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社会保険労務士の仕事内容や独占業務は?就職先や年収までも調査

更新日:2024-02-27

社会保険労務士の仕事内容や独占業務は?就職先や年収までも調査

社会保険労務士(以下社労士)は一言でいうと労務管理のスペシャリストです。

社会のニーズから誕生した国家資格であり、労務管理に関連した書類や帳簿の作成、コンサルティングが主な業務となります。

本記事ではそんな社労士の仕事内容をはじめ年収や事務所や企業などの就職先、勤務形態についてまとめました。

気になる方はぜひ最後までご覧ください。


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社労士とは

社労士とは労働や社会保険関連の法律を熟知した上で、適正な労務管理や労働社会保険に関連した指導を行うことのできる専門家です。

社労士が誕生したのは1968年(昭和43年)です。

第二次世界大戦後すぐに労働組合法、労働関係調整法、労働基準法という労働三法が制定されました。

制定された当初は良かったのですが、1960年代に入って日本の経済が急激に成長すると、厚生年金や健康・労災・雇用保険も発展し始めたために制度がどんどん複雑になり、申請や給付のまつわる事務手続きも大変になりました。

そこで1968年に人事や労務分野の専門的な知識を有する社労士(社会保険労務士)が誕生したのです。

社会のニーズから生まれた職業なので、人気があるのも納得です。

また、社労士は国家資格で職務上請求ができる八士業の一つでもあります。

次は社労士が国家資格であることと八士業の一つであることについて詳細を紹介します。

社労士(社会保険労務士)は国家資格

社労士は国家資格なので、社労士試験に合格しないと社労士になることができません。

社労士試験は年に1回しかなく、合格率も低いため何度も受験している人もいます。

合格率が低い原因は広範囲を均等にカバーする必要がある法律問題です。

広範囲ある法令の一部

労働

  • 労働基準法
  • 労働契約法
  • 労働安全衛生法

社会保険

  • 雇用保険法
  • 健康保険法
  • 国民年金保険法

総合得点だけでなく、科目別でも合格ラインが設けられているため、全ての分野を均等かつ高レベルに熟知する必要があり、このことが合格率の低さに繋がっています。

とはいえ、雇用保険や社会保険、労働問題などの分野では唯一の国家資格であり、業務独占資格でもあるため需要は高く、おすすめの資格と言えます。

※業務独占とは、その資格を有していない者が業務を遂行した場合「三年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金」に処せられる業務のこと

社労士(社会保険労務士)は八士業の一つ

八士業とは職務を遂行する上で戸籍や住民票を委任状なしに請求できる、請求権が認められた士業を指します。

八士業は以下の通りです。

  • 弁護士
  • 弁理士
  • 司法書士
  • 行政書士
  • 税理士
  • 社会保険労務士
  • 土地家屋調査士
  • 海事代理士

もちろん業務以外での請求は不正使用になりますし、高い倫理観の下で取り扱うことが求められるため、とても責任のある仕事と言えます。

社労士の仕事内容

国家資格かつ業務独占資格でもあるため、需要の高い社労士について、具体的にどのような仕事を行うのか紹介します。

社労士の業務は社労士法2条で規定されています。

社労士法2条は業務を内容で分けつつ、以下の通りに分類しています。

  • 1号業務(申請書類等の作成)
  • 2号業務(帳簿書類の作成)
  • 3号業務(コンサルティング:相談や指導)

次は1~3号業務についてそれぞれ詳しく見てみましょう。

社労士の1号業務紹介

社労士の1号業務は社労士の独占業務であり、主な業務内容は以下の通りです。

  • 労働社労働者名簿
  • 賃金台帳
  • 出勤簿会保険諸法令に基づいて申請書等を作成すること
  • 申請書等についてその提出に関する手続きを本人に代わって行うこと
  • 労働社会保険諸法令に基づく申請、届出、報告、審査請求、再審査請求その他の事項について、又は当該申請等に係る行政機関等の調査若しくは処分に関し当該行政機関等に対してする主張若しくは陳述について、代理すること

出典:社会保険労務士法

分かりやすくまとめると、行政の機関に提出する労働・社会保険に関連した法律に基づいた申請書等の作成や、行政の機関への申請手続きの代わりをすることです。

社労士の2号業務紹介

労働基準法では労働者を雇った場合に法定三帳簿を整え、管理して一定期間保存することが義務付けられています。

法定三帳簿の作成は1号業務と同じく社労士の独占業務となります。

法定三帳簿は以下の通りです。

  • 労働者名簿
  • 賃金台帳
  • 出勤簿

これらの帳簿は間違っていたり調整できていなかったりすると労働基準監督署から指導が入ります。

指導を受けたにもかかわらず修正がない場合、30万円以下の罰金を科せられる可能性があります。

参考:e-Gov「労働基準法 第120条」

社労士の3号業務紹介

社労士の3号業務は労働・社会保険に関連した事項についてコンサルティング、すなわち相談に応じて指導することで、1,2号業務にあった書類作成とは毛色が違います。

それもそのはずで、3号業務であるコンサルティングは社労士の独占業務にはあたりません。

コンサルティング業務は誰でも行うことが可能だからです。

しかし、社労士は労務管理の専門家として知られていますので、労働・社会保険に関連した事項に関するコンサルティングについては社労士が圧倒的に有利です。

社労士の就職先

社労士の就職先は以下のものがあります。

  • 社会保険労務士事務所
  • 他士業の事務所
  • 一般企業
  • コンサルティング会社
  • 独立開業

一つ一つ詳しく見ていきましょう。

社会保険労務士事務所

社会保険労務士事務所とは、社労士が個人や法人として開業して社労士としての仕事をしている事務所のことです。

企業や個人から依頼を受けて労働・社会保険関連の相談を受けたり指導したりが仕事内容となります。

他士業の事務所

他士業の事務所とは、社労士以外の士業(弁護士や税理士)の事務所のことです。

たとえば弁護士事務所であれば、弁護士が依頼を受けた内容のうち、労務管理や人事に関連した内容は社労士が受け持つこととなります。

仕事内容自体は社会保険労務士事務所で働くのと大きな違いなありません。

一般企業

一般企業はその名の通りで、日本全国にある大中小様々な企業のことです。

多くの場合人事部や総務部への配属となり、資格の専門性である労働・社会保険関係の業務をすることとなります。

複雑な制度や手続きについて相談・依頼できるため企業にとってありがたい存在といえます。

コンサルティング会社

様々な分野で相談を受けて解決策を提示して報酬をもらう会社のことです。

社労士の3号業務でも紹介しましたが、社労士でないとできない仕事ではありませんが、大手のコンサルティング会社であるほど労務管理に関する依頼も受けていることが多いです。

その場合は労働・社会保険のスペシャリストである社労士が活躍していることも多くあります。

独立開業

独立開業はその名の通り個人や法人で開業することです。

実務経験が必須なのはもちろん、どれだけ多くの企業や個人を確保できるかが勝負のカギとなります。
豊富な実務経験で得やすくなる信頼性と営業力の両方が高いレベルで求められます。

契約先がないと収入はありませんから、いばらの道ではありますが努力次第でいくらでも収入を伸ばせる点が特徴となります。

業務内容はこれまで紹介してきた業務は全て行う可能性があります。

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社労士の年収事情を紹介

社労士の気になる年収事情を余すことなく紹介します。

まずは社労士の平均年収ですが、最新の平均年収は厚労省の令和元年賃金構造基本統計調査で公開されています。

これによると社労士の平均年収は486万円です。

同じく令和元年のサラリーマンの平均年収は民間給与実態統計調査では436万円ですから、一般のサラリーマンよりもやや良い年収であることが分かります。

資格を取る理由はキャリアアップや給与アップが多いですが、社労士なら一般的なサラリーマンより約10%給与増加が見込めますから良い資格と言えます。

続いて男女別の平均年収は社労士(厚労省の令和元年賃金構造基本統計調査)と一般のサラリーマン(国税庁の民間給与実態統計調査)で以下の通りとなります。

社労士男性平均年収 522万円
社労士女性平均年収 431万円
サラリーマン男性平均年収 540万円
サラリーマン女性平均年収 296万円

こうして見ると社労士は男女の差は一般と比べて少なく、しっかり能力に応じた年収となりやすいことが伺えます。

続いては就職先による年収の違いについて以下のように分けて紹介します。

  • 事務所や一般企業勤務での年収
  • コンサルティング会社での年収
  • 独立開業での年収
  • 予備校での年収

事務所や一般企業勤務での年収

求人情報から事務所や一般企業で働く社労士の年収を調べると、350~600万円が相場であることが多いです。

管理職ともなれば、800万の高年収もありました。

求人情報では大きなばらつきは無かったため、自身の能力に応じて安定した給与がもらえます。

1,000万円を超えるような高収入を目指すのは難しいですが、社労士の資格があることで一般のサラリーマンよりも高年収を得やすいことが特徴です。

コンサルティング会社での年収

求人情報で社労士を募集しているコンサルティング会社での年収を調べた結果、350~800万円と事務所や一般企業勤務と比べ高年収が多い結果でした。

書類業務だけにとどまらず、企業の労務管理関連での困りごとを解決することになるため、報酬も上がりやすいことが伺えます。

しかし、社労士の専門分野であっても結果を出せないと報酬に繋がらないため、事務所や一般企業で書類業務を中心に行う場合と比べると働くためのハードルは上がることが伺えます。

独立開業での年収

社労士が独立開業した場合の年収を調べてみました。

2016年に「平成29-30年度 日本学術振興会学術研究助成基金助成金 挑戦的研究:専門士業の「専門性」形成のモデル構築:社会保険労務士を手がかりとして」という調査で調べられていたので紹介します。

この調査によると、開業社労士の年収中央値は400~500万円とのことでした。

一番多かったのは300万円以下で全体の26.3%でしたが、1,000万円以上は全体の13.5%であることから、努力次第で年収1,000円を超えることはできると言えます。

社労士の勤務形態

社労士の勤務形態は、多くの場合日勤になり、夜勤や交代制といったことはまずありません。

24時間の稼働が必要な職種ではありませんから当然と言えば当然ですね。

社労士の勤務形態での特徴は以下の通りです。

  • 常勤と非常勤から選べる
  • 在宅ワークも可能
  • フレックス制が導入されていることもある

これらについて紹介します。

常勤と非常勤から選べる

多くの社労士は常勤で働いていますが、社労士の資格があるなら状況によっては非常勤で働くのも手です。

育児や介護など、ライフステージによってはどうしても常勤で働くことが難しいこともありますが、社労士の資格があれば一般のパートなどより高い賃金で、自身の状況に合った勤務時間や勤務回数を選ぶことができます。

企業によっては社労士の派遣社員を募集しているところもあるため、条件があえば社労士のパートより高水準の給与で働くことができるのも特徴です。

在宅ワークも可能

社労士の仕事は1号業務と2号業務に代表されるように書類業務が多いです。

そのため、最近では在宅ワーク可能な事務所や企業も増えてきました

様々な理由から自宅から離れられない場合でも、社労士の資格があれば仕事をして収入を得ることが可能となっています。

フレックス制が導入されていることもある

求人情報を調べてみると管理者の場合はフレックス制を導入している求人もありました。

また、数は少ないですが社労士へ求める仕事が書類業務メインの事務所や企業では、フレックス制を導入しているところもありました。

フレックス制の最大の特徴は業務時間をある程度自分でコントロールできるところになります。
時間にとらわれずに働きたい場合はフレックス制を導入している事務所や企業を探して見るのも手です。

社労士の仕事内容や独占業務は?就職先や年収までも調査まとめ

社労士は年に1回ある社労士試験という国家試験に合格することで得られる職業でした。

仕事内容は社労士の独占業務である1号業務(書類作成)と2号業務(帳簿作成)に加え、独占業務ではありませんが3号業務(コンサルティング)がありました。

就職先は社会保険労務士事務所や他の士業の事務所、一般企業やコンサルティング会社などがメインになってきます。

社会保険労務士の平均年収は486万円と一般のサラリーマン年収より10%程度上という結果になり、社労士は独立して開業することができる資格職業のため、開業して努力すれば1,000万円越えを目指すこともできるようです。