通信制高校の生活は?実際に通ってみてよかった点を解説 更新時間 2023.10.06
通信制高校の生活は、自身のペースで学ぶスタイルが基本です。
しかし自分のペースといっても、自由な環境で学習や生活をしているイメージがつきにくい方も多いでしょう。
そこで今回は、通信制高校に通う生徒の生活や、卒業生の口コミなどをまとめました。
通信制高校の古いイメージはなくなりつつありますが、情報不足から進学を決められない人も少なくありません。
この記事では、通信制高校に通う生徒の生活や利点を深掘りします。
通信制高校の進学で悩んでいる方にとって、将来の選択肢を広げるチャンスになるかもしれません。
高校中退の進路にお悩みの方はこちらも「高卒資格か高卒認定どちらが有利か?」参考にしてみてください。
通信制高校の生活ってどんな感じ?
通信制高校は自由度が高く、自分のペースで学べる新しい学びのスタイルです。
そんな通信制高校に通う生徒の生活や学び方を、この記事では詳しく解説していきます。
自宅学習で自由に進められる
自宅学習では、自分のスケジュールに合わせて進められる点が大きなメリットです。
自分のペースで学べるので、学業以外の活動で忙しい人でも効果的に学ぶことが十分にできます。
具体的には、アルバイトや家事、育児、芸能活動やスポーツなどに専念している人が、自分に合った時間に学習を行える点です。
さらに、自宅学習は家庭の快適な環境で学ぶことができるため、ストレスを感じずにより集中して学ぶことができます。
この自由度の高さが、通信制高校での学びをより充実させる要素です。
レポート提出のための学習がメイン
レポート提出は通信制高校の自宅学習の中核部分です。
レポートといっても、プリントをこなすといった感じで、教科書やテキストを見ながら問題を解いていくイメージです。
分からない問題や質問したいことがあれば、メールやチャットなどで先生に質問していきます。
学習をより効果的に進めるために、オンライン授業やビデオ動画を利用することで、視覚的に理解を深めることが可能です。
参考書を活用したり、課外活動に参加したりすることも、より深い理解と成長につながります。
これらの方法を駆使することで、単に課題を終えるだけでなく、自分の成長へとつながる充実した学びが実現できるでしょう。
登校回数やコースを自分で決められる
通信制高校では、登校回数やコースを自分で決定することが可能です。
自分の生活状況や学びたい内容に合わせ、選択科目や通学の頻度を自由にカスタマイズができます。
例えば、働きながら学ぶ方にとっては、登校回数を減らして自宅学習に集中したいと考えるでしょう。
また特定の分野を深く学びたい場合は、必要なコースを選択して対面で授業を受けたい人もいます。
生徒の多様性に合わせ、高校生活という学びの場を提供しているのが通信制高校の重要な役割です。
この柔軟性は学習効果を高めるだけでなく、交通費の節約や時間管理の効率化など、生活全体の質を向上させるメリットもあります。
高校の学費に困っている方は必見! 「高校の学費が払えない時の対処法!学費を安く高校を卒業するには?」を参考にしてみてください!
通信制高校に通ってよかったところ10選
通信制高校に通うメリットは数多く存在します。
ここでは、通信制高校の卒業生や在校生が、「通信制高校に通ってみてよかった」と感じたことについて詳しく紹介していきます。
①オンライン授業で自分のペースで学べる
通信制高校のオンライン授業は、一つの教材を何度でも繰り返し学ぶことができ、理解度に応じた進捗が可能です。
また、異なる地域や学校の人気講師から学べるので、多角的な視点からの教育が受けられます。
さらに、学生は自分の興味やスキルに合わせた多岐にわたるコースから選択ができるため、自分だけのカリキュラムを組めます。
このような柔軟性が、忙しい生活の中でも学習を続けるモチベーションを高め、効率的な学びには重要です。
信制高校のオンライン授業は、個々のニーズに応じた最適な学習環境を実現します。
②少人数制で質問や疑問を気軽に聞ける
通信制高校の多くは少人数制や個別授業を採用しており、生徒一人ひとりの質問や疑問を気軽に聞ける環境が整っています。
大規模なクラスと違い、周りの生徒に圧倒されることなく、教師とのコミュニケーションが取りやすいのがメリットです。
授業中に分からないことがあっても、手を挙げて質問できるのは一部の生徒だけでしょう。
しかし少人数や個別クラスであれば、周りの目線を気にしたり恥ずかしがったりすることなく、気軽に質問できます。
教師が個別の注意とサポートをすることで、論理的思考力や問題解決能力などのスキルを身につけることも可能です。
また、生徒同士の関係も深まり、学校イベントや行事にも一致団結して参加できるようになるでしょう。
少人数制の授業は、より個人に焦点を当てた、効果的な学習を実現する重要な要素です。
③仕事やアルバイトとの両立がしやすい
通信制高校では自宅学習がメインで、学校への通学が不要なため、仕事やアルバイトとの両立が非常にしやすく設計されています。
時間的な自由度が高く、多忙な生活でも学業を続けられることは大きな利点です。
通信制高校へ進学する生徒の中には、家庭の事情や経済的な理由で、全日制高校への進学を諦めた人も少なくありません。
どんな事情があっても高校卒業の資格を取得できるのはもちろん、自分で学費を稼ぐことも可能です。
通信制高校のこの特性は、自身の成長を促す有益な機会となり、さまざまなライフスタイルに合わせた学びを進めることができます。
④趣味や勉強以外の時間を確保できる
通信制高校では学習の自由度が高く、趣味や自分の興味に対する時間を確保することが可能です。
自由な時間配分が、生活の質を向上させストレスの軽減に寄与します。
趣味や他の興味を追求することで、創造力や問題解決能力の向上が期待されるとともに、多角的な視野とスキルを持つ人物に成長することが可能です。
充実した時間を生活の中で享受することで、学業と共に健康で豊かな人生を築く礎となります。
そのような独自の学びのスタイルは、自己実現の追求を強化し、個人の成長と社会への貢献に直接つながる素晴らしい教育の機会になります。
⑤メンタルケアのサポートが充実している
通信制高校におけるメンタルケアのサポートの充実は、学生たちの精神的健康の安定に大いに貢献しています。
メンタルヘルスのケアは各生徒の学びの質を高め、充実した生活への重要な要素です。
通信制高校では、カウンセラーやセラピストの指導など、必要なサポートが提供されている場合が多くあります。
これらのサポートによってメンタルの課題を管理し、総合的に健康を促進することが可能です。
通信制高校での生活は、メンタルウェルネスの重要性を高めるとともに、健康的で支援的な学びの場を提供する価値ある経験となります。
⑥自己管理力が身につく
通信制高校の自由なスタイルは、自己管理力を自然と身につけられるよう工夫されています。
自分自身をコントロールし目標達成する能力は、人生全般において重要なスキルです。
通信制高校では、明確な目標設定やスケジュール管理、ストレス管理の学びまで身につけることができます。
自分で学びの計画を立て、優先順位をつけながら進めることで、効率的に目標を達成する力が身につくでしょう。
またストレスを感じた際には、自分に合ったリラックスする方法を見つける能力も育まれます。
通信制高校の教師やスタッフは、これまで色んなタイプの生徒にアドバイスをしていることから、効果的なストレス発散方法や学習方法の知識も豊富です。
自己管理力を強化することで、将来的に仕事や私生活でより充実した人生を送る土台となるでしょう。
⑦大学進学や専門学校への進学サポートの充実
通信制高校では、大学進学や専門学校への進学サポートが充実しています。
進路相談や入試対策、奨学金申請のサポート、資格取得支援、キャリア支援、インターンシップなど、多岐にわたるサポートを受けられます。
大学や専門学校への進学は人生の重要な決断であるため、適切な情報やリソースの提供は必要不可欠です。
さらに通信制高校では、卒業後の成功へとつなげるためのキャリア支援やインターンシップも用意されています。
これらの充実した進学サポートは、学生たちの未来のキャリアや人生の成功への重要な一歩です。
通信制高校では、学生たちの夢の実現に向けて最高のサポートを全力で提供しています。
⑧学費が安い
通信制高校の魅力の一つとして、学費の安さが挙げられます。
非常に手ごろな価格で設定されているため、多くの学生が経済的な負担を感じずに学ぶことが可能です。
2020年4月から、私立高校の授業料実質無償化がスタートし、通信制高校でも就学支援金が利用できるようになりました。
家庭によっては授業料の全額負担や、一部負担といった恩恵を受けることができます。
さらに、奨学金制度や学生ローンの利用もしっかりサポートしており、経済的な負担の軽減が容易になったのも事実です。
これは、学生たちが低コストで高品質の教育を受けるための重要な要素になっています。
経済的なハードルを取り除くことで、学生たちは学業に専念し、将来の成功に向けて準備できます。
通信制高校は多岐にわたる支援体系で、教育の道を開く重要な選択肢です。
⑨年齢や高校中退を気にする必要がない
通信制高校は年齢や学歴にとらわれず、目標に向かって学べる場所です。
高校中退者であることが、今後の人生で成功するためのスキルや能力を持っていないことを意味するわけではありません。
むしろ、自分の強みを見つけ、それを活用することが重要です。
通信制高校においては、自己学習や職業訓練など、多岐にわたる学びの方法があります。
また、年齢も成功に対する障壁ではありません。
年齢を経験として積み重ねることで、あなたの目標に真剣に取り組む力となります。
年齢や学歴を気にせず、自分の道を進んでみる勇気があれば、通信制高校はあなたの可能性を広げる新しいスタート地点にできます。
⑩校則がゆるい
通信制高校の特徴は、校則が厳しくない点です。
これは著しい成長期である生徒たちにとって、自分を見つめ直し確立する大きなメリットとなります。
厳しい校則とは違い、自制心と創造力を養う機会が増えるため、自分自身の行動に対して責任が生まれるでしょう。
厳しすぎない環境は、自分で考えて判断する能力を育む絶好のチャンスです。
ゆるい校則が生徒たちに与える自由と責任は、自立心の育成と将来への準備を促進する貴重な機会となります。
通信制高校の卒業生のエピソード
通信制高校の卒業生たちのエピソードは、通信制高校ならではの特長を色濃く反映しています。
これらの卒業生の物語は、多くの人々にとって新しい道を開くヒントとなるかもしれません。
「通信制高校への進学を考えているけど不安」という方は、じっくり読んでみてください。
通信制高校で自分の居場所ができた
「通信制高校での生活は、自分の居場所を見つける絶好の機会でした。学校行事に参加することで、クラスメートとの絆が深まり、共同作業の中で自分の居場所を感じることができました。この経験は、自分の存在をより認められて自信をつける素晴らしい機会です。またクラブ活動では、共通の趣味を持つ仲間と一緒に目標に向かうことで、1つのゴールに向かって努力することの大切さを知ることもできたと思います。音楽クラブでの演奏練習などは、仲間との絆を深め、自分の居場所を確立するための重要な時間でした。このような経験を通じて、通信制高校は自分自身を成長させ、人間関係を築ける素晴らしい環境だったと感じています。」
先生との距離が近くて頼りになる
「通信制高校での生活は、先生との距離が非常に近かったと思います。授業中で困ったときにすぐに質問でき、丁寧にアドバイスをくれるので、早い段階で信頼関係を築くことができました。このような経験は、成績アップのような目に見える成果ではなく、自分の能力を信じて挑戦する勇気を体験できたように感じます。先生との距離の近さは、通信制高校の大きな魅力であり、自分の成長を促進する重要な鍵でした。」
アルバイトで学費を稼ぎながら卒業できた
「通信制高校では、アルバイトと学業を両立することができました。自分で学費を稼ぎながら、しっかりと学びを深められる場所だったと思います。週3回、平日にカフェでアルバイトをしながら、午前中は学校で専門的な勉強を進めることができます。正直忙しくて大変でしたが、非常に充実した高校生活でした。母子家庭のため、私立の全日制はいけないと落ち込んでいましたが、同じような境遇の友だちに出会うこともできました。色々と悩んだ時期もありますが、通信制高校を選択して良かったと思っています。」
通信制高校の日常や1日の過ごし方
通信制高校では、一般的な高校とは異なる日常生活になります。
通信制での柔軟なスケジュールについて詳しく解説します。
朝はゆっくりスタート
通信制高校では、1時間目が9時半から10時にかけて始まることが一般的です。
このため、朝をゆっくりと過ごすことが可能になります。
朝が苦手な方、夜型の方は、この時間の柔軟性は非常に有益です。
朝の時間を自分のペースで過ごすことで、一日の計画を立てたり、趣味や自己啓発の時間に活用したりすることができます。
また通勤ラッシュを避けられるのも、大きなメリットになるでしょう。
全日制高校の通学時間とも被らないので、周囲の目を気にすることなく登校できます。
授業は午前中のみor午後のみ
通信制高校では、通常の高校とは異なり、授業を午前中または午後のみに受けることが可能です。
この選択肢は、学生自身の生活スタイルや仕事との両立に合わせてスケジュールを調整する自由があるため、多くの学生に有益です。
例えば、午前中に授業を受けて午後はアルバイトや趣味に打ち込むなど、自分のペースで計画を立てられます。
ただし学校やコースによっては、午前から午後にかけて4〜5時間授業がある学校もあるので、よく確認してから選ぶようにしましょう。
とくに進学に強い高校は、午前中に通常授業を終わらせ、午後は進路相談や受験科目の学習に励むケースも多くなっています。
部活やクラブ活動もある
通信制高校にも普通の高校と同様に、部活動やクラブ活動が存在します。
生徒同士の交流が制限される通信制高校において、学生間の交流を深め、友だちを作る絶好の機会となっているようです。
例えば、音楽クラブやスポーツ部に参加することで、共通の興味を持つ人々と関係を築き、運動不足を解消することも可能です。
さらに、通信制高校の自由な学習スタイルにより、授業と部活の両立がしやすくなります。
自分のペースで学びながら、趣味や特技の向上にも取り組むことができるため、スキルアップも難しくありません。
通信制高校での部活動はスキルアップや趣味を楽しむと共に、社交的な体験を通して将来に役立つコミュニケーション力を鍛える場にもなるでしょう。
通信制高校には3種類のスクーリングがある
通信制高校を卒業するのに欠かせない要件が、定期的なスクーリングです。
通信制高校の学びには、「集中スクーリング」「合宿スクーリング」「通学スクーリング」の3種類の方法が存在します。
本章では、これら3つのスクーリングについて詳しく解説します。
集中スクーリング
集中スクーリングは、夏休みや冬休みなど、連続して休暇が続く期間に集中してスクーリングを行う方式です。
スクーリングが少ない学校であれば、年間3日〜6日くらいの通学で卒業条件を満たせます。
この集中スクーリングは、短期間で効率よく学びたいと願う生徒に最適です。
集中スクーリングの最大のメリットは、限られた時間内での密度の濃い学びを得られることです。
連続した日程での授業により、先生から直接指導してもらえるのに加え、苦手科目を克服するチャンスでもあります。
また、一気に多くの単位を取得することが可能で、卒業への道筋をしっかりと築くこともできるでしょう。
合宿スクーリング
通信制高校の合宿型スクーリングは、本校所在地などで行う宿泊形式のスクーリングです。
短期間で授業を受けることが目的で、地方などの宿泊施設を利用することもあります。
合宿スクーリングは、生徒同士の親睦を深めるための絶好の機会です。
さらに集中して学ぶ環境が整い、教育的な体験も豊富に用意されるため、人間力の形成にも役立ちます。
合宿スクーリングでは、全国各地に友だちができるのも大きなメリットです。
実際に、多くの生徒が合宿スクーリングを通し、卒業後も連絡を取り合う絆を築いています。
通学スクーリング
通学スクーリングとは、全日制や定時制高校のように、定期的もしくは毎日登校する形式です。
日常的に学校に通うことで、学習のリズムを作り、学習計画に沿って進められるようになっています。
服装は自由という学校も多いですが、近年は制服を完備する学校も増えているようです。
生徒は制服のアレンジを楽しんでおり、学校に行くモチベーションを高めるきっかけにもなっています。
「出来るだけ学校に通いたくない」「人と関わるにが苦手」という方には不向きですが、生徒同士の交流を楽しみたい方には向いているでしょう。
専門的な学びをしたい方、大学受験に向けて直接指導を受けたい方は、通学スクーリングに向いている可能性が高いです。
通信制高校の生活は快適!自由に過ごす自分をイメージしてみよう!
通信制高校での生活は自由度が高く、自分のやりたいことに集中できる環境です。
通勤ラッシュや面倒な人間関係によるストレスも少ないので、自分らしい高校生活を送ることができます。
好きな時間に勉強できたり、遊びや趣味、アルバイトの時間を増やしたりと、より充実した高校生活を送ることができるでしょう。
通信制高校に興味がある方、生徒の普段の生活を知りたい方は、興味を持っている学校のオープンキャンパスに参加してみるのがおすすめです。
授業の様子や学校の雰囲気を肌で感じることができ、自分にあった学校かを瞬時に見極めることができます。
自分らしい高校生活を送りたい方は、通信制高校という選択肢を増やしてみてください。
想像以上に自由で素晴らしい高校生活を送れるかもしれません。
他にはどんな通信制高校があるのか気になる方は必見! 「偏差値60以上の難関大学を目指せる通信制高校一覧!通信制高校の大学進学は不利?有利?」を参考にしてみてください!