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IELTSとTOEICの違いとは?勉強方法や試験日程をまとめてみた

更新日:2021-08-27

IELTSとTOEICの違いとは?勉強方法や試験日程をまとめてみた

世界を見据えて英語を勉強している方はIELTSの受験をおすすめします

海外で働く際、海外の大学に入学する際、また、国によってはビザ取得にもIELTSスコアが必要な場合もあります。

また、TOEICと違いSpeakingとWritingの試験があるため、より実践的な英語が身に付くので、今後世界で活躍したいのであれば受験必須の試験です。

ここではIELTSとは何か、TOEIC,TOEFLとの違い、日程、勉強方法について説明します!

IELTSとは?

IELTS

IELTS(アイエルツ)とは世界中で使われている英語力証明のための資格です。

英検を始め、TOEICやTOEFLなども有名だと思いますが、IELTSもそのうちの1つです。

世界中で使える資格

IELTSは年間約300万人が受験する、国際的な英語力を測る資格で、世界140ヵ国、合計10,000もの機関で認定されています。

一方でTOEICやTOEFLも国際的な英語力を測る資格ですが、TOEICの年間受験者数は約249万人、TOEFLは年間72万人と、TOEICやTOEFLよりもIELTS受験者数の方が多いです。

また、海外移住や海外留学、大学または大学院進学の際もIELTSのスコアの提出が求められます

IELTSの種類は?UKVIって?

イギリス

IELTSにはIELTS Academic,IELTS General Traning, IELTS for UKVI(英国ビザ申請用IELTS)の3種類があります。

ここでは3つの違いについて説明します。

IELTS Academic

IELTS Academicは英語圏の大学、大学院に進学、留学したい方、海外の専門機関で働きたい方向けの試験です。

英語圏の大学や大学院で授業を受けたり、専門機関で働くにはそれなりの英語スキルが必要になってきます。

そのため試験内容も、海外で高等教育を受けるための知識が問われます。

IELTS AcademicはIELTSの中で1番ポピュラーでベーシックではありますが、1番難易度の高い試験です。

IELTS General Training

IELTS General Trainingは海外への移住、就業するために最低限必要な英語の知識が問われる試験です。

永住権獲得や移住のための試験ですので、IELTS Academicと比べて比較的簡単な試験です。(イギリスへの移住の場合は英国ビザ申請用IELTSの提出が求められる場合もあります。)

また自身の英語力の確認や力試しにもこちらの試験がおすすめです。

IELTS for UKVI(Academic/General Training)(英国ビザ申請用IELTS)

IELTS for UKVIはAcademic,General Training共に通常のIELTSと違いがなく、テスト形式、問題、採点方法も一緒です。

しかし、IELTS for UKVIは英国内務省が認定したテストセンターで受験しなければならず、証明書に英国内務省認定の旨が記載されます。

基本的に留学をする際に必要になるのはAcademicの方ですが、留学先によってIELTS for UKVIを必要とする場合もあります。

留学先が求めた場合のみ、IELTS for UKVIの提出が必要となるので留学先の学校等の教育機関に確認してください。

IELTSの試験の概要、難易度、スコアとは?

IELTS

他の英語の試験と違い、IELTSは回答形式がマークシートの選択形式でなく全て筆記、または選択形式のテストです。

また、IELTSはListening,Readingに加えWriting,Speakingもあります。

基本的には1日で4セッション全部行いますが、2日に渡って試験が行われる場合は、2日目に面接があります。

IELTSの難易度は?

IELTSの試験では極端に難しい問題は出題されない傾向にはありますが、Readingのセッションで長文読解の内容が理系であったり、歴史に関しての文章だったりする場合があるので、油断は禁物です。

全体的な英語力を測るテストの中では難易度は高いです。

また、イギリス英語が中心なのでListeningももちろんイギリス英語がほとんどです。

Speakingでもイギリス人との面接になるので、ハイスコアを目指したい方は、イギリス英語に慣れておくことが大切です。

スコアとは?

IELTSの結果は実用英語技能検定(英検)のように合格、不合格はなく、各セクションのスコアが0.5刻みであらわされます。

各セクションが1から9の段階評価(5.0,5.5,6.0,6.5…)で表され、その平均が総合評価として最終スコアになります。

スコアは5.0を基準としており、6.0が適切なコミュニケーションを取れるレベルであると認識されます。海外大学が留学生を受け入れる際のIELTSスコアの目安は6.0前後であると考えるといいでしょう。

スコアの目安として、IELTS6.0は
・TOEIC740~820
・TOEFL60~78
・英検準1級

と同じくらいのレベルです。

IELTSの問題構成、試験時間は?

試験会場

・Listening
・Reading
・Writing
・Speaking

以上のようにIELTSでは試験問題がListening,Reading,Writing,Speakingの4セクションに分かれており、基本は1日に4セクション全部を行い、2日に渡って受験する会場も中にはあります。

2日に渡って受験をする際はListening,Reading,Writingセクションは1日目、Speakingセクションは2日目に試験が行われます。

Listening

・制限時間:40分
・セクション数:4セクション
・回答形式:筆記&選択

Listeningセクションは制限時間40分です。

1つの問題に対して数秒の回答時間が与えられ、回答時間が過ぎてしまうと次の問題へ行ってしまうので、聞き逃したり、わからない単語に戸惑っていたりするとあっという間に時間が過ぎてしまうので練習と慣れが大切です。

問題数は全部で4セクションあり、計40問です。

回答形式は筆記&選択です。

ちなみに、Listeningの音声は1回しか流れません

音声を聞いて絵を選ぶ問題から、音声を聞いて返答を考える問題や、自分で英単語を当てはめる問題まで、難易度の簡単なものから難しいものまでたくさんあります。

Reading

・制限時間:60分
・パッセージ数:3パッセージ/計40問
・回答形式:筆記&選択

Readingセクションは制限時間60分です。

問題数は全部で3パッセージあり、計40問です。

回答形式は筆記&選択です。

3つの長いパッセージを読み、パッセージに対する質問に答える、長文読解です。

パッセージさえ解読できれば簡単ですが、パッセージの内容が簡単なものから専門的知識を要するものまであるので要注意です。

パッセージの内容が物語であったり、語りであると簡単なのですが、難しいものだと歴史上の人物や科学、物理に関した内容が書かれています。

Writing

・制限時間:60分
・問題数:2問
・回答形式:筆記

Writingセクションは制限時間60分です。

問題数は全部で2問あります。

グラフや表の読み取り、解説
社会情勢など与えられたテーマについて意見を述べる

以上のように、グラフや表を読み取って解説をする問題と、社会情勢や問題について自分の意見を延べる問題がベーシックな問題です。

どちらとも最低文字数が決められていて、グラフは大体150ワード以上、社会情勢は250ワード以上です。

どちらとも回答形式は全て筆記です。

試験は全て鉛筆で行われるので、Writingの際も鉛筆で長文を書くので、普段から鉛筆でWritingを行うことに慣れておくとかなり楽です。

もちろん鉛筆は何本も持ち込んで大丈夫なので、受験者は大体5本程持参しています。また、万が一芯が折れても大丈夫なように、試験管が鉛筆削りを持ってるので借りることができます。

Speaking

・制限時間:10~15分
・パート数:パート1~3
・回答形式:1対1面接

Speakingセクションは制限時間が10分から15分程度です。

試験形式はFace to Faceで1対1の面接形式で行われます。

試験管は基本的にブリティッシュカウンシルの英語ネイティブイギリス人の方が行い、待合室に呼びに来る時から試験官が呼びに来ます。

その時から一切日本語は使わず、部屋に行く途中の会話や、受験票を手渡す時なども英語です。

Speakingテストの問題はパート1からパート3まであります。

簡単な自己紹介と日常のトピックについての会話
②用意されたトピックカードのトピックに対したスピーチ
スピーチに対しての質疑応答

パート1は簡単な自己紹介や日常のトピックに関しての会話です。

パート2ではトピックカードを渡され1分間で朗読し、回答を準備します。1分経過したら、トピックに関して1~2分でスピーチをしますが、もちろん、スピーチの際の大幅な沈黙の時間は減点の対象になってしまいます。

パート3では、パート2で使ったトピックに関して質問されます。トピックに対して述べた自分の意見によっても面接の内容や難易度は変化しますが、基本的には討論を英語で行うイメージに近いです。

また、IELTSは何度でも聞き直すことができるので、少しでもわからなかったら「もう1回言ってください」だけでなく「もう少し詳しく教えてください」などと聞くといいでしょう。

TOEIC,TOEFLとの違い、スコア換算について

イギリス

IELTSはTOEICやTOEFLと比べて受験者数や使用目的、試験内容など違う点がたくさんありますが、TOEIC,TOEFLとIELTSの違い、そしてスコアの換算方法について説明します。

TOEICとの違い

大きな違いは、回答方式にあります。

IELTSは筆記・選択肢型
TOEICはマークシート型

なのでTOEICとは違いIELTS受験する際は単語のスペルもしっかり頭に入れなくてはなりません

また、IELTSにはTOEICにはないWriting,Speakingセクションがあるので、総合的に難易度はIELTSの方が高いと言えます。

TOEFLとの違い

TOEFLとIELTSはよく比較されるテストです。

IELTSはペーパーベース/対人
TOEFLはPCベース

以上が試験方法の大きな違いですが、スコアの使える国にも特徴があります。

TOEICが有名なのはアジア圏、特に日本と限られた地域ですが、TOEFL,IELTSのスコアは世界中で使用できます。

・IELTS:ヨーロッパ/オーストラリア/カナダ/北欧/アメリカ(一部)
・TOEFL:アメリカ/カナダ/イギリス/ニュージーランド

基本的にはTOEFLスコアはアメリカ・カナダ・オーストラリアなど英語圏ほぼすべてで使うことができ、IELTSスコアは基本的にイギリスをはじめとしたヨーロッパ、オーストラリア、北欧で使用することが可能です。

しかし、近年は世界中でIELTSの人気が高まっており、アメリカでもIELTSスコアが使用可能な大学・企業が急増しています。

IELTSの日程や申し込み方法、結果はいつ?

ポイント

実際にIELTSを受験する場合どこで受験ができるのか、受験料、試験日程、申し込み方法、結果の確認の方法などについて説明します。

IELTSの受験場所

IELTSの受験会場は関東エリア、関西エリアの全国13箇所で開催されます。

また、東京・大阪では4つのセクションを1日で実施する1dayの試験も実施されますが、1dayセクションは人気の試験のため早めの予約が必要です。

1dayの場合は早朝から始まり、全てのセッションが修了するのは夕方です。お昼を挟むため、午前中にListeing,Reading,Writingが行われ、お昼休みが入り、午後からSpeakingテストが実施されます。

2dayの場合は、会場によって異なりますが1day同様早朝から始まるところや、お昼から始まるところ、それぞれなので会場に問い合わせることをお勧めします。

IELTSの受験料

・IELT Academic,General Training:25,380円

・IELTS for UKVI:30,600円

受験料の支払いは、クレジットカード、コンビニ支払い、ゆうちょATM(Pay-easy)が対応しています。

TOEICの試験料は6,490円、TOEFLは$245で日本円に換算すると約26,870円なのでIELTSは比較的高いです。

IELTSの試験日程

毎月行っているTOEICや、TOEFLと比べIELTSは基本的には1ヵ月に4回開催されます。

申し込みは試験日の3か月前から開始され、試験日の約2週間前が締め切りですが、人気の会場だと空席がなくなってしまうこともよくあり、試験当日までにパスポートのコピーを準備しなくてはいけないので、時間に余裕をもって申し込みをすることをお勧めします。

IELTS/試験日程

IELTSの申し込み方法

IELTSの申し込みは公式サイトよりのみ可能です。

IELTSの申し込みには申し込み当日ではなく、試験日当日に有効なパスポートが必須です。

パスポートの確認ができたら、IELTS IDを発行し、公式サイトの申し込みフォームに従って申し込んだら完成です。

受験申し込みの変更やキャンセルは、試験日より5日前の正午12:00まで可能です。

また、筆記テストの4日前の19:00以降に受験確認書がネットでアップロードされるのでダウンロードしないと受験できません

受験当日は有効なパスポート原本とカラーコピー持参が必須です。パスポートのコピーはあっても原本がないと受験できないので注意してください。

上記の持ち物含め、その他の持ち物等もIELTSのマイページで確認できます。

IELTS/申し込み方法

IELTSの結果

通常は試験終了13日後の13時に成績がオンラインで開示され、成績証明書は同日夕刻発送されます。

また、取得したスコアは2年間有効です。

お金はかかってしまいますが、成績証明書は再発行も可能です。

IELTSの勉強方法・コツは?

IELTSはTOEICやTOEFLと異なり、セクションが4つに分かれており、それぞれに合った勉強方法が必要です。

ここではハイスコアを取るための勉強方法とコツを説明します。

基本的には、外国人の子どもが自然と英語を習得していくようなイメージで、毎日の積み重ねが大切になります。

Listening

Listeningセクションは特に毎日の積み重ねが必要になってきます。

「1週間頑張ったから」「昨日しっかり勉強したから」と短期間勉強したところでスコアが伸びるわけではありません。

「毎日、最低30分は英語を聞く」など日頃のノルマを課すことによって長期的なスパンで学習することをおすすめします。

IELTSのListeningはイギリス英語のため、日常からイギリス英語に触れる機会を増やすだけでもだいぶスコアに影響が出るといえます。

問題を解くことはもちろん大切ですが、イギリス英語の映画やバラエティーを見たり、音楽を聴く習慣をつけるだけでもだいぶ聞き取れるようになります。

Reading

Readingセクションは読解力はもちろん、単語力が必要不可欠です。単語がわからないと文章は読めません。Readingセクションでスコアを伸ばしたいのであれば、単語力を増やすことが1番の近道です。

覚える単語も、基本的な単語はもちろんのこと、専門的な長文にも対応できるように、幅広く学ぶことをお勧めします。

中にはイギリス英語独特の言い回しもあります

ごみ箱のことを”Trash”ではなく”Rubbish Bin”と言ったり、”1st floor”と書いてあったから1階だと思ったら2階だったから減点、などということが起こらないように、幅広い知識の習得が鍵です。

また、単語を覚えるときのコツはなるべく身体を使うことです。座って見つめているだけでなく耳で聞き、口を動かし、手を動かすことで覚えが早くなります。

耳で聞きながら英単語を覚えるだけで、ReadingだけでなくListeningの対策にもなります!

Writing

WritingセクションはSpeakingを除く他のセクションと違い、自分で採点をすることができないので、採点基準をしっかりと理解することが必要です。

また、点数配分がTask2はTask1の2倍であることから時間配分にも気を付けながら解いていかなければなりません。

IELTSの試験対策問題集等にも記載されているのですが、ポイントになる言い回しや、熟語なども載っているので、Writingに関しては問題集に従ってたくさん問題数をこなすことがポイントです。

しかし、言い回しや熟語がわかっていても、言いたいことや考えていることが英語で表せないと意味がありません。

自分の考えをある程度発せるように、日頃から「英語で考える頭」を鍛えることも大切です。

Speaking

Speakingセクションは、唯一の1対1で行われる対人のセクションであることから英語で話すことへの慣れが必要ですが、英会話ができるなら対策をしなくてもよいというわけではありません。

IELTSのSpeakingセクションの面接は対話ではなく、与えられた題についてのスピーチなので、論理的かつ正しい英語を落ち着いて話すことが求められます

パート1、パート2、パート3と3つに分かれており、聞かれる内容がある程度決まっているので、予めざっくりと答える内容を考えておくということも大切です。

IELTS公式が発表している採点基準は、
流暢さと一貫性
語彙力
文法の幅と正確性
発音
以上の4項目です。

IELTS/Speaking採点基準

Speakingセッションだけに言えることではなく、IELTSでハイスコアを狙うのであれば語彙力は最低限欠かせません

最低限の語彙力があり、その語彙力を正確に使って発信することができればある程度のスコアは獲得できるでしょう。

IELTSのまとめ

IELTSについて、知ることはできたでしょうか。

IELTSの試験内容であったり、ハイスコアを取るために必要な能力など、TOEICやTOEFLより難易度の高い試験ではありますが、本当の英語力を測るには最適な試験であるといえます。

海外の大学・大学院に進学を考えている方、これから海外で働きたいと考えている方、または自身の英語力を確かめたい方、力調べをしたい方は受験を考えてみてはどうでしょうか。