通信制高校のサポート校とは?いらない場合も実はあり得る? 更新時間 2024.10.01
通信制高校について調べていると、「サポート校に行こう!」「サポート校がないと卒業できない」といった情報を目にしたことがあると思います。
サポート校を強く勧められたり、不安をあおるようなことを言われると、「通信制高校に通うなら、やっぱりサポート校に行く必要があるのかな」と考えてしまいますよね。
しかし、サポート校が本当に必要かどうかは、サポート校が何なのかを知らなければ判断がつきません。
本記事では、そもそもサポート校とはどのようなものなのか、サポート校が必要な場合はどのような場合なのかを紹介します!
通信制高校はどんな学校なのかを知りたい方は以下の記事をご覧ください。
サポート校は通信制高校に通う生徒をサポートしてくれるもの
サポート校は、通信制高校に通う生徒が3年間でスムーズに学校を卒業し、高校卒業資格を得られるように様々なサポートをしてくれます!
受けられるサポートは勉強の面だけではありません。
日常生活からメンタル面まで、手厚いサポートが用意されています。
通信制高校でちゃんと卒業できるかなど、学校生活で不安がある人にとっては非常にありがたいシステムです!
通信制高校とサポート校の明確な違い
通信制高校とサポート校には、明確に違う点があります。
両方セットで説明されることが多いため、同じようなものと勘違いされがちです。
しかし、誤解してしまったままだと大変なことになるかもしれません。
通信制高校とサポート校で明確な違いがあるポイントを紹介します!
通信制高校とサポート校の違いは、主に以下の2つです。
- 運営機関が異なる
- 高卒資格が取れるかどうかが異なる
運営機関
通信制高校は地方公共団体または学校法人が運営している学校です。
公立の通信制高校は地方公共団体が、私立の通信制高校は学校法人が運営しており、どちらも学校教育法の認可を得ています。
一方で、サポート校の運営機関は、一般的には民間の教育機関です。
サポート校の運営主体は同時に塾や予備校、専門学校を運営していることも珍しくありません。
あくまで民間の教育機関のため、学校教育法の認可は得ておらず、位置づけとしては学習塾や大学受験予備校と同じです。
高校卒業資格が取れるかどうか
通信制高校は、学校教育法の認可を得ているため、指定されたカリキュラムにしっかりと合格すれば、高校卒業資格を得ることができます。
一方で、サポート校は認可を得ていないため、サポート校だけでいくら学んだとしても高校卒業資格は得られません。
塾や予備校で勉強しただけでは学校を卒業することはできない、と考えると分かりやすいですね。
通信制高校とサポート校の違いに関するさらに詳しい内容は、「どう違うの?通信制高校とサポート校の違いをご紹介」をご覧ください!
学費の違い
通信制高校は、主に自宅で学習するスタイルです。
公立の通信制高校では、年間で約4〜6万円程度の低コストで教育を受けられることが一般的です。
私立の通信制高校では、一般的に年間約25万円からの学費が必要です。
また、私立の通信制高校では独自のコースやサービスなどを提供している学校もあります。
一方、サポート校では、通信制高校のカリキュラムをサポートことを目的とし、さまざまな教育サービスを提供しています。
サポート校は、登校日数や受講するコースによって学費が異なります。
入学金や授業料、施設利用料などを含めた初年度の費用が20〜100万円程度かかる場合があります。
なお、通信制高校の学費に加えて、サポート校の費用が必要です。
通信制高校のサポート校に通うメリット
通信制高校に通いながらサポート校に通うと、どのようなメリットがあるのでしょうか。
サポート校に通うメリットは、大きく分けて以下の3つです!
- 高校卒業資格を得やすい
- 通信制高校では学べない専門的なことを学べる
- 勉強面以外のサポートも受けられる
- 生徒一人ひとりに合わせた進路計画を作成
- カウンセラーによる生徒へのサポート
- 服装や髪型などが自由に通学できる
- 勉強以外の知識が学べる
- 不登校サポートを受けられる学校がある
高校卒業資格を得やすくなる
サポート校は通信制高校をスムーズに卒業できるようサポートする機関ですから、サポート校に通えば、高校卒業資格を得られる可能性は高くなります。
一般的に通信制高校を卒業するためには、学校から出される課題をこなし、指定されたスクーリングに参加したうえで、試験に合格するというステップが必要です。
サポート校に通うと、所属するサポーターが課題の進み具合を確認してくれたり、分からない部分を教えてくれたりします。
他にもスクーリングの日程調整やテスト対策など、高校卒業資格を得るためのサポートを惜しみなく受けることが可能です!
通信制高校では学べないことを学べる
一般的に通信制高校で勉強する内容は、全日制の普通の高校での内容と変わりません。
一方で、サポート校の中には、通信制高校では学ぶことができないような専門的な内容を学習できる学校も多いです。
音楽や福祉、アニメ、IT関連など、学べる内容は多岐にわたります。
専門的に学びたいことがある通信制高校の生徒に非常におすすめです!
勉強以外のサポートも受けられる
サポート校で受けられるサポートは、通信制高校の勉強だけではありません。
学校生活の中での悩みなどの相談に乗ってくれる場合も多いです。
サポート校に所属するサポーターは、同じように通信制高校に通う生徒を数多く見てきているため、どのような悩みを抱えていて、どのようななアドバイスを送ればいいかを熟知しています。
経験豊富な方からアドバイスをもらえるのは、とても安心する材料の一つですね!
生徒一人ひとりに合わせた進路計画を作成
サポート校では、生徒一人ひとりの将来の目標に合わせて学習計画を作成します。
生徒一人ひとりの夢や目標に応じて、カスタマイズされた進路指導を受けられます。
生徒は卒業後の進学や就職に向けてのサポートを受けることが可能です。
カウンセラーによる生徒へのサポート
サポート校では、メンタルヘルス専門のカウンセラーが常駐しているところが多いです。
学生や家族が直面するであろう心理的な問題に対してのサポートを提供します。
生徒が学業や個人的な問題で悩んだときには、カウンセラーにに相談できます。
服装や髪型などが自由に通学できる
サポート校の多くは、服装や髪色に関する規則がありません。
生徒が自己表現を大切にしながら学べる環境を提供しています。
生徒は学校生活を楽しみながら学べる自由度が高い環境です。
勉強以外の知識が学べる
サポート校では、特定の分野に特化した授業を提供している学校もあります。
生徒は自分の興味や才能に適した分野で知識や技術などを学ぶことが可能です。
また、専門的な知識を学ぶことで将来のキャリアにつながるスキルの習得に役立ちます。
不登校サポートを受けられる学校がある
不登校の経験がある生徒に対して、特別な教育プログラムを用意しているサポート校があります。
自宅訪問やオンラインでの授業サポートなどです。
生徒が徐々に学校生活に適応できるようにするためのサポートが提供されています。
通信制高校サポート校に通うデメリット
サポート校に通うことには多くのメリットがありますが、デメリットもあります。
メリットだけでなくデメリットもしっかりと把握したうえで、サポート校に通う必要があるかどうかを判断しましょう。
サポート校に通うデメリットは、主に以下の3つです。
- 高い料金がかかる
- サポート校のみには通えない
- 通学頻度が多い
通信制高校とは別で授業料がかかる
通信制高校とは別で、サポート校にはサポート校に通うための料金が発生します。
料金の幅は広いですが、相場としては一般的な通信制高校よりも高額になることが多いです。
しかし、サポート校に通うことによって受けられるメリットや、通信制高校を3年間で卒業できずに時間を使ってしまうことを考えると、少し高額であってもサポート校に通う価値は十分にあります!
サポート校のみに通うことはできない
サポート校は、あくまで通信制高校に通う生徒をサポートする機関のため、通信制高校に通っていない生徒はサポート校に入ることはできません。
サポート校のサービスは魅力的ですが、サービスを受けるためには通信制高校に通う生徒であることが必要な条件です。
多めに通学する必要がある
一般的なサポート校の通学頻度は、通信制高校よりも高めに設定されています。
通信制高校の場合は月に2~3回のスクーリングでも問題ない場合が多いですが、サポート校は週1回以上のスクーリングのコースしかないことがほとんどです。
通学が面倒な人にとっては、あまりうれしくないポイントかもしれません。
しかし、サポート校のサービスは、通学してこそより大きく受けられます。
通学の頻度が多いことは、逆にメリットと捉えることもできますよ!
通信制高校のサポート校が必要な人と不要な人
通信制高校に通う生徒が、必ずサポート校に入る必要があるわけではありません。
サポート校にはメリットもデメリットも存在するため、それぞれを加味してサポート校に入った方がいい人、入らないでもいい人がいます。
サポート校が必要な人と不要な人の特徴を押さえておきましょう!
必要な人
サポート校が必要な人の特徴は、サポート校のサービスと本人の希望や性質がマッチしている人です。
サポート校が必要な人の特徴は、主に以下の3つです
- 自己管理が苦手
- にぎやかな高校生活を送りたい
- 専門的なことを学びたい
一人では自己管理が難しい人
通信制高校は学校に行く機会が少ないため、課題の進み具合は自分自身で管理する必要があります。
しかし、自己管理が苦手で自分ひとりだけだとどうしても怠けてしまい、課題をこなすことができないという人も多いでしょう。
課題をこなさなければ通信制高校は卒業できず、高校卒業資格も得られません。
結果として、せっかく入った通信制高校を退学してしまう……なんてケースも多くあります。
自己管理が苦手な人にとっては、サポート校が展開するサービスは非常に有用なものです。
サポート校にいけばサポーターが課題の進み具合を確認してくれるため、ひとりで取り組む場合よりも格段にやりやすくなります。
サポート校のおかげで通信制高校を3年で卒業できた、という人も非常に多いですよ!
通信制高校の生活をにぎやかに過ごしたい人
サポート校に通うと、通信制高校での高校生活がにぎやかになります。
通信制高校は通学の機会が少なく、どうしても人との関わりが減ってしまいがちです。
しかし、サポート校には同じような通信制高校の生徒がたくさん在籍しています。
仲間を見つけて一緒に勉強に取り組むこともできますし、様々な行事に一緒に参加することもできるでしょう。
通信制高校で、ひとりで勉強しているだけではありえなかった出会いが、サポート校ではあるんです!
専門的なことを深く学びたい人
サポート校の中には、音楽や福祉、アニメ、IT関連など、専門的な学習を行える場所もあります。
通信制高校で高校卒業資格を目指したうえで、自分の興味がある専門的な勉強もしたいという生徒にとってはうってつけの環境です!
不要な人
サポート校のサービスは手厚いですが、無理をして受ける必要がない人も中にはいます。
サポート校が不要な人の特徴は、主に以下の4つです。
- 自己管理が得意
- 通信制高校の通学頻度が高い
- 大勢で集まるのが苦手
- 経済的に困難
一人でも自己管理ができる人
誰かに言われなくても、自分の力だけで勉強や課題の管理ができる生徒にとっては、サポート校のサービスは余計なお節介になってしまいます。
自己管理が得意な人は、サポート校でサポートを受けなくてもスムーズに高校卒業資格を得られる可能性が高いため、高い費用に見合った恩恵は受けづらいでしょう。
大勢で集まるのが苦手な人
サポート校に通えば学校生活がにぎやかになりますが、逆ににぎやかな雰囲気が得意ではない、という生徒もいるでしょう。
一人でコツコツと努力を積み重ねていくのが得意な生徒にとっては、サポート校が持つメリットがデメリットになる場合もあります。
経済的にサポート校に入るのが困難な人
サポート校はサービスが手厚い代わりに、高い費用がかかります。
サポート校の中には安価でサービスを受けられるもところもありますが、安価なサポート校はサービスが十分でない場合があり、期待していたサービスが受けられないことも多いです。
サポート校は強制ではないので、金銭的な余裕がない場合、無理をしてまで通うことはおすすめしません。
サポート校に行かずに通信制高校を卒業する秘訣
通信制高校は3年でスムーズに卒業したいけど、サポート校には行けない……という方もいるでしょう。
通常、サポート校に通っていなければ、学校からの課題や試験勉強まですべて自分で管理する必要があります。
一人で取り組むにはかなり難しいうえに、三年間モチベーションを保つことも困難です。
サポート校に行かずに通信制高校を3年で卒業しようと考えている方は、まずはスクーリングの日数が多い通信制高校に入ることをおすすめします。
学校に行く回数が多いと、その分同級生や教師とコミュニケーションをとる頻度が増えるため、一緒に頑張れる仲間や相談できる先生との関係を築きやすいです。
一人になってしまうのを避け、周りの人と一緒に取り組むことで、サポート校に通わなくても、通信制高校を3年で卒業できる可能性はぐっと上昇するでしょう!
ほかにも、在宅で学習を継続する方法を知りたい方は、「通信制高校は在宅学習がメイン!在宅でも継続可能な学習方法のコツも紹介!」をご覧ください!
通信制高校のサポート校は本当に必要かどうかを見極めて利用しよう!
サポート校は多くの人に必要とされているサービスです。
しかし、多くの人が行っているからといって、自分も行った方がいいとは限りません。
自分にとって、サポート校は本当に必要なのかどうかを見極めましょう!
サポート校についてより詳しい解説を見たい方は、「サポート校とは?」をご覧ください!