通信制高校で注意しなくてはいけないこと10選!事前に知りたいこと
通信制高校に通っている人が周囲にいない場合、どこから情報を集めていいのか悩んでしまいますよね。
毎日登校しなくていい学校、校則が厳しくない学校というイメージはあるものの、事前に知っておくべきことがないか困っていませんか?
そこで今回は、通信制高校へ入学する前に知っておきたい注意点を、以下の項目ごとに紹介していきます。
- 入学試験を受ける注意点
- 卒業するための注意点
- 授業を受ける注意点
- スクーリング時の注意点
気を付けるポイントを事前に知ることで、通信制高校へ入学する際もスムーズに馴染めるようになるでしょう。
通信制高校の入学試験を受ける注意点
まずは、通信制高校の入試の仕組みや注意点について、詳しく解説していきたいと思います。
①通信制高校の受験資格に年齢制限はない
通信制高校には年齢制限がなく、色んな年代の人と授業を受けることになります。
社会人として働いている人や主婦、まれに50代や60代の生徒もいるので、最初は違和感を感じてしまうかもしれません。
しかし幅広い年代の人と接することで、新しい知識が増えたり価値観が変わったりして、人間的に大きく成長することができるでしょう。
②学力試験より面接重視
通信制高校には、入試に「学力試験がない」学校もあります。
また学力試験があったとしても、それは受験者の学力レベルを把握するためのものです。
仮に結果が悪かった場合でも、不合格になることはほとんどありません。
通信制高校は、「高校で学びたい」「高校卒業の資格を取りたい」という人に向けて、広く受け入れています。
そのため入試は「受験者を厳選する試験」ではなく、「受け入れるための試験」と考えておいていいでしょう。
③通信制高校と全日制高校の入試は併願できる
通信制高校への進学を考えている人の中には、「できれば全日制高校に行きたい」「念のため通信制高校も受験しておきたい」と考える人もいるでしょう。
その場合、通信制高校だけに絞って受験してしまうと、後で後悔してしまうかもしれません。
そんな方におすすめしたいのが、「全日制高校と通信制高校の併願をする」です。
どちらに進むか決まっていない段階では、どちらにでも行けるような道を作っておくのがベストな方法です。
ただし入学手続きの期限までには、どの学校に進むか決断する必要があります。
入試の結果を踏まえた上で、自分が本当に行きたい学校を選択するようにしましょう。
通信制高校の受験方法や対策について詳しく知りたい方は是非 「通信制高校に行くためには?受験内容とおすすめ対策をご紹介!」を参考にしてみてください!
通信制高校を卒業するための注意点
次に、通信制高校を卒業するために気をつけておくべきことを解説します。
④単位制の通信制高校は「留年」という概念がない
全日制高校の場合、1年間に修得すべき単位を取った上で出席日数を満たさなければ、次の学年へ上がることはできません。
「必要な学力が身についていない」「遅刻や欠席が多く出席日数が足りない」という人は、留年になってしまう可能性もあります。
しかし通信制高校には、留年という概念はありません。
その理由は、全日制高校が「学年制」なのに対し、通信制高校では「単位制」を導入しているからです。
単位制の卒業条件は「74単位の習得」であり、1年間に必要な単位の基準は設けられていません。
そこが通信制高校のメリットであり、自分のペースで学習したい人におすすめする理由の1つです。
ただし通信制高校を卒業するためには、全日制高校と同じように「74単位の修得」が必須となっています。
あまりにマイペースすぎると、「3年間では卒業できない!」という事態になりかねないので注意しましょう。
⑤自宅学習なので分からないことをすぐに解決できない
通信制高校は自宅での自主学習がメインになります。
そのため、1人で教科書を参考にしながら学習を進めなくてはなりません。
当然、わからない問題や自分で解決できないこともたくさん出てくるでしょう。
全日制高校なら直接先生に質問したり、友だちに聞いたりといったことができ、瞬時に問題を解決できます。
しかし通信制高校になると、そうはいきません。
中には、メールや電話で質問を受け付けている学校もありますが、先生が授業をしていると遅れての回答になります。
1人での学習に不安を感じている人は、通信制高校と並行して「サポート校」に入学するのも良い方法です。
サポート校では、一人ひとりの学力に合わせた手厚い支援が期待できますので、気になる方はチェックしておきましょう。
⑥登校が少ないため友だちをつくる機会が少ない
毎日登校する必要のない通信制高校は、友だちや先生と接する機会が限られています。
「高校でたくさん友だちをつくりたい!」という人にとっては、物足りない環境といえるでしょう。
全日制高校のようなキャンパスライフを過ごしたい方は、週3日や5日制の通学コースを選択することで、顔なじみが増えて友だちが作りやすくなります。
また通信制高校にも文化祭やスポーツイベントなどの学校行事があるので、イベントが盛んな学校を選ぶのも1つの方法です。
一方で、「出来るだけ人と接したくない」という人は、スクーリング日数が少ない学校を選ぶと問題を解決できるでしょう。
基本的に学校行事への参加は自主性になっており、全日制高校のように必須ではありません。
通信制高校で授業を受ける注意点
次に、通信制高校で授業を受ける際に注意しなくてはいけないことを紹介します。
⑦授業は基礎レベルでむずかしくない
通信制高校の授業レベルは、それほどむずかしくありません。
学習は自宅でのレポートが基本なので、授業はレポートの復習がメインになります。
また不登校だった生徒も集まりやすい側面があり、中学時代の学習にさかのぼって教えてくれるクラスもあるようです。
すぐに高校の学習に取り組めない場合は、少人数制や個別授業などを受けて、基礎をしっかりと理解するところからスタートするのがいいでしょう。
⑧大学受験を目指すなら進学コースを選ぼう
通信制高校で行うのは「単位を取るための授業」なので、それだけで大学受験を目指すのは厳しいかもしれません。
また直接授業を受ける機会も限られているため、通信制高校から大学受験を目指すには「大学進学コース」を選択するのがおすすめです。
大学進学コースでは、プロの講師を招いて特別授業を行なったり、志望校に合わせた学習プランを作ってくれたりといったサポートが受けられます。
また進路相談はもちろんのこと、願書作成やメンタルケア、夜間のWeb授業など、進路に合わせたフォローにも期待できます。
通信制高校のスクーリング時の注意点
最後に、通信制高校のスクーリングで注意しなくてはいけないポイントについて解説します。
⑨遅刻や早退で単位修得ができない場合もある
通信制高校に対して自由なイメージを持っている方も多いと思いますが、決められた日数のスクーリングに参加しなければ卒業できない可能性もあります。
学校が厳しくないからと遅刻や早退ばかりしていては、授業に参加していないとみなされ欠席扱いになることも。
通信制高校は校則も厳しくなく、生徒の自主性を大切にしている学校ですが、最低限のマナーは守るように気をつけておきましょう。
体調不良や病気などで登校がむずかしい場合は、事前に学校側に伝えておくことが望ましいです。
⑩制服が用意されている学校もある
私立の通信制高校では「週1回」や「週5日」など、登校回数を選べる通学スタイルを設けている学校が増えています。
そのため、全日制高校のように制服を用意しているところもあり、制服が可愛いという理由で選ばれている学校もあるほどです。
しかし購入を義務付けているケースは少なく、「私服でも制服でもOK」と定めている学校がほとんどといえます。
「登校回数が多く私服に悩んでしまう」「全日制高校生のような制服が着たい」という人は、制服を購入した方が効率的かもしれませんね。
また髪型やスカートの丈などで注意されることもほとんどなく、自由におしゃれを楽しめる校風が通信制高校の魅力となっています。
通信制高校のスクーリングについて詳しく知りたい方は是非 「卒業するためには絶対必要?通信制高校のスクーリングとは!」を参考にしてみてください!
通信制高校の仕組みやルールを事前に理解しておこう
通信制高校に入学する前に知っておきたい、10個の注意点について解説しました。
通信制高校は全日制高校とさまざまな点で異なるため、仕組みやルールをしっかり理解した上で学校を選ぶことが大切になってきます。
入試や卒業する条件、授業内容など、全日制高校との違いを比較しながら、どちらが自分に向いているかを判断しましょう。
とくに私立の通信制高校は、新しい技術やルールを次々に取り入れ、生徒が充実した高校生活を送れるよう日々進歩しています。
オンライン授業やバーチャル学習、映像を通した英会話学習など、最先端のITを駆使した授業なども注目されています。
「不登校で全日制高校に通えないから」「学力に自信がないから」という理由で通信制高校を選ぶ人は減っており、近年は「全日制高校で学べない専門分野を勉強したい!」「10代の貴重な時間を学校だけに使いたくない」という生徒が増えています。
進学先の新しい選択肢として、通信制高校を視野に入れてみてはいかがでしょうか?
通信制高校のメリット、デメリットについて詳しく知りたい方は是非 「今知っておくべき!通信制高校の現実|8つのメリットとデメリット」を参考にしてみてください!