不登校ってなに?不登校のタイプを徹底調査!

不登校ってなに?不登校のタイプを徹底調査!

不登校ってなに?不登校のタイプを徹底調査!

「不登校」span>という言葉を聞く機会が増えました。

しかし、具体的な定義について理解している人は多くないのではないでしょうか?

「学校に行きたくても病気で行けない人は不登校?」

「ときどき学校をサボっている子どもは不登校児童?」

このような疑問を持つ方に向けて、不登校の定義について詳しく解説するとともに、不登校タイプごとの特徴や対処法についても解説していきます。

不登校を早期発見するポイントについても紹介していますので、お子さんについてお悩みの方は参考にして頂けると幸いです。

そもそも不登校って何?

そもそも不登校って何?

不登校の定義は、文部科学省によって細かく定められています。

ここでは、不登校や引きこもりの定義について詳しく解説します。

不登校の定義

文部科学省によると、「不登校」とは、「年度間に連続又は断続して30日以上欠席した児童生徒」のうち、「何らかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社会的要因・背景により、児童生徒が登校しないあるいはしたくともできない状況にある者」を指します。

ただし、「病気」や「経済的理由」による者は対象になりません。

「不登校」は家庭の事情や家族の介護による長期欠席を含まず、特定の背景要因による登校困難な状況を指すのが一般的です。

引きこもりとの違いとは?

不登校と似ている状況に「引きこもり」があります。

一見同じような意味合いを持っている言葉ですが、その違いは以下の通りです。

引きこもりとは、厚生労働省が定義するところによれば、「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6カ月以上続けて自宅にひきこもっている状態」を指します。

不登校と違い、期間が6カ月以上と長く、就学者だけでなく高校中途退学者や学校卒業後の成人なども含まれます。

また不登校とは異なり、引きこもりは学校に通うことが原因ではなく、社会との交流が制限される状態である点が特徴です。

不登校の原因10タイプと対処法

不登校の原因10タイプと対処法

次に、不登校の主な原因10タイプと、原因ごとの対処法について解説していきます。

友だち関係

友だち関係の問題は、子どもにとって重要な要素です。

仲間とのコミュニケーションやつながりを持つことは、心の安定や学校生活の楽しさにつながります。

しかし、トラブルやいじめなどが原因で友だち関係が崩れると、子どもは学校へ行きづらくなり不登校に至ってしまいます。

対処法

友だち関係の問題に対処するためには、まず子どもの話をしっかりと聞くことが大切です。

子どもが自分の気持ちや悩みを話せる場を設け、親や教師と信頼関係を築くことで、問題の背景を理解し解決しやすくなるでしょう。

さらに、いじめやトラブルに直面した場合は、速やかに学校や教師に相談して適切な対応を求めることが重要です。

親や学校がしっかりサポートすることで、子どもは友だち関係の問題に立ち向かう自信を持つことができます。

教師への不信感

教師への不信感は、子どもが学校に行くことに対してネガティブな気持ちを抱く原因の一つです。

教師との関係がうまくいかないと、子どもは学校に行くことを嫌がり、不登校になることがあります。

具体的な原因としては、クラス全員の前で否定的な言葉をかけられたり、授業やテストの結果についてきつい言葉を浴びせられたりといったことが考えられます。

また部活動の顧問で、練習が厳しすぎることや過度な要求をされることも不信につながるでしょう。

教師に対して不満がたまると、顔を合わせたり声を聞いたりするのが嫌になり、学校自体を拒否するようになるパターンです。

対処法

子どもが教師への不信感を抱く場合、まずは子どもの気持ちを理解し、話をしっかり聞くことが重要です。

子どもが自分の気持ちや不安を話しやすい環境を整えることで、問題の根本原因を把握することができます。

ただし、相手が教師ということもあり、早期解決は難しいかもしれません。

しばらくは保健室登校などで、学校に行く習慣だけでも継続しておくといいでしょう。

学業不振

学業不振が不登校を引き起こす要因としては、いくつかの問題が考えられます。

1つ目は、学習内容に理解が及ばないことです。

授業についていけない状態のまま進んでいくと、授業の内容が次第に難しくなり、学業への苦手意識が高まります。

2つ目は、学習スタイルに適応できないことです。

子どもには個々の学習スタイルがあり、学校の授業スタイルが合わない場合、学習意欲が低下し学校へのモチベーションが下がることがあります。

3つ目は、テストや試験による過度なストレスです。

テストや試験の成績が悪いと、勉強への苦手意識が加速します。

また親や教師の過度なプレッシャーによって、学校へ行くことを避けるようになるケースも考えられるでしょう。

対処法

学業不振による不登校を解決するためには、まずは子どもの学習状況を把握し、苦手な点や理解できていない内容を見つけることが大切です。

学習内容を理解するための個別サポートや補習を行うことで、学業に対する不安を軽減させることができます。

学習に対するポジティブな経験を増やすことで、学校へのモチベーションを回復させることができるでしょう。

進級や入学による環境の変化

進級や入学による環境の変化は、子どもにとって大きなストレス要因となることがあります。

とくに幼稚園や保育園から小学生になる変化は、生活リズムや1日の過ごし方が大きく変わるタイミングです。

4月は緊張してなんとかやり過ごせても、5月にどっと疲れが出るお子さんがいます。

また新しい学年や学校に移ることで、クラスメートや教師との関係が変わり、学校生活が一変して不安を感じることも要因の1つです。

新しい集団に馴染めないと「孤立感」や「不安感」を抱くことがあり、不登校に陥りやすくなります。

対処法

お子さんが低学年の場合は、親御さんのフォローだけで生活リズムを整えることができるでしょう。

しかし中学生や高校生になると、親御さんのフォローを嫌がるお子さんもいます。

そんなときは深く干渉せず、話し合いの場を設けて、どうすればリラックスできるかを話し合うのも1つの方法です。

お子さんが考えた方法に親御さんが協力したり、お子さんが自ら取り組む姿勢を見守ってあげたりすることが大切です。

遊び・非行

遊びや非行が原因で、登校しなくなるタイプです。

学校に無断欠席や遅刻、早退などの行動を繰り返すことで、最終的に不登校の状態が生じます。

このタイプの不登校は、小学校段階ではあまり見られませんが、中学校段階で多く現れるのが特徴です。

対処法

遊びの誘惑や夜間の外出などは、中高生にとって刺激的な体験です。

「悪いグループと付き合うな」「夜の外出は禁止!」と頭ごなしに反対するのではなく、「あなたのことが心配でたまらない」という風に伝えるのが効果的でしょう。

子どもの立場に立った理解と励ましを提供するとともに、必要に応じて注意や叱責を行うことも必要です。子どもの立場に立った理解と励ましを提供するとともに、必要に応じて注意や叱責を行うことも必要です。

無気力

「とくに原因はないけど無気力でなんとなく登校したくない」「学校に行かないことへの罪悪感が少ない」といったタイプに見られます。

このタイプの子どもは、学校や学級内で明確な問題や人間関係のトラブルは少ないようです。

誘われると一時的には登校することもありますが、長く続けるのが難しい傾向があります。

無気力による不登校は放置すると慢性化し、ますます登校が難しくなってしまうでしょう。

対処法

学校と協力しながら担任が毎朝迎えに行ったり、友だちを迎えに行かせたりするなど、根気強く支えていく必要があります。

しかし高学年になるほど対応が難しくなるため、違ったアプローチが必要になるかもしれません。

最近では自尊感情が低く、勉強や人間関係においてもやる気を失い、無気力な状態に陥る子どもが増えています。

このような子どもたちに対しては、自分が大切にされていると感じることや自信をつけるようなかかわりが非常に重要です。

身体の不調

登校する意思はあるけど、いざ登校しようとすると頭痛や腹痛を訴えるタイプです。

演技の場合もありますが、学校に行きたくない気持ちが身体に現れるお子さんも少なくありません。

しかし、これらの症状は病院で診察しても身体に異常はないと診断されることがよくあります。

また何度も手を洗ったり、衣服の着替えを繰り返したりする強迫症状が見られるケースもあります。

対処法

身体の不調による不登校では、学校生活に関連したストレスや不安が原因となることが多いです。

対処法としては、ストレスや不安

不安や緊張を和らげるためには、家庭で温かいサポートを提供することが重要です。

学校やクリニックなどの専門家とも協力し合いながら、一人ひとりの個別の状況に合わせた支援を継続的に続けましょう。

不安感

「クラスに馴染めるかな」「将来どうなるのかな…」といった不安のほかに、「分離不安による不登校」というタイプもあります。

分離不安とは、主に幼児期や小学校低学年に現れ、子どもが保護者、とくに母親から離れることに強い不安を感じる状態です。

対処法

分離不安が強い場合、無理に母子を引き離そうとすると不安感が増し、逆効果になります。

そのため、母子関係の安定を図りながら、子どもの興味・関心が次第に母親以外に向かうように促すことが大切です。

お子さんと一緒に登校できるなら、可能な限り付き合ってあげましょう。

そして、子どもと話し合いながら、少しずつ子どもから離れさせていき自立を促します。

家庭の事情や生活環境

家庭の事情や家族の変化、親子関係をめぐる問題が原因で不登校になるタイプです。

子どもにとって両親の別居や離婚、近親者の死亡などは大きなストレスとなります。

また両親の転職やリストラなど、生活環境の変化によるストレスも子どもに影響を及ぼすことがあるでしょう。

親子関係がこじれてしまう場合や、心配のあまり過干渉になる場合、逆に全く興味を示さない不干渉の場合も問題となります。

対処法

このような不和や変化を感じ取った子どもは、「家庭が安心できる場所ではない」と感じるようになります。

その結果、学校へ行く気力を失い、不登校になってしまうケースも少なくありません。

親子間のコミュニケーションを大切にし、家族全体でサポートすることで、お子さんが安心して学校に通える環境を整えることが重要です。

発達障がい

発達障害のある人は、コミュニケーションや対人関係の構築があまり得意ではありません。

その苦手な部分が原因で、学校に行くことが難しくなることがあります。

重要なことは、お子さんの努力が足りないから苦手というわけではなく、さらに親御さんの育て方が原因ではないということです。

決してご自身やお子さんを責める必要はありませんので、ご安心くださいね。

対処法

学習障がい(LD)や注意欠陥多動性障がい(ADHD)、アスペルガー障がいなどの子どもは、認知面の偏りが大きいため、対人関係や学習面で不適応な状態を示すことがあります。

このような場合は、相談機関などでカウンセリングや検査を実施してもらい、子どもの認知特性を把握した上で適切な指導や援助を行いましょう。

個々の特性を尊重しながらサポートを提供することで、安心して学校に通える環境づくりができます。

不登校になったときの学校の対応

不登校になったときの学校の対応

不登校になったときの学校の対応は、「義務教育か否か」で大きく異なります。

小中学生の場合

不登校になってしまった場合でも、小・中学校は義務教育期間であり、国をあげてさまざまな配慮が行われています。

文部科学省は、不登校を「進路の問題」とみなしており、以下の機関で指導を受け一定の要件を満たせば、出席扱いにすることが可能です。

  • 教育支援センター
  • 適応指導教室
  • 民間施設
  • ITを活用した自宅学習など

また、中学校卒業程度認定試験を受験すれば、高校受験も可能となります。

さらに高校受験に際しては、通常の調査書以外に不登校の児童生徒が活用できる選抜資料も用意されます。

高校生の場合

高校生は義務教育ではないため、進級・卒業ができないケースも考慮する必要があります。

出席日数が足りないと、成績や学力に問題がなくても留年になってしまうかもしれません。

そうなる前に、「通信制高校」や「定時制高校」といった単位制の高校を視野に入れ、進路を検討するのも1つの方法です。

今は不登校児を個別にサポートしてくれる施設も増えており、学校に行けなくても高校卒業の資格が取れるような配慮がされています。

不登校を早期発見する7つのポイント

不登校を早期発見する7つのポイント

お子さんの不登校を未然に阻止するには、学校に行きたくないサインを見逃さないことが大切です。

ここで紹介する7つのポイントを理解し、お子さんの変化や不調にすぐ対処できるよう準備しておきましょう。

朝起きられなくなる

不登校の早期発見において重要なポイントは、朝の行動朝行動に変化が見られることです。

以前は元気に起きていたのに、最近は朝起きることが難しくなったら要注意。

親御さんから見たら「だらしない」「サボっている」と思われてしまいがちな行動ですが、心理的な原因が隠されていることがあります。

家族との会話が減る

不登校になる兆候として、家族とのコミュニケーションが減少することも考えられます。

「最近会話が減ったな」「食事中も会話がないな」と感じたら、家族に言いづらい問題を抱えているかもしれません。

以前は活発に話していた子どもが無口になったり、会話を避けるようになったりしたら、学校や友だちのことで悩んでいないか聞いてみるようにしましょう。

登校時間になると腹痛や頭痛を訴える

学校に行きたくない気持ちから、登校時間になると体調不良を訴えることがあります。

とくに腹痛や頭痛など、理由がはっきりしない場合は心に留めておきましょう。

食欲がない

突然食欲が減退したり、食事を摂らなくなることも不登校の兆候です。

食事が喉を通らないほどの悩みや不安を抱えている場合は、さらに症状が悪化してしまうこともあるでしょう。

健康に影響が及ばないように、できるだけ早めに察知して専門機関やカウンセラーに相談することをおすすめします。

支度に時間がかかり遅刻する

学校へ行くための支度に時間がかかり、結果的に遅刻が増えることがあります。

以前は順調に準備をしていた子どもが、急に支度に時間がかかるようになった場合は要注意です。

遅刻が続く場合は、学校に行くことを拒否している可能性も考えられます。

お子さんが学校へ行くことに抵抗を示す場合、無理に強制するのではなく、子どもの気持ちに寄り添い話を聞いてあげることが大切です。

不眠がちになる

「なかなか寝付けない」「ベッドに入ると目が覚めてしまう」といった兆候は、学校に行きたくないサインかもしれません。

本来、子どもは成長期にあるため十分な睡眠を取ることが重要ですが、不登校になると睡眠障害が現れることがあります。

また、心理的な要因だけでなく、生活リズムの乱れやスマートフォンなどの使用も睡眠の妨げとなっているでしょう。

不眠が続くと体力や集中力が低下し、日常生活にも悪影響を及ぼすことがあります。

慢性化すると学業成績の低下や心身の健康への悪影響が懸念されるので、不眠は放っておかず、早期に対策を講じることが重要です。

人との交流を避け自宅や自室にこもる

不登校になる手前の段階において、子どもは人との交流を避ける傾向があります。

友人や同級生との関係が希薄になったり、自宅や自室にひきこもることが増えたら、一度話し合いの機会を持つことが大切です。

これらのポイントに留意し、お子さんの様子を注意深く観察してください。

もし不登校の兆候を感じた場合は、早めに専門家のサポートを仰ぐことが大切です。

不登校の問題は専門家に相談するのが解決への近道です

不登校の問題は専門家に相談するのが解決への近道です

子どもが不登校になる原因は実にさまざまです。

家庭や学校での問題、人間関係や学業のストレス、心の不安など、背後には複雑な要因が絡み合っていることがあります。

不登校は子どもだけでなく家族にとっても大きな悩みの種であり、問題を解決するのは容易ではありません。

そのため、不登校の問題を解決するためには、専門家に相談することが重要です。

心理カウンセラーや教育の専門家は、不登校の背後にある本当の原因を見極める力を持っています。

不登校の問題は一人で抱え込む必要はありません。

専門家のサポートを受けることで子どもの心の健康を守り、問題を解決へと導く近道となるでしょう。

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