お坊さんになりたい。と言っても、お坊さんになるにも資格が必要なのをご存知でしょうか?
この記事では、お坊さん、僧侶の中でもポピュラーな浄土宗の僧侶になるには、どのような資格が必要なのかをご紹介します。
また、資格取得で大学や通信講座は利用できるのか、浄土宗僧侶の仕事内容などについてもまとめました。
浄土宗僧侶になるには資格が必要?

とりあえずお寺に駆け込んで、剃髪(坊主頭に)すれば、それでお坊さんになれる。という風に考えている方も多いかもしれませんが、僧侶の世界はそこまで単純ではありません。
では、浄土宗僧侶になるにはどんな資格が必要なのでしょうか?
浄土宗僧侶の資格の種類
浄土宗僧侶の資格は3つに分類されています。
宗徒
宗徒は、僧侶になる前段階です。この時点では僧侶を名乗れません。見習い、弟子という位置づけと言えるでしょう。
助教師
助教師検定に合格した上で、別開五重相伝(いわゆる奥義です)を授かった者の資格です。
助教師の資格を得ると、僧侶を名乗ることができます。
そして、本格的に僧侶としての仕事をしたり、住職の補佐をします。
教師
教師と言っても学校の先生とは違い、僧侶の教師は、住職になることができる僧侶の資格です。
住職とは寺院、すなわちお寺の一番偉い人です。お葬式や法事などを取り仕切ります。
また、助教師や宗徒などの弟子たちを導かなくてはなりません。
僧侶を目指すのはどんな人か?
僧侶を目指す人は、大体2パターンに分かれます。
お寺の後継ぎにならなくてはいけない人と、一念発起して転身する人です。
お寺の後継ぎになる人
実家がお寺で跡を継がなければならない、というのは最もありがちなパターンだと思います。
この場合、父親が住職で将来的に寺院を継ぐために僧侶を目指すということになると思います。
高校卒業後すぐに大学で僧侶になるための勉強をする人もいれば、一度は一般的に就職したが、後継ぎの関係で僧侶を目指すことになったという人もいるでしょう。
また、彼女やお嫁さんがお寺の娘で、その跡継ぎになるために僧侶を目指すという人も多いです。
僕の知り合いにもこのパターンの人がいました。彼女との結婚を機に、勤めていた会社を辞めて仏教系の大学に通っていました。
この場合も、彼女(嫁)のお父さんに師僧になってもらうのが一番だとは思いますが、義理のお父さんに全部投げてしまうのは色々と気まずいとは思うので、予備知識は備えておきたいですね。
僧侶に転職したい
僧侶に転職するというと一気にドラクエ感が出た気がしますが、実際に脱サラして僧侶に転職する方もいます。
ただ、仏教に興味がある、仏教を学びたいというだけなら、わざわざ僧侶に転職しなくても、信徒としてお寺で学びを受けることはできます。
ですので、僧侶に転職する明確な目的が必要です。(パーティーの回復担当になるためという目的があっても、浄土宗僧侶ではホイミは覚えられないので注意してください。)
浄土宗僧侶の資格の取得方法は?

それでは、ここでは浄土宗僧侶になるには、どのように資格を取得すればいいのか、具体的にご紹介します。
①師僧に弟子入りする
まず、一番最初にしなくてはならないのは、師僧を見つけることです。
師僧がいなくては、まず宗徒になることもできません。
親族や近しい人に僧侶がいればお願いすることもできますが、身近に師僧になってくれそうな僧侶がいない場合は大変です。
菩提寺(自分の家がお葬式や法事でお世話になっているお寺)の住職にお願いしたり、一般の信徒向けの講義などを行っているお寺に通い、お願いする方法もありますが、師僧とは責任を持って弟子の面倒を見る立場ですので、そう易々と引き受けられるものでもありません。
師僧に弟子入りする際には、十分な覚悟を持ってお話する必要があるかと思います。
(弟子入りの時点で何か条件があったり、適正を見られたりする可能性もあります。すでに試練は始まっているのです)
②大学・通信・道場などで履修する
宗徒になれたとしても、まだ仏門をくぐっただけにすぎません。僧侶として資格を得るためには、まず大学などで必要な単位を履修しなくてはいけません。
浄土宗僧侶になるには、以下の方法があります。
大正大学or佛教大学へ入学
高校卒業後、単位を履修できる大正大学(東京)か佛教大学(京都)へ入学する方法です。
4年間通う必要があります。
また佛教大学には通信課程もあり、サラリーマンをしながら教師資格の勉強をすることも可能です。
いずれの場合も、本山に泊まり込みの道場生活を送る期間があるようです。
教師養成道場へ通う
大学とは別に養成道場へ通うという方法もあります。
清浄華院にある修行道場では、2年間の寮生活でみっちり修行し知識を身に着けます。
また、年に1度20日間の道場生活を3回(つまり最短で3年かかる)行うことで満行となる養成道場もあるようです。
養成道場の場合なら、仕事をしながらでも、長期休暇を修行に充てることで資格取得ができるように配慮されています(まったく休暇になはならないでしょうが)。
道場生活では、娯楽品などの持ち込みは一切禁じられており、丸坊主にもしなくてはいけませんので、覚悟が必要です。
もちろん、スマホや財布なども没収されるとのことなので、俗世とは切り離された世界に身を置くことになります。
スマホゲームはログインできなくなりますし、株価をチェックしたり、youtubeを見ることもできません。
修行中に、「修行ツラすぎwww」などとTwitterに呟くこともできないので、現代人にはかなりハードな生活になると思われます。
③伝宗伝戒道場を修了し、資格を取得
上記の方法で学業を修めたあと、伝宗伝戒道場に入行し、修了することで、晴れて僧侶(教師)の資格を取得できます。
この道場は、総本山知恩院と大本山増上寺において、毎年12月に3週間の期間で開かれます。
朝から晩まで徹底した学習、修行、儀式があるので、仕事がある人は長期休暇を取らなくてはいけません。
また、僧侶(教師)の資格を取ったからと言って、すぐに住職になることはできません。
跡を継ぐお寺がある場合は、そのまま後継者として住職になることがあるでしょうが、それ以外の場合は、後継ぎのいなくなった寺院の後継者に推薦してもらう、自ら寺院を開くなどをしない限りは住職にはなれません。
僧侶の仕事内容は?
実際、浄土宗僧侶になったあと、具体的に何をするのか?どのような仕事があるのかを調べました。
僧侶の仕事内容
僧侶は基本的には、おつとめをします。
僧侶の仕事内容はおつとめです。
だからおつとめってなんだよ!?……と僕も最初は思ったのですが、要はお経、お念仏を唱えることだそうです。
浄土宗では、おつとめはとても大切なことで、毎日朝と夕方に行います。
そのほかに、お寺、境内のお掃除、お墓の手入れもします。
また、お葬式や法事があれば、そこでもおつとめをします。
当然、お葬式はいつあるかわかりませんので、お寺には常に駐在していなくてはいけません。休みなどというものは無いと思った方がいいでしょう。
お寺ごとに、行事を決め、行っているところもあるようです。(お念仏の会、写経会など)
坊主丸儲けだから給料は良い?
さて、よく坊主丸儲けなんて言葉を耳にしますが、ぶっちゃけ僧侶は儲かるのでしょうか?
宗教法人は税金がかからないから僧侶は儲かると考えている方も多いと思うのですが、実は僧侶もお寺(宗教法人)からお給料をもらっているという立場なので、所得税は払っています。
僧侶の月収は15万円程度とも言われていますが、立場や階級によって上がることはあるでしょう。
カウンタックを乗り回す織田無道のような僧侶はほんの一握りだと思われます。
寺離れが進んでいる現在では、よほど有名で観光地にもなっているような大きなお寺でないと、収入を維持するのも大変だと言います。
なので、副業をするお坊さんは結構いるようです。
例えば学校の先生ですね。公務員は副業禁止ですが、僧侶の場合は特別に許されているそうです。
ほかにも、本を出版したり、テレビやラジオに出演する僧侶や、お笑い芸人をやっているお坊さんもいますね。
最近では、坊主バーというお坊さんとお話ができるバーというのを経営している方もいます。
浄土宗僧侶になるには?まとめ
浄土宗僧侶になるには、どういった資格が必要なのか、また資格を取得するまでの道のりや仕事内容をまとめましたが、いかがでしたでしょうか?
僧侶になるにも、大学などに通い、修行をして資格を取得しなければならないということがわかりました。
通信講座や、短期集中の養成道場での修行など、仕事をしながらでも資格取得は目指せますが、なかなか大変な道のりのようです。
やはり、人々に教えを説きたい、人を育てたいといった強い熱意がなければ僧侶になるのは難しいでしょう。
余談ですが、浄土宗僧侶ではホイミは覚えられないと書きましたが、人々の心を癒すといった意味では、現実世界の僧侶も立派な回復魔法の使い手かもしれませんね。
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