お笑い芸人になるには資格や学歴は一切必要ありません
しかし、お笑い芸人として成功し、収入を得て生計を立てていくことは簡単ではありません。
また、社会人からお笑い芸人を目指すのに、この年齢から養成所に入って大丈夫なのだろうか、と不安になる人もいるのではないでしょうか?
お笑い芸人になるための方法や向いている人の適性を元芸人の僕が解説します。
お笑い芸人になるには年齢は関係ない?
脱サラしてお笑い芸人になりたいけど、この年齢から初めても大丈夫なのか……
そのような不安を持つ人も多いのではないでしょうか?
しかし、お笑い芸人になるには年齢は関係ありません。何歳からでも挑戦することは可能です。
こちらの記事も参考にどうぞ→お笑い芸人になるには?仕事内容・給料(収入)・必要なスキルなど
何歳からでも芸人になれる
お笑い芸人には何歳からでもなれます。
まえだまえだのように小学生からデビューするお笑い芸人もいますし、M-1グランプリの最年少出場者は生後11カ月です笑
また、おぎやはぎのように脱サラして24歳からコンビを結成すると言った例は珍しくなく、養成所に行けば30歳や40歳からお笑い芸人を目指し始めたという人間がゴロゴロいます。
始めるのに年齢を気にする必要は無いでしょう。
ただし、50歳オーバーくらいから目指す場合は「ただの痛い人」にならないように歴とした肩書があったほうがいいかもしれませんね。
元〇〇芸人というジャンルで勝負するならむしろ重ねた年齢の分だけ説得力があると思います。
年齢によっては所属できない事務所もある
実は、年齢によっては所属が難しい事務所もあります。
とある事務所の最終オーディションに残った30歳の芸人が、フレッシュな若手が欲しいからという理由で、ネタの面白さに関係なく落選していました。
ただし、吉本のように養成所を卒業すれば誰でも舞台に立つ機会を与えてもらえる事務所もあります。
年齢を理由に諦める必要はまったくありません。
年齢を理由に所属を断るような事務所はセンスが無いので辞めましょう。
お笑い芸人になるには養成所に入るべき?
最後に、お笑い芸人になるには養成所に入るべきかという話をします。
端的に言えば、養成所に入ることは絶対ではありません。
養成所に入らなくてもデビューして売れている芸人は結構います。
ただし、現在は芸人の数が増えすぎていて養成所を経験せずにデビューできる人は稀ですね。
養成所に入るメリットや、養成所に入らずにお笑い芸人になる方法を説明します。
養成所に入るメリットは?
養成所に入るには、40万円~70万円ほどの入学金と授業料を用意する必要がある。
それだけの大金を支払ってでも、養成所に入る価値はあるのか?
養成所に入るメリットをご説明します。
事務所に所属しやすくなる
まず第一に、養成所を卒業後に芸能事務所に所属しやすくなるというメリットがあります。
吉本(NSC)や松竹芸能のように、養成所を無事に卒業できれば事務所に所属できる養成所もあれば、ナベプロ、ホリプロコム、人力舎のように、養成所卒業後にオーディションを行い、優秀なお笑い芸人のみが事務所に所属できるというシステムをとっている養成所もあります。
- 相方を見つけやすくコンビ結成がしやすい
- 身の程を知ることができる
- 事務所所属をかけてオーディションを受ける
- フリーライブで武者修行
- ダウンタウン(大阪NSC1期生)
- 品川庄司(東京NSC1期生)
- キングコング(大阪NSC22期生)
- オリエンタルラジオ(東京NSC10期生)
- アンジャッシュ(スクールJCA)
- 東京03(スクールJCA)
- あばれる君(ワタナベコメディスクール)
- よゐこ(松竹タレントスクール)
- ますだおかだ(松竹タレントスクール)
- ナイツ
- オードリー
- サンドウィッチマン
- おぎやはぎ
- バナナマン
養成所に入ると多くの芸人志望の人間と交流することができます。
その中で、こいつは面白い!とか自分との相性がいいだろうと思える人間とコンビを結成しやすくなります。
また、コンビを組んだ状態で養成所に入ってくる人たちもいますが、半分近くのコンビは、養成所在学中に解散します笑
解散しても、すぐに新しい相方を見つけてコンビを結成できるので、相方に困ることが少なくなります。
養成所には個性の強い芸人志望の人間が集まります。
教室を爆笑の渦に巻き込んでいた、『クラスのお笑い王』や、社会人時代に磨いた『宴会芸の達人』、お笑いが好きすぎて古今東西あらゆるお笑いに精通している『お笑い博士』、曜日ごとに別の彼女と遊ぶイケメンや、就職しろよ!と言いたくなるほど高学歴の秀才くんなどなど……
そんな個性ある人間たちに揉まれるなかで、身の程を知ることができます。
自分はこの中で一番にはなれない……と思えばキッパリ諦めて辞めることもできますし、誰にも負けない!と思えれば長くお笑い芸人を続けることがでしょう。
養成所に入らずにお笑い芸人になるには?
養成所に入らずにお笑い芸人になるという方法もあります。
昔は弟子入りというシステムもありましたが、最近では弟子を取るのは落語家くらいでしょうか。
多くの場合は以下のパターンになると思います。
最もポピュラーなのは、事務所の開催するオーディションに応募し挑戦することです。
オーディションは事務所ごとに不定期に行っていることが多いので、調べてみましょう。
ただし、事務所オーディションは非常に難関です。
ほとんどはある程度の経験がある芸人が事務所所属をかけてネタ見せを行います。
ネタ見せオーディションを行っている事務所は、ホリプロ、ケイダッシュステージ、太田プロ、タイタン、浅井企画など。
他にも小さい事務所は随時行っているようです。
吉本では養成所以外のオーディションは無さそうです。
各地で開催されるフリーライブに飛び入り参加するという方法もあります。
俗に地下ライブなどと呼ばれるお笑いのフリーライブは、誰でも出演しネタを披露することができます。
そういった場で腕を磨き、評判が上がれば事務所やテレビ番組などからお声がかかる可能性もなくはないでしょう。
また、最近はインターネットを利用して動画配信もできるので個人で番組を作っていくことも不可能ではないでしょう。
養成所出身の芸人とそれ以外の芸人
など
など
芸人に向いている人の適性は?
ここでは、実際に筆者が出会ってきたお笑い芸人やテレビ関係者の話を元に、お笑い芸人に向いている人の適性を考察します。
ハングリー精神の強い人
強いハングリー精神を持つ人に、お笑い芸人の適性があると言えます。
この世界には、「大金持ちになりたい」「美人タレントと結婚したい」「有名芸能人になって自分を馬鹿にしたやつらを見返したい!」などなど、欲望と怨念の強い人間がたくさんいます。
そういった、意志の強い芸人たちとしのぎを削らなくてはいけませんし、すでにそういった芸人が成功を収めています。
とにかく売れたいという強いハングリー精神が無ければ生き残ることはできません。
繊細で傷つきやすい人
意外に思われるかもしれませんが、誰よりも繊細で傷つきやすい人は芸人の適性があります。
お笑いの世界で食べていくには、漫才やコントが面白いだけでは駄目です。
テレビやラジオ番組、イベントに出演して収入を得ていくためには、誰よりも気配り上手で空気が読めなくてはいけません。
繊細で傷つきやすい人間ほど、異常に自分の周りに気を遣えるものです。
逆に我が強く、無神経な人は、今自分が何を求められているかということを察知できないので、お笑い芸人の適性がないと言えるでしょう。
どんなことにも耐えられるド根性がある人
当然ですが、お笑い芸人には忍耐力、ド根性が必要です。
売れれば過酷なロケなど辛い仕事に耐えなければいけないということもありますが、売れない時期の生活も大変です。
特に若手のころは、事務所からほぼノーギャラの仕事をさせられたり、先輩のライブのお手伝いを無償でさせられることも多いです。
収入も低くアルバイトもできない生活を続けるのはとても苦しいです。
そういった苦境に耐えられるド根性がない人はお笑い芸人には向いていません。
若手芸人のお金に関する記事はこちらもご覧ください。
お笑い芸人の年収はいくら?若手芸人のリアルな収入を教えます!
日常にアンテナを張っている人
「昨日なにか面白いことあった?」と聞かれてすぐに話始められる人は、適性充分です。
お笑い芸人になるには、常に「面白いこと」「笑い」にアンテナを張っていなくてはいけません。
成功し活躍しているお笑い芸人は、普通の人なら気づかないような小さな異変にすぐに気づきます。
すぐにエピソードの一つも話せないようでは、芸人の適性はありません。
容姿に自信、個性がある人
お笑い芸人になるには、容姿も非常に重要です。
最終的に目指すところは、テレビなどのメディアになると思いますので、見た目の華やかさは大切です。
イケメンというだけで、多くの女性ファンを獲得でき有利になりますし、仕事の可能性も多くなります。
逆に自分はブサイクだ……という人にもチャンスはあります。
ただし、ただのブサイクでは駄目です。笑えるブサイクでなければなりません。
モンスターと言われるようなバナナマンの日村さんや、フットボールアワーの岩尾さんのようなブサイクも親しみのわくブサイクです。
ノンスタ井上のようなスタイリッシュなブサイクも笑えます。
また太っているデブ芸人も多く存在しますが、デブはデブでも清潔感のあるデブでなくてはいけません。
汚いデブは売れないので、イケメン以上に服装や髪型に気を遣わなくてはいけません。
まとめ
お笑い芸人になるには年齢は関係ありません。いつからでもチャレンジ可能です。
たしかにテレビに出るまでは簡単な道のりではありませんが、早くからやっていれば売れるわけではありません。
高校生の漫才大会で優勝してデビューしてもあっさり消えてしまったコンビはたくさんいます。
年齢を理由に諦める必要などどこにあるのでしょうか。
お笑い芸人の適性は、ざっくり言えば見た目と根性です。
根気よく芸を磨き続けられる人間が売れるお笑い芸人になれます。
そして、運があるかないか。
運も実力のうちと言いますが、どれだけ才能があっても運が無ければ埋もれてしまうだけです。
現代人の生き方や仕事の仕方が多様化していく中で、お笑い芸人という生き方も悪くないでしょう。
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