求職者支援制度の受講対象者は、以下に該当することが条件です。
- 本人収入が月8万円以下
- 世帯全体の収入が月30万円以下
- 世帯全体の金融資産が300万円以下
- 現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
- 訓練実施日全てに出席する(やむを得ない理由により欠席し、証明できる場合(育 児・介護を行う者や求職者支援訓練の基礎コースを受講する者については証明ができ ない場合を含める)であっても、8割以上出席する。)
- 世帯の中で同時に給付金を受給して訓練を受けている者がいない
- 過去3年以内に、偽りその他不正の行為により、特定の給付金の支給を受けていない
- 過去6年以内に、職業訓練受講給付金の支給を受けていない
※1又は2を満たさない場合であっても、本人収入が月12万円以下かつ世帯収入が月34 万円以下で3~8を満たす場合は、訓練施設への交通費(通所手当)を受給すること が可能
基本的にハローワークに登録している求職者であること、雇用保険被保険者や雇用保険受給資格者でないことが求められます。
2023年4月から、それまで世帯年収が月25万円以下だったのが30万円以下になったり、訓練時の交通費支給対象が拡大されたりと、制度が見直されました。
以前、対象にならなかった方も、もう一度確認することをおすすめします。
他にも役立つ資格が多くあり「介護資格の種類はどのくらいあるの?スキルアップに取るべき資格を徹底解説!」から詳しく見ることができます。参考にしてみてくださいね。
東京都の「介護職員資格取得支援事業」とは?
東京都が提供する「介護職員資格取得支援事業」は、介護業界への就労を希望する学生や求職者に対して、無料で介護職員資格を取得できる支援プログラムです。
この事業は、介護分野の人材確保と定着を促進するために設けられています。
無料で資格取得できる介護職員資格取得支援事業
この支援事業では、参加者に対して無料で介護職員初任者研修や生活援助従事者研修を提供しています。
研修は土日や通信学習も可能ですので、忙しくて時間がないと迷っていた方もチャンスです。
「介護の仕事に興味がある」「資格をとって安定した仕事に就きたい」という方は、ぜひ検討してみましょう。
介護業務の無料体験ができる
都内の介護施設や事業所で、体験者一人につき最大3日間、介護業務の実際の現場を体験することができます。
このプログラムは参加費が無料ですが、交通費や昼食代などについては自己負担です。(なお、受入れに伴う費用は別途事業者に支払われます。)
参加者は実際の現場での業務に触れ、仕事の雰囲気や内容を実感することができます。
この体験を通し、介護職に対する理解を深め、自身の適性を確認することが可能です。
無料体験を受講することで、東京都福祉人材センターが実施する「介護職員資格取得支援事業」の利用対象者として認められます。
応募条件や対象者について
支援事業への応募条件は、介護業界への就労を希望する学生や離職者及び就業者であることが条件です。
また、先ほど紹介した無料体験事業を受講することも必須です。
東京都外に住んでいる方も利用できるので、詳しくは「東京都福祉人材センターホームページ」を確認ください。
初任者研修についてさらには詳しく知りたい方は必見! 「初任者研修のカリキュラムは?通信と通学の違いを徹底解説」を参考にしてみてください!
そもそも初任者研修ってどんな資格?
介護職を目指す上で欠かせない資格の一つが「初任者研修」です。
これは、介護の分野で働くために必要な基本的な知識や技術を身につけるための研修プログラムであり、まさに介護職を目指す人の登竜門といえます。
初任者研修は介護職を目指す人の登竜門
介護職員初任者研修では、介護の仕事に未経験の方でも理解できるような「講義」と、実際に身体を動かして行う「実技演習」が組み合わさっています。
それぞれの研修を受講することで、介護業務に必要な基礎知識や技術を効果的に身につけることができます。
カリキュラムを修了したあかつきには、介護のプロフェッショナルとしての第一歩を踏み出すことができるでしょう。
初任者研修の資格がある人とない人の違い
介護の仕事は「生活支援」と「身体介護」の2つの要素が重要です。
生活支援には掃除や洗濯、料理などが含まれ、身体介護には食事や入浴、排せつなどの日常生活のサポートが含まれます。
初任者研修を受講することで、これらの実際の介護業務に求められる基本的なスキルを習得し、資格保有者と非保有者の間には大きな差が生まれます。
初任者研修を受講するメリット
介護職員初任者研修を取得することで、介護の現場で必要な基本的なスキルや知識を身に着けることができます。
履歴書に資格を書くことで、求人市場での競争力が向上し、就職や転職の際に有利です。
また、実践的な研修内容があるため、現場ですぐに活かせる実力が身につくというメリットもあります。
介護職員初任者研修の取得方法
介護職に就くためには、介護職員初任者研修の取得が必要です。
しかし、この資格は通信講座だけでは取得することができません。
しっかりとしたスクーリングも必要とされています。
介護職員初任者研修の取得の取得方法について、詳しく解説します。
通信講座だけでは取得できない
介護職員初任者研修のカリキュラムは合計で130時間とされ、その全課程修了後には修了試験が課せられます。
通信課程で学習できる時間は40.5時間に過ぎません。
このため、通信講座のみで介護職員初任者研修を取得することは不可能です。
しかし、通信講座とスクーリングを組み合わせて受講することで、働きながらでも資格が取りやすくなっています。
初任者研修の相場は8万〜10万円
介護職員初任者研修を受講するには、一定の費用が必要です。
一般的な相場は8万円から10万円程度で、教材費や試験費、スクーリングにかかる費用が含まれます。
10万円は大きな出費になるため、できるだけ無料、もしくは助成金制度を利用し、費用を安く抑えて受講しましょう。
取得までの期間は1ヶ月〜3ヶ月が目安
介護職員初任者研修の取得までの期間は、個人の学習スピードやスクーリングの進捗により異なりますが、一般的には1ヶ月〜3ヶ月が目安とされています。
効果的な学習計画をたて、スケジュールを確保することで、スムーズに資格を取得することが可能です。
介護職の資格についてもっと幅広く知りたいという方は 「介護職のおすすめ資格は?種類や受講費用、期間などをご紹介」もチェックしてみてくださいね。